1年間この作品にお付き合い頂き本当にありがとうございます!
※ほとんどゲームは割愛して書いてます。
雷羽「……え~…それでは!この作品『9人の戦士と10人の虹乙女』の!投稿一周年を祝して………皆でボウリングだーーーー!!!!!」
『いえーーーい!!!!』
今日、5月2日はこの作品「9人の戦士と10人の虹乙女」を投稿し始めて1年が経った記念すべき日。
そんな訳で、現在9人の仮面ライダー達と10人の虹ヶ咲スクールアイドル同好会のメンバーたちは、飛瀬グループが経営しているボウリング場に来ていた。
それとここだけの話、作者はどうやら初投稿の日を5月5日だと勘違いしていたというのはここにいるメンバーには内緒だ。
走介「……は?それマジ……?」
かすみ「作者が初投稿の日勘違いするとかどうなっているんですかーーー!」
…………おや?何故そのことを知って……?
璃奈「……知ってるも何も……聞こえてる。」
龍兎「ていうか、さっきから聞こえるこの声は一体……?」
陽哉「……あ~……」
侑「陽、この声の人知ってるの?」
陽哉「……この人?は特別ストーリーテラー(自称)って人で、前回のクリスマスの時にちょっと。……あのー!また通信切り忘れちゃってますよーー!」
え……?……あ、ホントだ!くっそー!まぁーた夜勤の人ちゃんと通信切らずに帰ったなー!
しずく「夜勤とかあるんですね……」
碧映「びっくりだよね…」
せつ菜「……色々大変なんですね、ストーリーテラーという職業も……」
太陽「職業と言っていいのかどうなのか……」
天弥「うおー!ストーリーテラーキターー!なぁ!俺とダチになろうぜ!」
愛「いやいや、てんてんそれは流石に……」
えっ!?いいんですかっ!?実は自分、友情握手やってみたかったんですよ!
紘輝「いや乗るんかい!」
エマ「わぁー!ねぇ果林ちゃん彼方ちゃん!私もお友達になれるかな~!」
果林「いやいやエマ……貴女まで何言ってるのよ………」
彼方「彼方ちゃんはそんな純粋なエマちゃんも好きだぜぇ~」
勇真「でもこれ、どう収拾付けたら………?」
いやー、楽しみですねー!………ん?あれ、社長?どうしたんですか?……え?あんまり物語に関わるな?いやーわかってるんですけどぉー?夜勤の人が切り忘れちゃってたからぁー?……あ、待って、ごめんなさい調子乗りました本当に申し訳ないとおもってますって!あ、待って!あ、あ、あ、ごめんなさい!ごめんなさい!待って!待って!その関節はそっちに曲がらなッ……ぐぎゃあああああああああああ!!!!!!!!
陽哉「えっ!?ちょっ!なになになにっ!」
雷羽「怖い怖い!」
侑「ブラック過ぎないッ!?死んじゃったとか無いよねッ!」
あー、あー。テステス…マイクテス。どうも皆さん、社長です。
勇真「社長出てきましたよ……」
かすみ「もー!何なんですかさっきからー!」
この度はうちのクズ……ん゛ん゛おっほん!…社員の者が大変ご迷惑をおかけしました。以後はこのようなことが無い様にいたしますので、皆様は気にせず物語のほうに戻ってもらって。
しずく「気にするなと言われても……」
愛「…まぁ、無理っしょ。」
走介「普通じゃありえないしな……」
………まぁ、皆さんそう言うと思ってはいました。……なので、皆さんの記憶を消させていただきます。
紘輝「なっ!?マジで言ってんのか!」
太陽「敵だったのかっ!」
龍兎「くそっ!せめて璃奈達だけでも……!」
それでは皆さん……記憶削除~~!アッパラピッピピ~ノポントロピンッ♪
陽哉「な……何だそのふざけた呪文みたいなのは~~~~!」
『うわぁぁぁ~~~~~!!!!!!』
…………さ、仕事に戻るか。貴様も今度はちゃんと仕事しろよ?
