ちょっとだけ残酷描写…になるのかな?と思いますので、
可愛いあの子が大好きな方は、ご容赦をー。
「さて、町の外には出たけれど…モンスターってどこに出るのかな?」
町の外に出て、そのまま歩いていく。
暫く進むと、モンスターと戦っている人を何人か見かけた。
「あ、この辺りはモンスターが出るんだね。でももうちょっと行ってみよっと」
森が見えてきたので、そのまま森まで行ってみる。
しばらく歩いていると、突然背中を押された感じがした。ちょっとだけ痛い。
「わっ!何?!」
振り返ってみると、角の生えた白い兎がいた。
兎はまっすぐ突進してきた。
「わわわっ、あいたっ!」
とっさに身構えるが、動きが遅いので対応できず、お腹に突進を受けてしまう。
お腹のあたりから、紫色の四角いキラキラが噴き出る。
「あ、なんかHP減ってる!このままだとやられちゃう!」
武器とかも持っていないので攻撃も出来ず、なすすべなく何度も突進を受ける。
ただ、HPが高いおかげか、全体としてはあまり減っていなかった。
「よいっしょっと!!」
そのうち、動きにも慣れてきて、突進する兎を捕まえることができた。
「ふぅ…これで大丈夫かな。でもこの後どうしよう…」
離れようともがくが、兎が小さいせいか手放したりはしなかった。
しかし、武器とかもないので手で持ったあとどうしていいか分からず、
暫くその辺をうろうろしてしまった。
「モンスター倒すの難しいな…。これじゃいっぱい食べられないよ…。」
「…あっ」
そして、そのうち突拍子もない考えが浮かんでしまった。
「この子、食べられたり…するとか…なーんて」
ははは。っと笑ってしまいつつ、考えてしまう。
…そういえば、ドイツでは兎食べるんだよね。
だったらもしかしたら・・・
「兎さん、ごめんね。ちょっとだけだから!」
誰ともなく謝ってから兎の胴体に齧り付いてみる。
…兎からすると「何がちょっとだけ!?」と言いたいところだが、
あいにくモンスターは喋れない。できることは腕の中でもがくだけだ。
「んっ!?美味しい!!」
口の中に広がる味・感触に、思わず声が出た。
普通に調理された鶏むね肉のような味。
それでいてパサついてなくコクがある…。
これって!
「話に聞いてた兎肉!もしかしてお肉の味が再現されてるってこと!?」
しかも、生肉ではなく調理された肉の味になっているなんて…。
ゲームを作った人は何を考えているんだろうか。
「兎さん、ありがとう!いただきます!」
そのまま兎にどんどん齧り付いていく。とっても美味しい。
しかし、それも長くは続かなかった。
「キュウ!」
やがて兎のHPが減っていき、悲しそうな鳴き声とともに
兎が色とりどりのガラスみたいになって消えてしまった。
「ああっ!兎さん!」
もっと食べたかった…。
ちょっと悲しい思いをしていると、頭の中に声が響いた。
スキル【超大物食らい(ギガースキリング)】を取得しました。
「ん?スキル?」
ステータス画面を確認してみる。
【超大物食らい(ギガースキリング)】
HP、MP以外のステータスすべてが戦闘相手以下の時にHP、MPが4倍になる。
戦闘終了後、HP、MPが元の最大値以上の場合、最大値まで戻る。
消費
なし
取得条件
HP、MP以外のステータスすべてがモンスターの半分以下のプレイヤーが、
単独で対象のモンスターを初回討伐する。
「へー、スキルって戦ったりしてても取れるんだね。」
「うん、私の場合常に発動してくれそう。HPが多くなるのは良いね」
ランチのステータスであれば、常時発動に近い。
しかし、本スキルの真価は「戦闘ごとにHPを回復できる」ことだったりする。
例えば、戦闘開始時にHPが50%あると、戦闘時は200%になる。
そのままHPを150%残して戦闘を終えると、HPは100%に戻る。
ランチの豊富なHPであれば、実質毎回HPを回復できるようなものである。
「よーし、それじゃ他のモンスターを探してみよう!」
意気揚々と森の中へ進んでいくランチに様々なモンスターが襲い掛かる。
「それキャッチ!」
まずは蜂だった。何度か攻撃を食らってしまったが、無事捕まえられた。
…ちなみにこのモンスターはエリア内トップクラスのモンスターである。
攻撃力も高く、真骨頂は毒液。
しかし、なまじ攻撃が効くため蜂の攻撃が毒液に移行しなかった。
それでいてスキルで4倍になったHPは容易には減らず、
動きになれたランチにそのまま捕らえられてしまっていたりする。
「では、いただきます!」
先ほどの件で味を占めたランチは、迷うことなく齧り付く。
「おおっ!蜂蜜だ!おもしろーい」
なんと、蜂の味は蜂蜜になっていた。
それだけ食べるとちょっと濃いけれど、普通に甘くておいしい蜂蜜。
夢中で食べていると、蜂もガラスになって消えていった。
「さて、次は何かなーって、うわっ」
そのまま森を歩いていたランチが、思わず後ずさる。
それは、巨大なムカデだった。
ランチに気づいたムカデはずるずると迫ってくる。
「ひえっ、こ、来ないでー」
思わず逃げようとするが、AGI 0 では逃げられない。
足に絡みつかれ、噛みつかれる。
「ひぃぃ、気持ち悪いーーー」
噛みつかれてHPが減っているが、元々高いHPがスキルで4倍に
なっているのもあって、簡単にはやられない。
ちなみに毒にもかかっているのだが、HPの高さがすべてを隠している。
しかし、絡まれた感触や噛まれた感触も再現されているのでゾワゾワする。
「…うん、凄いんだけど嬉しくない。」
「こ、これはさすがに食べられない…よね?」
見た目的には絶対無理。
しかし、よく考えたら蜂だって蜂蜜の味はしないはず。
もしかしてこのムカデも…?
