食べるのが大好きなので、全てをいただきます   作:にゃもー

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ギルド結成した3人。
今日は例のアレがまた来ますー。


美咲と食神

 

「ここ良いかも!」

 

久々にログインしたメイプルは、

サリー、ランチと一緒にギルドホームを探していた。

 

そして、町はずれに木の幹でできたギルドホームを見つけていた。

 

「じゃ、ここにする?」

 

「うん!」

 

「良いと思うー」

 

「じゃあ、ここで決めるね」

 

サリーがメダルをギルドホームにはめる。

そして、ランチが所持金を払うとメダルが変化し、

ギルドホームと一体になった。

 

「あ、中に入れるよ!」

 

「おお。結構広い。雰囲気もいい感じだね」

 

「さて台所は…。あった!これでいろいろ作れるよ!」

 

早速中に入ってみる3人。

ランチは台所を見つけられてご満悦だった。

 

「シロップと朧とディナーも気に入ってくれたみたいだね!」

 

テイムモンスター達はテーブルの上でじゃれ合っていた。

ディナーは1回目の覚醒の状態。最近は小さい状態で連れ歩いていた。

ちなみに小さい状態でもそこらのモンスターとは普通に戦えている。

 

「3人だとちょっと広い感じもするね。…50人まで登録できるみたい」

 

「それならカスミとカナデを誘おうよ!」

 

「賛成ー」

 

「そう言うと思った。早速連絡してみる」

 

すぐに快い返事が返ってきたことを確認した3人は、

早速お出迎えのためにスタートエリアへと向かった。

 

 

 

「皆さんギルドに来てくれてありがとう!」

 

暫くの後、ギルドホームでは前に立ったメイプルが

自己紹介を兼ねてメンバーに挨拶をしていた。

 

そこには、ギルド入りを快諾してくれたカナデ、カスミ。

 

「僕も誘ってくれてうれしいよ」

 

「ああ。私もだ。逆に入れて欲しいくらいだったよ」

 

たまたま通りすがってスカウトされたクロムとイズ。

 

「俺もありがとな。これからよろしく」

 

「私もありがとうね。」

 

そして、メイプル・サリー・ランチの3人、合計7人のメンバーがいた。

 

「こちらこそ、よろしく!」

 

「よろしくね」

 

「皆よろしくー。早速パーティだよー!」

 

テーブルの上には色とりどりの料理が並べられていた。

全てランチが用意したものだった。

 

「…うん、ランチ。食べることが目的じゃないからね?」

 

「皆で一緒に食べれば仲良くなれるよ!」

 

「そうだね!」

 

メイプルが同意するのでツッコミどころが無くなるサリー。

 

(頑張れサリー!)

 

(大変そうね、サリーちゃん)

 

3人を知るクロムとイズは、心の中でサリーにエールを送る。

 

「じゃあ皆さん乾杯ー!」

 

「「「「「「乾杯ー!」」」」」」

 

皆が料理に舌鼓を打つ中、サリーからふと話がある。

 

「そういえば、ギルド名はどうする、メイプル?」

 

「え、私が決めるの?」

 

「うん。ギルドマスターだし」

 

「俺も賛成だ」

 

「私もよ」

 

「じゃあ………【楓の木】!」

 

「ギルド名は、【楓の木】にします!」

 

拍手が鳴り響いた。

 

後に、少人数らしからぬ異質な集団として、

その名を知らしめるギルドが結成された瞬間だった。

 

そして、ランチは切り株のテーブルを見てふと思い出したことがあった。

 

 

 

「ねーねー。今日は行きたいところあるんだけど良いかな?」

 

ギルド結成から数日後、たまたま3人だけ揃ったギルドホームで、

ランチがメイプルとサリーに尋ねる。

 

「今日は予定もないし、良いよ!」

 

「うん。私も大丈夫。どこ行くの?」

 

「とっても楽しいところ!行ってからのお楽しみだよー」

 

「何だろ!楽しみ!」

 

ほぼ食べ物関連と予想するサリーも居たりした。

 

「どこにあるの?」

 

「南の森だよー。どうやって行こうかな。ディナーなら速いけど3人は乗れないし」

 

「急いだほうがいい?」

 

「あ、ううん。夜の時間帯に行きたいから急ぎじゃないよ」

 

「じゃあ、シロップに乗って行こう!」

 

「うん!じゃあ早速行こう!」

 

「分かった(目立ちそうだなー)」

 

