ウマ娘×仮面ライダーアマゾンズ コラボダービー 作:アマゾントレーナー
謎の青年は
終は2人に誘われて見た懸命にレースで駆けライブで輝くウマ娘の姿に魅了されて再び生きる気力を取り戻し彼女たちのトレーナーになるべく働く傍ら勉学に励む。
2人は終が将来優秀なトレーナーになると確信するがこの先に待ち受ける運命はそれを許そうとしない事に終は気付いていた。
1stRACE 新天地で生きる
今日の僕の仕事は夕方から始まる。
「おはようございます!、交替です!」
「おっおはようさんシュウちゃん、今日も元気だね~」
「おはようシュウ」
前直の三守さんと水嶋さんから引継ぎを受けていると遅れて僕と同じ当直でリーダーの志田さんが頭を抱えながら警備員室に入ってくる。
「おはよ~う…あったま痛てぇ」
「志田さん、また二日酔いですか?」
「どうせまた娘さん絡みでしょ?、大変ですねお・と・う・さ・ん」
「っるせぇな、そうだよ!、ったく最近は碌に相手にもしなくなって…ってなんだシュウ」
「お水と二日酔いに効く薬です、二日酔いの時は頭がガンガンした痛みで辛いんですよね?」
僕はコップに水を入れて薬を志田さんに手渡すと志田さんは涙ぐんでいた。
「…ありがとなシュウ」
「娘さんには相手されなくても息子がいるじゃないですか」
「そうそう、今日も頑張ってくださいね、じゃあお疲れ様で~す」
「おう!、お疲れ!」「お疲れ様です!」
三守さんと水嶋さんを見送り志田さんと今日の巡回ルートを話して僕は見廻りに向かった。
日本ウマ娘トレーニングセンター学園、略してトレセン学園。ここが今の僕の職場で住んでいる所。
今日も人間とは異なる種族ウマ娘が自分の知識と力を磨いてレースで競走しウィニングライブで輝く日を夢に見る生徒のみんなが安心して学生生活を出来るよう僕はかなり広い施設内を見廻っていた。
「今日も異常なし…」
でも昨日も街の方では「ヒト喰い」が現れた、いつ奴らがみんなに牙を抜いてくるか分からない。
「シュウく~ん!」
「たづなさん、こんばんわ!…もしかして?」
「はい、そのまさかです」
その時、如何やら僕を探していたたづなさんが僕を見つけてやってきた。
この時の用事は大体決まっている。
「理事長がシュウくんを呼んでいます、志田さんには話をしていますので今すぐ理事長室に来て下さい」
「…分かりました」
そう言って僕はたづなさんに連れられ理事長室に向かった。
理事長室の扉の前に立つ僕は2回ノックし部屋の中に入る。
「歓迎ッ!、良く来てくれたシュウ、これでえーとぉ…」
「100回以上ですね」
「うむ!、そうだったな!」
何時も元気なやよい理事長が豪快に笑いたづなさんが苦笑いを浮かべる何時も光景に僕は安心感を憶えていた。
「本題ッ!、シュウよ来月から何がスタートするのか知っておろうな?」
「トゥインクル・シリーズですよね?、ウマ娘のみんなもよくその話をしていました」
「予測ッ!、既にお主は皆から逆指名を受けているのではないか?」
「……はい」
やっぱりこの話だ、もっと優秀なトレーナーさんは沢山にいるのに…
「たづなが収集したリストでもこれだけのウマ娘がお主がこのトレーナーバッチを受け取る日を心待ちにしておる!」
「嘆願ッ!!、皆の為にもバッチを受け取りトレーナーになるのじゃ!」
「私からもお願いします!、シュウくんのアドバイスのおかげでスランプを乗り越えられた娘や今までにない成績を出せた娘もいます!、シュウくんの素質は本物なんです!」
トゥインクル・シリーズのせいか何時も以上に必死に僕にトレーナーになるように頼み込む理事長とたづなさん。
理事長が渡してくれたリストにも今まで僕が知り合ったウマ娘の名前や話もしてない娘の名前もあった。
でも僕は…
「理事長・たづなさん、……すいませんそのバッチは受け取れません」
やっぱり僕はそのバッチを受け取るわけにはいかない。
「何故じゃ!?、前回の筆記と実技を含めた適性テストもオール満点の文句無しじゃったんじゃぞ!」
「過去の経歴についてはURAの方でも特例として既に認可は降りています、記憶喪失の事は気にしなくて良いんですよ!」
それじゃないんだたづなさん…いやそんな事は「僕の正体」を知ってしまったらどうでもよく見えてしまう。
「すいません…これで失礼します」
僕はリストをたづなさんに押し付けて逃げるように部屋から出ようとする。
「…余談、警備リーダーの志田さんも言っておったぞ「練習やレースを見て熱く感想を語っていた時の表情はとても輝いていた」とな」
やっぱり理事長は志田さんにも相談していたのか…前に「何故そんなにやりたそうにしてる事を我慢してるんだ?」なんて聞かれたっけ?
