第2回イベント終了ですー。
「えーと、ここだったかな」
ディナーに色々食べさせながら移動してきたランチは、
メイプル達が居る洞窟まで来ていた。
「あ、サリー」
「!って、ランチ!無事だったんだね!」
サリーは洞窟の中で戦闘態勢のまま佇んでいた。
人影を見つけて警戒するが、ランチと分かって力を抜く。
「うん。場所ありがとー。」
「良かった。メイプルは奥に居るよ。…毒の道になってるから私は行けないけど」
「あー」
紫に染まった洞窟内部を見て理解するランチ。
「!!誰か来る!隠れててランチ!」
「ん?私も一緒の方が良いんじゃない?」
「大丈夫!ちょっと考えがあるから!」
「分かったー」
横の部屋に移動するランチ。
そこから見ていると、ほどなく数人のプレイヤーが入ってきた。
サリーは奥への通路のちょうど真ん中に立ち、一言。
「たたかう?」
「プレイヤー?いや、今の感じはモンスター?」
「未発見の洞窟か?ラッキーだな!」
「行くぜ!」
「分かった。良い勝負になるといいね」
あえて抑揚を消したセリフをしゃべるサリー。
プレイヤー達はモンスターと思ったサリーへ挑み消えていった。
「相変わらずすごいねー。」
「ありがと。こんな感じで中ボスみたいに守ってるんだ」
「あー。メイプルがボスかな。」
「うん。しばらくこうやって守っていようかなと思ってる」
「はーい。あ、そいえば前と同じようにモンスター少し採ってきたよ」
「助かる。ただ、朧は今メイプルのとこにいてレベル上げしてるんだよね…」
奥を見るサリー。
「んー、じゃあ奥に行ってみる。」
「え、でも毒まみれだよ?」
「毒耐性持ってるから、耐性上げれば大丈夫な気がする」
そう言うと食べ物を取り出すランチ。
【ティークッキー】
食べ物。食べると美味しい。
付与効果:毒耐性アップ 10分間 5%
「あ、サリーにもあげるね。」
「ありがと。…ただ私はこれ食べてもダメそう」
「それは仕方ないね。じゃ、とりあえず行ってくるね」
クッキーを食べたランチは少し慎重に毒の沼へ足を入れてみる。
「んっ。ちょっとピリッとするけど大丈夫そう」
HPが削れるが影響があるほどでもないことが分かり、
そのまま進んでいく。
「あ!ランチ!おかえり!」
「ただいまー。お土産ー」
奥では小さい穴の近くにメイプルとシロップ、そして朧が居た。
メイプルがランチに気づいて駆け寄ってくる。
そしてランチはメイプルに数匹のモンスター(武器なし)を手渡した。
「シロップと朧にどーぞ」
「ありがとうランチ!よーし、シロップ【食らいつき】!朧【狐火】!」
モンスターたちがエフェクトになって消えていく。
<共闘モンスターのレベルが上がりました>
途中でメッセージが表示された。
「あ!上がった!」
「おー」
「よーしえらいえらい!」
「頑張った!」
もふもふする二人。
「あ、そういえばランチも卵孵ったんだっけ?」
「あ、うん。そうだ。ちょっとまってね、ディナー【覚醒】!」
子犬状態のディナーがランチの指輪から出てくる。
「おおおっ!!可愛い!!!」
「でしょー!」
もふもふにディナーが加わった。
「うん、じゃあ一旦サリーの所へ行こう。レベルアップも報告したいし」
「はーい。じゃあ」
再び耐性アップのためにお菓子を出すランチ。
【醤油煎餅】
食べ物。食べると美味しい。
付与効果:毒耐性アップ 10分間 5%
「はいメイプルの分」
「ありがと。でも私耐性はこれ以上上がらないよ?」
「美味しく食べよう!」
「うん!」
お菓子タイムが始まった。
お菓子タイムのあと、サリーたちがいる所へ戻るランチ。
「サリー!朧たちのレベル上がったよー!」
「お!ありがとメイプル!」
「うちのディナーだよー」
手にはテイムモンスター達が抱えられていた。
「うわぁっ!ランチのモンスターも可愛い!」
思わず声を上げるサリー。
「…そもそもそのモンスターたちは何だ?」
そんなところへ冷静かつ怪訝な声がかかる。
「あ、カスミ!どうしたの!?」
「メダル持ちはやたらと狙われてな…。サリーと相談してここに居させてもらうことにしたんだ。よろしく」
「うん!歓迎するよカスミ!」
「なるほどー。よろしくー」
「それで、これからどうしよっか?」
「うーん、メダルも集めたし、あまり出たくはないかも…」
「メイプルも狙われるだろうしな…」
「じゃあ、ここに居ようか。」
「賛成ー。ごはんとおやつはいっぱい用意してるよー」
「私も!」
「じゃ、メイプル、入り口をふさいでくれる?」
「うん!【毒竜】!【ヴェノムカプセル】!」
洞窟入り口から部屋の前までが毒に浸され、
部屋の前が毒の巨大な泡でふさがれる。
「これで誰も入ってこれない!」
「誰も出れないけどね…」
「ああ…信じてるぞ?」
「私出れるよ!」
「まあメイプルはね…」
「多分私も出れるー」
「いや、ランチはさすがに無理じゃない?あれ水中だし毒だよ?」
「水中は全く気にならなくなったから、毒耐性あれば行けそう」
「…水中が気にならない?」
「うん。イカ倒した時に出てきたペンダントがあるから。綺麗だよねー」
胸元のペンダントを指さすランチ。
「それ以外にもいろいろあるよね…」
「うん!ちょっとここじゃ見せづらいからイベント終わってから見せるねー」
