食べるのが大好きなので、全てをいただきます   作:にゃもー

6 / 84
暴食な美咲さんがさらに食べていきますー。

今日はお味も評判なアレに挑戦ですー。



美咲と南の森

「【暴食】、便利だなぁ」

 

今日も今日とてNWOへログインしている美咲ことランチ。

先日取得した【暴食】のおかげで、食べられるものに制限がなくなったため、

食べ放題ライフをさらに満喫していた。

 

「今日は、南の方かなー。目的はただ一つ!」

 

ガッツポーズで向かうランチ。目的地までは結構遠いらしいのでどんどん進んでいく。

 

南の森まで出たモンスターも食べつつ進んでいく。

【暴食】に合わせて最近は食べ方も変えつつあった。

 

「あーん♪」

 

突進してくる蜂に、開けた口を合わせる。

ランチの口に蜂が針を前に突っ込んでいく。

絵面的には助かりそうもない構図だが…

 

「はむっ♪」

 

タイミングよく口を閉じる。

すると、自身もダメージエフェクトを散らしながらも、

蜂側もエフェクトを散らしてしっぽの先の針が消滅する。

 

「うん、ごちそうさま」

 

針を無くした蜂は、どうすることもできず、ランチに捕まえられて食べられた。

 

「よし、最近は結構上手くなってきた気がする」

 

最近ランチが始めたのは、「相手の攻撃部位を食べる」ことだった。

【暴食】のおかげで、今までは食べようとすると弾かれる部分も食べられるようになった。

そのため、兎の角や蜂の針、果ては熊の爪といった、

「相手の武器の部分」を色々と食べているのだ。

 

「あ、そういえばあのモンスターって今なら食べられるのかな?」

 

以前食べようとして食べられなかった「バクハツテントウ」を思い出す。

食べようとして噛んだら文字通り爆発してしまったのだ。

 

「割と近いし、ちょっと寄って行こうっと」

 

南の森にも生息しているので、目的地に行きがてらバクハツテントウを探す。

兎や狼などを食べながら歩いていると、目的のバクハツテントウを見つけることができた。

 

「ほーら、こっちこっち」

 

モンスターの近くまで行くと、バクハツテントウが反応して飛び掛かってくる。

それをキャッチ。最近は捕まえるのも上手くなっていて、ノーダメージで捕まえられた。

 

「では、いただきまーす。…ちょっと見た目がアレだけど…」

 

なるべく見ないように食べる。前回は噛んだ瞬間に爆発したが、

今回は【暴食】のおかげか普通に食べることができた。

そして、それはランチも覚えがある味と感触だった。

 

「おおっ!!弾けるキャンディだっ!」

 

しかし、喜んでいるのもつかの間。二口目を食べようとしたが、体が思うように動かない。

 

「って、あれっ?!な、なんか動きが鈍い…!」

 

慌ててステータス画面を見てみると、【麻痺】の状態異常にかかっていた。

 

「あ、食べると麻痺するんだ!ど、どうしよう…」

 

今は何とか動けるが、食べ続けると完全に身動きが取れなくなり、他のモンスターにやられてしまうかもしれない。

 

「…でも、お残しは良くないよね」

 

食べることと生き残ることで、食べることを選択したランチが、意を決して二口目を食べる。

 

「もぐもぐ…。急いで食べないと動けなくなっちゃうかも!」

 

口がパチパチするのもかまわず、一気に残りも食べ続ける。

 

「た、食べた…!がくっ!」

 

食べ終えたところで、丁度麻痺が効いて動けなくなった。

そして、おあつらえ向きに、冒険の最初に出会った兎がランチを見つけて突進してきていた。

 

「あー、これはやられちゃいそうだな…。うん、でも良し!目的地はまた来よう!」

 

いくらHPが多くても、動けないのではどうしようもない。

やられると拠点である最初の街に戻されるので、また移動してこないといけない。

しかし、新しく食べられたものもあったので、おおむね満足していた。

 

そんなランチのもとにスキル取得音が鳴り響いた。

 

【スキル 双身(そうしん) を取得しました】

 

「ん?またスキル取得した?」

 

兎に突進されながら、やれることもないのでスキル内容を見てみる。

 

【双身(そうしん)】

  スキル保有者のHPを2倍にする。

  HP以外のステータスを上げるために必要なポイントが3倍になる。

 

 消費

  なし

 

 取得条件

  HP、MP以外のステータスすべてがモンスターの半分以下のプレイヤーが、

  ノーダメージで対象のモンスターを討伐する

 

「あ、さっきバクハツテントウを捕まえた時ダメージ食らわなかったからかな?」

 

今までは捕まえる際に大小ダメージを受けていたため、条件に当てはまらなかった。

しかし、バクハツテントウは突進と爆発でダメージを与えるため、突進を回避して

無傷で捕まえてそのまま食べてしまったランチの場合、ノーダメージで倒したことになった。

 

「またHPが上がっちゃった。これでHP8倍かぁ」

 

ステータスを見てみる

 

name:ランチ

Lv :13

HP :540(戦闘時:4320)

MP :10 (戦闘時:40)

STR :0(+5)

VIT :0(+4)

AGI :0

DEX :0

INT :0

 

装備

初心者のグラブ

初心者の服

 

スキル

【超大物食らい】【暴食】【双身】

 

「おお!HPが凄い高い!…他は全部低いけど…。まあ、食べる分には問題ないね。

 そういえば、さっきから攻撃され続けてるけど、ほとんどHP減ってないな。」

 

そう。減っていないのだ。

兎から何度も突進されていて、途中から狼にも齧りつかれている。

ダメージエフェクトもすさまじく出ていて、ピリッとした痛みがちょこちょこ来る。

 

「これはこれで辛いなぁ…。いっそ早くやられたいんだけど…。

 あ、でももしかしてもう少し時間たったら動けるようになったりして?」

 

どちらにしろ出来ることはなさそうなので、おとなしく攻撃を受け続ける。

5分ほど続いたところで、麻痺の効果が切れて、動けるようになった。

 

「お、やった!動けるようになった!さっき取れたスキルに助けられた!」

 

狼以外も集まりだしてきて、囲まれて攻撃されていたため、

さすがにかなりHPは減っていたが、【双身】でHPが倍になっていたおかげで、

何とか耐えることができた。

 

「早速いただきます!」

 

そして、周りのモンスターを手あたり次第捕まえて食べ続けた。

【暴食】の効果で、狼の牙だろうが何だろうが食べ放題である。

ものの数分で周りのモンスターたちは平らげられた。

 

「ふう、何とかなったね。食べるってすごい!」

 

これなら、そのまま目的に向かえそうと判断したランチは、

南の森を進み、奥地にある塔へたどり着いた。




ということで、メイプルさん御用達のテントウさんでした。
多分、メイプル以外だと麻痺すると思うんですよね…。

まあ、ランチさんやられませんでしたが。
さり気に「HP極振り」でもあったりします。

さて、次回はランチさん的な重要イベントに挑みますー。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。