だけど僕は何も答えず部屋を出て行き気持ちを切り替えて仕事に戻った。
そしてその日の深夜…また「ヒト喰い」が現れた。
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「はぁ~…今日もこんな時間まで残業なんてウチの会社って相当ブラック?」
『ハァ…ハァ~!!…』
深夜の街の一角、溜め息を付くOLのウマ娘の女性を食い入るように見る1つの視線。
「さて…早く帰らないとヒト喰いに襲われちゃうかも、って言ってもそんなのただの都市伝説だよね~」
『クイ…クイタァ…イ!』
次第にその視線の主は女性に近付き女性は不意に振り返るがそこには誰もいない。
「ないない、そんなのいる…わけ?」
だが女性は近くにまるでお腹を空かせた獣のような視線と息遣いを感じ取り身構えてしまう。
『クイタァイ…クワセロォォォォォ‼‼』
「キャッ!、うそっ人間!?」
間一髪避けれた女性は襲い掛かってきた者の正体がごく一般の男性だった事に困惑する。
ただし男性の姿はただの仮初めに過ぎなかった。
男性の表情は悪鬼に歪み身体は強烈な衝撃波と高熱を発し女性も思わず吹き飛ばれてしまう。
「えっ?そんな…これがヒト喰い!?」
男性の姿はまるで蜘蛛と人を合体させたような姿に成り果て女性も化け物といっても過言ではないその姿に腰を抜かし後退る事しか出来ない。
そして抑え付けられていた本能を解放するかのようにその化け物は女性に襲い掛かる。
「ヤメテェェェ‼」
本当に女性を喰おうとする化け物に対し女性は力の限り抵抗し殴り蹴る。
ウマ娘の身体能力、特にその脚力で蹴られたなら並のヒトだと重傷では済まない勢いだが…
化け物にとっては痛くも痒くもなく多量の涎を垂らしながら今か今かと口を開けて喰らいつこうとする。
「イヤだ!、死にたくない!!、誰か助けてぇぇぇ‼!」
必死に叫ぶ女性、だが周りには誰1人としているわけもなく誰かが来る気配もなく女性は死を覚悟する。
そして化け物は女性の首に齧り付こうした。
「イヤァァァァァ‼」
女性の最期の絶叫。
『ウガァァァ‼』
と思われた直前、謎の雄叫びと共に化け物は吹き飛ばれて女性から無理矢理引き剥がされる。
「えっ?」
衣服は所々破けてしまったが怪我もない自分の状況に放心状態になるが何者かが凄まじい力で殴り付けるような音が聞こえそちらの方に向く。
『ハァ…ハァ…』
そこには化け物と睨み合う緑色をしたヒトに近い何かに女性はもう1つの噂を思い出す。
「あれって…もしかして「ヒト喰い狩りのオメガ」?」
「ヒト喰い」の噂と対を成す「ヒト喰い狩りのオメガ」。
「ヒト喰いが現れる時に必ず現れてヒト喰いを退治する奇妙なベルトを巻いた正体不明の生物…オメガって言う名前もベルトから聞こえた音声だったはず」
『ハァ…ハァ…ァァァァァァァ‼!』
腰に奇妙なベルトを装着しているヒトに近い何かオメガは化け物の何かに機敏に反応し怒りの咆哮を挙げ化け物に向かい化け物も敵と判断したのかオメガを迎え撃とうとする。
しかしオメガの俊敏性が圧倒的に勝り一気に懐に飛び込み渾身の力で振り抜いた左手が化け物の身体を貫通する。
【グシャッ!!】
左手を引き抜き化け物から黒い体液から噴き出てその場で倒れてしまう。
そしてオメガは化け物から抉り取った心臓のような部位を化け物の顔面に向かって叩き潰す。
その瞬間、化け物は死に絶えてその形すら保てずに黒いドロドロの液体に変わっていき残ったのは化け物が左腕に付けていた銀色の腕輪だけだった。
「倒し…たんだ、すごい…」
女性の言葉に反応し振り向くオメガ、しかし女性は化け物のような恐怖を感じずそれどころか自分の無事に安堵している様子に見えていた。
するとオメガは辺りを見渡し何かを探すそぶりを見せ発見し女性に駆け寄り差し出す。
「これ私に…あっ」
無言で頷き必死に顔を背けるオメガに女性は自分の姿を見ると衣服がボロボロになり素肌がチラチラと見える姿にオメガは赤面しているように見えた。
「ありがとう、優しいんだね」
ハニカミながらオメガからバスタオルサイズの布を受け取り礼を言う女性にオメガは困惑していると何かを感知したように街の方を向き跳躍する。
優に60ⅿは超える跳躍力で近くの高層ビルから次のビルへと飛び交いウマ娘の女性でも全く視認できなかった。
「オメガ…死なないで」
女性は祈るように言い受け取った布をギュッと握って家路に着いた。
「今日も俺の出番はなさそうだな~…さっさと帰って酒飲んで寝るか」
その一部始終を物陰から見えていたオメガが装着していたのと似たベルトを肩に担いだ男性がいる事にも気付かず。
