―――雷羽視点―――
ドライブとゴーストの2人が強化フォームを解放させたと聞いたニジガクからの帰り道。俺は、あるプログライズキー型の石を手に持ちながら眺めていると、隣にいるかすみが覗き込んできた。
かすみ「それ、さっきから持ってるけど何なの?」
雷羽「・・・これ?これは俺が強化フォームになる為のプログライズキーなんだけど・・・・」
かすみ「・・・・石のままじゃん。」
雷羽「そーなんだよなー!ぜんっぜん反応しないんだよなぁ!ドライブとゴーストも強化フォームを解放させたっていうのに・・・・・」
かすみ「そこまで根を詰めなくてもいいんじゃない?」
かすみの言葉に答えることはせず、手に持っている石を見ていると、かすみは俺がいつも持っているゼロワンドライバーが無いことに気付いた。
かすみ「・・・・あれ?そういえばゼロワンドライバーは?」
雷羽「・・・あぁ、それなら今家の会社でメンテ中なんだよ。だからこうして取りに行くところって訳。」
かすみ「あー、だからかぁ!・・・・って、それやばくない!」
雷羽「あぁ、やばいな。正直今ディヴェンジャーなんかに来られたらひじょーに迷惑だ!」
そう、只今絶賛ゼロワンドライバーメンテナンス中の為、ディヴェンジャーに来られるとまずい。対策の方法はあるにはあるが正直使いたくない。・・・・・・
???「・・・・貴様か?仮面ライダーゼロワンは?」
雷羽「・・・・っ!ディヴェンジャーか!」
かすみ「ふ、ふぇぇ・・・・!来ちゃったよぉ!」
雷羽「かすみ、下がってろ。」
???「私は、
雷羽「the・one・・・・。ていうか、その声!・・・・父さん!?」
かすみ「え、えぇ!?お父さん!?」
俺達の目の前に現れた特徴的な剣と盾を持つ何処か見覚えのある姿をしたディヴェンジャー・・・・・ディヴェンジャーthe・one(以下、the・one)の声には聞き覚えがあった。聞き間違えるはずも無い、その声は正しく元の世界で俺を導き、育ててくれた・・・・
the・one「・・・・父さん?そうか、私のデータ元になったのは貴様の父の物だったか。」
雷羽「データ元・・・・ということは、本物の父さんじゃないってことか。」
the・one「・・・・兄の抹殺命令が出ている。今この場で貴様の首を斬る。」
雷羽「・・・・そんなこと、させてたまるかよ!」
かすみ「ゼロワンドライバーも無いのにど、どうするの、雷羽?」
雷羽「・・・・・まぁ見てろ!」
そう言ってかすみを下がらせると、俺は自分のバックからゼロワンドライバーではない別のベルト“フォースライザー”とライジングホッパープログライズキーを取り出し、フォースライザーを自分の腰に巻きプログライズキーを起動した。
『フォースライザー!』
雷羽「・・・ぐっ、あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!!」
かすみ「それ!敵と同じやつじゃん!」
『ジャンプ!』
雷羽「・・・・・変身!!!」
『フォースライズ!』
起動したプログライズキーをフォースライザーに挿し、レバーを引いてプログライズキーを展開すると、出現したバッタのライダモデルが更にバラバラのアーマーパーツを出現させ、俺の頭上で旋回する。
雷羽「う゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛・・・・・・・!!!!!!」
『ライジングホッパー!』
『A jump to the sky turns to a rider kick.』
『Break down.』
その後、無数の黒い蝗状になったライダモデルが俺の身体に纏わりつき、いつものゼロワンのベーススーツとは形状の違うベーススーツを形成すると、旋回するアーマーパーツをスーツから出現させたベルトが引っ張り、スーツに装着すると、いつもとは違うゼロワン・・・・仮面ライダー001に変身が完了する。
雷羽[001]「あぁーー!痛ってぇーー!!!」
かすみ「ゼロ・・・・ワン?」
雷羽[001]「・・・いや、この時の姿は001・・・・仮面ライダー001だ!緊急用にフォースライザー作ってて良かったわ・・・。」
