食べるのが大好きなので、全てをいただきます   作:にゃもー

36 / 84
イベント後。メイプルとランチの新技お披露目ですー。



美咲とお披露目

 

「おー。始めた時と同じとこだ」

 

イベント終了後、金メダルを所持しているランチはスキル選択フィールドへワープしていた。

 

「んー、何がいいかな。いっぱいある」

 

「あ、これとか。あったほうが便利そー」

 

その中で1つのスキルを選択したランチは、通常フィールドへと帰還した。

 

「あ、ランチ!」

 

「こっちこっち」

 

「はーい」

 

スタート地点に戻ったランチは、メイプルとサリーの所へかけていく。

 

「スキル取った?」

 

「うん。私は【追刃】にした」

 

「どんなスキル?」

 

「攻撃成功時、1/3の威力の追撃が発生するんだ。2刀流+ダブルスラッシュ+追刀で8回攻撃!」

 

「すごい!」

 

「おー!強そう!私は【暗視】にしたよ。視界の悪いところでも見えるようになるらしいんだ」

 

「ランチは霧出すもんね。その中でも見えるようになるのかな?」

 

「うん。多分」

 

「で、メイプルは何取ったの?」

 

「私もちゃんと使えるか分からないんだよね。」

 

「え?」

 

「うん?」

 

「ちょっとやってみたいことがあって…。試してみたいから人がいないとこ行きたいな」

 

「うん。良いよ」

 

「分かったー」

 

サリーとランチに若干の「???」を残しながら移動する3人だった。

 

 

砂漠が広がるエリアまで移動したメイプルは早速スキルを試すことにした。

 

「よーし!やってみよう!まずはシロップ、【覚醒】!」

 

シロップが指輪から出てくる。

 

「じゃあ、シロップ!【巨大化】!」

 

メイプルの声とともに、シロップが巨大化する。

メイプル達よりはるかに大きくなったシロップにほおずりするメイプル。

 

「えっ…。これって大きくなるだけ?」

 

「HPも2倍だよー。よーしじゃあいよいよ…上手くいってー…」

 

「【サイコキネシス】!」

 

そして、メイプルがスキルを発動する。

すると巨大シロップが空中へ浮き始める。

そして、一定の高さに到達するとその場で静止した。落ちてくる気配は無い。

 

「えっ…?」

 

「おお!すごい!」

 

思わず声が無くなるサリーと、驚くランチ。

 

「あの…メイプル、なんでこのスキル取ろうとしたの?」

 

「シロップと空飛べると思った!成功してよかった!」

 

「そうですか…」

 

貴重なメダルが空を飛ぶスキルに変わった。

しかし、メイプルらしいとも思っていたサリー。

そこでランチがふと気づく。

 

「そいえばメイプル、シロップいつまで飛んでるの?」

 

「うん?そういえばMPとかなにも減ってない。」

 

「おー、それってずっと浮かせられるってことかな」

 

「そうかも!ずっとシロップと空飛んでいられるよ!」

 

「わー。良いなぁ!」

 

はしゃぐ二人の横で静かに考えるサリー。

 

「じゃあシロップ、乗せてー!」

 

呼応したシロップがメイプルを咥えて空に放り投げる。

メイプルが着地したのはシロップの背中だった。

 

メイプルは寄ってきたモンスターを上から【アシッドレイン】で

一方的に攻撃していた。なすすべなく消えるモンスターたちを見ながら

サリーは深く考えるのをやめた。しかしそれだけでは終わらなかった。

 

「おー。凄いねー」

 

「あーうん。そだねー(これもヤバそうだなぁ…)」

 

素直に感心しているランチと、思わず考えるサリー。

 

シロップが巨大化している条件が付くとはいえ、

無条件で空を飛べるのは果てしないメリットがある。

空に浮かぶメイプルにダメージを与えられるプレイヤーが、

果たして現状何人いるか。

 

 

 

「あ、なんかまたモンスター来たね。

 じゃあ、今度は私の新しいスキル見せるね!

 …ちょっと恥ずかしいけど」

 

戻ってきてシロップから降りたメイプルと、考え事をしていたサリーへランチから声がかかる。

見ると、先ほどメイプルが倒したダンゴムシが集団でへ向かってきていた。

 

「え?新しいスキル?」

 

「恥ずかしい?」

 

「うん。ちょっと格好が変わっちゃうんだよね…」

 

「姿が変わるって、どんなスキル…?」

 

「あ、巻き込まれるからあの丘のあたりまで離れてもらっていい?」

 

「うん!」

 

「わ、分かった(すでにダメそうな予感がする)」

 

割と悟りつつあるサリーとともにメイプルが離れていく。

 

「じゃあいくね。【封鎖海域】!」

 

ランチがスキルを発動した瞬間、ランチの周囲全てが地形を無視して深海へ変わる。

 

「うわっ!」

 

「わ、びっくりした」

 

深海はかなり離れているはずのメイプルやサリーの近くまで発生していた。

外から見ると、ランチを中心に巨大なガラスの球が現れたように見える。

中は水で満たされていて透き通っている。小さいがランチの姿もしっかり確認できた。

 

そして、ランチがメイプル達の所まで泳いでくる。

 

「えっ?」

 

思わず声を上げるサリー。あまりにランチの速度が速かったからだ。

そして、ランチの姿は人魚のようなものに変わっていたのもある。

 

(聞こえる?)

