9人の戦士と10人の虹乙女   作:カツ丼DⅩ

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お待たせいたしました……。ようやく書けました……。

本編は5ヶ月とちょっと……。ほんとにごめんなさいぃ……!


第35話 しずくの想いと相棒の残した力。

 

 

 

 

―――陽哉視点―――

 

 

 

 巨大な漆黒のライオンを前に、俺達は驚愕の声を上げた。

 

 

 

 

ゼロワン[シャイニング]「お、おぉ…!?まじか!?」

 

ドライブ[ワイルドフレア]「で…でっか!?」

 

オーズ[サゴーゾ]「う、うわぁ~……」

 

セイバー[ドラゴ]「これは…やばいな……」

 

 

 

 

 目の前の漆黒のライオンへの対策を考えていると、ウィザード達がダメージを受けた箇所を押さえながら戻って来た。

 

 

 

 

ビルド[スパークリング]「いったた……」

 

フォーゼ[マグネット]「くっそ~…油断した……!」

 

ドライブ[ワイルドフレア]「お前ら!…よかった、その様子だとまだ戦えそうだな……」

 

ゴースト[闘魂ブースト]「何とか…。けど、近くで見るとデカすぎますね……」

 

ゼロワン[シャイニング]「だろ?どう攻略しようかって……」

 

セイバー[ドラゴ]「……?」

 

 

 

 

 ゼロワンが言葉を言い終わる間際、巨大化したまま静止していた漆黒のライオンが気になった俺は、チラッと視線を移すと・・・・・・そこには、口を半開きにして口内に闇の光を溜めるもう見た目からしてヤバい攻撃を放ってきそうな漆黒のライオンの姿があった。

 

 

 そして、俺が皆へ回避するよう叫ぶのと漆黒のライオンが闇の光を放つタイミングが同時に重なった。

 

 

 

 

セイバー[ドラゴ]「…っ!?皆ッ!!!避けろッ!!!!!!」

 

『………っ!?!?!?』

 

『オアアアアアアァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!』

 

 

 

 

 漆黒のライオンが放った闇の光は、レーザービームの様に放たれ、虹ヶ咲学園の本校舎の一部を削りながら空に浮かぶ雲を貫いた。

 俺達は何とか避けることが出来たが、その威力に戦慄し一瞬その場に立ち尽くしてしまった。

 

 だがこれが、漆黒のライオンに次の攻撃の猶予を与えてしまった。

 

 

 

 

鎧武[ジンレモ]「お、おい……。何だよ、あの威力……」

 

ウィザード[ウォードラ]「とんでもない。……なんて、言えるレベルじゃないな……」

 

ゴースト[闘魂ブースト]「あんなの受けたら…ひとたまりもないですよ……!」

 

ドライブ[ワイルドフレア]「おい!次が来るぞ!!!!!」

 

『ガルルオオオオオオオ!!!!!!!』

 

『ぐわああああああああ!!!!!!!』

 

 

 

 

 漆黒のライオンは、今度は両前足で地面を叩き、衝撃波を発生させた。

 

 俺達はその衝撃波を避けることが出来ず、吹き飛ばされて全員壁に叩きつけられた。

 

 

 

 

ゼロワン[シャイニング]「なんつー威力の衝撃波だよ……!」

 

鎧武[ジンレモ]「何とか変身解除は避けられたのはまだよかったな……」

 

フォーゼ[マグネット]「けどこれ、どうにかしねーとこのままじゃ被害が拡大するぞ!」

 

 

 

 

 さっきのレーザービームといい衝撃波といい、漆黒のライオンの放つ攻撃は威力がばかげている。こんな威力の攻撃をバカスカ撃たれたら俺達がどれだけ対処しようといずれ侑達に危害が及ぶ。

 

 

 

 

ウィザード[ウォードラ]「…まずはアイツを別の場所に移そうか」

 

 

 

 

 そう言うと、ウィザードの身体から巨大な水の塊が分離。その影響でドラゴンスタイルは解除され、ウィザードはウォータースタイルに戻った。

 一方、ウィザードから分離した水の塊は徐々に形を変えていき、水が弾けるとウィザードラゴンが現れた。

 そしてウィザードは右手のリングをコネクトリングに変えてウィザードライバーにかざし、魔法陣の中からマシンウィンガーを取り出してウィザードラゴンと合体させてそのまま漆黒のライオンに体当たりしてそのまま遠くに飛んで行った。

 

 

 

 

ウィザードラゴン『グオオオオオ!!!!』

 

『コネクト、プリーズ』

 

ウィザード[ウォーター]「…それじゃあ皆!また後で!」

 