…………イエス、マイ・ロード。
陽哉「うぅ~…ん。……あれ、俺、何してたんだっけ?」
剣緋陽哉が目を覚まし、辺りを見回す。
ボウリング場の店内、自分と同じ様に眠っている仮面ライダー達とスクールアイドル同好会のメンバー達を見てボウリングをしに来たことを思い出した。
陽哉「あぁ、そっか。そういえば皆でボウリングしに来たんだっけ……。おぉーい皆!起きろー!」
天弥「…んん~ん。…お?ここ何処だ?」
せつ菜「えっと……確か、皆さんでボウリングをしに行こうとなっていた様な……」
エマ「…あれ?でも、何でボウリングをしに来たんだっけ?」
果林「……何か理由があった様な気がしたけど……駄目ね、全然思い出せないわ。」
紘輝「まぁ、日頃のお疲れ様会ってことでいいんじゃね?」
璃奈「……同意。」
雷羽「それじゃ!何か良くわからんけど!お疲れ様ってことでボウリングたのしむぞー!」
『おぉーーー!!!!!』
「ちょっと待ったぁ!!!!」
『!?!?!?!?』
何はともあれ皆でワイワイボウリングをしようとしたところで、制止の声が入り、全員が声のした方を向くと……そこには現在絶賛敵対中のセブンズ・リッターの面々がいた。
速水「貴様等だけワイワイ楽しもうなど気に食わないな。」
難波「わっぱ共が。年功序列という物を教えてやるわ。」
アケディア「……はぁ。どうして私まで……。」
メディック「まぁまぁアケディア!よいではありませんか!」
突然のセブンズ・リッターの登場に、全員戦闘態勢を取ろうとするが、どうやら今日は戦いに来た訳ではない様だ。
陽哉「何でお前達がここにッ……!」
龍兎「あーさいっあくだ!」
速水「待て。今日は戦いに来た訳ではない。」
天弥「そんなの信じられるかよ!」
難波「まったく、これだから最近の若いモンは。よく見てみろ!私等は丸腰だろう!」
メディック「私達は貴方達にボウリング勝負を申し込みに来ただけですわ!」
碧映「……嘘を吐いてる様には見えないけど……」
走介「今まで戦っててはいそうですかって簡単に納得は出来ねぇだろ」
仮面ライダー全員が警戒する中、意外な人物が声を上げた。
侑「……いいんじゃない?ボーリング勝負受けても!」
陽哉「ちょっ、侑!?」
雷羽「正気ですか!?」
侑「うん。だってこのままじゃ埒が明かないし、この人達本当に丸腰っぽいし、それに何より…………早く遊びたい!!!もう限界なんだよぉ!!!!」
陽哉「……あーもうわかった!ならその勝負受けて立つ!」
こうして、なんやかんやあって仁義なきボウリング対決が始まろうとしていた。
彼方「さぁ~始まったよ~!虹ヶ面ライダーチームVSセブンズ・リッターチームの仁義なきボウリング対決~!司会進行は彼方ちゃんが担当するよぉ~!ちなみに~虹ヶ面ライダーチームは人数が多いのでABCDの4チームに分けるからねぇ~!…そうそう~後~、ガターを出した人はミニカップ一杯、最下位チームはジョッキでせつ菜ちゃん特製ドリンクを飲んでもらうからねぇ~!」
『なんだって!?』
せつ菜「皆さんのことを想って一生懸命作りました!」
速水「罰ゲームというやつか…。しかし、ドリンクだけだと?」
メディック「ですが、ドライブ達のあの表情……油断なりませんわね。」
難波「…ふん、所詮小娘の作った物。たかが知れとる。」
彼方「じゃあせつ菜ちゃん、その特製ドリンクお披露目してぇ~!」
せつ菜「はい!これが私の作った特製ドリンク……その名も!せつ菜の青酢!です!!!」
そこにあったのは、いかにも美味しくなさそうな真っ青な色をした液体がジョッキに入っていた。
それを見た虹ヶ面ライダー陣営は速攻円陣を組む様に円型に集まってこそこそ話始めた。
かすみ「な、なんですかあの真っ青な液体は……!」
雷羽「とても自然界にある飲み物に見えないんだけど……!」
しずく「心なしか目に来ますね……シバシバしてきました……」
