食べるのが大好きなので、全てをいただきます   作:にゃもー

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全員集合ー。


美咲と新メンバー

 

「それでは、【楓の木】ギルド定例会を開催しまーす!」

 

メイプルの元気な声が響く。

ギルドには7人全員が集まっていた。

皆座っていたがランチだけせわしなく動き回っていた。

 

「今日はクロムさんから提案があるそうです!クロムさん!」

 

「ああ。皆も知っての通り、第3回イベント、第4回イベント、第3層追加の告知が来た」

 

「盛りだくさんだな…」

 

「張り切ってるわねぇ」

 

「第3回イベントは…うちのギルドじゃちょっと厳しいかも。可能な範囲で頑張る感じかな」

 

「ダメだよ!!!」

 

テーブルに料理を並べていたランチが突然大声を出した。

 

「ら、ランチさん?」

 

「牛だよ!お肉だよ!全力で行かないと!」

 

「あ、はい」

 

思わずメイプルもうなずく。

ランチもイベントの情報を聞いていたのだが、

第3回のイベント内容を見てとてもやる気を見せていた。

 

第3回イベントは牛のモンスターが落とすアイテムを収集するのだが、

実は肉のアイテムも落とすことが分かっていて、食材として使用可能とのことだった。

 

肉はかなり上質なものだという噂も出ていて、

ランチの中では完全に肉イベントとして認識されていた。

 

「フィールド中のお肉をゲットするよー!」

 

「ランチが言うとシャレにならない…」

 

気合を入れるランチに、遠い目をするサリーだった。

今のランチはディナーに乗って高速移動ができるため、

やろうと思えば本当に全フィールドを舐めることが可能なのだ。

 

「頑張るよー!」

 

「頑張ってねー。ギルド報酬とかもあるみたいだし」

 

「うん!お肉いっぱい取ってくるね!後でパーティだねー!」

 

「…ちょっと違う気もするけれど、まあいいわ。」

 

「さーて。おやつタイムだよー。」

 

テーブルの上には和洋色とりどりのスイーツが置かれていた。

飲み物は各自の要望でお茶、コーヒー、紅茶を銘々手に取っている。

 

「このお茶会もすっかり定着したね…」

 

「まあな。定例会のたびにテーブルがお菓子で埋まるからな…」

 

ギルド結成後、たびたびこういった定例会が開かれているが、

そのたびにランチが大量のお菓子とお茶を用意するため、

完全にお茶会の様子を呈していた。

 

「せっかくみんな集まったんだし、楽しく食べないとね」

 

「うん。定例会で集まったんだけどね」

 

「定例お茶会だよー」

 

「とりあえず次行っていいか」

 

「はーい」

 

そして大人しくなったとおもったらスイーツを食べているランチがいた。

皆もケーキやフルーツ、ゼリーからパフェまで色々食べながら聞いている。

 

「さて、問題は第4回イベントだ」

 

「ギルド対抗戦…」

 

「ああ。ここに向けて準備をしていく必要があると思う」

 

「時間加速があるみたいだね。第2位イベントみたいに。当日予定があると参加できない」

 

「少人数ギルドだからな…一人でもいないと戦力ダウンだ」

 

「そこでだ、メンバーを増やすのもアリじゃないかと思う」

 

「なるほど。良いかも!」

 

「生産職の私としても、材料や時間に余裕はあるわ」

 

「食べ物もいっぱいだよー」

 

「じゃあ、クロムさんの意見に賛成ってことで!」

 

「うん。良いと思う」

 

「僕も賛成」

 

【楓の木】の当面の方針が決まった。

その後は楽しくお茶会となった。

 

 

 

「さて、今日はどうしようかなー」

 

ログインしたランチは何をしようか考えていた。

 

「一人じゃ羊さんの毛は刈れないし…。美味しかったけど」

 

現在は第3回イベント前。

前段イベントとして、新しく【毛刈り】というスキルが実装され、

羊のモンスターから毛が刈れるようになった。

 

しかし、ステータス的にスキルが取れないランチは、

他のメンバーと協力して毛を刈っていた。

 

具体的には羊を【食材集合】して羊たちを集めて、

大きくなったボウルの中へカスミなどのスキルが使える

メンバーに入ってもらって一気に刈ってもらう形だった。

 

そのうち、メイプルが羊を食べて【発毛】を得たので、

収集する必要がなくなったのだが。

 

ちなみにランチもメイプルも示し合わせることもなく

お互いが羊を食べていて、美味しかったと言っている

横でいつも通りサリーが頭を抱えていた。

 

