食べるのが大好きなので、全てをいただきます   作:にゃもー

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イベントに向けた最後の準備です(運営の胃痛要素増しイベントともいう)。

そして、親友にイケナイ思いを抱いてしまうランチさんです。



ランチとメイプル

 

「おー!装備が!」

 

「えへへ、昨日、ダンジョンで手に入れたんだ。どうかな?」

 

開始地点の広場で待ち合わせたランチとメイプル、

ランチはメイプルの装備が変わっていることに驚いていた。

 

「すごいねー。黒地+赤の模様がカッコいい!」

(というかメイプル見てるとなんだか…)

 

ちょっと変な思いにとらわれつつ、かぶりを振っておくランチ。

 

「ありがとう。私も気に入ってるんだー。というか、ランチも可愛い格好してるよね」

 

「ありがとー。これもダンジョンで手に入れたんだよ。」

 

「そうなんだ。見た感じお菓子作る人だねー。戦う感じじゃなさそうだけど…」

 

「大丈夫!これでもまだやられたことないんだよ!」

 

「すごいね!そんな強いんだその装備」

 

「うん、攻撃とかは防げないけど、食べれば問題ないから何とかなる。」

 

「た、食べる?…まあ、私も毒竜食べちゃったから人のこと言えないか。」

 

「毒竜って食べられるの?」

 

「苦かったけど、食べられたよ」

 

「あー。苦いのはちょっとなー。あ、そっか。調味料で味変えればいいのか。

んーでも、元々の味を変えちゃうのも、ちょっとなー」

 

「え、味って変えられるの?」

 

「うん、楽しいレストランで貰ったんだー。今度一緒に行こうよ」

 

「楽しそう!理沙が来たら行ってみよう!」

 

「そうだね」

 

広場の前で、ランチとメイプルはこれまでのことを色々話していた。

 

「な、なんかすごい装備の子たちがいる…」

 

「あれってもしかして巨大化したって女の子か?」

 

お互いユニーク装備に身を包む二人は、

白黒の対比も相まって周りから注目されていたが、

特に気にしていない二人は今日のことを話し合っていた。

 

「ところで、今日はどうしようか?」

 

「んー、それなら1つやってみたいことがあったんだよね」

 

「なに?」

 

「えっとね」

 

顔を近づけてごにょごにょささやくメイプル。

 

「あ、それなら食べたよ!」

 

「え、もう食べてるんだ。凄い!なんかスキル貰ったりした?」

 

「【双身】をもらったけど、これは多分メイプルは取れない気がする」

 

「どれどれ…あ、無理だね。VITはどう考えても私の方が高そう…」

 

 

【双身(そうしん)】

  スキル保有者のHPを2倍にする。

  HP以外のステータスを上げるために必要なポイントが3倍になる。

 

 消費

  なし

 

 取得条件

  HP、MP以外のステータスすべてがモンスターの半分以下のプレイヤーが、

  ノーダメージで対象のモンスターを討伐する

 

スキルを見てみたメイプルは、すぐに取得が難しいとあきらめた。

 

「他にはなかったんだ? 私は毒竜食べたら、【毒竜喰らい】が手に入ったんだけど…」

 

「うーん、私はそういったスキルは手に入ってないよ。いっぱい食べてるんだけどな。」

 

「何でだろ…。なんか条件でもあるのかな?」

 

「私、食べてしかいないから、ちょっと条件とかが違うのかもね」

 

「そっかー。あ、でも、それなら私が食べればスキル手に入るかも。ちょっとやってみたいな」

 

「わかった。じゃあ南の森かな」

 

「北の森の方がいっぱい出るらしいんだ。だから、北の森へ行きたいな」

 

「おっけー」

 

歩き出す二人。とっても遅いがのんびり歩いていく。

草原を歩きつつ(たまに食べたり毒したり)、おしゃべりが続いていた。

 

「でも、やっぱり食べるって普通なんだね」

 

「そうなのかな。実際食べられたんだから普通なのかも」

 