璃奈「あれを飲んだらどうなってしまうのか想像つかない。璃奈ちゃんボード【ガクガクッ!】」
愛「りなりー大丈夫!愛さんがついてる!」
龍兎「あれは…ちょっと…化学では説明出来そうにないなぁ~……」
天弥「いやほら!勝てばいいんだろ!勝てば!」
走介「あれはそれでリカバリー出来るか……」
紘輝「飲んだ後が全然想像出来ねぇ……」
碧映「まぁでも、頑張って作ってくれたのは嬉しいよね!」
勇真「飲みたいか飲みたくないかで言えば申し訳ないですけど……飲みたくはないですね……」
果林「エマ!何としてでも勝つわよ!」
エマ「うん!頑張ろうね!」
陽哉「せつ菜ちゃんの料理の腕は聞いてたけど……飲み物も例外じゃないんだな……」
侑「あ、あはは……太陽君、どうにかならない?」
太陽「う~ん、どうにかしてあげたいけど……菜々のあの笑顔を見ると……どうしようもない。」
侑「………そこなんだよなぁ~!」
彼方「へい君達、そろそろ始めるぜ?覚悟はいいね?」
――――虹ヶ面ライダーAチーム
かすみ「いいですか皆さん!やるからには絶対勝ちますよ!」
愛「おー!かすみやる気が満々じゃん!」
雷羽「よし!良く言ったかすみ!全力で行くぞ!」
天弥「うっしゃあ!俺達が優勝だーーー!」
―――虹ヶ面ライダーBチーム
龍兎「璃奈、全力で計算式を組むぞ!」
璃奈「……うん。璃奈ちゃんボード【勝利の法則は決まった!】」
陽哉「侑達には悪いけど、絶対にあのドリンクだけは避けましょうエマさん!」
エマ「そうだね!ガターを取らない様にも頑張るよ!」
―――虹ヶ面ライダーCチーム
しずく「私はプロボウリングプレイヤー……私はプロボウリングプレイヤー……」
碧映「しずく、集中してるなぁー」
果林「勇真!下手なことしたら許さないわよッ!」
勇真「その言葉!そっくりそのまま返すよ果林姉ぇ!絶対に不器用発揮しないでね!」
―――虹ヶ面ライダーDチーム
紘輝「こっからは俺達のステージだよな!ドライブ!」
走介「おう!ひとっ走り付き合ってもらうぜ鎧武!」
太陽「今回はよろしく、侑!」
侑「うん!こっちこそよろしくね太陽君!…せつ菜ちゃんには悪いけど、絶対にあのドリンクは飲みたくないからね!」
―――セブンズ・リッターチーム
速水「我々の力、とくと見るがいい!」
難波「年功序列というものを教えてくれる!」
メディック「貴方先程も同じこと言ってましたわよ?もう老人ホームに入ってはどうですか?」
アケディア「わぁ、ボウリングなんて久しぶり!…じゃ、なくて……あーめんどくさっ。私帰っていいですか?」
こうして、絶対に敗けられないボウリング対決が幕を開けた。
―――1投目・虹ヶ面ライダーAチーム
かすみ「かすみんのミラクルストライクで一気に決めてやりますよ!」
愛「行ったれかすみー!」
天弥「お前ならいけるぞー!」
雷羽「やれば出来る子だー!」
かすみ「……せいやああああああ!!!!!」
気合い十分のかすみが放った1投目は、最初こそ真っ直ぐ転がったが…………
かすみ「あっ、待って!曲がらないで!まっすぐ行ってよぉ!いやぁだああああ!!!!」
すぐに左えと曲がり、そのままかすみの悲痛な声も空しくボールはガターレーンへと落ちた。
かすみ「そん……な……。 ッ!?」
せつ菜「かすみさん!!!!」
かすみ「せ、せちゅなしぇんぱい……かすみん達は同じ部活の仲間……ですよね?」
せつ菜「せつ菜の青酢をどうぞ!!!!」
かすみ「人の話をき……んぐっ!」
開幕早々ガターを出したことに絶望しているかすみのところに、ミニカップを持ったマッドサイエンティストせつ菜が現れ、情に訴えかけようとしたが人の話を聞いていないせつ菜が口を開けたところに青酢を入れた。
かすみ「■▲〇▽△●□!?」
雷羽「か、かすみ!?」
青酢を飲まされたかすみはその威力に卒倒。ミニカップ一杯で卒倒という光景を見た他の面々は戦慄した。
愛「ミ、ミニカップ一撃ッ……!?」
天弥「嘘……だろ……!」