セイバー[ドラゴ]「あちょっ!ウィザード!」

 

ゴースト[闘魂ブースト]「行っちゃいましたね……」

 

鎧武[ジンレモ]「しょうがねぇ。とりあえず俺達も後追うぞ!」

 

ゼロワン[シャイニング]「よっしゃ!じゃあ急いで行こうぜ!」

 

 

 

 

 そして俺達は空を飛んで行く為に空を飛べる者達がそれぞれフォームチェンジをしてウィザードの下に行こうとした時、侑達に呼び止められた。

 

 

 

 

セイバー[ドラゴ]「よしっ!それじゃあ行――――――」

 

侑「ちょっと待って!陽!」

 

セイバー[ドラゴ]「うおいッ!?どうした侑!?」

 

 

 

 

 侑の声に俺達が振り向くと、そこにはいつになく真剣な眼差しの同好会メンバーの皆の姿があった。

 

 

 

 

侑「ねぇ陽。…私達も行かせて!」

 

セイバー[ドラゴ]「なっ!?そんなの無理に決まってるだろ!」

 

ゼロワン[マンモス]「そうですよ!危険な目に遭わせたくないですし!」

 

かすみ「それならもうすでに何回も遭ってるもん!」

 

オーズ[サゴーゾ]「そこを突かれると弱いんだけども……」

 

エマ「お願いっ!紘君!私達も連れて行って!」

 

鎧武[スイカ]「つってもなぁー……。」

 

ドライブ[ワイルドフレア]「どうする?セイバー?」

 

 

 

 

 実際、侑達の言いたいことはわかるし・・・・俺達自身、侑達が傍にいてくれればどれほど心強いことか・・・・・!

 だけど、流石に今回は洒落にならないッ・・・・。侑達を守りながらあんな奴と戦うのは正直厳しい・・・・。

 

 だからごめん侑・・・皆・・・。

 

 

 

 

セイバー[ドラゴ]「……やっぱりダメだ。」

 

侑「なんでよッ!」

 

セイバー[ドラゴ]「…足手纏いなんだよッッッ!!!!侑達がついてきたら余計な手間が増えて勝てる戦いも勝てなくなるッ!だから大人しくここで待っててくれッ!!!!」

 

ビルド[ホーガト]「ちょっ、何もそこまで……」

 

セイバー[ドラゴ]「いいから…行こうッ!」

 

 

 

 

 こうして俺達は、侑達を置いてウィザードのもとへと向かった。

 

 

 

 

 

 

―――侑視点―――

 

 

 

 ほんっと・・・・陽って嘘が下手っていうか何て言うか・・・・・。

 

 

 

 

果林「嘘が下手ね、あの子。」

 

彼方「だね~。」

 

エマ「私でも嘘ってわかっちゃったよ!」

 

璃奈「かすみちゃんだってもう少し上手く言う。」

 

しずく「かすみさんと同じ…ちょっとかすみさんの方が上くらいだよね!」

 

かすみ「ちょっ!何なのそのかすみんいじり!?ていうかかすみん嘘なんて吐いたことないし!」

 

せつ菜「陽哉さんはああ言ってましたが…どうしますか?侑さん?」

 

侑「…ま、あそこまで言われたらしょうがない!ここで帰ってくるのを待っとこうか!」

 

 

 

 

 と、私達が言ってると・・・・急に愛ちゃんが大きな声を出した。

 

 

 

 

愛「……あっ!!!!」

 

侑「うわっ!?びっくりした……。どうしたの愛ちゃん?」

 

愛「いや、てんてんがパワーダイザーをらいらいの飛行船みたいのに乗せて持って行ったから何でかなーって思ったんだけどさ?そういえば…って…」

 

 

 

 

 そう言いながら愛ちゃんはアストロスイッチカバンを開いてワイヤレスで自立行動モードのバガミールと繋ぐ。

 すると、バガミールのカメラアイから空中に何かの映像がホログラフ投影された。

 

 

 

 

かすみ「うぎゃあっ!?急に何か出ましたよっ!?」

 

璃奈「…これ、ホログラフ映像?」

 

愛「おー!やっぱりそういうことかー!」

 

エマ「愛ちゃん、これって?」

 

愛「あぁこれ?これはパワーダイザーの搭載カメラから映像がアストロスイッチカバンに送られてくるからそれを皆が観やすい様にバガミールに繋いで投影してるんだ!」

 

しずく「なるほど……」

 

彼方「未来的~!」

 

侑「これで…陽達の戦いが観られるんだね!」

 

愛「そ!」

 

 

 

 

 本当は近くで見守りたい・・・・。けど、それじゃ私達の為を思って嫌われ役っぽいことした陽に悪いもんね。

 

 だから私は・・・・私達は、ここで見守ってるからね!・・・・あ、でも、心はいつでも一緒だから!