「よ、よし、ちょっとだけ。ちょっとだけ食べてみよう」
絡みつかれたまましゃがみこむ。
見た目は気持ち悪いので、目をつぶって足のほうをちょっと噛んでみる。
「あ、これって…」
思わず声が出る。美味しくないかなと思っていたら想像外の味だったからだ。
これはポッキーのチョコかかってない部分の味!
な、なんでムカデの足がこんな味になっているんだろ…。
「うん、これは目を瞑ってればいただけるね!」
足のうち1本を食べ終わった。そしてそのまま胴体にかみついてみるが…
「わ、苦い!」
思わず口を離す。
ピーマンをそのまま食べたような感じの苦さだった。
「うーん、さすがにこれは食べたくないな…」
「でも、食べる以外に倒せそうにないし…とりあえず足食べよう」
目を瞑って、足を1本1本ぽりぽり齧っていく。
ランチは気づいていないが、確実にムカデのHPは減っていた。
「あとちょっとかな」
そして、後数本を残して足を食べ終わった時、パリンと音がして、
ムカデが消滅した。
「あ、倒せた。うん、良かった。」
「びっくりしたな。足がポッキーって…なんでそんな設定にしたんだろ…」
「でも、これなら他のモンスターも食べられるかも!」
森の中を歩きだす。
その日は、狼など様々なモンスターを食べていくランチの姿があった。
そして、それは一部のプレイヤーに目撃されていた。
【NWO】森にヤバいのいた
名前:名無しの斧使い
ヤバい
名前:名無しの槍使い
kwsk
名前:名無しの斧使い
モンスター食べてた
名前:名無しの弓使い
は?
名前:名無しの剣使い
うん?
名前:名無しの斧使い
なんか襲ってくるモンスターを、ひたすら捕まえて食べてた。
名前:名無しの盾使い
どうやって捕まえるんだ?スキルか?
名前:名無しの斧使い
いや、普通に手で捕まえてた。
捕まえるまで攻撃はかなり食らってた。
自分だったら何回も死んでるくらいのダメージエフェクト出てたが、
死んでなかった。HP回復してる様子もない。
名前:名無しの剣使い
HP極振りか?
名前:名無しの盾使い
それでも耐えられん気がするが。
食べて回復するのか?
名前:名無しの弓使い
確か回復が設定されているアイテム以外は食べても回復しないはず。
食べることでダメージは与えられた気がするが。
名前:名無しの盾使い
…まあ、回復すると食べまくって回復しつつ倒すとかできるもんな。
名前:名無しの剣使い
…じゃあ、なんで死なないん?回復もしてないんだろ?
名前:名無しの斧使い
分からん。ちなみにムカデとか芋虫とかも食べてました…。
名前:名無しの剣使い
ひえっ
名前:名無しの弓使い
マジか…
名前:名無しの剣使い
ヤバいな…
名前:名無しの斧使い
見た目は身長150cmちょっとくらいの可愛い女の子なんだけどなぁ。
名前:名無しの盾使い
そこを早く言え。
名前:名無しの剣使い
うむ。そこ重要だな。
名前:名無しの弓使い
また情報収集を頼む。
名前:名無しの斧使い
うぃー
そんなこんなで話題になっているとは、ランチは全く気付かないままだった。
ということで、初戦闘と掲示板でしたー。
食材に感謝しつついただくことは大切ですねー。
(兎さんとムカデさんごめんなさい)
わりとグロ描写な気もする今日この頃。
色々食べる描写は今後もあると思いますので、苦手な方はご容赦をー。