9人の戦士と10人の虹乙女   作:カツ丼DⅩ

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第16話 もう何でもありのガチンコレース

 

 

―――陽哉視点―――

 

 

侑『・・・・さあ始まりました!9人の仮面ライダーによる意地とプライドを賭けたガチンコレース!仮面ライダー最速は一体誰なのか!実況は私、高咲侑が担当します!』

 

 

雷羽[ゼロワン]「勝つのは俺だ!」

 

 

龍兎[ビルド]「いいや、勝つのは俺!これ確定事項だから!」

 

 

走介[ドライブ]「ドライブの名が伊達じゃないってとこ、見せてやるよ!」

 

 

陽哉[セイバー]「・・・・・・はぁ。」

 

 

 

 

 俺達仮面ライダーは今、ゼロワンの会社が経営しているサーキット場でそれぞれのマシンに乗り、エンジンを吹かしている。

 何故こんなことが起きてるのか、それは昨日の放課後に遡る・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――陽哉視点(昨日の放課後)―――

 

 

 

 

放課後、俺・侑・歩夢・ゼロワン・ビルド・ドライブ・かすみちゃん・璃奈ちゃんという珍しいメンバーでゲーセンに遊びに来ていた。

現在、ドライブとゼロワンの2人がレースゲームで競っている。

 

 

 

 

雷羽「次のカーブで・・・勝負だ!!!」

 

 

走介「残念だけど・・・・お前と俺じゃ、勝負になんねぇ・・・・よっ!」

 

 

 

 

 そう言うと、ドライブは自身が操っている車を道路の雨水溝という溝に近づけそのまま溝側のタイヤ(正確にはイン側のタイヤというらしい)をその溝に落としドリフト走行よりも速いスピードでコーナーを曲って見せた。

 そんなドライブのテクニックに、俺達観戦組は感嘆の声を漏らす。

 

 

 

 

陽哉「おぉ~!すごいな・・・!」

 

 

龍兎「あの技ゲーセンで使う人初めてみたわ・・・」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんボード【感嘆ッ!】」

 

 

侑「走介さん、かっこいいーー!」

 

 

歩夢「すごーい!」

 

 

かすみ「ぐぬぬ・・・・・!」

 

 

 

 

 そんな中、一人だけ悔しそうな表情をしているかすみちゃん・・・・かすみちゃんは今だドライブに追い付こうと運転しているゼロワンの肩をバンバン叩く。

 

 

 

 

かすみ「ちょっと何やってんの、雷羽!このままじゃ敗けるじゃん!」

 

 

雷羽「わかっ、い、いたっ!ちょ、やめろ!肩をバンバン叩くな!手元が狂う!」

 

 

かすみ「ほら速く追い付いて!」

 

 

雷羽「わかってる!・・・・待てーーー!」

 

 

走介「・・・・もうゴールしたわ。」

 

 

雷羽「・・・な、なにぃーーー!!!!」

 

 

 

 

 結局かすみちゃんとゼロワンがあれこれやりとりしている間に、ドライブがゴールを決め、この勝負の勝敗が決した。

 そして、この勝負を見ていた璃奈ちゃんがある疑問を隣にいるビルドに投げかける。

 

 

 

 

雷羽「く、くそ・・・・!」

 

 

かすみ「もー!雷羽がもたもたしてるから!」

 

 

走介「じゃあ、ジュース奢りな?」

 

 

雷羽「く、わかってるよ・・・・」

 

 

璃奈「・・・・龍兎君、ちょっと思ったんだけど、いい?」

 

 

龍兎「ん?どうした?」

 

 

璃奈「龍兎君達は自分専用のマシンを持ってるんだよね?だったら・・・・」

 

 

 

 

 そしてこの璃奈ちゃんの一言が、全ての始まりだった・・・・。

 

 

 

 

璃奈「誰のマシンが一番速いの?」

 

 

りとらいそう「・・・・・・・・」

 

 

璃奈「・・・・龍兎君?」

 

 

かすみ「ら、雷羽・・・・?」

 

 

 

 

 3人の不穏な空気に表情は変わらないものの声音が怯えている璃奈ちゃんと歩夢の腕を掴み声音も顔もビビりが滲み出ているかすみちゃん。

 そしてついに、ビルドが口を開く。そんなビルドへ速攻で反論するゼロワンとドライブ・・・・。

 

 

 

 

龍兎「・・・・・おいおい璃奈?そんなの俺が一番速いに決まってるだろ?」

 

 

雷羽「・・・・・は?俺に決まってんじゃん」

 

 

走介「いや、最速は俺達だろ?な、ベルトさん?」

 

 

ベルトさん『exactly、君の言う通りだ走介!』

 

 

龍兎「は?」

 

 

雷羽「あ?」

 

 

走介「はぁ?」

 

 

 

 

 3人の気迫が増していき、バチバチと睨み合いを続ける。そんな3人を見て、最早ビビっているのはかすみちゃんだけじゃなく侑と歩夢、更には璃奈ちゃんまでもが俺にしがみついている。

 

 

 

 

かすみ「ひ、ひぃぃぃ・・・・!」

 

 

侑「ちょ、ちょっとあの3人やばいよ!」

 

 

歩夢「こ、怖いよ陽君・・・・・」

 

 

璃奈「・・・璃奈ちゃんボード【ガクガクッ・・・!】」

 