 

 

 

 

 

 

―――陽哉視点―――

 

 

 

 

 侑達と別れた後、俺達はウィザードが戦っている山に到着した。

 

そしてそこは・・・・・・・怪獣大戦争会場と化していた。

 

 

 

 

ゼロワン[マンモス]「うわすっげ……」

 

ビルド[ホーガト]「怪獣大戦争じゃん……」

 

セイバー[ドラゴ]「あ、それ俺も思った」

 

鎧武[スイカ]「うおー!見ろよフォーゼ!すげぇぞおい!」

 

フォーゼ[マグネット]「テンション上がるなぁ鎧武!大怪獣バトルキター!」

 

ドライブ[ワイルドフレア]「おいお前らー!はしゃぎ過ぎて落ちるなよー!」

 

オーズ[サゴーゾ]「まぁ、気持ちはわかるけどね。」

 

ゴースト[闘魂ブースト]「皆さーん!そろそろ準備しましょうよー!」

 

 

 

 

 そして俺達は怪獣大戦争中のウィザードに加勢した。

 

 

 

 

ゼロワン[マンモス]「うぉぉぉ……!必殺スイカシューーーーート!!!!」

 

鎧武[スイカ]「おまっちょっ!今大玉モードじゃなっ…ぐぎゃあああああ!!!!!!」

 

『大玉モード!』

 

 

 

 

 丁度鎧武の後ろを飛んでいたゼロワンはそのままジェットフォームから人型に変形させ、スイカアームズヨロイモードの背中を思いっ切り蹴った。

 いきなりのことで焦った鎧武だったが、何とか大玉モードにチェンジしてとんでもないスピードと大回転のまま漆黒のライオンに突っ込んでいった。

 

 

 

 

ドライブ[ワイルドフレア]「うわすげー回転……」

 

オーズ[サゴーゾ]「僕なら絶対目が回るね」

 

ゴースト[闘魂ブースト]「オーズさん…それは皆そうだと思いますよ……」

 

フォーゼ[マグネット]「おーーい!ウィザード!あぶねぇぞぉ!」

 

ウィザード[ウォーター]「…ん?うわぁぁぁあぁぁぁああああ!!!!!!」

 

 

 

 

 とんでもスピードで向かって来る鎧武のスイカアームズに驚きながらもウィザードは何とかウィザードラゴンと共にギリギリで避けることが出来た。

 ただ、ウィザードラゴンで視界を塞がれていた漆黒のライオンは避けることが出来ず、顔面に食らってその巨体を後方の地面に叩きつけられた。

 

 

 

 

ウィザード[ウォーター]「あ、あぶな……」

 

鎧武[スイカ]「うおぉ…。目が回るぅ……」

 

フォーゼ[マグネット]「よっしゃー!モンスターハンターだーーー!!!」

 

ドライブ[ワイルドフレア]「準備はいいか!行くぞ!」

 

ゼロワン[マンモス]「よしっ!せっかくだしこれで行くかっ!」

 

『ハイパージャンプ!』

 

『オーバーライズ!』

 

『プログラーイズ!』

 

『Warning,warning. This is not a test!』

 

『ハイブリットライズ!』

 

『"No chance of surviving this shot. "』

 

 

 

 

 ブレイキングマンモスから降りたゼロワンは銀色のグリップを取り出して、それをシャイニングホッパープログライズキーに装着し、それをゼロワンドライバーに読み込ませる。

 すると、ゼロワンの頭上にバッタのライダモデルが浮遊する状態で現れ、そこから展開し人型の外骨格に変形してからゼロワンに覆い被さり、ゼロワンは派生フォーム……シャイニングアサルトホッパーに変身した。

 

 

 

 

ゼロワン[シャイニングアサルトホッパー(以降、S・A・H)]「おらぁっ!シャインシステムゥゥ……起動!」

 

 

 

 

 シャイニングアサルトホッパーに変身したゼロワンは、シャインクリスタという青いエネルギー波動弾を展開し、それをちょうど起き上がった漆黒のライオンにビームを照射した。

 

 

 

 

セイバー[ドラゴ]「何か…あんま効いてないっぽい?」

 

ゼロワン[S・A・H]「おいマジか……」

 

オーズ[サゴーゾ]「とりあえず大技出せる人が一斉に撃ってみるっていうのはどう?」

 

鎧武[パイン]「それで行ってみるか。」

 