外に出ながら、多少遠い目をしているサリーだった。

 

「シロップ、よろしくね。【巨大化】!」

 

「よーし。サリー、ランチ、乗って!」

 

「うん」

 

「はーい。ディナーも行こうねー」

 

「よーし、【サイコキネシス】!」

 

巨大化させたシロップを浮かせるメイプル。

一行はふわふわと南の森へ向かった。

周りに話題を振りまきながら。

 

 

 

「着いたー!」

 

「木の上…にテーブルと椅子があるね」

 

「あ、もしかしてレストランがあるっていう」

 

「サリー知ってたかぁ。うん、そうだね。前に来たんだけど楽しいんだよ!」

 

「おー。じゃあ早速行ってみよう!」

 

「うん。だけど、椅子が2つしかないね…」

 

「とりあえず、2人で座ってみて。私は一回来たことあるから」

 

「うん。ありがとランチ!って、わっ!」

 

2人が椅子に座ると、椅子が横にスライドしだした。

そして、空いたスペースにもう1つ椅子が現れた。

 

「おー!人数によって変わるんだね!」

 

「すごい!」

 

「なるほどね。」

 

新しい椅子にランチが座ると、前回と同じように、

ローソクに灯りがともり、周りを星のような光が包む。

そして、グラスとお皿に料理が盛られていった。

 

グラスには夜空が積もり、お皿にはローソクと夜空から届いた、

輝く色とりどりのボールが乗っていた。

 

  本日のメニュー

    【小さな大空】

      どうぞお召し上がりください。

 

「わー。凄いねー!」

 

「ほんと。空が飲み物になるなんて不思議」

 

「うん。楽しいよね!じゃあ食べよう!」

 

(あれ、でも前回は完成とかついてた気が。ま、いっか)

 

気になる点はありつつも目の前の料理を食べる3人。

 

「うーん。不思議な味。ゲーム味!」

 

「ゲーム味って…。飲み物はパチパチしてるけど普通かな」

 

「あーうん。なるほどねー」

 

初めての料理を食べる2人と違い、

食べつつも2人を見ていたランチは、

何か変化があることに気が付いた。

 

「ん?どしたのランチ…って、サリー!髪が!」

 

「え?あ、メイプル!目が!」

 

お互いに鏡で姿を見る2人。

サリーの髪とメイプルの目は、虹色に輝いていた。

 

「うん。綺麗!」

 

「いやランチ、そうじゃなくて」

 

「うぇー。これもとに戻るのかな?」

 

「多分大丈夫じゃないかな」

 

「というか、ランチはなんで平気なの?」

 

「見えないところが虹色に輝いてるとか」

 

何となくふくよかな場所を見るサリー。

 

「どこ見てるのかな…? とりあえず何ともなさそう」

 

視線が気になりつつも答えるランチ。

すると2人のもとに小瓶が落ちてくる。

 

  本日は隠し味を入れすぎて失敗しました

  お詫びの品です。

 

「失敗!」

 

「あー。失敗することもあるんだねー」

 

「ランチの時は違ってたの?」

 

「うん。あと、この後さらにイベントが」

 

と言っていると、ランチのもとにもメッセージが届いた。

 

  素敵な食材をお持ちのあなたを、

  さらに素敵な場所へご招待します。

 

そして、テーブルがあった場所に下へ通じる扉が現れる。

 

「前回もこんな感じで下に降りれたんだよ」

 

「…こんなの聞いた話に無かったなぁ」

 

 

 

「着いたー」

 

「結構長かったね。」

 

「うん。木の一番下か、さらに下まで降りてそう」

 

階段を降りていくと、前回と同じ【食神の間】があった。

 

「【食神の間】?そういえば、ランチの装備って」

 

「うん。ここで手に入れたんだよー。また来れるなんて嬉しいな」

 

前回の食べ比べ対決を思い出すランチ。

 

「じゃあ行ってみよう。」

 

扉を開く。中には変わらず豚のモンスター<ヘンウェン>が居た。

 

<よくぞ来た。食を制しものよ>

 

「うん。ヘンウェンさんもお久しぶりですー」

 

<汝が持つ魂の食材が引き寄せた。我に授ければ至高の料理を振舞おう>

 

「え、何だろ。って、アイテム欄が光ってる?」

 

「あ、あの時のお肉だ!」

 

そして、音とともに光ったアイテム欄。

それは、【銀翼の肉】と【海皇の肉】だった。

 