「ん?サリーから?」

 

<[サリー]今から第一層の喫茶店来れたりする?>

 

<[ランチ]うん。大丈夫だよー。何かあったの?>

 

<[サリー]新しいメンバー候補と話してるの>

 

<[ランチ]なるほどー。分かったー。すぐ行くね>

 

「さて、どんな人なのかな。何好きかなー?」

 

 

 

「あ、ランチ!こっち!」

 

「サリー。お誘いありがとうー」

 

喫茶店へ着くと、メイプルとサリー、そして二人の少女がいた。

白地に桃色のアクセントの髪を持つ少女と、

黒地に緑のアクセントの髪を持つ少女。

 

二人は突然現れたパティシエのプレイヤーに戸惑っていた。

とりあえずメイプルが紹介する。

 

「この二人、私がスカウトしたんだ!」

 

「そうなんだー。私はランチだよ。よろしくね」

 

「あ、はい。私はユイです。こっちはお姉ちゃんで」

 

「マイです」

 

「ちなみに好きな食べ物何かな?」

 

「え?」

 

「あー。ランチはいつも通りだね」

 

「大切なことだからね!」

 

「えーと、私はハンバーグよく食べます」

 

「私は…ポテトチップス好きかな」

 

「ハンバーグにポテチだね!えーと、今あるかな…」

 

「ランチ、ここ店だし、後にしない?」

 

「あーうん。そだね。おっけー」

 

取り出そうとした料理をしまうランチ。

メイプルが切り出す。

 

「それで、どうかな、ギルド?」

 

「うん。良いと思う。メイプルと相性ばっちり。後は…」

 

サリーが二人を見ると、笑顔で頷かれた。

 

「「よろしくお願いします!」」

 

「よろしく!」

 

「よろしくね」

 

「よろしくー」

 

【楓の木】アタッカーとなる二人の参戦だった。

 

 

 

「とりあえず二層行かないとね」

 

「前にも来たねー」

 

「今回は私がやるから」

 

「うん。良いよ!」

 

「前回は酷かったからね…」

 

バリアもリンゴも食べられた哀れなボスを思い出すサリー。

 

「飴もリンゴも美味しかったよ?」

 

「明らかに食べられることは想定していないと思う」

 

「え、食べる?」

 

ユイとマイがきょとんとしている。

 

「うんまあ、ちょっとずつ慣れていってね。うちのギルド変な人多いから」

 

「私普通!」

 

「私もー」

 

「やかましい」

 

サリーに一蹴されつつボスの間へたどり着いた。

 

 

「サリーさん凄すぎです!」

 

「はい!あんな避け方信じられません!」

 

「サリー強いよね!うんうん!」

 

親友が褒められて悪い気はしないメイプル。

 

一層のボスである巨大な鹿。

今回はサリー相手に激闘を繰り広げた。

しかし、サリーは一発も攻撃を受けることなく撃破した。

 

「ふう。お待たせ。」

 

「さすがサリー!じゃあ、2層へごー!」

 

「運動後のデザートだよー。サリーの好きなもので。皆にもー」

 

【シュークリーム】

  食べ物。食べると美味しい。

  付与効果:AGIアップ 10分間 5%

 

2層へ進みながら唐突にシュークリームを出すランチに、

戸惑いながらも受け取るユイとマイ。

 

「あ、ありがとうございます」

 

「ありがとうございます。…【付与効果】?」

 

「あーうん。私の作る料理は【付与効果】が付くんだ。内緒だよ!」

 

「貴重なものなんじゃ…。いただいていいんですか?」

 

「大丈夫。全部の料理についてるから!」

 

「え?そ、それってすべての料理で強化されるんじゃ…」

 

「凄い料理です…」

 

「美味しいよ!」

 

「何となくランチの変さも分かってくれたかな」

 

「あとはメイプルだね」

 

2層へ着いてギルドホームへ向かう。

ちなみにメイプルの実態はその後の戦闘で明らかになり、

ユイとマイを再び沈黙させた。

 

 

「ということで、新しく仲間になった、ユイちゃんとマイちゃんです!」

 

「「よろしくお願いします!」」

 

翌日。ギルドホームには9人のメンバーが集まっていた。

少数精鋭の代表格となるギルド【楓の木】が本格始動した瞬間だった。

 

そして、第3回イベントが開始される。

 




ということで、ユイ・マイの参戦ですー。

次回は外部の人たちも出つつイベントですー。
…なんか本編で注目されないイベントにスポットが当たる今日この頃。
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