ドライブ[ワイルドフレア]「それじゃああんまり大技出せない組は撹乱でもするか。」

 

セイバー[ドラゴ]「よし、それで行こう!」

 

 

 

 

 こうして俺達はゼロワン・俺・ドライブ・ビルド・オーズの撹乱組とフォーゼ・ウィザード・ゴースト・鎧武の大技出せる組に別れて攻撃することにした。

 

 

 

 

ゼロワン[S・A・H]「行くぞ!」

 

ドライブ[ワイルドフレア]「じゃあちょっと元に戻してっと……」

 

ベルトさん『ド、ラーイブ!ターイプ・スピード!』

 

ドライブ「更に…来い!ミッドナイトシャドー!」

 

ベルトさん『ターイヤ、コウカーン!ミッドナーイト、シャドー!』

 

セイバー[ドラゴ]「じゃあ俺とビルドは空から攻めよう!」

 

ビルド[ホーガト]「おっけー!…あ、でもその前に……」

 

『タンク!』

 

ビルド[ホーガト]「ビルドアップ!」

 

 

 

 

 そして俺とビルドは空に飛び、俺はブレイブドラゴンに指示して火球を放ち、ビルドは空からホークガトリンガーとドリルクラッシャーの二挺拳銃で高速に飛行しながら弾幕を張って行く。

 

 

 

 

セイバー[ドラゴ]「いけ!ブレイブドラゴン!」

 

ブレイブドラゴン「グオォ……ガァッ!」

 

ビルド[ホータン]「はあぁぁぁ!」

 

オーズ[サゴーゾ]「2人が空からしてくれてるし、僕達は地上からヘイトを集めよう!」

 

ゼロワン[S・A・H]「おう!」

 

ドライブ[シャドー]「よっしゃ!行くぞ!」

 

 

 

 

 そしてオーズ達は地上で攻撃を開始。このまま大技出せる組に意識が向かない様に注意していく!

 

 

 

 

 

―――太陽視点―――

 

 

 

 セイバー達が注意を引いている内に俺達は大技を放つ準備をしていた。

 

 

 

 

ウィザード[ウォーター]「さて、皆!セイバー達がヘイトを集めてくれてる内に準備しようか」

 

鎧武[パイン]「おう!」

 

フォーゼ[マグネット]「どう攻めんだ?」

 

ゴースト[闘魂ブースト]「僕の大目玉をウィザードさんがストライクエンドでシュートして、鎧武さんの巨大化させたパインアイアンをフォーゼさんがリミットブレイクで押し出すっていうのがベターな気がします。」

 

ウィザード[ウォーター]「うん、それで行こう」

 

鎧武[パイン]「んじゃ、準備するか!」

 

フォーゼ[マグネット]「おう!」

 

 

 

 

 そして俺とゴースト・鎧武とフォーゼの2人組に分かれて少し距離を置いてから必殺技を発動させた。

 

 

 

 

『闘魂ダイカイガン!ブースト!オオメダマ!』

 

『チョーイイネ!キックストライク!!サイコーー!!!』

 

『パインスカッシュ!』

 

『リミットブレイク』

 

 

ゴースト[闘魂ブースト]「ウィザードさんッッッ!!!!」

 

ウィザード[ウォーター]「おっけー!行くぞドラゴンッ!!!」

 

鎧武[パイン]「準備はいいかフォーゼ!!!行くぜッ!!!」

 

フォーゼ[マグネット]「いつでも来いッ!!!!」

 

 

 

「「「「はあああああああ!!!!!!!」」」」

 

 

 

 

 そしてゴーストが出現させた巨大な眼魂型のエネルギー玉を俺が水流を纏ったストライクエンドで蹴り、眼魂型のエネルギー玉に激しい水流を纏わせ漆黒のライオンに放ち、鎧武の巨大化させたパインアイアンをフォーゼがU字に合体させたキャノンによるビームで飛ばす。

 

 

 

 

『グッ、グルオオオォォォォ…………!!!!』

 

 

 

 

 俺達の合体技は見事に漆黒のライオンに命中し、その巨体を覆う程の爆煙が舞う。

 

 ちなみにセイバー達は俺達が攻撃を放った直後にその場を離れて為に巻き込まれることは無かったが、爆煙の勢いが凄すぎて少し押し出されて俺達の所にズザーッという風に転がって来た。

 

 

 

 

ゼロワン[S・A・H]「し、死ぬかと思ったッ!!!」

 

ドライブ[シャドー]「深入りしてたらヤバかったなぁ!」

 

オーズ[サゴーゾ]「ほんとだね……」

 