the・one「・・・・変身したから、何だというんだ?」
雷羽[001]「とりあえず、これでお前と戦える!俺の首はそう簡単に渡さねぇぞ!」
the・one「・・・・・貴様がどの姿になろうと、貴様を抹殺することに変わりはない。」
001に変身した俺は、the・oneと戦闘を開始する前に、かすみに耳打ちする。
雷羽[001]「・・・かすみ。俺が隙を作るから、その間にお前は家の会社に行ってゼロワンドライバーを取って来てくれるか?」
かすみ「・・・え、えぇ!?それって大丈夫なの?さっき苦しそうにしてたけど・・・・」
雷羽[001]「・・・まぁ、あんま大丈夫じゃないな。あまりゆっくりしてられないから、急いでくれると助かる。」
かすみ「・・・・わ、わかった。」
少し不安がりながらも了承してくれたかすみ。そして俺は、変身する時に俺のバックと共にかすみに渡していたアタッシュカリバーを受け取り、ブレードモードに変形させる。
『ブレードライズ!』
雷羽[001]「じゃあ、よろしくな!かすみ!おらぁぁぁ!」
the・one「・・・・・はぁ!」
雷羽[001]「ふ、はぁ!おりゃぁ!」
アタッシュカリバーを持ってthe・oneに斬りかかって行った。何度か斬り結び、鍔迫り合いになった時に体重を乗せてthe・oneを押す。そしてその隙にかすみを会社へと向かわせる。
雷羽[001]「・・・かすみ!今の内に行ってこい!」
かすみ「う、うん!気を付けてね雷羽!」
the・one「・・・・逃がすと思うか?」
雷羽[001]「お前の抹殺対象は俺だろ?俺をほっぽっていいのかよ?」
the・one「・・・・・ならすぐに倒すまでだ。」
雷羽[001]「やってみろ!はあっ!」
かすみを行かせた俺は、かすみを追わせない為に果敢に攻めていくが、the・oneは無駄のない動きで俺の攻撃を避け続ける。
雷羽[001]「・・・どうした!避けてばかりじゃ俺は倒せないぜ!その盾は飾りか!」
the・one「・・・・・あまり駄口を叩くなよ。」
雷羽[001]「・・・何?」
the・one「貴様の手法は理解した。ここから先・・・・
the・oneの言葉通り、俺の剣が届くことは無かった。袈裟斬り・右薙・左切上・切り落とし・突き・・・と、色々な剣技をやってみたが全てを避けられてしまう。それどころか、the・oneの攻撃は全て当たってしまう。
雷羽[001]「ぐあっ!はぁ・・・はぁ・・・!くそっ!何でそっちの攻撃ばっかり当たるんだ・・・・!」
the・one「言ったはずだ。貴様の剣は届かないと。」
雷羽[001]「それでも俺は、諦めない!」
the・one「・・・・・なるほど、貴様は余程死にたいらしいな。」
くそ、父さんの声だから頭が混乱する!戦い方も、所々に父さんの面影がある気がする・・・・。それに、こっちもこっちでフォースライザーはゼロワンドライバーと勝手が違うから戦いにムラが出るな・・・・。
the・one「・・・・・・・・時に。」
雷羽[001]「・・・・・?」
the・one「・・・・先程の娘。兄にとってはどういう存在だ?」
雷羽[001]「・・・・は?何でそんなこと聞くんだよ?お前には関係ないだろ?」
the・one「いいから答えろ。斬るぞ。」
雷羽[001]「理不尽だろ!」
くそ、なんなんだよ急に・・・・。それにしても、俺にとってのかすみの存在か・・・・そんなの・・・・・
雷羽[001]「・・・・言えるかーーー!!!!何でお前に言わなきゃなんないんだよ!」
the・one「・・・・・・・・・そうか。」
あぁーもう!調子が狂う!何なんだこいつ!父さんの声だから余計にもーー!・・・・・って、そっか。父さん・・・・か。もし父さんが生きてたら・・・・・こういう、親子の会話とか出来たのかな・・・・。
雷羽[001]「・・・・って!何考えてんだ俺はーーー!!!」
the・one「・・・・どうした。気でも狂ったか。」
雷羽[001]「うるせぇーな!主にお前の所為だよ!」
the・oneとの謎のやり取りに困惑しつつ、俺はかすみが戻ってくるのを今か今かと待っている。早く戻って来てくれーーーかすみーーーー!!!!!