 

陽哉「ちょ、ちょっと皆・・・・!色々当たる!当たるから!」

 

 

 

 

  そんな俺の状況には意にも介さず、今だ睨み合いを続ける3人。そして痺れを切らせたゼロワンが、大声で叫ぶ。

 

 

 

 

雷羽「あぁわかった!!!なら、勝負しようぜ!仮面ライダー全員参加のガチンコレースだ!!!!!」

 

 

龍兎「その話乗ったぁ!!!!」

 

 

走介「おっしゃあ!!!!やったらぁ!!!!」

 

 

 

 

 

 

陽哉「・・・・・・・・・・・え?」

 

 

 

 

 こうして、仮面ライダー全員参加(3人以外強制参加)のとんでもないレースが幕を開けることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――陽哉視点(現在)―――

 

 

 あれから数日が経ち、俺達はゼロワンの会社が経営しているサーキッド場に来ている。ちなみに、あの時いなかったメンバーにはここへ来る途中に経緯を説明した。オーズとゴーストは冷静に流し、ウィザードは俺と一緒で呆れていたけど、鎧武とフォーゼに関してはやる気に火がついたらしい。

 そんな俺達はサーキット場のそれぞれのピットの中でマシンを整備している。あ、同好会のメンバーはそれぞれの仮面ライダーのサポート役として共にピットの中へ。俺の所には歩夢がいるが、侑はピットに2人サポート役がいるのは平等じゃないってことで実況になった。

 

 

 

 

歩夢「まさかこんなことになるなんてね・・・・陽君大丈夫?」

 

 

陽哉「まぁ、何とかやってみる・・・・ほんっとあの3人は。」

 

 

 

 

 俺が呆れながら歩夢と共に俺の専用マシン“ディアゴスピーディー”の整備を行っていると、実況席にいる侑からアナウンスが入る。

 

 

 

 

侑『仮面ライダーのみんなーーー!そろそろレース開始なんで、出てきてくださーい!』

 

 

陽哉「・・・・それじゃあ、行って来るよ歩夢。」

 

 

歩夢「行ってらっしゃい陽君!・・・・うふふっ、今の夫婦みたいだね?」

 

 

陽哉「はへっ!?な、な、何言ってんだ歩夢!?」

 

 

 

 

 歩夢の突然の言葉に俺は驚き、顔を赤らめた俺は恥ずかしさの余り急いでピットから出た。

 

 

 

 

陽哉「まったく歩夢は、たまにああいうことをしれっと言うから困る・・・・」

 

 

雷羽[ゼロワン]「おせーぞセイバー!とっとと変身しろ!」

 

 

陽哉「わかってるよ・・・・。」

 

 

『聖剣ソードライバー』

 

 

『ブレイブドラゴン!』

 

 

 

 

 俺がグリッドに出ると、先に準備していたゼロワンが怒鳴って来たので、俺は気怠げに答えソードライバーを腰に巻きブレイブドラゴンワンダーライドブックを開くと、ソードライバーに収め火炎剣烈火を抜き、セイバーに変身した。

 ちなみに、何故変身したのかというと、今回のレースは俺達仮面ライダーの持つサポートメカやアイテムをフルに使って全力でやるというものなので、危険性を考慮し、こうして変身して挑むことになった。

 

 

 

 

『烈火抜刀!』

 

 

陽哉「・・・・・変身」

 

 

『ブレ~イブ、ドラゴ~ン♪』

 

 

 

 

 そして、セイバーに変身した俺はディアゴスピーディーに乗ったと同時にまた侑のアナウンスが入る。

 

 

 

侑『・・・・さあ始まりました!9人の仮面ライダーによる意地とプライドを賭けたガチンコレース!仮面ライダー最速は一体誰なのか!実況は私、高咲侑が担当します!』

 

 

雷羽[ゼロワン]「勝つのは俺だ!」

 

 

龍兎[ビルド]「いいや、勝つのは俺!これ確定事項だから!」

 

 

走介[ドライブ]「ドライブの名が伊達じゃないってとこ、見せてやるよ!」

 

 

陽哉[セイバー]「・・・・・・はぁ。」

 

 

侑『さぁ!仮面ライダー達がそれぞれのマシンのエンジンを吹かしながらレースが始まるのを今か今かと待ち望んでいます!・・・・そして今、シグナルが赤から青に・・・・変わった!さぁ、レーススタートです!』

 

 

天弥[フォーゼ]「しゃあーーー!ぶっ飛ばすぜーーー!!!」

 

 

 

 

 シグナルが青に変わってレースが始まった瞬間、フォーゼが自身の専用マシン“マシンマッシグラー”の後部に取り付けられている小型ブーストノズルを吹かし、一気にスタートダッシュを決めた。

 

 

 

 

侑『あぁーっと!天弥選手!いきなりぶっ飛ばしてキターーー!他の仮面ライダーはどう対処するのか!』

 

 

雷羽[ゼロワン]「あいつ!いきなりやりやがったな!」

 

 

碧映[オーズ]「わ、やるね。フォーゼ!」

 

 

 

 

 フォーゼが先頭を独占する中、ある男が動いた。

 

 

 

 

太陽[ウィザード]「ここは俺の出番かな・・・・」

 

 

 

 

