食べるのが大好きなので、全てをいただきます   作:にゃもー

52 / 84
またお時間空きました。ごめんなさいー。

ギルド最大のピンチですー。


美咲と防衛

「メイプルさん、間に合ったかな…?」

 

「マップだとサリーさんと一緒にいるみたい。大丈夫じゃないかな。」

 

「どうやって向かったのかな?」

 

「分かんない。でもすぐ戻ってくれそう」

 

拠点では、ユイとマイがオーブの前で防衛していた。

 

「あ、メイプルさ…!?」

 

その時、入り口から音が聞こえた。

メイプルと思って振り返った二人に見えたのは、

【集う聖剣】のプレイヤー、ドレッドの姿だった。

 

「ったく。フレデリカのやつ人使いが荒いな。

 …でも、ま、ホントにメイプルもランチも居ないようだな。」

 

メイプルやランチが居るとオーブ奪取どころか生き残りもままならない。

そんな理由で襲撃を控えていたが、居ないとなれば襲うしかない。

 

「お嬢ちゃん方。気の毒だが、手加減は無しで行くぜ!!」

 

ゆっくりと部屋に入ってきたドレッドは、静かに短剣を構える。

 

「お姉ちゃん!やるよ!!」

 

「っ!皆に連絡を!!」

 

対するユイとマイも武器を構え、【ドーピングシード】でSTRを上昇させる。

 

「【飛撃】!」

 

「【ダブルスタンプ】!」

 

「はっ!当たらねぇなぁ」

 

ユイがスキルで攻撃するが、

ドレッドは身のこなしだけで回避し、

一気に距離を詰めてくる。

 

「わっ!!」

 

「お姉ちゃん!大丈夫!?」

 

「う、うん!何とか!」

 

「ちっ。もう1回だ。次で仕舞よ」

 

ドレッドの攻撃を何とか回避するマイ。

サリーと同じ短剣使いのため、慣れていたのが幸いした。

 

そして、再び迫るドレッドに向かって、

なんとマイは自ら装備していた大槌を投げつける。

 

「えいっ!!」

 

「当たらねえ!」

 

ジャンプで回避するドレッド。

着地後、今度こそはと迫るドレッドに悪寒が走る。

 

「っ!?なんだ!?」

 

「【飛撃】!」

 

「しまっ!?がぁっ!!」

 

振り向いたドレッドが見たのは、

2つの大槌でスキルを放つユイの姿。

 

マイが持っていたのはユイの大槌。

投げたのは当てるためではなくユイに渡すため。

ドレッドが想定していなかった範囲のスキルが発動する。

それでも直撃は避けたドレッドだったが、

衝撃波は避けきれず壁に縫い付けられた。

 

「私達、半人前だから…」

 

「二人合わせて…」

 

「「一人前の貴方を倒すよ!!」」

 

ユイとマイだからこそできる、隠し玉だった。

 

 

「ホントえぐい奴ばっかだな…」

 

「嘘!?死んでない!?」

 

しかし、ドレッドは死なない。

ユイとマイが放つ攻撃は到底耐え切れない威力だが、

今まで積み上げたスキルがドレッドを守った。

 

「【神速】!!」

 

「えっ!?消え!?」

 

「まずは一人!」

 

「ああっ!!」

 

スキルを使ったドレッドが一瞬で接近しマイを切り裂く。

 

「終わりだ!」

 

「うあっ!」

 

そして返す刀でユイを切り裂いた。

二人が耐えきれるはずもなく地に伏せる。

 

次の瞬間、入り口が爆ぜた。

 

「ユイちゃん!!マイちゃん!!」

 

「!?メイプル!おい、恨むぞフレデリカ…!」

 

そこには、サリーを抱えたメイプルが立っていた。

 

「メイプルさん!」

 

「あとは、お願いします…!!」

 

消えゆく直前のユイ、マイは確かにその姿を見た。

そして、最後を託し、消えていった。

 

ユイとマイの援護には間に合わなかった。

しかし、二人が稼いだ時間はメイプルへとつながった。

 

消える二人を見たメイプルは、少しの間目を瞑り、

そしてまっすぐにドレッドを見据えた。

 

「【身捧ぐ慈愛】!」

 

「!!範囲防御か!?」

 

「シロップ、【大自然】!」

 

「【捕食者】!」

 

「なんだそりゃ!?ちぃ!!」

 

見たことのないスキルを一気に連発するメイプル。

シロップにナイフを投げるも戦局は覆せなかった。

 

「おーけー…。次は皆と来るぜ、アンタらを倒しにな!!」

 

捨て台詞を残し、ドレッドは捕食された。

 

「何度来ても、返り討ちです!」

 