璃奈「あ、あわわぁ~っ……。」
龍兎「大丈夫…大丈夫…。俺と璃奈の計算式が敗れるはずがない……大丈夫…大丈夫……」
しずく「私はプロボウリングプレイヤー……私はプロボウリングプレイヤー……」
紘輝「ほ、本当にあれを飲まなきゃいけないのか……!」
速水「あれは何だ…!殺人兵器か…!」
メディック「機械の身でありながら軽く恐怖を覚えましたわ……!」
せつ菜「…あの、かすみさんはどうしてしまったのですか?」
彼方「大丈夫だよせつ菜ちゃん。かすみちゃんは美味しさの余り気絶しちゃっただけだから。……さ、雷羽く~ん!かすみちゃんの分の2投目投げて~!」
雷羽「……え、あ、はい。」
気絶したかすみは空いてる席に運ばれ退場。雷羽がかすみの分の2投目を難なく投げ終えた。
雷羽「よ、良かった……。」
―――1投目・虹ヶ面ライダーBチーム
陽哉「……それじゃあ、行ってきます。」
エマ「頑張って!陽哉君!」
龍兎「自分を信じれば行ける!」
璃奈「陽哉さんなら大丈夫。璃奈ちゃんボード【むんッ!】」
陽哉「ふぅ~………はッ!」
迫る恐怖に怯えつつ、何とか息を整えて放った1投目。
陽哉が放ったボールは綺麗な軌道を描いて真っ直ぐに進み、ストライクを取ってみせた。
陽哉「うぉぉしゃああああ!!!!あっぶなっ!!!」
果林「…ちっ。厄介な奴が残ったか……」
勇真「果林姉ぇ……キャラ……」
速水「忌々しい奴め……」
彼方「じゃ、次Cチーム~!」
―――1投目・虹ヶ面ライダーCチーム
碧映「よーし!行ってくるかなー!」
勇真「随分ノリが軽いですね?」
果林「やる気があるのはいいことよ!」
碧映「……よっと!」
碧映が放ったボールは少しゆっくり目な速度で真っ直ぐに転がって行ったが、最後の最期で右にズレてピンを一本も倒せずガターとなってしまった。
しかし、当の碧映本人はこの結果を気にしている様子はなく、むしろ青酢を飲むことに嬉しささえ見て取れる。
碧映「あららっ、ガターになっちゃったかぁー」
しずく「いいなぁーお兄様……。」
璃奈「……どうしたの?しずくちゃん?」
しずく「お兄様は昔から休日は色んな所に旅に出たりしてたので、慣れてるんですよ……ゲテモノに。」
愛「いやゲテモノて……。」
走介「なるほどな、だからさっきから飄々としてるっていうか1人だけ余裕な感じだったのか……」
周りがそんな会話をする中、ガターを出した碧映のところにせつ菜がミニカップを持ってやって来た。
碧映はせつ菜からミニカップを受け取ると、何の抵抗も無く青酢を口に放り込んだ。
せつ菜「碧映さん!どうぞ!」
碧映「ありがとうせつ菜ちゃん!さて、一体どんな味がするのかな………」
紘輝「しずくの言葉が本当なら、オーズはあの液体が効かないってことだよな?いいなぁ~それ!」
天弥「だよなー!俺も旅に出よっかな……」
侑「せつ菜ちゃんのあれが効かない人がいたらそれって凄くない?」
エマ「今まで全滅だったもんね!」
陽哉「そうなってくるとCチームはかなり有利だな……」
雷羽「くぅ~!俺もオーズと組めばよかった!」
果林「ていうか、私達も気合いで何とかならないかしら?」
しずく「果林さん……無駄な期待を持つのはやめましょうよ……。私達は散々味わってきたはずです……あの絶望を……希望など無いのだと……」
璃奈「回避するにはガターを出さずに優勝するしかない。」
愛「何としてでも勝たないと愛さんもかすみの二の舞に………」
太陽「……あれ?ていうか、さっきからオーズが静かすぎない?」
太陽のその言葉に、全員が碧映の方に視線を向ける。すると、当の碧映はミニカップを傾けたまま止まっていた。
すると次の瞬間、口の端から一筋の青い液体が流れたと思ったら、そのまま碧映は地面にぶっ倒れてしまった。
碧映「……っ……」
しずく「……お、お兄様ッ!?」
走介「おいっ!倒れたぞっ!」
龍兎「……駄目だ、意識を失ってる……」