 ウィザードがそう言うと、右手のリングを交換し、それをベルトにかざす。すると、先頭を走っていたフォーゼのマシンマッシグラーの前輪に魔方陣が出現し、その魔方陣から出て来た鎖がマシンマッシグラーの前輪に絡みロックすると、マシンの勢いも相まってフォーゼはマシンマッシグラーから投げ出され、地面に何回かバウンドした後、芝生に頭から突っ込んでしまった。犬神家の有名な“あれ”状態だ。

 

 

 

『バインド、プリーズ』

 

 

天弥[フォーゼ]「このままいt・・・・・おっ?ぎゃ、あ、ぐぎゃ、ぐへっ、ごはっ、ぶべらっ・・・・・・・もごっ!!!!」

 

 

侑『あぁーーっとぉ!トップを走っていた天弥選手!突然現れた鎖に前輪をロックされてマシンマッシグラーから振り落とされてしまったーーー!!!芝生に頭から突き刺さった姿はもはや犬神家の有名な“あれ”状態だぁーーーー!!!!』

 

 

 

 

 あ、俺と同じこと思ったな侑。・・・・なんて俺が思っていると、余程すっぽり嵌ったらしくジタバタともがいていたフォーゼがやがて・・・・動かなくなった。そんなフォーゼの姿を見て、フォーゼピットにいた愛ちゃんの悲痛な叫びが木霊した。

 

 

 

 

天弥[フォーゼ]「!?!?!?・・・・・・。」

 

 

侑『あぁーーー!!!もがいていた天弥選手!ついに動かなくなったーーー!!!天弥選手リタイアです!』

 

 

愛(inフォーゼピット)「て、てんてーーーーん・・・・・!!!!!!」

 

 

 

 

 フォーゼの一部始終を見た俺は、隣を走るウィザードに話しかける。

 

 

 

 

陽哉[セイバー]「ウィザードお前、俺と一緒であんまりこのレース乗り気じゃなかっただろ・・・・?」

 

 

太陽[ウィザード]「・・・・・まぁ、郷に入っては郷に従えって言うしさ。偶には付き合うのもいいかなって」

 

 

陽哉[セイバー]「お前・・・・それにしたって鎖で前輪ロックはやりすぎだろ?」

 

 

太陽[ウィザード]「そう?俺の予想的にこんなのまだ可愛いものだと思うけど?今のアイツ等的にこの後の展開の方がヤバイと思う」

 

 

陽哉[セイバー]「・・・・・・・・否定出来ない。」

 

 

 

 

 そう、否定出来ない。今のゼロワン達がこのままただのレースをするとは到底思えない。ていうかそもそもこのレースのルールに自分が持ってるサポートメカやアイテムをフルに使用するってのがあるし、完っ全に何かする為に付けただろこのルール。

 そして今度は、フォーゼの後ろを走っていた鎧武が繰り上がりで1位になった。

 

 

 

 

鉱輝[鎧武]「ここからは、俺のステージだーーー!!!!」

 

 

エマ(in鎧武ピット)「頑張ってーーー!紘くーーーん!」

 

 

鉱輝[鎧武]「おう!サンキューエマ!うおおぉぉぉ!!!!」

 

 

 

 

 鎧武ピットからのエマさんの声援で俄然やる気が出た鎧武はさらにスピードを上げて行く。その光景を見ていた俺とウィザードの所へ、ゴーストがやって来て心配そうな声で話かけて来た。そう、何故ゴーストが心配しているのかというと、鎧武の専用マシン“サクラハリケーン”には一定の速度まで上げると、とある機能が発動する・・・・んだけど、あの調子だと忘れてるよなぁ~。

 

 

 

 

勇真[ゴースト]「・・・・あれ、大丈夫なんですかね?」

 

 

陽哉[セイバー]「うおっ!?ゴースト!?・・・・・う~ん、どうなんだろうな・・・・」

 

 

太陽[ウィザード]「・・・・・忘れてるっぽいよな、あれ」

 

 

 

 

 俺達がそんなことを話していると案の定というか何というか、鎧武の周りに桜の花びらが舞い、空間に出来た裂け目の中へと消えて行った。

これを聞かされていなかったエマさん含め、同好会メンバーは驚きで声を上げる。

 

 

鉱輝[鎧武]「うおぉぉぉ・・・・お、お、お?や、やべぇ!?忘れてたぁぁぁぁ・・・・・!!!!!」

 

 

エマ(in鎧武ピット)「え・・・えぇ!?紘君!?どこ行っちゃったの!?」

 

 

かすみ(inゼロワンピット)「えぇ!?消えちゃいましたよ、紘輝先輩!?」

 

 

果林(inゴーストピット)「何処行っちゃったのよ、紘輝さんは!?」

 

 

 

 

 同好会メンバーが驚く中、実況席から侑のアナウンスが入る。

 

 

侑『えぇ!?紘輝さん消えちゃったよ!?・・・・・え、何ですか?これを読め?なになに~・・・・え~っと、今のはサクラハリケーンの機能の一つなので、直に戻るから心配しなくていい・・・・・っていうことはリタイアは?・・・・・え?サポートメカの機能の一つなのでリタイア扱いにはならない?あ、そうなんですね。・・・・・ということで、紘輝選手は直に帰ってくるそうなので安心してくださーーいエマさーーーん!!!!』

 

 

