食べるのが大好きなので、全てをいただきます   作:にゃもー

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初ゲームですー。
これまた見慣れたあの人も出てきますー。

5/6 ステータスのHPを修正ー。
   ご指摘ありがとうございますー。



ゲーム開始

「何とか、ゲーム買えた…」

 

「うう…しばらくはおやつ我慢だなぁ…」

 

自分の部屋でゲーム機を起動しながら思わずつぶやきが出る。

 

果たして貯めていたお金は足りた。

ゲーム機と本体を合わせてギリギリ購入できた。

 

しかし、その分懐がとっても寂しくなってしまい、

おやつなどは暫く買えなくなってしまいそうだった。

 

「その分、ゲームの中でいっぱい食べるぞー!」

 

意気込んでゲームの準備を進めていく。

 

初めてのセッティングだったけど、

放課後に理沙から色々アドバイスを(半強制的に)もらったので、

そんなに戸惑うことは無く準備できた。

 

 

「さて、始めてみよう」

 

ゲーム機に付属した専用のバイザーを装着して、電源ON。

 

一瞬周りが真っ暗になった後、すぐに周りの景色が変わった。

周りは緑色のウィンドウなどで囲まれている。

初期設定をする電脳空間だった。

 

「まずは名前かー。」

 

理沙が「本名そのままとかは止めておいた方がいい」と言ってたな。

じゃあ…好きなものにしよう。

 

【名前:ランチ でよろしいですか?】

 

はい

 

「次は得意武器…ってなんだろう。私得意なのは食べることなんだよねー」

 

「それに、食べたいだけだから戦いとかは特に良いかなぁ」

 

「あ、じゃあ…こんなのできるかな?」

 

【得意武器:なし(素手) でよろしいですか?】

 

はい

 

「できたー。あ、なしというか素手になるんだ」

 

美咲が選択したのは素手。

素早さと技巧を活かして徒手空拳で戦うスタイルで、

「モンク」「グラップラー」などと言われているスタイルだ。

 

「次はステータスだね。STRとか色々あるなぁ。」

 

「理沙はバランスよくとか言ってたけど、…そもそもバランス分からないや」

 

ステータスには以下のような項目があるが、

美咲にはどれが重要かまではわからなかった。

 HP  体力

 MP  魔力

 STR 力

 VIT 防御力

 AGI 敏捷性

 DEX 器用度

 INT 知力

 

「んー、とりあえず体力があればいっぱい食べられるかな!」

 

そんな感じで深く考えずにHPへ全ステータスを振る。

ただ、その振り方は通常まず選択されないものだった。

 

HPだけあっても攻撃や防御、早さがないとどうにもならず、

「極振り」という1ステータスに特化するスタイルの中でも、

MPと並んでどうしようもないといわれているスタイルである。

 

そんなことまでは知らない美咲は、ステータス振りを終える。

 

「さて、設定は終わったけど…って、おお?!」

 

設定が終わると、周りがまた暗くなり、明るくなった。

そこに見えた光景に、私は思わず叫びそうになった。

 

目の前には街並み。それはまるで本当に街中に居るかのようだ。

後ろには噴水がある。水の音…だけではなく湿り気のある空気の感覚なども感じる。

 

「凄いとは聞いていたけど、想像以上だよ…」

 

歩いてみる。遅いけど普通に歩ける。

リアルの私はベッドの上で寝っ転がってプレイしてるけど、歩く感触もある。

細かい仕組みはわからないけど、本当に現実のようなゲームだ。

 

「これなら、食べることも期待できそう!」

 

さて、そうと決まれば早速いろいろやってみよう。

具体的にはとりあえず食べよう。

 

「んー、どこ行けば食べられるのかな?」

 

パッと見レストランとか食べ物を売っていそうなお店はない。

あと、リアルより歩く速度が遅い気がする。

速度がないからなのかな?

 

自分のステータスを見てみた。

 

 

ステータス

 

name:ランチ

Lv :1

HP :2040

MP :10

STR :0(+5)

VIT :0(+4)

AGI :0

DEX :0

INT :0

 

装備

初心者のグラブ

初心者の服

 

スキル

なし

 

「…うーん、ゼロいっぱいなのは良くないのかな?」

 

「ま、いいや。とりあえず色々やってみよっと」

 

色々見ながら歩いていくと1つの店が見つかった。

 

「『イズ工房』か。ちょっと入ってみようかな」

 

 

「いらっしゃーい。あら、見かけない顔ね」

 

お店に入ると女性の人がいた。ゴーグルのようなものを頭にかけている。

 

「初めまして。みさ…ランチっていいます。今日初めてなんです」

 

「私はイズ。ここで工房を開いているの。何か必要なものがあったら言ってね」

 

優しく微笑みながら自己紹介してくれた。イズさんというらしい。

 

「あの…イズさん、ここって食べ物とかおいてたりします…?」

 

工房…の時点で違う気がしているけど、一応聞いてみよう。

 

「食べ物?ポーションとかは売っているけど、食べ物はないわねぇ…」

 

「そうですか…どこ行けば食べられるんだろう?」

 

やっぱり違っていた。でも、理沙の話だと食べものはあると思うんだよね。

考えているとイズさんが声をかけてきた。

 

「何か食べたいの?HP減ってるとかならポーションで回復できるわよ?」

 

「あ、いえ、単に食べたいんです。実は…」

 

そういうと、私はゲームを始めた理由を説明した。

 

「なるほど、中々面白いわね。

…いやでも、確かに食べても食べてもカロリーないってよく考えたらすごいことかも…」

 

呆れられるかな?と思ったけど、思いがけずうなずいてもらえた。

 

「そうねぇ。それだったら、町の外れのほうにレストランとかあったわね」

 

「本当ですか?!ありがとうございます!」

 

「ただ、食べるにはゲーム内のお金が必要なのよ。…始めたばかりだと持ってないと思うわ」

 

「う…所持金は…3000Gです」

 

「ちょっとなら食べられると思うけど、思いっきり食べたいならもっとお金が居るわね」

 

うう、ゲームの中でもお金は必要なのね。どうやって稼げばいいんだろう?

 

「モンスターを倒すともらえるわよ。」

 

「あと、モンスターを倒した時に素材が出たら、それも売ってお金にできるわ」

 

イズさんが教えてくれた。モンスターを倒すことでお金を稼げるらしい。

 

「ありがとうございます。早速やってみます」

 

お礼を言って、お店を後にする。

 

 

「…食べるためにこのゲーム始める人も居るのねぇ…」

 

ランチが去った後、イズは独り言ちる。

店を開いているため、色々なプレイヤーを知っているイズだが、

食べたいがために始めたプレイヤーは聞いたことがなかった。

 

「ふふ、面白い子と知り合えたわね」

 

そういうと、イズは工房で作業の続きをしようと奥へ進んでいった。




ということで、美咲改めランチのゲームデビューですー。

そして、最初に知り合うのは我らが生産職、イズさんでした。
イズさんは今後も色々出てくると思います。

次回は初めての戦闘です。…ちょっと普通の戦闘ではないかもしれませんが。
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