ロリ…それは無条件で愛らしいもの。
つまりロリ巨乳というのは夢と希望が人一倍詰まった愛らしいものである。
「う、うわーデケェ…スゲェデケェ…これが生おっぱいか……。つーか俺すげー可愛くね?マジ美少女じゃん…いやロリか、ロリだよなコレ…。」
大声で叫んだあと、俺は自分の見た目を見ていた。デケェおっぱいに可愛い顔、それに声も可愛い……完璧だ、完璧すぎる。
「ロリでありおっぱいもありその上可愛い声、最強じゃねぇか!ッヒュー!」
そらテンションだって上がる…さてと、着替えるか。きがえ?
「待てやばいぞ…お、俺の服じゃサイズが合わねぇ…。それに女の子の下着なんてねぇぞ俺!確か胸ってブラつけねぇと大変なんだよな?ど、どうしようどうしようどうしよう………!」
と焦っていると、ピリリリーピリリリーと電話の音が鳴り響いた。こんな時に誰だってんだこんちきしょう!スマホを手に取って画面を確認すると『将次』の2文字が写し出されていた。将次っつーのは俺の友人であり俺の同志でありそして超ド級のロリコンである。そう、つまり今1番会いたくないのだ。つーかそれ以前に今の俺はロリ巨乳…そう、女の子なのだ。こんな状態で出るのもな……メッセージでのやり取りにしてみるか。
和『ホイホイ、なんか用か?』
将次『実は暇で遊びに来たで〜。起きとった?』
和『おうおう起きてたわ。』
将次『ところでなご〜、なごの部屋から
怖!?えっ何こいつそんなこと出来たのかよ!?俺は焦りながら
和『なんでお前未だ語られてねえ俺の妹の話するんだよやめろやめろ。』
どうしようか……外からはテノールボイスで「なご〜はよあけてーや〜。」と聞こえてくる。クソ!今出たら確実にやべぇ…だけど追い返すのも親友にはしたくねぇし………。し、仕方ねぇ腹ァ割って話すか!
無言で玄関まで行き鍵を開け…ドアノブをひねる。
「やっほー!来たで〜な……ご……。な、ななななななごの部屋にめっちゃ可愛ええロリ巨乳がおるやとぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?な、なんでや!なんでや!ちゅーかなごが!見当たらないやないかい!」
玄関の先にいたわが友、将次…一之宮将次がいた。180はありそうな高身長と細目が特徴的なエセ関西人イケメンである。案の定凄い取り乱してるな………。
「まあまあとりあえず落ち着こうや将次。気持ちわりーぞ。」
「ハァハァ……知らない子に罵られるのもええなぁ!」
「うっわホントキモ!てか落ち着けって俺だよ俺、和だよドアホ!」
「……は、はぁ…?」
「話、聞いてくれるな?」
キョトンとした顔でも将次は頷いた。
「つまり……君は、突如TSしてロリ巨乳になったなご…と。」
「そういう事〜!わかんねぇってならお前のエロ本の隠し場所と内容言うぜ。」
「い、いやええわ。確かに喋り方とか仕草にところどころなごらしいとこ感じるし…。にしても、ほんっっっま美少女になったなぁなご、良かったやん。」
「ああ、良かった……んだけどさ。なあ将次、俺これから…仕事どうすればいいと思う…?」
「あーそうやねぇ…流石にどうこうできないやつやろな。もういっその事やめてまえば?ワシの方から連絡とかしてみよっか?」
「んーいや、流石にこればっかりは俺の方から言うよ。」
言うが早いが携帯電話で仕事先…まずはコンビニエンスストア『グリーンナイン』の店長に電話をする。流石にメッセージで仕事を辞めるって言うのはしたくない、けどさすがにこのままじゃ出れない。今とんでもねぇ格好だし。コールが3回なった後…店長が出た。
『はーいもしもし、どうしたのかね津羽くん。』
電話先から聞こえてくる凛々しい女性の声を確認する。
『あーいや、実は諸事情で仕事を辞めたいのですが…いいですか?』
『ん、まあ良いけど…君女の子にでもなったのかい?津羽くんはそんな幼い少女のような声では無かった筈だがね。』
ギクッ…だ、だよなぁ〜やっぱそう来るよなぁ!えーとなんて言おうか…。
『じ、実は私和お兄ちゃんの妹でして、兄は今世にも奇妙な身体が透明になる病気に罹っちゃって』
我ながら嘘が酷すぎる、こんなんで騙せるかドアホ。
『いや無理があるだろ君、高校時代からうちで働いてる人の喋り方のくせくらいはわかってるぞ。なんでそんな嘘をつくんだい?会いたくないのかい?なら私の方から会いに行くからね君の家で話そうじゃないか。』
『えっいやあのちょっとまっ』
ブチッ!と電話が途切れる音、あ、あの人来る気だ…!?店長の行動力は知ってる、あの人はやると言ったら必ずやる女なのだ…てかヤバいぞ、もう来るのはいいとして(良くねーけど防ぎようがないのも事実だ。)この格好…いい加減言ってしまうが布団を身体に巻きついてる格好からどうにかしないといけない……。ええいなんかないかなんか
「将次〜!なんか服持ってねぇ!?お前の服なら今の俺でもはいるからぁ!」
「持っとらん……けどええわ、上着貸してあげるさかい。下は……そうやな、なんかいらん布あらへん?即興で縫ったるわ。」