紘輝「マ、マジか…!鍛えてる仮面ライダーでも一撃瞬殺って……」
雷羽「信じられない……そんな超兵器をあんな可愛らしい人が作り出したなんてっ……!」
勇真「しかも本人はその自覚無くあの無邪気な笑顔……。恐ろしいにも程がありますよせつ菜さん……!」
アケディア「ひ、ひぃぃ……!あんなの飲みたくないぃぃぃ……!私帰りますッ!」
メディック「待ちなさいアケディア!逃がしませんわよ!」
彼方「……さ、次はDチームの番だよぉ~!」
速水「私が言うのもなんだが、貴様に人の心は無いのかッ……!」
こうしてまた犠牲者……もとい、ゲームの脱落者が増えた。
―――1投目・虹ヶ面ライダーDチーム
侑「こ、怖い……。大丈夫かなぁ……。」
紘輝「大丈夫だ侑!」
走介「自分を信じて突っ走れ侑!」
太陽「希望を捨てなければ大丈夫!1ピンでも倒せばとりあえず回避できる!」
侑「い、行くよ……!おりゃあッ!!!」
恐怖全開の中放たれた侑のボールは、ゆっくりでふらつきながらも右曲がりに転がっていき、一瞬ガターになるかと思われたが何とか3ピン倒すことが出来た。
侑「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ……!お願いしますガターだけは勘弁してください!飲みたくないんですまだ死にたくないんですやり残したことが多すぎて泣きそうなんですお願いしますぅ~………あ、3ピン!3ピン!良かったぁ~~!」
愛「おぉ~!ギリギリだったけどやるねぇー侑ー!」
陽哉「相手チームが減らないだけで緊張感が凄いな……」
彼方「じゃあ最後のセブンズ・リッターチーム行ってみよー!」
難波「ようやくか。」
―――1投目・セブンズ・リッターチーム
難波「……ふん!」
難波の投げたボールは速攻でガターレーンに落ちた。
メディック「ちょっ!速すぎますわよ!」
アケディア「せめてもう少し粘ってくださいよ!」
速水「所詮は老害か……」
難波「黙れ!難波チルドレンにしてやろうか!」
せつ菜「さあ!どうぞ!」
難波「ふん!そんな物飲んでいられるか!」
せつ菜「…え、飲んでいただけないのですか……?」
難波「当然だ。そんな物を飲んだら私の命が……」
彼方「せつ菜ちゃん、ちょっとそれ貸して?」
せつ菜「あ、はい。どうぞ。」
彼方「ありがと~!…それっ。」
難波「…んぐっ!…ぐぼらッ!?」
ガターを出したにも関わらずせつ菜の青酢を飲むことを拒否した難波に対してせつ菜からミニカップを受け取った彼方が何かごちゃごちゃ言ってる難波の口の中に青酢を放り込んだ。
当然難波もかすみと碧映同様に例外無くその場にぶっ倒れた。
速水「老害とはいえ、我らセブンズ・リッターのメンバーまでも瞬殺とは……」
メディック「これは……舐めてかかると痛い目を見ますわね……」
アケディア「こんなデスゲーム参加するんじゃなかったぁ……」
彼方「…さ、全チームの1投目が終了したところで~、ここからはダイジェストでお届けするよぉ~!皆の阿鼻叫喚の悲鳴をご覧あれぇ~!」
―――ダイジェストタイム
天弥「うぎゃあああああ!!!!!」
愛「きゃああああああ!!!!」
雷羽「ぐぎゃらッ!!!!!」
龍兎「完全な計算式のはずが!…うぼがぁッ!!!!」
エマ「さようなら……世界……」
果林「嫌、嫌よ!私はまだ死にたくなッ……死にたくないのおおおおおお!!!!!」
勇真「これで僕も英雄に……なれたかな……」
紘輝「うぼっぎゃらぁッ!!!!」
走介「俺の走りも……ここまでかぁ……あぎゃあああああ!!!!!」
速水「この私がガターを取ってしまうとは……無念だあああああああ!!!!!」
メディック「あぁこのメディック!先絶つ不幸をお許しください……」
アケディア「そんなッ!嫌、嫌だよぉ!おかあさああああああああん!!!!!」
彼方「……と、いう訳でね!尊い犠牲を払いつつ!残ったのはBチームより陽哉君と璃奈ちゃ~ん!そしてCチームよりしずくちゃ~ん!最後にDチームより太陽君と侑ちゃんだよぉ~!」
