とある二人も出てきますー。
「あ、森を抜けたね」
「うん。次は砂漠かぁ」
「何か美味しそうなものあるかなー」
森を抜けた3人は、砂漠を歩いていた。
「み、水っ…!!」
「メイプル!?」
「…とかならないの不思議だよねー」
「なんだ。もー、びっくりさせないでよ」
「はいお水ー」
【ミネラルウォーター】
飲み物。飲むと美味しい。
付与効果:火属性耐性 10分間 5%
「ありがと!」
「じゃ、私も頂戴」
「うん。いいよ。私も飲もうっと」
砂漠の中、3人でミネラルウォーターを飲む。
何となく生き返った感じのする3人はどんどん進んだ。
「あ、オアシスだ!」
「蜃気楼じゃないといいけど…」
「果物とか生ってるかなー」
そして、しばらく進むとオアシスを発見する。
近づいてみると、木に囲まれた湖があった。
「ちょっと一休みしよう!」
「うん。」
「はーい。じゃ、何か出すねー」
「あ、ランチ、ちょっと待って。その前に…」
「ん?」
「そこに居ますよね?誰か」
木の方を見て話をするサリー。
「ふむ。気づいていたか…」
暫く見ていると、木陰から一人の女性が出てきた。
桃の着物に濃い紫の装甲を纏い、刀を背負う女性は
3人へ静かに話しかけた。
「なんか視線を感じたんで。…もしかして」
「ん?知ってるのサリー?」
「うん。多分、前回イベント6位の人だよ」
「え、じゃあ強いんじゃ…」
3人が思わず女性を見る。
「3人か…。それもランキング入りが2人とはついてない」
ため息とともに話す女性。
「私としてはやり合う気は無い。だが、戦うとなれば…」
しかし、次の瞬間雰囲気が変わる。
「最低でも1人は道連れにして見せよう」
「それなら、メダルはこちらの総取りになっちゃいますね」
「まあ、そうだな…」
見つめ合う女性とサリー。
「ど、どうしよう。戦うなら頑張るけど」
「頑張るー」
「【超加速】!」
「【超加速】!」
すると、女性はスキルを使い一気に離脱した。
即座にサリーが追いかける。
「え?あれ?サリー!?」
「あー。行っちゃったね」
「ど、どうしよう!追いかけないと!」
「歩いていくしかないかなー」
「あ、そうだ!【ヴェノムカプセル】!」
呆然と見ていたメイプルだったが、
何か思いついたのかスキルを使用する。
紫色の巨大な塊が出現した。
「よし、これに入って転がれば早い!」
「うん。まあ私は入れないけど…」
「あ、そうか!どうしよう!?」
「メイプルは先に行って。私も追いかけるー」
「分かった!行くね!」
そういうと、メイプルは転がり出した。
「じゃ、私も行こう。歩くしかないけど…」
そしてランチは、砂漠に向かって歩き始めた。
「どの辺なんだろ? ってメッセージが」
しばらく進んでいるとランチにメッセージが入ってきた。
<[サリー]さっきの人と3人でトラップに巻き込まれた!今、地下遺跡探検中!>
「サリーからだ。…あー、なんか取り込み中みたいだねー」
どうやら、トラップでダンジョンに吸い込まれたようだった。
「暫く出てこないかも。場所も分からないし、どうしようかな?」
<[ランチ]はーい。近くにいると思うけど、場所分かんないから出てきたら教えてー>
<[サリー]分かった!>
「これでよし。じゃあ、近くを見てみようかな。…全部砂漠だけどさ」
少し歩いてみるが、全然景色が変わらなかった。
「下手に動かない方がいいかなー。って、なんか声が聞こえる気が」
直接見えないが、今いる所の右から声が聞こえて来ていた。
「ちょっと行ってみようかな」
「私は争う気は無いんですが…」
「まあ、俺らもメダルとか欲しいからな。悪く思うな!」
「いけぇ!」
一人の女性が3人の男女混合パーティに囲まれていた。
女性は白のローブに身を包み、金色の十字が付いた杖を持っている。
「くっ!」
3方から攻撃され、背後からダメージを受ける女性。
しかし、正面2人の攻撃はしっかりいなし、包囲網から抜け出した。
「しかたありません。【ホーリージャベリン】!」
「うわあっ!?」
3人と相対する女性はスキルを放った。
白色の槍が1人を貫く。一撃でそのプレイヤーはエフェクトとなって消えた。
「な!?一撃だと!」
「【ホーリーランス】!【ホーリースピア】!」
「あああ!!!」
続く2人も立て続けに魔法を食らって消える。
「ふぅ…」
「おおーー」
「え?」
思わず拍手するランチ。
あげた声に振り向く女性。
「あ、どうも。」
「パティシエのような服…。もしかして前回5位の…?」
とりあえず挨拶したランチの姿を見て。
「あ、はい。ランチって言います」
「私はミザリーです。戦う気は無いですが、自分の身は守ります」
静かに言うと身構えるミザリー。
「私も戦う気ないですー」
とりあえず両手を上げてみるランチ。
「…わかりました。戦う気なら、声はかけないでしょうし…」
「良かったです。あ、ミザリーさん。よかったら何か食べませんか?」
お互い緊張を解く二人。すかさず切り出すランチ。
「え?食べる…ですか?」
「はい!私食べるの大好きなんです。ミザリーさん、何か好きなものとかあります?」
「え、えーと。アップルパイとかよく食べますね」
「あります!ちょっと待ってくださいね」
そう言うと、砂漠の上に敷物を敷くランチ。
【アップルパイ】
食べ物。食べると美味しい。
付与効果:STRアップ 10分間 5%