エマ(in鎧武ピット)「な~んだぁ~!帰ってこれるんなら良かったぁ~!」

 

 

 

 

 侑の言葉に安堵するエマさん。とりあえず今後またこういった混乱が起きない様に改めて同好会のメンバーには俺達の武器とかサポートアイテムについて説明しとかないとな・・・・・。

 俺がそんなことを考えていると、遂に厄介組の一人であるゼロワンが動き始めた。

 

 

 

 

雷羽[ゼロワン]「・・・・・・リタイア扱いにならないのか・・・・なら、鎧武が戻ってくるまでに勝負を決めてやるぜーー!かすみーーー!!!あれの起動準備だ!」

 

 

かすみ『おっけー!雷羽!』

 

 

 

 

 ゼロワンが自身のピットにいるかすみちゃんへ通信で何かを指示すると、かすみちゃんが何かの機械を操作し始めた。いや、それにしたってあれってなんだあれって!何をする気なんだゼロワンの奴!

 俺がゼロワンへ対し少し恐怖に思っていると・・・・・突如、空からビームが降り注いだ!

 

 

 

 

陽哉[セイバー]「お、おいっ!今のあれなんだ!?」

 

 

太陽[ウィザード]「ビ、ビームが空から降って来た・・・・」

 

 

走介[ドライブ]「・・・・おい!まだ来るぞ!」

 

 

勇真[ゴースト]「・・・・・・・・・へ?」

 

 

 

 

 空から突如降って来たビームは俺達に当たることはなかった為、驚きながらも安堵していると・・・・・今度は無数のビームが降り注ぎ、遂にゴーストがその1つに当たってしまった。

 

 

 

 

勇真[ゴースト]「ぎゃああぁぁあぁぁぁ・・・・・・・!?!?!?!?!?!?」

 

 

陽哉[セイバー]「ゴ、ゴーストぉーーー!?」

 

 

果林(inゴーストピット)「そ、そんな・・・勇真ーーー!?!?!?」

 

 

侑『おぉーーっと!突如謎のビームが降り注ぎ、勇真選手に直撃してしまったぁーーー!あのビームは一体何なのでしょうか!』

 

 

 

 

 今の光景に俺達が戦慄していると、後ろからゼロワンの高笑いが聞こえて来た。

 

 

 

 

雷羽[ゼロワン]「あーはっはっはーーー!見たか!これが衛星ゼア“改”の力だぁーーー!!!!」

 

 

走介[ドライブ]「え、衛星だとっ!?」

 

 

果林(inゴーストピット)「ちょっと!そんなの卑怯よ!」

 

 

かすみ(inゼロワンピット)「ふっふっふー!残念ながら卑怯じゃありませんよ果林先輩!」

 

 

雷羽[ゼロワン]「その通り!衛星ゼア“改”だって俺のれっきとしたサポートメカだ!」

 

 

陽哉[セイバー]「くっ、ゼロワンの奴・・・・あからさまに調子に乗り始めたな」

 

 

 

 

 そして、こんな状況の中このレースが始まってからずっと沈黙を守っていた厄介組のあの男が遂にその沈黙を破る為に動き出す。

 

 

龍兎[ビルド]「・・・・・・そろそろかな。・・・・璃奈、作戦開始!」

 

 

璃奈『・・・・・了解。』

 

 

 

 

 ビルドと璃奈ちゃんがこんなやり取りをしていることとは露知らず、ゼロワンとかすみちゃんは調子に乗り続ける。

 

 

雷羽[ゼロワン]「あーはっはっは!もう何人たりとも俺の前を走らせねぇ!どんどんやれかすみ!特にドライブだ!ドライブにぶち当てろ!」

 

 

かすみ『りょうかーい!!!』

 

 

走介[ドライブ]「ちょっと待て!完全に私怨じゃねぇか!」

 

 

璃奈『龍兎君、システム完全掌握まで10秒待って欲しい。』

 

 

龍兎[ビルド]「10秒ね・・・・了解。」

 

 

 

 

 先のゲーセンでの出来事の恨みを晴らすように、ドライブにビームの雨を降らせるゼロワン。ドライブは持ち前のドライビングテクニックで避けていく・・・・・が、それもギリギリになり始めた・・・・・次の瞬間、突如そのビームの雨が止んだ。

 

 

 

 

璃奈『・・・・龍兎君、システム完全掌握完了。いつでも行ける。』

 

 

龍兎「・・・・・じゃ、よろしく!」

 

 

璃奈『・・・了解。』

 

 

走介[ドライブ]「うおぉぉぉぉ・・・・・!!!!」

 

 

雷羽[ゼロワン]「もっとだ!もっと・・・・・・・ん?」

 

 

陽哉[セイバー]「なんだ?急にビームが止んだ・・・・?」

 

 

碧映[オーズ]「飽きた・・・・とか?」

 

 

 

 

 オーズのその言葉に、俺はゼロワンの方を見るがゼロワン自身も何が起きたのかわかっていない様子だった。そして、俺達が訝し気に思っていると、また空がキラリと輝いた。

 俺はゼロワンの攻撃が再開されたのだと思い、警戒していた・・・・が、今度のビームは俺達ではなくゼロワンに降り注いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――雷羽視点―――

 

 

 

 

雷羽[ゼロワン]「・・・・っ!?お、おおぉぉぉぉ!あ、あぶな!?」

 