陽哉「皆の犠牲……無駄にはしない!」
璃奈「龍兎君の想いは私が受け継ぐッ!」
しずく「私はプロボウリングプレイヤー……私はプロボウリングプレイヤー……」
太陽「絶望を希望に変えて見せる!」
侑「皆の魂は……私達の中で生き続けるからね!」
彼方「さ、皆から言葉を聞いたところでしずくちゃんの番だよー!」
しずく「はい!」
しずく「ふぅー。………ふっ!」
しずくの投げたボールは真っ直ぐと転がってストライクを取った。しかもしずくはこれで3回連続でストライクを取っている。
あまりの集中力に口笛を吹くほどだ。
しずく「ヒュ~。」
侑「しずくちゃん、またストライク……」
太陽「凄い集中力……」
陽哉「ノって来たなしずくちゃん。」
璃奈「あぁなったしずくちゃんを止めるのは難しい……」
集中力を維持したまま次のボールに手をかけるしずく。そんなしずくを見て流石に次ストライクを取られたらマズイと判断した侑は、隣にいる太陽にある作戦を持ちかける。
しずく「…………」
侑「あのままじゃマズイ……何とかしなきゃ……。……よし、太陽君!」
太陽「…どうした侑?」
侑「ちょっとトイレに行って変身してきてくれない?」
太陽「えっ……何で?」
侑「ちょっとした作戦があるんだよ!いいから早く!」
太陽「わ、分かった……」
侑に強引に押し切られた太陽は渋々トイレに向かい、その中でフレイムスタイルに変身して再度戻って来た。
それを確認した侑は仮面ライダーウィザードに変身した太陽をしゃがませ、今まさにボールを放とうと構えるしずくに聞こえる様に少し大きめの声で叫んだ。
侑「いやぁ~、流石しずくちゃん!これは敗けてられないなぁ~……って、あれッ!?このボール………指を入れる穴が無いッッッ!!!!」
しずく「へ…?」
侑「……と思ったら、ウィザードに変身した太陽君の頭部だった♪」
ウィザード「…てへっ!」
しずく「へぁぁっ。……って、あッ!」
侑と太陽による姑息な罠にかかったしずくが誤ってボールを放してしまう。それによりボールはそのままガターレーンにドボン。しずくは年上の卑劣な罠にはまり脱落となってしまった。
しずく「ちょ、ちょっと待ってください!今のは無しです!反則行為を受けましたッ!」
彼方「しずくちゃん……勝負とは非情なのだよ。侑ちゃんと太陽君のあれもまた作戦さ。」
せつ菜「しずくさん!!!どうぞ!!!!」
しずく「うっ、ぐっ……!恨みますからね侑先輩!太陽さん!」
太陽「ごめん、しずくちゃん……俺達はどうしても勝たなきゃいけないんだよ……」
侑「しずくちゃん……ゴッチュー。」
しずく「ごぼろっしゃあああああ!!!!!」
陽哉「何て卑劣な……でもちょっと助かった。」
璃奈「しずくちゃん可哀そう。璃奈ちゃんボード【ラッキー!】」
しずくが倒れたことで残り2チームとなった。そして侑・太陽のDチームが投げて点数は優勢。陽哉・璃奈のAチームが勝つには10フレーム全てストライクを取らなければならない状況となった。
侑「よーし、これで後は陽達が勝つには残り3投全てストライク出さなきゃ無理だね!」
太陽「そんな奇跡はそうそう起きる訳ないし、余裕だな侑!」
彼方「それじゃ、陽哉君達始めちゃってぇ~!」
陽哉「分かりました!すぅー……絶っ…………対に!!!!!敗けなくなああああああああああああああああああああああああああああああああああい!!!!!!!」
ストライク。
侑「まぁ?まだ1回目だし?まだまだ余裕!」
太陽「まだ慌てる時間じゃないな!」
彼方「次、璃奈ちゃーん!」
璃奈「頑張る。璃奈ちゃんボード【あんな不気味な物飲みたくないぃぃぃぃぃ!!!!!】」
ストライク。
侑「…い、いやいやいや!まだ!まだだから!」
太陽「まぁ、最後の悪あがきってやつかな?」
彼方「じゃあ最後に陽哉君もう1回おねがーい!」