【アップルパイ(シナモン)】
食べ物。食べると美味しい。
付与効果:VITアップ 10分間 5%
【トロピカルジュース】
飲み物。飲むと美味しい。
付与効果:麻痺耐性 10分間 10%
「どっちがいいです?」
「あ、えーと、じゃあ普通の方で…」
「はい!じゃあ私はシナモンの方を…」
急展開に目をぱちくりさせながら選ぶミザリー。
ランチから受け取った美味しそうなアップルパイは、
しかし無視できない要素を持っていた。
「え?【付与効果】…?」
「あ、私が作る料理には付いてるんです。できればナイショで」
「…分かりました。ありがたくいただきますね」
「はい。いただきまーす」
しばしアップルパイを堪能する二人。
「ごちそうさまでした。ありがとう、美味しかったです」
「どうもです。私も美味しかったー」
食べ終わる二人。ランチはとっても満足だった。
「じゃあ、そろそろ私は行きますね。ミィと合流しないと…」
つぶやきながら立ち上がるミザリー。
その中にランチが知っている名前があった。
「ミィさんって、前回4位の人です?」
「ええ、よく一緒にプレイしている仲間なんですが、はぐれてしまって…」
「ミィさんなら、昨日向こうの森の方で一緒にご飯食べましたよ」
「本当に!?」
身を乗り出すミザリー。
「はい。なんか皆に色々指示出してて、カッコ良かったですよ」
その後の展開は話さないでおく、優しいランチだった。
「なるほど…。じゃあ向こうに行った方が良さそう。ありがとうございます」
「いえいえー。またご飯食べましょう!」
「はい。喜んで。良ければフレンド登録しませんか?」
「喜んでー。…じゃあ、またお会いしましょうー」
「はい。また」
ミザリーはランチたちが来た道を辿るように森へ向かっていった。
「あ、メッセージ来てる。出てこれたんだ。良かった」
<[サリー]出てこれた!場所は…このあたり!>
<[ランチ]無事で何よりー。近くにいるから今行くねー>
メッセージを打ってマークされた場所に移動する。
すると、2人の他に先ほどオアシスで会った女性もいた。
「あ、なんか仲良くなったのかな?」
「うん!一緒にダンジョンをクリアしたんだよ!」
「戦う気も無くなっちゃって」
「まあ、私はもともと戦う気は無かったがな」
「なんにせよ良かったねー。私はランチって言います」
「改めて、カスミだ。貴女は前回5位の方だな?」
「はい。食べるの大好きです!」
「んんっ?あ、ああ。わかった」
「ランチ…」
微妙にかみ合っていない会話が流れる。
「あ、そうだ!ランチもフレンド登録したら?」
「うん。カスミさんさえ良ければ」
「ああ。構わないぞ」
「よし!あ、好きな食べ物とかあります?」
「好きな食べ物か…?そうだな…どら焼きは好物だな」
「どら焼き…あった!じゃあこれ差し上げますね!」
【どら焼き】
食べ物。食べると美味しい。
付与効果:STRアップ 10分間 5%
「おおっ!」
思わず声を上げるカスミ。
ランチの手には美味しそうなどら焼きが3つあった。
「いただいていいのか?」
「はい!お近づきの印にー」
「では、ありがたく。…【付与効果】?」
「あ、私のスキルなんです。できればナイショでー」
「分かった…。ありがとう。では、私は行くとしよう」
「はいー」
一通りランチと話すと、踵を返すカスミ。
「一緒に居てもいいのに…」
「金メダル3枚はさすがに狙われるさ。またどこかで会おう」
「はい!また!」
「合流出来て良かったー」
「流砂に飲み込まれたときはどうなるかと思ったよ」
「そいえば、何で洞窟に落ちたの?」
カスミが去った後オアシスに戻った3人は、
すっかり暗くなった夜の中、話をしていた。
「カスミと戦ってたらメイプルが落ちて来たんだよ」
「あー。なんか毒の塊で移動してたアレかな」
「そう。まあメイプルの変なのはいつも通りなんだけど」
「意義あり!」
「「却下(かな)」」
「ガーン!」
ちょっとしょげているメイプルをよそに話す二人。
「で、メイプルを避けて身動きが取れないとこで足元の砂が動き出して」
「洞窟に落ちちゃった」
「うん。洞窟には倒せないでっかいカタツムリがいて避けて進んでた」
「サリーが凄いんだよ!気配とか音とかで察知してくれて!」
「ちょっと失敗しちゃったけどね。カスミのフォローとかもあって無事出られたわけ」
「良かったねー」
ご飯の準備をしながら話すランチ。
「あ、ランチは何してたの?」
「私は近くに居た人と一緒にご飯食べてたー」
「あー。ランチだもんね」
「ミザリーっていって、優しそうなお姉さんだったよ!アップルパイ好きなんだって」
「なるほど…。まあ無事で何より」
「だねー。じゃあご飯だー!今日はアラビアな感じでー」
【ケバブ】
食べ物。食べると美味しい。
付与効果:VITアップ 10分間 5%
【ミルクプリン】
食べ物。食べると美味しい。
付与効果:STRアップ 10分間 5%
【ミントレモネード】
飲み物。飲むと美味しい。
付与効果:状態異常抵抗上昇 10分間 5%
「おお、おいしそう!」
「うん。良いね」
「じゃ、いただこう!」
美味しくご飯を食べた3人はオアシスで一夜を明かした。
ということで、カスミとミザリーでしたー。
ミザリーはギリギリでランキング入りしていなかったりしますー。
次回は海ー。あの子達も出てきますー。