 

太陽[ウィザード]「今度はゼロワンに?・・・誤操作?」

 

 

 

 

 何とか空からのビームを避けた俺は、衛星ゼア“改”を操作しているかすみに文句を言ってやろうと通信を入れた。

 

 

 

 

雷羽[ゼロワン]「おいかすみ!!!俺に向けて撃つとか何やってんだ!危うく当たりかけただろ!!!」

 

 

かすみ『私だって知らない!今のかすみんじゃないよ!』

 

 

雷羽[ゼロワン]「そんな訳ないだろ!お前が操作パネル持ってんだ!お前以外に誰がいるんだよ!」

 

 

かすみ『本当にかすみんじゃないよ!だって・・・・』

 

 

 

 

 そこで、かすみが驚くべきことを口にする。

 

 

 

 

かすみ『だって私!今、操作パネルのボタン押して無いもん!』

 

 

雷羽[ゼロワン]「・・・・・・・は?」

 

 

 

 

 かすみの言葉に、俺は一瞬冗談かと思ったが、声音的に焦っているのがわかる。こういう時のかすみは本当のことしか言わない。だからこそ俺の頭は混乱してしまった。

 かすみじゃないなら誰だ?瀬場さんは侑さんのサポートの為、実況席にいるし・・・・・まさかハッキング!いや、でも、こんな短時間で衛星ゼア“改”を乗っ取れる奴なんて・・・・・。そこで、ある人物の顔が頭に浮かんだ俺は、そいつの方へ顔を向けた。

 

 

 

 

龍兎[ビルド]「・・・・・・!」

 

 

雷羽[ゼロワン]「やっぱりアイツか!」

 

 

 

 

 ビルドの方へ顔を向けると、俺の視線に気づいた奴は少し俺の方に顔を向けて左手の親指を立てて来た。俺はそれを見て確信する、ビルドは今仮面の下で絶妙にイラつくにやけ顔をしていると・・・・だが、俺もまだ諦める訳にはいかない。俺はビルドに乗っ取られた衛星ゼア“改”からのビーム攻撃を避けながら打開策を必死に考えるが・・・・・・・

 

 

 

 

雷羽[ゼロワン]「・・・・・・ダメだ!いい手が思いつかねぇ!」

 

 

 

 

 一番いいのはワクチンプログラムを作ることだが、俺は運転中でビームを避けながらなんて到底無理だ。一瞬かすみに頼もうかとも思ったが、あいつの頭でワクチンプログラムを作るなんて天地が裂けても無理だろう。

 俺が打開策を考えている間も空から攻撃は止まず、徐々に追い詰められていく俺は仮面の下で歯噛みをする。こんなことならサポート役を2人OKにして瀬場さんをピットに入れればよかった!くそ、くそ・・・・・・

 

 

 

 

雷羽[ゼロワン]「・・・・・覚えてろよ!ビルドーーーーー!!!!!!!」

 

 

 

 

 ビルドへ向けて精一杯の悔しい気持ちを叫んだ俺の身体は、ビームの光の中に包まれて行った・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――龍兎視点―――

 

 

侑『あぁーーっとぉ!自身のサポートメカだと豪語していた雷羽選手!そのサポートメカである衛星ゼア“改”からの攻撃で敢え無く撃沈したーーーー!』

 

 

 

 

 侑さんのアナウンスを聞きながら、俺は仮面の下でほくそ笑んだ。それにしてもゼロワンは惜しかった、後もう数秒逃げ切れば、衛星ゼア“改”の権限を元に戻せたのに。

 そう、衛星ゼア“改”はこの世界でもっともセキュリティがえげつないシステムを持った衛星だ。多分名うてのクラッカーでも突破は難しい、だから俺は璃奈と協力して3分間の間だけ乗っ取れるウイルスを作った。

 

 

仕掛けたタイミングは、このレースが始まる前に璃奈がゼロワンピットに行き、かすみとゼロワンの注意を引いている間に俺が衛星ゼア“改”を操作するパネルにウイルスが入った機器を挿しウイルスをインストールさせる。後は、ゼロワンが調子に乗り始めたタイミングでウイルスを起動させればこの通り。因みに、ゼロワンがリタイアしてすぐにウイルスの効果が切れた為、もう俺達であの衛星を操作できない。

 

 

 

 

龍兎[ビルド]「相手が調子に乗った所で一気に突き落とす!のが超クールってね!・・・・・それじゃ、次はこいつの出番だ!」

 

 

『りとりなちゃんブースター!(璃奈ボイス)』

 

 

 

 

 そして俺は、自分の専用マシン“マシンビルダーの後部に新しく搭載した璃奈との合作”りとりなちゃんブースター(璃奈命名)“を起動させる。

 

 

 

 

龍兎[ビルド]「勝利の法則は、決まった!はぁぁぁ・・・・!!!」

 

 

侑『おぉーっと!今度は龍兎選手が仕掛けて来たーーー!!!速い速い!どんどん追い越して行くーーー!他の選手達はどう対処するのか!』

 

 

陽哉[セイバー]「・・・は、速っ!?」

 

 

碧映[オーズ]「・・・・全然追いつける気がしない・・・・・!」

 

 

太陽[ウィザード]「ここは俺がやろうか。・・・・ちょうどコイツも暴れたいみたいだし!」

 

 