「あー…そういやお前裁縫得意だったよな。すまねぇ簡単なやつでいいから作ってくれね?見た目だけ何とかなりゃいいし…。あぁあったあった、ほい使わなくなったカーテン」
「なんでそんなもんあるねん!?すこぉーしまっとって、直ぐに縫ってまうから。」
「スマン!恩に着る!」
「はいはい今は衣服を着よな。」
と、どっかからか取り出したソーイングセットを駆使して使わなくなったカーテンを加工していく将次、そして……。
「ほい、出来上がったでーなご。どや、パッと見の寸法で作ったからちょっと緩いかもやけど。」
「ありがと〜!ちょっとあっち向いてて、着てみるからさ。」
んー、と適当の返事とともに俺の方から目をそらす、ほーんと天然で紳士な男なのだ。ロリコンじゃなきゃ完璧である…いや変態の俺が言えたことではない。
お将次から受け取った黒のスカートはしっかりと履けた、よし…OK。
「将次〜良いよー。」
「おー結構な美少女やん。」
「男に褒められてもなぁ、まあ悪い気はしねーな。」
と、二人で笑いあっていると……ピンポーンとチャイムの音が部屋に鳴り響いた。
「き、来たか…よし。」
スー…ハー……と息を整えて覚悟を決める。
ドアノブを握り…捻って玄関のドアを開けた。
「やあ、津羽くん。いや津羽さんと言うべきかな?随分とまあ可愛くなったね。」
先程電話で聞いた通りの凛々しい声…容姿も全体的に凛としたコンビニ『グリーンナイン』霜月町店店長、
「こ、こんにちは〜日野店長……。いや待って!どうして!俺だってわかるんだよ!おかしいじゃん!!!」
「そんなことはどうでもいいだろう、さあ話を聞こう…。む、他に誰かいるのかい?靴が2つある。君は確か一人暮らしだったね…この靴の感じ、さしずめ男友達と言ったところかな。」
うわすっげ…なんでわかるんだよ……。
俺の事などお構い無しにズカズカと部屋に入っていく店長、そして将次に軽く会釈(補足だが将次も同じとこでバイトしてるので二人は知り合いだ。)してから部屋の真ん中に置いてある机の玄関側へ座った。
「相変わらずの行動力ですね……。逆に感心しますよ。」
「褒めても何も出ないぞ?」
「褒めてないですよ……。」
「所で何時から美少女なのかね?」
「急に話を変えないでぇ!?今日の朝です、起きたらこの身体に…。」
ふむ……と小さく呟き俺の事をじっと見る店長、その眼差しは先程までふざけていた表情とは違い明らかに真剣だった。
「店長?店長ー。…おーい幸華さーん?」
「……まあいいか。」
何がいいんだ?よくわからねぇ…。
「とりあえずバイトの方は解雇しておく、それと警備会社の方には私から言っておこう。ああそう…君の、津羽君のその身体だがね。今は13歳の少女だから中学にでも通ってみたらどうかね。」
「ちょっ、ちょっと待ってくださいって!いきなり話を進めないでくださいよ!」
「いきなりも何もその為だけに来たのだから…。ではこの書類にサインだけ書いてくれ。それで後のことは任せておくといい。」
店長から書類を差し出される、まあ書くけどさ……。
「書きました。」
「…いきなり性別も体格も変わるのは全然慣れないし不安だと思う、だが慣れてしまえば案外どうにかなるものさ。」
書類を受けりながら店長はそう呟いた。
あの後、店長は直ぐに帰って将次も帰った。俺は一人部屋の中でボーッとしていた……。
去り際に呟いていたあのセリフ、慣れてしまえば……か、そういや店長は俺が女の子になってもすぐにわかった、高校生から俺のことを知っているから、と言っていたけれどあれはもしかして昔経験したことがあって、実は店長も元は男で、俺と、同じだったりするのかもしれない。
後は……とりあえず服を何とかしなきゃなぁ。
キャラ設定⬇
名前:一之宮将次
性別:男性
年齢:19歳
身長:183cm
体重:79キロ
趣味:通学路見回り、井戸端会議、裁縫
苦手なもの:ホラー映画。
白髪の短髪に狐目のエセ関西人の青年、ガタイも結構良い。
基本的におちゃらけててお喋り、真面目な話になると途端に口数が減る。
重度のロリコンで毎日自主的に通学路を見回りしている、実際彼が見つけ、とらえたことで誘拐や通り魔などが豚箱行きになっている。子供達からも学校からも保護者からも何故か信頼の厚いロリコン。
名前:日野幸華
性別:女性
年齢:34歳
身長:178cm
体重:59キロ
スリーサイズ:73/63/78
趣味:人の世話を焼くこと。
苦手なもの:ゴキブリと汚部屋。
黒のポニーテールに黒のツリ目、白い肌が美しい女性。貧乳の事はそんなに気にしてないが弄りすぎるとぶっ飛ばされるので注意。
面倒見がいいが人の目を気にしなさすぎるところがある、なんというか下手な男よりも男らしい性格。
声を聞いただけで和がTSしたことが分かったり色々と謎がある人だが無害なので気にする事はない。
店長)なんか私雑じゃないかい?
将次)ワイなんてすぐに出番なくなった気がするで!どういう事や説明しいなご。
和)俺に聞かれても困るんだが?