ランチが与えた移動の時間。

ユイとマイが必死に考え稼いだ時間。

メイプルは余すことなく活用しオーブを守った。

【楓の木】の危機はこうして回避された。

 

 

「戻ったよー」

 

襲撃から暫くして、ランチが戻ってくる。

同時に、ユイとマイも復活する。

 

「ごめんね、間に合わなかった…」

 

「いいえ、まだ1回死んだだけですし。お役に立てて良かったです!」

 

「最後、メイプルさんの姿が見えたの、嬉しかったです!」

 

メイプルとサリーが謝るが、ユイもマイも気にしていなかった。

むしろ役に立ててとても嬉しい二人だった。

 

「何とかなったんだねー。良かった。ユイちゃん、マイちゃんも頑張ったんだねー」

 

「「はい!」」

 

「ありがとー」

 

二人をなでなでするランチ。

 

「「えへへ」」

 

「ご褒美だよー。これ食べてゆっくり休んでねー」

 

【ポテトチップス】

  食べ物。食べると美味しい。

  付与効果:STR上昇 10分間 5%

 

【コーラ】

  飲み物。飲むと美味しい。

  付与効果:HP上昇 10分間 5%

 

「ユイちゃんにはこれー」

 

【ハンバーガー】

  食べ物。食べると美味しい。

  付与効果:状態異常抵抗アップ 10分間 10%

 

【コーラ】

  飲み物。飲むと美味しい。

  付与効果:STR上昇 10分間 5%

 

二人の好物が入ったおやつを差し出すランチ。

 

「わあ!!ありがとうございます!」

 

「いただきます!」

 

嬉しそうに受け取り、奥へ向かう二人。

 

見送りながら、メイプルは振り返ってサリーの頬をむにむにする。

 

「サリー、頑張り過ぎだよ」

 

「ご、ごめん。なるべく多くの所に行きたくて…」

 

「次からはちゃんと休憩してからにしてね」

 

「はい、気を付けます」

 

色々迷惑をかけたためか殊勝なサリーだった。

そんなサリーの頭をなでなでするランチ。

 

「そーそー。ちゃんと食べて休まないと倒れちゃうよー。

 次やったらちょっとお仕置きしちゃうかもしれないからねー」

 

 

「お、お仕置き?ちなみに何を…」

 

「うーん。昔の私のお話を披露する感じかな。」

 

「それは…」

 

サリーが黙る。

物が食べられなかった頃の彼女の話。

 

勿論、サリーはその頃の彼女も知っている。

しかしそれは表向きの話。

何に苦労して、歯を食いしばっていたのかは分からない。

 

出来ればそんなことは思い出してほしくなかった。

次は気を付けようと、サリーは決意する。

 

…が、ランチは言葉を続ける。

 

「病院で、看護師さんから色々聞かせてもらったんだ。」

 

「えっ…?」

 

「深夜のお仕事中のちょっと不思議なお話とか」

 

「いやぁぁぁ!?」

 

その言葉に今までの決意はすべて吹き飛んだ。

言葉を濁しているが大体オチは見えてしまっている。

 

具体的な話を聞く前だが既に恐慌状態のサリー。

 

「だから気を付けて欲しいな♪」

 

「はい!!」

 

笑顔のランチに、直立不動で返事をするサリーだった。

 

 

「無事でよかった!」

 

「ああ。心配したぞ」

 

「ユイちゃん、マイちゃんが頑張ってくれたのね」

 

他のメンバーも拠点へ戻ってくる。

1日目の終わり、全メンバーが拠点へと揃った。

 

ちなみにテーブルの上は、ランチが出した料理で満たされている。

 

「皆戻ってきた!無事でよかった!」

 

「よし。早速だけど、カナデ。お願いが」

 

「うん。なんだろ」

 

「これを覚えて、皆に伝えて欲しいの」

 

そして、サリーが出したのはマップだった。

 

「うわっ!すげぇ!!」

 

クロムが思わず声を出す。

 

今回のフィールドの外周すべてでマッピングがされていた。

それはギルドの位置。

 

サリーが1日目の最初から走りっぱなしで集めた情報だった。

ランチが集めた近場の情報を合わせれば、

ほぼ全域のギルドの位置が判明したことになる。

 

「了解。覚えたよ。必ず僕が皆に伝えるよ」

 

「ありがと。メイプル、プランBでお願い」

 

「分かった!頑張るよ!」

 

「私は、少し休む…ね…」

 

「サリー!?」

 

「限界を超えたのね。奥で休ませてあげましょう」

 

イベント2日目。

プランB、またの名を「メイプル解放策」が発動されようとしていた。

 




ということで何とか撃退。
ドレッドさんにリベンジ心を植え付けました。

次回はメイプルが暴れますー。
ランチも頑張りますー。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。