陽哉「分かりました!すぅー…はぁー…。あんなの飲んだら………死んじゃうってええええええええええええええ!!!!!!!!」
ストライク。
侑「へ…?え……へっ……?」
太陽「あ、え……っと……え?」
何と、陽哉と璃奈が魂の叫びで放ったボールは奇跡を起こし、10フレーム3回連続全てストライクという快挙を成し遂げて見せた。
この結果に一番驚いたのは余裕の表情で高みの見物を決め込んでいた侑と太陽の2人。2人はしばらく放心した後、我に返って同時に食い入る様に点数が表示されている画面を見る。
そこには紛れもなく3回連続ストライクの結果が反映されており、簡潔に言うなら侑と太陽の2人は敗けたのだ。
これも先程しずくにした卑劣極まりない行為が原因ともいえよう。まぁ何と言っても人間正々堂々素直にゲームをするのが一番ということだ。
そして、ゲームに敗れた2人に死神のお迎えが………
侑「嘘……でしょ……」
太陽「そんな奇跡を出すなんて………」
彼方「…侑ちゃん、太陽君。……地獄の時間だよ。」
「「ッ……!!!!」」
侑「ちょ、ちょっと待ってくださいよ彼方さん!」
太陽「そうですよ!話し合えば分かり合えますって!」
彼方「そうはいかないのさ。…ほら、見てごらん?死者達が迎えに来たよ。」
「「へ……?」」
彼方に言われて侑と太陽は背後に目をやる。するとそこには脱落していった亡者達が立っていた。
「「ひぃ…!?」」
かすみ「逃げないでくださいよ侑せんぱ~い?太陽せんぱ~い?」
しずく「うふふっ、そうですよぉ~?ちゃんと飲まないとダメじゃないですかぁ~?」
碧映「大丈夫。結構いけるよぉ~?」
愛「ほらほら~?愛さん達がついてるからさぁ~?」
雷羽「さぁさぁご一緒に……?」
エマ「行こう~?」
紘輝「ずっと俺達のステージだぜ~?」
天弥「皆でいれば怖くねぇからさぁ~?」
走介「お前等もひとっ走り付き合おうぜぇ~?」
果林「そんなに怖がらなくていいんじゃない~?」
勇真「そうそう、気持ちいいですよぉ~?」
龍兎「2人の今後の法則は決まってますよぉ~?」
速水「貴様等だけ逃がしてたまるかぁ~?」
難波「この私と同じ目以上の苦しみを味わうがいいわぁ~?」
メディック「さぁ、遠慮なさらずにぃ~?」
アケディア「とっても美味しいですからぁ~?」
「「ダ、ダレカタスケテェェェェェェェェ…………!!!!!!!」」
亡者達に囲まれた2人の雄叫びがボウリング場内に響き渡り、この地獄のゲームの終わりを迎えた。
陽哉「……か、勝てて良かった……本当に……」
璃奈「………璃奈ちゃんボード【やっぱり日頃の行いなんだよちゅんなぁ~】」
彼方「そうそう!2人にまだ優勝賞品を渡してなかったねぇ~。」
せつ菜「優勝おめでとうございますお2人共!これをどうぞ!」
そう言ってせつ菜が差し出して来た物は、赤い液体が入ったジョッキだった。
陽哉「……これ……は……?」
せつ菜「これは青酢の親戚みたいなもので滋養強壮に良いドリンク!その名もせつ菜の赤酢!」
璃奈「あか……ず……」
彼方「……さ!ぐびっと行っちゃおうか2人共!」
「「……………」」
もしかしたら、今回の本当の悪魔は彼方なのかもしれない…………。
今回の話はテニスの王子様のボウリングの王子様というお話を参考に作りました!正直ボウリングのルールを忠実にしたりすると長くなるのでこんな感じの文になりました。
本編の方は………待ってください言い訳をさせてください……。正直ラブライブの小説のネタが沸き上がって止まらないんですよね~。この作品ともう1つ出してる電王のを含めると頭の中に6つくらいあるんですよ!
とはいえ、すでにセブンズ・リッターの全員の終りは決めてあるんですけどね……どうそこに繋げるかを考えていて……。
絶対に完結させたいという思いがあるの、長い目で見ていただけると助かります!
それでは!本当に1年間お付き合いいただきありがとうございました!これからもよろしくお願いします!