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「お先に失礼します!」
「お疲れ様…」
「また徹夜するんじゃねえぞシュウ」
「後は頼んだぞ、フク・望海」
早朝となり交替の福井さんと高杉さんと入れ替わりで僕と志田さんは帰路に着く。
「それにしてもシュウ、最近深夜の巡回の時に連絡取れなくなることが多いな、まぁ未だにスマホも持っていなんじゃなぁ」
「すいません…」
「まだ訳は言えないのか?」
「…はい」
「なら今日は良い、でも言えるようになったらキッチリと話してもらうからな。結構穴埋めも大変なんだぞ」
「志田さん…ありがとうございます」
志田さんは僕の事を察したように肩を軽く2回叩いて労ってくれた。
「それと…ここの理事長からの誘いもうそろそろ受けてやれ、お前が離れてもこっちはどうにかやり繰りは出来るし俺たちとの縁が切れるって訳でもねぇしな」
僕は返答出来ずにいると駐車場まで到着していて志田さんは停めていた車の乗り込んで窓を開けてこう言って走っていった。
「お前が本当にやりたい事、分かってるんじゃないのか?」
全て志田さんの言った通りだ、でも僕は自分の両手を見て緑色に変わり黒い体液に染まっているイメージが浮かんでいた。
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その後、僕は現在住んでいるトレセン学園のトレーナー寮の屋根裏部屋に戻ろうとしていた。
「よっ!、おはようシュウ、今仕事終わったとこ?」
「ヒシアマゾン…うん、そんなとこ」
道すがらウマ娘の寮の1つ三浦寮の前を通り寮長をしているヒシアマゾンが玄関前の掃き掃除をしていた所を通り声を掛けられた。
「朝のネットニュース見たよ、またあのヒト喰いが出たんだろう?」
「うん…この所はほぼ毎日」
「ったく去年は出ても1週間の空きがあったのに今年になってからは急に活発になりやがって!」
「大丈夫、みんなの迷惑にならないようにするから…」
僕はそう言い立ち去ろうとするけどヒシアマゾンが僕の腕を掴む。
「待て!、迷惑ってお前まさか?」
「今の仕事今月いっぱいで辞める、奴らは昼も夜も関係なしに現れるようになってきた、それに奴らの現れる場所が段々とトレセン学園に近付いている」
「だったら理事長やたづなさんに一度話してみろ!、2人なら必ず!」
「理事長やたづなさんは僕の正体を知らないんだ!、今までお世話になってきたのに僕はここまでずっと騙してきた、今さら許してもらえるなんて思ってない」
僕はヒシアマゾンの掴んでいた手を振り払いヒシアマゾンが驚いている隙に立ち去ろうとするが今度は正面に回ってきた。
「シュウ、お前あたしと約束したよな?、あたしの脚が本調子になったらトレ公になってスカウトしてくれるって」
ヒシアマゾンにそう言われてあの時の事を思い出し彼女の右脚を見る。
その右脚はあの時の事が噓だったかのように綺麗で見事に引き締まり完璧な仕上がりに見えた。
「そんな約束した憶えないよ、それに僕なんかよりここにはもっと優秀なトレーナーさんは沢山いる」
「シュウ!、あたしらには散々言ってその気にさせて走らせておいて自分の事は尻尾巻いて逃げるって言うのか!!」
本当にヒシアマゾンの言う通りで乾いた笑みしか出ない。
「本当にそうだね、でも今はなんとか抑えているつもりでも今度暴走したら…多分見境なく襲い掛かる」
「だからあたしらから逃げるのかよ!」
トレセン学園でも唯一僕の正体を知っているヒシアマゾンはあんな目に遭ったのに臆せずに言い返してきた。
「…ヒシアマゾンだって怖いだろう?、「あの時」は偶然治癒に働いたけど今度は脚じゃなくて命が喰うよ間違いなく」
「だからヒシアマゾン、もう僕には近付かないでくれ、他の皆にも「僕は危険だから近付くな」って注意しといて」
そう言って僕はヒシアマゾンを避けて歩いていき彼女も追いかけてこなかった。
「シュウ、お前は逃がさない!、絶対にトレ公になってもらうからな!!」
~NEXT RACE~
「たづなさん、僕は今月末で…」
「みんなもシュウちゃんのおかげで速くなって喜んでたのに…本当は速くなったらいけなかったの?」
「えぇそうですよ、人間の為のね、人間に尽し切れないんじゃ家畜以下の化け物だ」
「紫麻さん、貴方はトレーナーなんかじゃない!!」
2ndRACE
「ウララ、いッけぇぇぇぇぇ!!!」
競馬知識は全くないのでレース描写なんかは期待しないでください。
見ての通り戦闘描写もチープですが…