食べるのが大好きなので、全てをいただきます   作:にゃもー

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お待たせしました、銀翼戦ですー。



美咲と強敵

 

「今のところ…誰もいないね?」

 

警戒しながら魔法陣に入った3人だったが、

開始地点には誰も居なかった。

 

周りは一面が青い氷に覆われた洞窟。

 

「奥の方に巣があるね。卵とかあるのかも!」

 

ランチが指さした先には鳥の巣があるが、やはり誰も居ない。

 

「…まあ、鳥だよね。空飛んでるよね。【大海】とかは使えないかも…」

 

「近づいてみる?」

 

「ちょっとづつね。」

 

じりじり近づくと、唐突に上の方から風切り音がした。

 

「うわっ!?」

 

「避けて!」

 

「わああ!?」

 

狙いが甘かったのか、何とか回避する。

体制を整えた3人の前に現れたのは、青緑と白の怪鳥だった。

怪鳥は、威嚇するでもなく、氷の上に着地した。

 

「強そう…」

 

「うーん、攻撃を掴んだりするのは難しいかな?」

 

「来るよ!」

 

三者それぞれの感覚を話していると、

翼を広げて魔法陣を展開する。

 

視界を埋め尽くす氷のつぶてが現れた。

 

「【カバー】!」

 

「ランチは私の後ろに!」

 

「うん!」

 

盾を捨てたメイプルが仁王立ちで二人をかばう。

サリーとランチは、メイプルの後ろに避難する。

 

「メイプル!」

 

「大丈夫?」

 

「とりあえずっ!大丈夫!貫通攻撃じゃない!」

 

「あいた!?」

 

「ランチ!?大丈夫!?」

 

「大丈夫大丈夫。でも、あの攻撃は掴むの難しいかも。」

 

「ランチ!すごいHP減ってるよ!?」

 

試しに横を通り過ぎるつぶてを1つ掴もうとしたが、

ランチですらHPが削られたとわかるような、

とんでもないダメージエフェクトが出ただけで、

とても掴めるような速度ではなかった。

 

「まだまだ大丈夫だよー。」

 

「良かった。…でも、あの鳥の攻撃は当たると即死かも。」

 

クロムたちが一瞬で敗北した理由を、身をもって知った3人だった。

そして、通じないと見るや即攻撃を変えてくる怪鳥。

 

「うわっ!今度は大きい!」

 

「【カバー】!」

 

今度は巨大な氷のつぶてを、【悪食】で防ぐメイプル。

凄まじい大きさの氷だったが、【悪食】に飲み込まれMPへと変えられた。

 

「ナイス!行くよ!」

 

サリーが駆ける。いくつかの氷が飛んでくるが難なく回避する。

 

それに反応したのか、大きな鳴き声を出す怪鳥。

次の瞬間、地面全体が揺れる。

 

「やばっ!広範囲の攻撃!?」

 

「【食神の霧】!消費HPは…1000!」

 

しかし、同時に、ランチがスキルを発動する。

周りが霧に包まれ、反応した怪鳥が翼をはためかせて霧を散らす。

 

「【カバームーブ】!」

 

その間にメイプルがサリーのカバーに入る。

盾を地面に付け、2人がいる場所だけ攻撃が出ないようにする。

 

「ナイス!ランチもありがと!」

 

「どういたしまして!来るよー!」

 

ちなみにランチは、真下から生えた氷のとげを掴んで事なきを得ていたりする。

ついでに食べてみたが、単なる氷でちょっとがっかりした。

 

「あと、さっきの氷食べたけど、ボスはスキル封印されないみたいー!」

 

「そりゃそうだと思う!されたらありがたいけど!」

 

攻撃態勢に入ったサリーが思わずツッコミを入れる。

なお、それはスタッフからの心のツッコミでもあった。

 

「【悪食】!」

 

「【毒竜】!」

 

