食べるのが大好きなので、全てをいただきます   作:にゃもー

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お待たせいたしましたー。

少女同士の戦いですー。




美咲と美咲たち

「あ、ランチ!」

 

「合流できたんだ」

 

「うん。やっほー。って、おお!」

 

2人と合流したランチが目を輝かせる。

ちなみに、崖は大きくなってから飛び降りていたりする。

 

「孵ったんだね!どっちも可愛い!」

 

そこには、メイプルとサリーが持っていた卵から孵ったモンスターが居た。

白い狐と緑の亀。どちらも小さくてとても可愛かった。

 

「うん!亀さんはシロップって名前だよ!」

 

「こっちは朧!」

 

「シロップちゃんと朧ちゃんかー。私はランチ、二人のお友達だよ。よろしくね!」

 

ランチが撫でさせてもらうと、二匹のモンスターは気持ちよさそうにしていた。

 

「そういえば、結構時間かかったね。やっぱり、崖を降りるのは大変だったんだ…」

 

「ううん、崖は大きくなって一足だったよ。その前にちょっと色々あって」

 

「一足か…。あの崖を。」

 

「あ、これお土産ー」

 

持ってきていたモンスター達(武器なし)を出すランチ。

 

「ありがとう!」

 

「助かる。朧たちのレベル上げがしたくって」

 

「どういたしましてー。今日はここでお泊りかな?」

 

「そうしようか、って話してたとこ」

 

「どう?」

 

「うん。いいよ!じゃあ、ご飯だね!」

 

早速準備をするランチ。

メイプルとサリーは、ランチが持って帰ったモンスターをシロップと朧に倒させていた。

 

「ごちそうさま!」

 

「ごちそうさま。美味しかった!」

 

「うん。美味しかったねー。」

 

ご飯を食べた3人は、交互に見張りをしながら眠りに入った。

 

 

 

「さー、今日も頑張ろう!」

 

「今日はどうする?崖上には…戻れないか」

 

「近くにモンスターが居れば、私大きくなれるから上にあげられるかも」

 

「うーん。せっかくだし、ここをもう少し見てみたいな」

 

「うん。良いんじゃない?」

 

「はーい。じゃ、ご飯食べて出発ー」

 

朝食の準備をするランチ。

 

ちなみに食べなくとも全く支障はないが、

サリーなどは食べないと調子が出ないので食料も持ってきている。

むろん、ランチの料理の場合は別で、バフ効果を乗せる意味もある。

 

「ごちそうさまー。美味しかったー」

 

「うん!ありがとう、ランチ!」

 

「どういたしましてー」

 

「ありがとね、ランチ。じゃ、行こう!」

 

「「おー」」

 

崖下の森を進む3人。

 

出てきたモンスターはシロップと朧に倒してもらい、

経験値稼ぎをしながらの旅となった。

 

 

 

「すごい霧!」

 

「何も見えないねー。隣のメイプルやサリーも見えないくらい」

 

「何かあるよね…。多分、あっちから霧が出てる!向こうの方が濃いし!」

 

「シロップと朧が【休眠】覚えてよかったよ。迷子になっちゃう」

 

やがて、濃い霧が立ち込める所へ出た3人。

霧の発生源をサリーが突き止める。

 

そちらへ向かうとさらに霧は濃くなり、既に何も見えないレベルになっていた。

 

「んー、何も見えない。二人とも居るー?…あれ?」

 

ランチが声をかけるが、反応が無い。

 

「はぐれちゃったかな…。どーしよ。」

 

「うわあっ!!?」

 

「!?サリーの声!?下から聞こえた!」

 

しゃがみ込むと、近くの地面に穴が開いているのが見えた。

 

「ここに落ちちゃったのかな。仕方ない、今行くよサリー!」

 

穴へ飛び込むランチ。着地時にダメージを受けるがランチのHPなら無視できた。

見ると、鎧を着た騎士とサリーが戦っていた。

 

「うあっ!」

 

「サリー!」

 

サリーが一撃を受ける。

思わず割って入るランチ。

そのまま、振り下ろされた剣を受け止める。

 

「いただきまーす!うーんやっぱり味はない。【調味料】!」

 

チョコ味となった剣を食べられた騎士は棒立ちに。

そのままサリーの攻撃で倒された。

 

「サリー!大丈夫?!」

 

「うん。大丈夫。」

 

「良かった。サリーがダメージ受けるとこ初めて見たよ」

 

そういいながらアイテムなどが無いか探すランチ。

 

【パワースラッシュ】!