『ドラゴラーイズ!プリーズ』

 

 

ウィザードラゴン『グオォォォ!!!』

 

 

侑『おっとー!ここで太陽選手が内なるドラゴンを召喚し、龍兎選手の前に出たーーー!一体なにをする気だーーー?』

 

 

 

 

 そう言うと、ウィザードは右手のリングを再度交換しそれをベルトにかざすと、上空に巨大な魔方陣が出現しそこから巨大なドラゴン“ウィザードラゴン”が出現した。

 そして、ウィザードの専用マシン“マシンウィンガー”を変形させてウィザードラゴンと合体したウィザードは、驚異的な速さで俺を追い越し、振り向き様に俺に向かって強風を浴びせて来た。

 

 

 

 

太陽[ウィザード]「これで・・・どうだ!」

 

 

ウィザードラゴン『グオォォ・・・・!!!!』

 

 

龍兎[ビルド]「くっ・・・!風が、強すぎる・・・・・!前に進まない・・・・・!」

 

 

太陽[ウィザード]「このまま吹き飛ばす!」

 

 

龍兎[ビルド]「そうは・・・行くか!最大出力!」

 

 

 

 

 ウィザードラゴンの発生させた強風のせいでまったく前に進めなくなった俺は、負けじとブースターの出力を最大にし強風に対抗したが、ウィザードは更なる攻撃を仕掛けて来た。

 

 

 

 

太陽[ウィザード]「・・・・しぶといな。なら、これでどうだ!」

 

 

ウィザードラゴン『グル・・・オオォォォ・・・・!!!!』

 

 

龍兎[ビルド]「・・・はあっ!?う、嘘ぉ!?」

 

 

 

 

 ウィザードが仕掛けて来た更なる攻撃・・・・それは、ウィザードラゴンの鋭利な爪を使って地面を抉ってそれを俺に放って来た。ただでさえ強風で操作しづらくなっている上でこの攻撃は避けられるはずも無く、ウィザードの攻撃が当たろうとした・・・・次の瞬間、忘れられていたあの男が帰ってきた。

 

 

 

 

鉱輝[鎧武]「・・・・しゃあ!帰ってきたぜ・・・・って、うおおぉぉぉ!?!?!?」

 

 

龍兎[ビルド]「ちょ、鎧武!?あ、くっそ、避けられな・・・・ああぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?」

 

 

 

 

侑『あぁーーっとぉ!太陽選手が召喚したドラゴンが抉った地面が龍兎選手と、突如帰って来た紘輝選手に直撃ーーー!!!2人とも後方へ吹き飛んでいったーーー!!!これにより龍兎選手と紘輝選手は共にリタイヤだーーー!紘輝選手は運がない!!!!』

 

 

エマ(in鎧武ピット)「紘くーーーーん!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――陽哉視点―――

 

 

 

 

 ビルドと突如戻って来た鎧武をリタイヤさせたウィザードはドラゴンを自身の中へ戻すと、再びマシンウィンガーをバイクに変形させ普通にレースに戻って来た。

 

 

太陽[ウィザード]「・・・ふぃ。お疲れ、ドラゴン。」

 

 

ウィザードラゴン『・・・・グルル。』

 

 

陽哉[セイバー]「お前・・・・やっぱり楽しんでるな?」

 

 

太陽[ウィザード]「まぁね、だんだん面白くなってきた!けどまぁ、ドラゴン召喚してちょっと魔力使っちゃったし、後はこのまま普通にレースかな」

 

 

陽哉[セイバー]「それならいいんだけど・・・・」

 

 

 

 

 と、俺達がこんな会話をしていると、後ろの方でオーズが動いた。オーズはまずベルトのメダルを3枚全て交換し、スキャンすると猫科動物をモチーフにした形態“ラトラーターコンボ”にチェンジした。

 そして、ラトラーターコンボにチェンジしたオーズはしずくちゃんに通信で指示を出す。

 

 

 

碧映[オーズ]「よーし!僕も動くか!・・・まずは!」

 

 

『ライオン!トラ!チーター!ラタ・ラタ・ラトラァータァー!』

 

 

碧映[オーズ:ラトラーター]「よし、次は・・・・しずく!トラカンドロイドをお願い!黄色の奴ね!」

 

 

しずく『わかりましたお兄様!』

 

 

 

 

 オーズの指示を受けたしずくちゃんはカンドロイドが入っているアタッシュケースから黄色の缶“トラカンドロイド”を取り出すと、プルタブを開けオーズへ向けて放り投げた。

 

 

 

 

しずく(inオーズピット)「お兄様に・・・・届け!えいっ!」

 

 

走介[ドライブ]「いや、全然違う方向行ってんじゃねぇか!」

 

 

 

 

 ドライブの言う通り、しずくちゃんが投げたトラカンドロイドは変な方向に飛んで行ったが、巨大化すると同時に自動でオーズの元まで飛んで行き、そのままオーズの専用マシン“ライドベンダー”と合体しトライドベンダーになった。しずくちゃん・・・とんでもないノーコンだったんだ・・・・。

 

 

 

 

しずく『うぅ・・・ごめんなさいお兄様。』

 

 

碧映[オーズ:ラトラーター]「あぁまぁ・・・・・投げる練習はまた今度しようか。・・・・・・でも、大丈夫大丈夫!こうして僕の元に来たから!結果オーライ!ね、しずく!」