サリーが隙を作ったところに、メイプルのスキルが激突する。

しかし、数多の敵を葬った【毒竜】は氷漬けにされ無効化された。

 

「【毒竜】が!」

 

「HPが1割くらいしか減ってない!?」

 

「毒にもならないみたいだねー」

 

予想外の事態で戸惑う3人をよそに、周りの氷が怪鳥のもとへ集まる。

 

「【カバー!】っ?!貫通攻撃?!」

 

再び氷のつぶてが来たので、盾なしで受けようとするメイプル。

しかし、貫通攻撃でHPが一気に減らされてしまう。

 

「【ヒール】!っダメ!ダメージが大きすぎる!」

 

「しょうがない。禁断の技を使いますか…」

 

サリーの悲鳴に、ランチも覚悟を決める。

 

「メイプル!これを使って!」

 

「ランチ!?ってえっ!?HPが一気に回復した!」

 

カバーしつつランチから受け取ったアイテムを使うメイプル。

その後もいくつかアイテムを使い、氷のつぶてをしのぎ切る。

 

しかし、怪鳥はさらに次の攻撃へと派生する。

先ほど受け止めたプレイヤーには効果がないと悟ったのか、

大量の氷のつぶてを広範囲で竜巻のように回し、

3人を範囲攻撃に巻き込もうと翼をはためかせた。

 

3人を取り囲んだつぶての嵐は、段々大きさを縮めて来ていた。

 

「わ、これ【カバー】じゃ防ぎきれないかも!」

 

「逃げることも出来なさそうだし…。どうしよう」

 

「また使わないとダメかぁ…」

 

2人の焦った声に、ランチも悲しそうに覚悟を決めた。

 

「さ、さっき言ってた禁断の技?」

 

「うん、できれば使いたくないんだけど、しょうがないね。

 じゃあメイプルとサリー!これを、【使って】!」

 

そういって同じ料理を3つ取り出す。

 

【アイスキャンディー ソーダ味】

  食べ物。食べると美味しい。

  付与効果:水属性耐性 1分間

 

そしてランチは、アイスを食べるのではなく【使用した】。

先ほどと同様に、一瞬でアイテムが消え、効果が表れる。

 

それを見て意図を悟ったメイプルとサリーは、

すぐさま貰ったアイスを使った。

 

「よし、じゃあメイプルと私でサリーを挟むよー」

 

「え、挟む?わわっ!」

 

「こ、こうかな?えいっ!」

 

しゃがみこんだサリーに、前後からメイプルとランチが抱きつく。

次の瞬間、全方位から氷のつぶてが襲ってきた。

 

「うわわわ!これも貫通攻撃だ!あ、でも全然ダメージない」

 

「さっきのアイスじゃないかな…。防御力+耐性で受けてる感じで」

 

「これなら大丈夫そうかな。…いっぱい当たってとってもうるさいけど。」

 

メイプルとランチに凄まじい量のつぶてが激突する。

しかし、水耐性があるおかげで大きなダメージにはなっていなかった

 

そして、間に居るサリーは2人に挟まれて無事だった。

 

(ランチ、結構あるんだなぁ)

 

後ろから抱き着いているランチにそんなことを思いながら見ていると、

数十秒続いた氷のつぶてがようやく止んだ。

 

攻撃を食らいながらも回復していたのもあり、3人は無事だった。

 

「終わったかな。」

 

「な、何とか大丈夫だったね。サリーは大丈夫?」

 

「うん。ありがと、ランチ、メイプル。じゃあ、反撃だ…!」

 

2人に守ってもらったサリーは気合を入れなおして突撃する。

 

先ほどの攻撃を耐えた3人を見つめる怪鳥は、次の攻撃へと移る。

まだ、HPは1割削れただけ。激闘が続く予感を3人は抱いていた。

 

 




長くなりそうなので続きは次回ですー。

銀翼さんは微妙に違ってたりしますー。

そして、料理の新しい使い方。
ちなみに、食べてないので【生命循環】の効果は出ないです。
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