 

「うあっ!?サ、サリー!?」

 

しかし、背中に鋭い衝撃を感じたランチは慌てて振り返る。

見ると、武器を構えたサリーがランチを攻撃していた。

 

「ど、どうしたの?」

 

「あはははは!!【ダブルスラッシュ】!」

 

「うわあ!!」

 

さらに攻撃を食らうランチ。

親友から攻撃を受けていることで動揺していたランチだが、

戦いのときにいつもやっていたように武器を掴もうとする。

 

「うあっ!いやっ!あっ!…ふう。なんとか掴めた…」

 

「あはははは!!」

 

何度か攻撃を食らいつつも、武器を掴むことに成功するランチ。

サリーは笑い続けていた。

 

「ど、どうしちゃったのサリー?私のこと、嫌いになったの?」

 

「あんなに仲良くしてくれたのに。」

 

「ホラーゲームに挑戦して、おトイレ行けなくなった時も、

 スマホで会話しながらおトイレ終わるまで付き合ったのに!」

 

「あははははは!!」

 

悲しそうにサリーを見て話すランチ。

 

サリーは笑ったままだった。

ようやく気付くランチ。

 

「…あー。偽物さんか。そういえばパーティに攻撃できないんだった」

 

動揺していたのを思い出してちょっと恥ずかしくなるランチだった。

 

…ちなみに本物のサリー相手ならむしろ襲われかねない話もあったりした。

黒歴史暴露ダメゼッタイ。

 

「うん。じゃあとりあえず食べよう。いただきまーす」

 

掴んでいるサリーのダガーを食べるランチ。

 

「うん、ソーダ味のアイスキャンディー!お日様の下で半分こしたくなるねー」

 

「じゃ、【食神の霧】!」

 

「【食材集合】!」

 

「まぜまぜ」

 

食べたことでスキル封印されたサリーは、なすすべ無く食材と化した。

 

 

 

一方、メイプルもまた分断され、ランチと一緒に居た。

 

「サリーははぐれちゃったねー」

 

「うん。そうだね。」

 

「とりあえず、ランチが何ともなくてよかった」

 

「うん。」

 

「ランチ?…まいっか。アイテム無いか見てくるね」

 

「うん。」

 

ランチの反応に違和感を覚えつつも、

先ほど倒した鎧騎士が何か落としていないか見に行こうとするメイプル。

 

「うーん。何もないね。って、ランチ?」

 

アイテムを探していると、後ろにランチが引っ付いていた。

背中をポコポコ叩いている。

 

「あはははは!!」

 

「ら、ランチ?どうしたの?」

 

振り向くと、こんどはメイプルの胸を叩き続けながら笑うランチが居た。

ようやく違和感が何か気づくメイプル。

 

「あ!貴女はランチじゃないんだね!?」

 

言われてみると、先ほど襲われていたランチはスキルを使っていなかった。

 

「…でも、特に何もしてこないね。」

 

メイプルの胸をポコポコし続けるランチ。

 

「あーそういえば。ランチって普通の攻撃手段持ってないよね…」

 

「うん。それじゃ…ごめんねランチ。【毒竜】!」

 

目の前の偽ランチに【毒竜】を叩きつける。

吹き飛ばされ、毒に侵される偽ランチ。

 

「うわっ…HPほとんど減ってない…。これ倒すの大変だよー…」

 

ステータスもオリジナルと同じ偽ランチのHPを、

削り切る必要があると気づいたメイプルだった。

 

「がんばった!」

 

何度も攻撃を繰り返し、何とかHPを削り切ったメイプルだった。

 

 

 

「あ、メイプルだ。…よね?」

 

元の場所へ戻ったランチが待っていると、メイプルが現れた。

 

「あ、ランチ!…かな」

 

「本物…だよね?」

 

「もしかして偽物と戦ってた…?」

 

「うん。もしかしてメイプルも?」

 

「うん。」

 

話から何となく本物と分かったので、息をつく二人。

 

「びっくりしたよ。ちなみにメイプルは…私と戦ってたのかな。 私がサリーだったから」

 

「あ、うん。ちょっと変だったけど…」

 

「ん?」

 

「なんか、私の背中に引っ付いてポコポコ叩いてきてた。」

 

「あ、そうなんだ。偽サリーは普通に攻撃してきたんだけど」

 

「攻撃スキル無いからかなーと思ってた。」

 

「うん。確かにもってないや。って、誰か来る」

 