―――かすみ視点―――
雷羽に頼まれて、全力疾走で飛瀬グループ本社ビルにやってきた私。
かすみ「あぁーー!やっと着いたーーー!!!」
受付嬢「え、えっと・・・どうされました!?」
かすみ「ぜぇー・・・!ぜぇー・・・!ベ、ベルト・・・!」
受付嬢「・・・・・ベルト?」
かすみ「雷羽・・・!の!・・・ベルト!取りに来ました・・・・!」
息を切らしながらも、何とか自分の伝えたいことを伝えることが出来た・・・・・けど、受付のお姉さんは訳が分からないという風に困惑している。
私がどうしようか迷っていると、エレベーターが開き中からアタッシュケースを持った瀬場さんが出て来た。瀬場さんは私に気付くと、近寄って声をかけてきてくれた。
瀬場「これはこれはかすみ様!ご無沙汰しております。」
かすみ「・・・あ、瀬場さん!」
瀬場「・・・・ところで、坊ちゃまはご一緒でないのですか?そろそろお見えになると思って、頼まれていた物を持ってきたのですが・・・・・」
かすみ「あ、えっと、雷羽は今戦ってて!私が代わりに取りに来たんです!」
私の言葉に察したのか、瀬場さんは受付のお姉さんに私のことを軽く伝えると、エントランスの端に連れて来た。
瀬場「・・・・あ、この方は雷羽坊ちゃまのお友達の方です。私がお話を聞きますので、貴女は業務に戻ってください。」
受付嬢「・・・あ、はい!わかりました!」
瀬場「・・・・さ、かすみ様。こちらへ。」
かすみ「・・・・あ、はい。」
受付のお姉さんに頭を下げて一礼した後、私と瀬場さんはエントランスの端へ移動。瀬場さんから端に移動した理由を聞いた後、そこで改めて息を整えた私は瀬場さんに今の状況を説明した。
瀬場「すみません、坊ちゃまが仮面ライダーであることは私と旦那様しか知らないのです。」
かすみ「・・・・え、あ、そうだったんですか。かすみんもごめんなさい、知らなくて・・・・・」
瀬場「いえいえ・・・・それで、改めて状況を聞いてもよろしいでしょうか?」
かすみ「あ、そうです!実はここに来る途中にディヴェンジャーに襲われちゃって!雷羽がゼロワンドライバーじゃないベルトで今戦ってるんですけど・・・・・」
瀬場「・・・・フォースライザーをお使いになったのですね。」
かすみ「知ってるんですか!雷羽が使ったベルトのこと!あれ何なんですか!」
そこから雷羽がさっき使ったベルトについて瀬場さんから聞くことが出来た。
瀬場「私も坊ちゃまから聞いたのですが、坊ちゃまがお使いになったベルトはフォースライザー。・・・・スペックとしては、ゼロワンを上回ることが出来ると言っておりました。」
かすみ「え、それって凄いんじゃ・・・・!」
瀬場「・・・・ただ、このベルトは人間が扱うには難しい代物らしく、プログライズキーを強引に開く為、キーに負荷がかかりそれが原因で身体にも激痛を伴うらしいのです。」
かすみ「あ・・・だからベルトを巻いた時、苦しそうにしてたんだ・・・・。でも、それならどうして作ったんだろう・・・・作るにしても、人間に合わせるとかできたんじゃ・・・・」
瀬場「・・・・坊ちゃま曰く、ゼロワンドライバーを破壊、もしくは何かしらの理由で使用出来ない時の為にフォースライザーは必要だったらしいのです。そしてフォースライザーはじゃじゃ馬らしく、人間の身体に合わせて作ればベルトそのもののパフォーマンスが落ち、戦いにならないらしいのです。ですから、どんなに負担がかかっても、100%で作るしかない・・・・と。」
かすみ「・・・・そう、なんだ。」
あれ・・・そんなにやばいベルトだったんだ・・・。じゃあ、使い続けてたら危ないんじゃ・・・・!
かすみ「早くゼロワンドライバーを届けなきゃ!」
瀬場「かすみ様、こちらを!メンテナンスも完了しております!」
かすみ「ありがとうございます!じゃあ、行ってきます!」
瀬場さんが持っていたアタッシュケースの中のゼロワンドライバーを受け取った私が急いで出て行こうとすると、瀬場さんに呼び止められ危うく転びそうになった。
瀬場「・・・・あ!お待ちくださいかすみ様!」
かすみ「・・・へっ!?わ、と、と、とぉ!な、なんですか瀬場さん!」
瀬場「急に呼び止めてしまって申し訳ありません!こちらも持って行ってください!」
私を呼び止めた瀬場さんが持っていたのは、大きな銃の様な武器だった。私が瀬場さんからそれを受け取ると、ズシっと重みが来た。
かすみ「お、重っ・・・!なんですか、これ・・・・!」
瀬場「こちらは、オーソライズバスターと言います!坊ちゃまにゼロワンドライバーと共にメンテナンスを頼まれておりまして・・・・。きっと、坊ちゃまの助けになると思いますので、重いかと思いますが持って行ってください!」
かすみ「わ、わかりました!このかすみんに任せてください!」