…そんなことは無いのだが、あいにくツッコミを入れられそうな仲間はいない。

 

 

 

進んでいるうちに、先ほど抱いた思いが気になってきてしまった。

親友に抱いていいものかは分からないが、気になったものは仕方ない。

 

「…ところで、メイプルの装備ってさ、綺麗だよね」

 

「ありがとう!私も気に入ってるんだー。黒の中に赤い模様があるのカッコいいよね。」

 

「…でさ、その装備なんだけど…食べたら美味しかったり…しないかな。なーんて」

 

「え?」

 

ギョッとしてメイプルが見ると、笑っているがわりとご飯を見る目で、

自分の鎧を見ているランチがいた。

 

「ちょっとだけ…食べてみていい?」

 

「いやまって。私の鎧、食べ物じゃないからね!?」

 

「大丈夫大丈夫、ちょっとだけだから!」

 

「ちょっとだけでも駄目だよ!?」

 

思わず盾や鎧をかばうメイプル。

親友が自分の装備を食べていく光景は想像するだけでアレすぎた。

 

「残念…」

 

「ちょっとランチさん…?」

 

仕方なくあきらめるランチを見て、自分の親友が心配になってくるメイプルだった。

 

しかし、そんなメイプルの思いとは裏腹に、

「武具=食べ物」の見方が、ランチの中で固まっていくことになる。

 

 

北の森へたどり着いた二人は、どんどん奥へと進んでいった。

 

「じゃあ、とりあえず目的のモンスターがいる所へー」

 

「防御は任せて!」

 

「ありがとー。私もどんどん食べてくねー」

 

出てくるモンスターを盾プレスや食事で片付けていると、少し広い場所へ出た。

暫く佇んでいると、わらわらとモンスターがわいてきた。

 

「出てきた、ゴブリンだ。まずは大盾で受ける練習もかねて頑張るぞ!」

 

「それなら私は手を出さない方がよさそうだね」

 

「あ、うん。ごめんね。付いてきてもらったのに」

 

「ううん、気にしないで。じゃあ向こうの方に居るね」

 

 

 

一時的にメイプルと離れるランチ。

メイプルは、ゴブリンの攻撃を盾でひたすら防いでいた。

 

「おお、頑張ってるー。じゃあ私も頑張るぞ」

 

近場の敵は【挑発】でメイプルに向かっていくため、

ランチは少し離れたところまで移動した。

 

「さて、じゃあいつものやりますか!」

 

 

そんなランチを兎や狼が襲う。

相変わらずダメージは結構受けているが、HPはほとんど減っていなかった。

 

そして、戦闘が終わるたび、ギガースキリングの効果でHPやMPが回復する。

雑魚相手にやられることはほぼなくなったランチだった。

 

 

「あーん♪」

 

兎の角や狼の牙を、しゃがんで口で受け止める(というか食べる)。

自分の武器を根こそぎ食べられたモンスターたちは、

何もできないままランチに捕まえられ、食べられた。

 

   【スキル「口腔浄化」を取得しました】

 

暫く食べていると、また新しいスキルを取得した。

 

「ん?何だろう?」

 

早速手に入れたスキルを確かめてみる。

 

【口腔浄化(こうくうじょうか)】

  食べたものの特性を5分間無効にする。

   モンスター…スキル封印。

   プレイヤー…スキル封印。

   スキル…無効化。

   武具…5分間使用不可。その後、元の状態で戻ってくる。

 

 消費

   なし

 

 取得条件

   モンスター・敵プレイヤーの武器やスキルを計100回以上食べる。

   食べる(HPドレイン)以外でモンスター・敵プレイヤーを倒していない。

 

「んー、今までも相手の武器とか食べてたけど、何が違うんだろ?」

 

丁度モンスターが沸くところにいるので、色々試してみようと考えたランチは、

一旦メイプルの所に戻ることにした。

 

 




特にイベントは発生しません(謎)。

ランチさん変な方向に進みつつあるかも。

ちょっと好奇心旺盛な普通の女の子ですょ?
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