 

 

しずく『お兄様・・・!はい!』

 

 

碧映[オーズ:ラトラーター]「さて・・・・それじゃ行きますか!」

 

 

走介[ドライブ]「来い!返り討ちにしてやるよ!」

 

 

 

 

 そしてそのままオーズとドライブの戦闘が始まる。まず、オーズがメダル型の光弾をドライブの専用マシン“トライドロン”へ浴びせる。

 メダル型の光弾を避けながらドライブは反撃に前輪から剣型の武器“ハンドル剣”を後方のオーズへ射出する。

 

 

 

 

碧映[オーズ:ラトラーター]「・・・・はああぁぁぁっ!」

 

 

走介[ドライブ]「そんな攻撃・・・当たらねぇよ!・・・・今度はこっちから行くぜ!はぁ!」

 

 

碧映[オーズ:ラトラーター]「おっと!させない!」

 

 

 

 

 しばらくの間、オーズとドライブは互いに武器と光弾を撃ち合っていたが、痺れを切らせたドライブが彼方さんへ通信を入れる。

 

 

 

 

走介[ドライブ]「あぁもう!埒があかねぇ!・・・彼方!」

 

 

彼方『何~?そー君?』

 

 

走介[ドライブ]「気が抜けるな~・・・・じゃなくて!ジャスティスハンターとドリームベガスをこっちにくれ!」

 

 

彼方『おっけー。・・・ジャス君ドリ君、行っといで~!』

 

 

 

 

 ドライブの指示を受けて、彼方さんは眠たい眼を擦りながら傍に並べてあったシフトカーからジャスティスハンターとドリームベガスの車体を撫で、トライドロンに向かわせた。

 ジャスティスハンターとドリームベガスがトライドロンの内部に入り込むと右前タイヤにジャスティスハンター、左前タイヤにドリームベガスのタイヤが装備されると、ドライブはトライドロンを半回転させオーズと向き合う様なった。

 

 

 

ベルトさん『ジャスティースハンター!ド、リームベガス!・・・タイヤフエール!』

 

 

走介[ドライブ]「・・・はあっ!」

 

 

侑『わぁ、凄い!タイヤを2つ装備したトライドロンを半回転させ、碧映選手と向き合ったままバックでトライドロンを走らせるー!最早高校生とは思えないドライビングテクニックだーーー!走介選手は本当に高校生なのかな?』

 

 

走介[ドライブ]「おい!失礼な奴だな!一応高校生だ!・・・・まぁ、今はいいか。覚悟しろよオーズ!」

 

 

碧映[オーズ:ラトラーター]「・・・・一体、何をする気なんだ?」

 

 

 

 

 侑に文句を言ったドライブは気を取り直し、オーズに向けてまずはジャスティスハンターのタイヤを飛ばすと、オーズの頭上で巨大化した円形の柵“ジャスティスケージ”が檻を形成し、オーズを閉じ込める。

 

 

 

 

碧映[オーズ:ラトラーター]「なっ、閉じ込められた!?」

 

 

走介[ドライブ]「お次は賭けの時間だ!」

 

 

 

 

 檻に閉じ込められたオーズは、何とか抜け出そうと攻撃を試みるが、檻の中は電気が流れており、容易に破壊出来ない。

 そんなオーズへ向けて、今度はスロットのリールを模したドリームベガスのタイヤと一緒に2つの“ドラムシールド”というスロットのリールとチップを模した盾を放つ。檻の前でタイヤと2つの盾が重なりスロットマシンの様に回転し出し・・・・徐々にそのスピードを落としていき、遂に3つの絵柄が決まる。3つの絵柄は全て「7・7・7」で揃った・・・つまり、大当たりだ。

3つの絵柄が揃った瞬間、大量のコインがまるで滝の様に射出され檻の中のオーズを飲み込んでいく。

 

 

 

 

走介[ドライブ]「・・・・おっ、ラッキー!大当たり!」

 

 

碧映[オーズ:ラトラーター]「え、ちょ・・・・・う、うわああぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?!?」

 

 

侑『ギャンブル攻撃を仕掛けた走介選手!見事大当たりを引き当て見せました!タイヤから射出された大量のコインが滝の様に檻に閉じ込められている碧映選手を飲み込んでいくーーー!!!!残念ながら碧映選手はここでリタイアです!・・・・さぁ、このレースも遂に佳境!勝つのは陽哉選手か!それとも太陽選手か!はたまた走介選手か!』

 

 

 

 

 ドライブは、オーズを倒してすぐにトライドロンをもう一度半回転させ元の走行に戻ると、俺とウィザードに追い付く為に速度を上げて来た。

 俺達は横一列となり、もう誰が勝っても可笑しくない状況になった。そしてこの状況を狙っていた俺はストームイーグルのライドブックを取り出し、ソードライバーから火炎剣烈火を抜くと、シンガンリーダーに読み込ませる。

 ストームイーグルの力を得た火炎剣烈火の刀身を後ろに向け炎の竜巻を放ち、一気にスピードを上げた。

 

 

 

 

走介[ドライブ]「うおおぉぉぉぉ・・・・・!」

 

 

太陽[ウィザード]「追い付いてきた!?・・・・はあぁぁぁぁ!」

 

 

陽哉[セイバー]「ここまで来たら勝つ!」

 