瀬場「・・・・はい、よろしくお願い致します!」
こうして私は、ゼロワンドライバーとオーソライズバスターを抱えて、飛瀬グループ本社ビルを後にした。
かすみ「・・・待っててね!雷羽・・・・!」
―――雷羽視点―――
the・oneとの戦闘を再開した俺だったが、やっぱり俺の攻撃が当たることはなく、逆に腹に1発食らった後に斬撃を受けてしまい吹っ飛ばされた。そしてその衝撃で
雷羽[001]「・・・・ぐはっ!」
the・one「・・・・もう理解しただろう。兄の攻撃が効かないことは。最早兄が私に勝つ可能性は1%も無い。」
雷羽[001]「・・・・・お前が!勝手に決めんな!まだ、まだだ・・・!俺の可能性は俺が諦めない限り0になることはない!1%の可能性を掴むまで、何度だって諦めない!」
the・one「・・・・何故そこまでやる。マスクも壊れ、満身創痍・・・・兄がそこまでする理由はなんだ。かつて兄が抱いた夢は、この世界では意味をなさないだろう。」
雷羽[001]「それって・・・・!」
the・oneが言っている俺が抱いていたかつての夢。それは、ヒューマギアと人間が一緒に笑える世界にすること。確かにこの世界にヒューマギアはいない・・・けど・・・・
雷羽[001]「・・・あのな、夢ってのは1つで終りじゃないんだよ・・・!1つ、また1つと枝の様に分かれた新しい夢を持つことで人は成長し、進化していくんだ!それが人間の!未来という名の可能性だ!」
the・one「・・・・・では貴様にもあると言うのか?新しい夢というものが」
雷羽[001]「・・・・あぁ、見つけたよ。この世界での夢を・・・・」
フォースライザーからバチバチと火花を散らしながらも、俺はヨロヨロと立ち上がる。すると、俺の夢に興味を持ったのかthe・oneが動きを止めた。
the・one「・・・・・ならば聞かせて貰おう。貴様の夢と言うのを」
雷羽[001]「・・・・いいぜ、俺の夢・・・・それは・・・・」
俺がそこまで言いかけた時、the・oneの後ろで俺を呼ぶ声が聞こえた。俺が声のする方を見ると、そこにいたのはゼロワンドライバーを抱えて息を切らせているかすみだった。
かすみ「ぜぇー・・・!ぜぇー・・・!ら、雷羽ーーーー!!!!」
雷羽[001]「・・・・か、かすみ!」
the・one「・・・・先程の娘か。」
雷羽[001]「・・・・!」
かすみが現れたことで、the・oneの意識がかすみへと向いた。俺はその瞬間を逃すまいとこっちに意識が戻る前にthe・oneへ走り、力いっぱいアタッシュカリバーを振った。the・oneを弾き飛ばした時にフォースライザーの限界が来たらしく、かすみの元へ向かう途中に変身が解けた。
雷羽[001]「・・・・はあっ!」
the・one「・・・・ぐっ!?」
雷羽「・・・かすみ!」
かすみ「雷羽!はいこれ!」
雷羽「助かった、サンキュー!」
『ゼロワンドライバー!』
かすみから受け取ったゼロワンドライバーを腰に巻いた俺は、ライジングホッパーではない
the・one「今更ゼロワンになったところで、意味はない。私を超えない限り、貴様の攻撃は私には届かない。」
雷羽「言ったろ?1%の可能性を掴むまで諦めないって!」
かすみ「あ!それさっきの石!」
雷羽「・・・・・・そう言えば、さっきの質問に答えてなかったな」
the・one「・・・・・・・?」
俺はそのまま左に立っているかすみの頭に手を置きthe・oneに向けて声を放つ。
かすみ「・・・・ふぇっ//////」
雷羽「この世界で守りたい大切な奴の笑顔を見続けること。・・・それが俺の夢だ。」
かすみ「え・・・えっ!?そ、それって・・・・//////」
うわー、かすみの顔赤っかー。あ、ちょー恥ずかしい!やばいやばい、俺の顔も赤くなりそう。でももう止められないなこの空気!行くしかねぇー!
雷羽「だからお前を倒すことが砂粒程の可能性だったとしても、俺はその可能性を掴むまで諦めない!俺の夢を・・・叶える為に!」
the・one「この、光は・・・・!」
かすみ「ふぇぇ・・・!石が光ってる!」
俺の言葉・・・いや、心に反応する様に、持っていた石にヒビが入り光輝く。そして石が砕けた瞬間、プログライズキー本来の姿が出現する。
雷羽「これが俺の掴んだ・・・・1%の可能性だ!」
『シャイニングジャンプ!オーソライズ』
雷羽「・・・・・変身!!!!」
今回は飛電其雄(偽)・仮面ライダー001・ブロークンヘッドと色々出してみました!
今回の敵は仮面ライダー1型+ゴ・バダー・バ+ビートルアンデッドの融合で、全体的なフォルムは1型ですが、右腕と全身の色がゴ・バダー・バで脚にビートルアンデッドの装甲と剣・盾を持っています。
次回は遂にゼロワン強化フォームが出ます!
次回【第21話 掴んだ1%の可能性】