 

「あ、うん。聞こえるよ」

 

(あ。こっちも聞こえる)

 

3人は透明なガラスのようなものを隔てて向かい合っていたが、

お互いの声は普通に聞こえるようだった。

 

「ガラスの向こうなのに、不思議だねー。あと、ランチ綺麗!」

 

「うん。ホントの人魚みたい」

 

(ありがと。…うん、ちょっと恥ずかしいんだけどさ。)

 

「…いや、全然恥ずかしくないよ。凄い綺麗」

 

「出るとこ出てるしね…」という呟きはランチには聞こえなかった。

そしてふと気になったサリーが訪ねる。

 

「ところでさっきのダンゴムシは…?」

 

(あ、えーと。ちょっと待ってね。)

 

ダンゴムシが居たところまで戻って様子を見、再びメイプル達の所へ来る。

 

(全滅してた。多分窒息したんだと思うな)

 

「うわぁ…。これってどうやって脱出するの?」

 

(どうするんだろ。私が解除するかやられると消えると思う)

 

「あー…」

 

何となくこのスキルを食らった場合のことを察するサリー。

生き残れるプレイヤーは少ない。モンスターはさらに少ない。

実は、サリーこそ数少ない「生き残れる可能性があるプレイヤー」の一人である。

 

(あと、もう1つ試してみたいんだよね。見えなくなると思うけどごめんね)

 

「大丈夫!」

 

(じゃあ【食神の霧】!消費HPは…10000!)

 

次の瞬間、水の中が乳白色に染まる。

同時に水の外、メイプル達の場所も含めて霧に覆われる。

 

「わわっ!ランチの霧だ!人魚でも使えるんだ!」

 

「わー…。水の外まで霧が出てる。で、水の中は白一色だ…」

 

外から見たガラスの中は完全に真っ白になっていて、

近くにいたはずのランチも含めて何も見えなくなっていた。

 

(おー!色合いが白黒だけど、ちゃんと周りが見える!)

 

「え?この状態でランチの方は見えてるの?」

 

(うん!メイプルやサリーも見えてるよ!【暗視】のおかげなのかな。)

 

「そっかぁ。この状態でランチ側だけ見えるんだ…」

 

これは私も食らうと無理かもしれない。と一人ため息をつくサリーだった。

 

何も見えなくなった水中で水に触れてはいけない時点でほぼ詰みだが、

その中でランチ側はこちらが見えて自由に泳げる状態となる。

そして、近づくランチに対処できないと武具を掴んで食べられ、

水中で武器なし+スキル封印になってしまう。

 

また、地上でも霧を出した状態で近づくことができるため、

相手は霧とランチを同時に対処する必要が出てくる。

 

(じゃあ、【食材集合】!)

 

ランチのスキルが発動すると霧に覆われた砂漠のあちらこちらが光った。

霧に包まれたモンスターたちがランチのもとへ集まっているのだ。

 

(うん。良い感じ。ディナーは出せないから混ぜとこう)

 

【料理の素を、121 個手に入れた】

 

(じゃ、スキル解除!)

 

スキル解除とともに、メイプル達の目の前にあったガラスや水が消える。

そして、ランチも姿を消した。見ると、数十m先にパティシエの姿で立っていた。

 

「凄いねランチ!綺麗だった!泳ぐの気持ちよさそう!」

 

「うん。気持ちいいよー。…ただ、あの中にメイプルを誘うと溺れちゃうんだよね」

 

「あ、私は大丈夫だよ。サリーなら行けるかな?」

 

「あーうん。多分動けると思う」

 

「今度入ってみる?ただ、【速度30%低下】が付くからちょっと動きにくいかも」

 

「速度も低下するんだ…」

 

「あと、1回30分で1日3回しか使えないから、長くは遊べないかなー」

 

「うん。しょうがないと思う」

 

このスキルに使用制限が無かったら話にならない。

 

「ちなみに、【封鎖海域】ってイカの戦利品のスキルなんだよね?」

 

「うん。他にお肉も拾ってるから、料理出来るとこ探さないと!」

 

「そういえば、鳥のとこでもお肉拾ってたよね」

 

「うん。そっちも楽しみ!」

 

(もしかしてランチが居たから肉が出たのかも)

 

(あと、【封鎖海域】は使われることを想定していない気がする…)

 

状況限定ながらあまりにも強力過ぎるため、

ボスを倒されることからして想定していなかった可能性がある。

と、サリーは考えていた。

 

 

 

「それにしても、空飛ぶのはびっくりした」

 

「シロップと空飛びたいなって思って取ったから、出来て良かった!今度は皆で乗ろうね!」

 

目立つことこの上なしであったりする。

 

「私も取ろうかなー。そうすればディナーと空中散歩できそう」

 

「【サイコキネシス】を取ればできると思うよ!」

 

「うん!ありがと!」

 

「朧はさすがに難しそうだなぁ」

 

砂漠を後にする3人。

実は一部プレイヤーとスタッフに見られており、

見た者たちを愕然とさせたことは知る由もなかった。

 




ということで、1つになって楽しく遊んでます。

…はい、1つになるまでたどり着けませんでした(謝)。
そういえば色々話があったと気づいた今日この頃。
もう少しかかるかも。ご容赦をー。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。