 

『イーグル!ふむふむ・・・・習得一閃!』

 

 

陽哉[セイバー]「・・・はあっ!!!」

 

 

走介[ドライブ]「なっ!?あの野郎!今更仕掛けてきやがった!」

 

 

太陽[ウィザード]「・・・・セイバーの奴、狙ってたな」

 

 

 

 

 炎の竜巻の力で一気に勝負を決めに来た俺は、ウィザードとドライブの追撃をさせる暇を与えることなくそのままゴールを決めた。

 

 

 

 

侑『炎の竜巻を背後に放った陽哉選手!もの凄いスピードで他の2人を引き離して行く!そして、そのまま・・・・・・・・ゴーーーーールーーーーー!!!!!!このレースを制したのは仮面ライダーセイバー!剣緋陽哉選手だーーー!おめでとーーー陽ーーー!!!!』

 

 

陽哉「・・・・・ふぅ。」

 

 

 

 

 ゴールし終えディアゴスピーディーから降りた俺は変身を解き、一息ついているとピットから歩夢が走って来てそのままの勢いで俺に抱き着いてきた。

 

 

 

 

歩夢「・・・・陽君!!!」

 

 

陽哉「・・・うわっ!?」

 

 

歩夢「凄い、凄いよ陽君!」

 

 

陽哉「いやー、最後は不意打ちみたいなものだったし、素直に喜んでいいものか・・・・・」

 

 

 

 

 抱き着いてきた歩夢の頭を撫でながら自分のやったことに素直に喜んでいいのか迷い顔を搔いていると、レースを終えたウィザードとせつ菜ちゃんがやって来た。

 

 

太陽[ウィザード]「いいんじゃない?もっとヤバイことした奴とかいたし」

 

 

せつ菜「そうですよ!太陽君が優勝出来なかったのは残念でしたけど、それでも!陽哉さんは誇っていいと思います!それに、太陽君はドラゴンさんを出してまで勝てなかったのですから!それに比べたら陽哉さんのやったことは範囲内ですよ!」

 

 

太陽「ちょ、ちょっと菜々・・・・・?」

 

 

 

 

 せつ菜ちゃんの言葉に、ウィザードが軽くショックを受けていると、他の皆もやってきた。

 

 

天弥「あーーー!悔しーーー!」

 

 

愛「てんてんそっこーで終わったもんね!」

 

 

天弥「それを言うなよ愛!」

 

 

碧映「ごめんよしずく、勝てなかった・・・・・」

 

 

しずく「いいんですお兄様!私はお兄様が何位だって気にしません!」

 

 

鉱輝「くっそー!今回ぜんっぜん活躍出来なかった!」

 

 

エマ「紘君、ドンマイだよ~」

 

 

勇真「・・・・あんな終わり方をしちゃうなんて・・・・・」

 

 

果林「そんなに肩を落とさなくてもいいんじゃない?貴方はよく頑張ったわよ。」

 

 

龍兎「・・・・今後の為にも、まだまだ色々発明品を見直す必要がありそうだな。璃奈、手伝ってくれる?」

 

 

璃奈「うん。任せて。璃奈ちゃんボード【にっこりん!】」

 

 

走介「あー!走り自慢の俺が負けるとか、めっちゃ悔しーーー!」

 

 

彼方「ドンマイそー君。今日は彼方ちゃんが腕によりをかけてお料理振る舞っちゃうぜ~!」

 

 

雷羽「ちくしょーー!衛星ゼア“改”まで使って負けるとか!・・・あーーー!悔しい!」

 

 

かすみ「もう!雷羽がもっとちゃんとシステム管理徹底してたら勝ててたのに!」

 

 

侑「いやー、何はともあれお疲れ陽!おめでと!」

 

 

陽哉「あぁ、ありがとう侑!」

 

 

 

 

 それぞれに悔しい気持ち等を口にしていく中で、ゼロワンが次に言った言葉に、俺は背後に黒いオーラをにじませる。それを見た今回の発端を作った厄介組の3人は萎縮し、歩夢と侑以外の同好会メンバーは2人の背後に隠れるぐらいビビってしまった。

 

 

 

 

雷羽「いやー!まぁ、悔しかったけどなんだかんだ楽しかったよな!またやろうぜ!」

 

 

陽哉「・・・・・・あぁ、またやろう・・・・・・今度は常識的な範囲で、な?」

 

 

りとらいそう「「「・・・・・・・・・・・は、はい。」」」

 

 

歩夢・侑以外の同好会メンバー「「「「「「「「・・・・・ひ、ひぃ!?」」」」」」」」

 

 

ゆうぽむ「「・・・・・あ、あはは~」」

 

 

 

 

 こうして、色々あった・・・・ほんとーに!色々あったレースは幕を閉じた。はぁ、ほんっと疲れた。まぁこの後、歩夢の家で久々に3人で食卓を囲んだのは嬉しかったな。この幸せがずっと続けばいいと・・・・・・・そう、思ってたんだけどな・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさか俺のせいで、この2人があんなことになるなんて・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回からはまた戦闘ありのお話に戻ります!

ちなみに作者はレースゲームが苦手で、あまりゲーセンでやったこと無いので走介君がやったテクニックが珍しいのかどうかはわかりません!


次回【第17話 復活の魔人、死風となりて。】

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