「分かった(ヤバそうだなぁ…)」
「ちなみに私たちもイカ倒したよ!」
「え?そうなの?2匹いたのかな」
「こっちは真ん中だけ空気があって、周りを泳いでるイカを倒す感じだった」
「こっちは完全に水中だったねー」
「そうだよね。カナデもそう言ってたし。…何で勝てるの?」
「頑張って食べたよー」
「ソウデスカ」
あまり気にしてはいけないと感じたサリーは、次の話題に入った。
「それで、腕に抱いてるのがランチのモンスターなの?」
「うん!」
「…いや、そもそもなんでモンスター連れてるんだ?」
カスミが冷静にツッコミを入れる。
「それは~」
少女説明中。。。
「…なるほど。多分3人しか持っていない気がするな。モンスター連れのプレイヤーには会ったことが無い」
「可愛いよねー!」
「うん!可愛い!子犬かな?」
ディナーを撫でるメイプル。
「狼さんだよー。名前は【ディナー】だよ」
「あー…。分かりやすい」
そう言いつつディナーを撫でるサリー。
「わ、私も撫でてよいだろうか…」
「もちろん!」
「ああ、可愛いな。私も欲しくなってくる」
暫くディナーたちモンスターを愛でる3人だった。
「ディナーも【食らいつき】持ってるんだね!」
「食らいつく姿も可愛いだろうな」
「あー。実はちょっと違ってて。これ本来の姿じゃなさそう」
「「「え?」」」
「見てもらった方が早いかな。ちょっと離れてもらってていい?」
「ディナー!【覚醒】!」
「え?この状態で覚醒?」
サリーが目を丸くする。そして、次の瞬間、大きな狼が姿を現した。
「すごい!カッコいい!」
「うわ!マジか…」
「これは…」
目をキラキラするメイプルと、思わず真顔になる二人。
「これが本来の姿みたい。私を乗っけてくれたりするんだよ!」
「いいなぁ!気持ちよさそう!」
「早くて楽しいよ!食べるのもお手の物だよ!」
「…え?この姿で【食らいつき】するの?」
「ヤバいな…」
その姿を想像して軽く身震いする二人。
シロップの【食らいつき】のような可愛いものではない。
恐らく体全体に噛みつかれるような状態になるだろう。
結果どうなるかは考える気も起きなかった。
「ちなみにステータスとか見せてもらってもいい?」
「うん!」
「あー。私は見ない方がいいか」
「あ、大丈夫だよ!」
そしてステータスを見せるランチ。
name:ディナー
Lv :5
HP :1400
MP :10
STR :220
VIT :40
AGI :280
DEX :60
INT :50
スキル
【食らいつき】【覚醒】【休眠】【レージング】【ドローミ】
【レージング】
【食らいつき】の際、こちらのSTRを1.5倍かつ相手のVITを1/2倍にする。
消費
なし
取得条件
レベルアップ
【ドローミ】
【食らいつき】の際、対象からの状態異常を無効化する。
消費
なし
取得条件
レベルアップ
道中で何度かボウルの中で食事したディナーは、
かなりレベルが上がっていた。
ステータスの上がり方はシロップや朧をも超えるため、
既にそこらのプレイヤーには太刀打ちできないステータスとなっていた。
「凄い!強いねディナー!」
「うん!頼もしいよ!いっぱい食べるんだよ!」
「あー。これ下手するとトッププレイヤーでも危ない気が…」
「少なくとも、ランチ本人と合わせて戦うのは自殺行為だろう」
遠い目をする二人だった。
「さて、今日はここで一日過ごすだけかな」
「メイプルがゲームいっぱい持ってるよね。ランチもご飯とかいっぱい持ってそう」
「うん!色々あるよ!なにする?」
「はーい!いっぱいあるよー。何食べる?あ、とりあえず」
【チョコケーキ】
食べ物。食べると美味しい。
付与効果:STRアップ 10分間 5%
【シュークリーム】
食べ物。食べると美味しい。
付与効果:AGIアップ 10分間 5%
【どら焼き】
食べ物。食べると美味しい。
付与効果:DEXアップ 10分間 5%
「これあげるねー」
「わあ!ありがとうランチ!」
「お、美味しそう…。はっ!あ、ありがとランチ」
「ありがたくいただく。前に貰ったものも美味しかったぞ」
「どういたしましてー。ご飯食べながら楽しく遊ぼう!」
「聞いてるだけだとかなりダメな過ごし方だよね…」
「外出ても襲われるだけだしな」
そしてゲームをして遊ぶ4人。
オセロでメイプルが無双したり、
トランプでランチがサリーを撃沈したりと、
色々ありながらも襲われることは無く時間が過ぎていった。
ピンポーン
【がおがおー!みんなお疲れドラ!第2回イベント終了だよ!】
【獲得したメダルが10枚を達成した人はこのあとスキルやアイテムとの交換があるよ!】
【メダルの受け渡しとかは今のうちにやっておいてね!】
「皆お疲れ!色々行けたし楽しかったー!」
「うん。メイプルと色々回れてよかった」
「楽しかったねー。色々食べたよー」
「皆とも知り合えたしな。有意義なイベントだった」
銘々の感想。そして、4人の体が光りはじめた。
「またあとでね!」
「うん」
「はーい」
「私はここでお別れだ。また会おう。」
「うん。ばいばいカスミ!」
洞窟から4人の姿が消えた。
辺りは静かになり、第2回イベントは終わりを迎えた。
ということで、洞窟の中のお話でしたー。
次回はいよいよメイプル達が1つになりますー。