「ここで料理してくれるんだね!お願いします!」

 

<心得た。奥で暫し待つが良い>

 

肉を渡すと、ヘンウェンは踵を返した。

そしてランチ達は以前ヘンウェンと勝負したときのテーブルへ案内された。

 

「…えーと、いくつか聞きたいことがあるんだけど」

 

「うん。私も…」

 

「もちろん良いよー。」

 

テーブルに移動した後、さすがに戸惑うサリーとメイプルから質問がある。

 

「まず、あのモンスターは何なの?」

 

「ヘンウェンさんだよー。前に食べ比べで対決したんだよ。この装備はそれに勝って手に入れたんだ」

 

「食べ比べって?」

 

「なんか、お互いのHPを消費して食べ物を出して、相手の食べ物を食べ尽くしたほうが勝ちだった」

 

「あー。それでランチと張り合うのは無謀な気がする…」

 

「戦ったりとかはしなかったんだ」

 

「うん。そうだね。食べ比べしただけだよ」

 

ちなみに、戦闘することを想定していないが、

ステータスやスキルなどは設定されていて、

実は銀翼よりも強かったりする。

 

<待たせたな。汝のために用意された特別な食事だ。心して食せ>

 

「ありがとう!あ、私の為はうれしいんだけど、皆で食べても良いよね?」

 

<可能だ。しかし、魂を受け継ぐのは食神たる汝のみとなる>

 

「うん。分かった。すごく美味しそう!早速いただきます!」

 

「うん!ありがとうヘンウェンさん!」

 

「美味しそうだね。(…イカの肉がどうやってこの料理に?)」

 

用意されたのは鶏肉とイカを使った料理だった。

 

鶏肉は、唐揚げからソテー、チキンサラダなどに姿を変えていた。

イカは、刺身やイカ焼き、唐揚げやお吸い物になっていた。

 

「うわあ!!美味しい!」

 

「うん!すごいね!」

 

「これは…。慣れると危険なくらいだ。他食べれなくなりそう…」

 

早速料理を食べる3人。一口食べた後は感嘆のあと夢中で食べた。

その味は今まで食べたどんな料理にも勝るほど美味なものだった。

マンガ肉がイカの刺身などに変わったことなど些細な話だった。

 

「いやー。美味しかったねー。」

 

「うん!来てよかった!」

 

「ホント美味しかった。ありがと、ランチ」

 

「どういたしましてー。ヘンウェンさんもありがとうね」

 

<【食】に感謝を。魂を手に入れたらまた来るがよい>

 

<これは今回の魂である>

 

   【スキル「銀翼の魂」を取得しました】

 

【銀翼の魂(ぎんよくのたましい)】

 銀翼の魂たる攻撃を放つことができる。

 HP100につき、STR+10、射程+1m。

 最大で10秒間継続する。

 

 攻撃は以下の特性を持つ。

 【無属性】 

   属性防御の影響を受けない。

 【減衰無効】 

   到達距離にかかわらず威力が減衰しない。

 【自動照準】

   相手を自動で照準する。放たれた後もある程度追尾する。

 

 消費

 HP

 

 取得条件

 【暴食】を取った状態で、【銀翼の魂】を取り込む。

  

 

 

   【スキル「海皇の魂」を取得しました】

 

【海皇の魂(かいおうのたましい)】

  【海皇】の更なる加護を受ける。

 

 【水吸収】

 【炎無効】

  水中にいる間は、追加で以下の効果を得る。

   ・HPが5秒間に1%回復する。

   ・全ステータスが上昇する。2秒に1%、最大200%。

   ・状態異常を無効化および即回復する。

   ・泳ぎの速度を自在に変更可能。

 

 消費

  なし

 

 取得条件

 【暴食】を取った状態で、【海皇の魂】を取り込む。

  

 

 

「新しいスキルだ!」

 

「ランチ凄い!」

 

「うわぁ…」

 

喜ぶランチとメイプル。

サリーはその効果を見て若干引いていた。

 

銀翼の魂たる攻撃とは、おそらくあの口から放ってきたレーザーだろう。

メイプルをして【悪食】を切らせた攻撃だった。

 

「よーし。じゃあ行こうか。ありがとうございましたー」

 

「うん!行こう!」

 

「あー。また凄いことになりそうだなぁ…」

 

礼を言って去るランチ。

今回のことに運営が気づくのはしばらく先のことだった。

 




ということで、ランチ必須イベント、
森の中のレストランでしたー。
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