「あ、サリーかな!」

 

そして、話をしていると地面が光り出し、そこからサリーが現れた。

 

「ランチ!メイプル!」

 

「サリー!」

 

「サリー。…だよね?」

 

「あー。皆も偽物と戦ってたんだ…。私が本物かってことだよね?」

 

「うん。疑いたくはないんだけど…」

 

「じゃ、私しか知らない話を。良いかなメイプル?」

 

「?うん」

 

コホンと咳払いし、メイプルを見据えた。

 

「メイプルは小6の時、予防接種を受けて大泣きした!」

 

「あー」

 

「えええええ!?なんでそれ覚えてるの!?忘れてよっ!!」

 

「以上、私しか知らないエピソードでした。どう?」

 

「うん。本物だと思う」

 

「…そうだね。じゃあ、私も私しか知らない話をしておこうかな」

 

ちょっと黒くなったメイプルがユラリと顔を上げた。

サリーを見据える。

 

「サリーは中学生の時お化け屋敷に入り、途中で腰を抜かして店員さんに連れられて出てきた!」

 

「うあああ!!そんなこと覚えてなくていい!!」

 

「あと、秘密のノートを持っていて、必殺技とかを書いている!」

 

「分かった!私が悪かった!!」

 

幾つかエピソードを話したところでサリーに止められた。

 

「藪蛇だったか…」

 

「本物だったらオッケー!いきなりサリーに攻撃されたからびっくりしたよ」

 

「あ、ランチは私と戦ってたんだ。そうか、私がメイプルだったから、そうだよね」

 

「嫌いになっちゃったのかなって思ったけど、すぐ偽物だとわかったよ」

 

「ランチを嫌いになるなんて、ない!」

 

「私も!」

 

即座に否定するサリーとメイプル。

 

「うん。ありがと。ホラーゲームやってた時の話にも反応なかったしねー」

 

「ホラーゲーム?サリーが?」

 

ピクッっとするサリー。静かに構える。

 

「あ、うん。ちょっと前なんだけd」

 

「そこまでかな、ランチちゃん」

 

気づけばランチのすぐ目の前にサリーの顔が。

ひそかに首筋近くで青い短刀が煌めいていた。

 

「ア、ハイ。ナンデモナイデス。」

 

完全にガチな目のサリーを見て頷くランチ。

 

「?じゃ、行こう!」

 

「そうだね。」

 

「はーい」

 

霧の谷を離れる3人だった。

そして、戦闘の様子を見ていた面々は幾度目か分からない悲鳴を上げていた。

 

 

<スタッフルーム>

 

「ああああぁぁ~…」

 

いつもとちょっと違う悲しみの声が漏れる。

 

「ん?今度はどうした?」

 

「ドッペルゲンガーが撃破されました。」

 

「うーむ。誰がやった?」

 

「メイプル達です。3人が3人とも撃破しました」

 

「マジか…。強化された3人が相手のはずなんだが…」

 

「サリーは普通に実力で倒したようです」

 

「ヤバいな…。」

 

「そしてランチですが…」

 

「何かあったのか?」

 

「偽サリーと戦っていたんですが、普通に攻撃して掴まれて終わってました…」

 

「…そうか。【相手に掴まれないよう】戦うようにはなってないからな」

 

「はい…。ランチ相手だとほぼ専用の戦い方が必要になります…」

 

「仕方ないな。メイプルは?」

 

「メイプルはランチと戦ってましたが…こうなりました」

 

今度は映像を見せるスタッフ。

そこには、メイプルの背中や胸をポコポコ叩くランチの姿があった。

 

「…なんだこれ」

 

「おそらく…自分の武器で攻撃していると思うんですが、ランチの場合【素手】なので…」

 

「…あ、そうか。普通に素手で攻撃してるってことか…。」

 

「いくらドッペルゲンガーでも、ランチの攻撃の仕方はさすがに再現しないです…」

 

「仕方ないな…。まあイベントは始まったばっかりだ。」

 

「はい、そうですね」

 

「まだまだギミックはあるし、あの3人にも一泡吹かせられるかもしれないぞ」

 

「確かに!ははは!」

 

「ははは!」

 

少し色々なものを含んだ笑いが響き渡った。

 




ということで、ドッペルゲンガー戦でしたー。

ランチは特殊な戦い方なので、ドッペルさんの理解を超えていた感じですー。

黒歴史は葬る必要があるから黒歴史ですー。

次回はあの人たちが出てきますー。

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