セイバー[ドラゴ]「流石にあの威力の直撃は効いただろ……」

 

ビルド[ホータン]「そう信じたいな……」

 

 

 

 

 セイバー達が思い思いに安堵の声を漏らしたのとほぼ同じくらいのタイミングで、爆煙の中がギラッと光った。

 

 

 

 

ウィザード[ウォーター]「皆ッッ!!!まだ終わってないぞッッッ!!!!!」

 

ゼロワン[S・A・H]「やべぇッ!!!シャインシステムッッッ!!!!」

 

ドライブ[シャドー]「ベルトさんッッ!オールタイヤアタックだッッッ!!!!」

 

ベルトさん『OK!オールタイヤアタックッ!!!』

 

『ドラゴニック必殺斬り!』

 

セイバー[ドラゴ]「くそッ!…神火龍破斬ッッッ!!!!!」

 

ウィザード[ウォーター]「もうあんまり魔力が残ってないっていうのにッッ……!!!!」

 

『ディフェンド!ディフェンド!ディフェンド!ディフェンド!…………』

 

フォーゼ[マグネット]「お、れ、もおおおおおお!!!!!!」

 

『リミットブレイク』

 

『スキャニングチャージ!』

 

オーズ[サゴーゾ]「はぁぁ…はあッ!!!」

 

『パインスカッシュ!』

 

鎧武[パイン]「もういっ……ちょおおおおッッッ!!!!!」

 

『カイガン!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!』

 

ゴースト「僕も……限界までッッッ!!!!」

 

『ダイカイガン!オレ!オオメダマ!』

 

『ゴリラ!ダイヤモンド!ベストマッチ!』

 

ビルド[ホータン]「ビルドアップ!」

 

『輝きのデストロイヤー!ゴリラモンド!イェーイ…!』

 

『ReadyGO!』

 

ビルド[ゴリモン]「はあッ!!!」

 

 

 

 

 絶大威力の黒い光……というか漆黒のビームを何とか防ぐ為に俺達は残る全ての力を振り絞って全力の技を絶大威力の漆黒のビームにぶつけた。

 

 しばらく押し押されの拮抗が続き……俺達の限界に近づいたところで、何とか相殺することが出来た。

 だが、その際に爆風が辺り一面を襲い、俺達全員その爆風に吹き飛ばされ……意識を失った…………

 

 

 

 

 

 

 

 

―――しずく視点―――

 

 

 

 私達は愛さんが観せてくれている戦いの映像を見守っていた私達でしたが、その映像が凄まじい技のぶつかり合いの直後に観えなくなってしまいました。

 

 

 

 

かすみ「えっ、なっ、何が起こったんですかっ!?」

 

彼方「愛ちゃ~ん!早く観せて~!」

 

愛「痛い痛い!カナちゃん痛いー!」

 

エマ「心配だよ~果林ちゃ~ん……」

 

果林「…そうね、本当なら私達もあそこに行けたらいいんだけど……」

 

璃奈「……龍兎君……」

 

侑「璃奈ちゃん、きっと大丈夫だよ……!陽達がそう簡単に敗けるはずない!」

 

せつ菜「そう…ですね……信じましょう…太陽君達を……!」

 

 

 

 

 お兄様…何か……私にも何か出来ないのでしょうか?助けたい……力になりたい……!

 

 お願いします神様……どうか、どうかお兄様達に力を!私はどうなっても構いませんからッッッ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ、…自己犠牲なんてアイツが望むとは思えねぇなぁ。」

 

 

 

しずく「……!」

 

 

 

 

 今の声……一体何処から!?

 

 

 

 

かすみ「…ちょ、しずく子ぉ!?」

 

しずく「……! かすみさん?どうしたの?」

 

かすみ「どうしたのじゃなくて!それ!」

 

しずく「…それ……?」

 

 

 

 

 突然聞こえたかすみさんの声に我に返った私が見ると……いつの間にか私の目の前に赤く光る3つのコアメダルが宙に浮いていました。

 

 

 

 

しずく「こ…れは……」

 

 

「どうやら繋がったみたいだなぁ。なら時間も無いから早速来てもらうぞ。」

 

 

しずく「……!」

 

 

 

 

 謎の声がまた耳に響くと同時に私の意識が一瞬薄れ、次に意識がはっきりした時には真っ白な空間にいました。

 

 

 

 

しずく「こ、ここは……!?かすみさん達は!?」

 

「……ここはお前の精神世界だ。」

 

しずく「ッ! あ、貴方は……?」

 

 

 

 

 私が真っ白な空間?に戸惑っていると、先程聞こえた声が聞こえて振り返るとそこには右腕が異形の物となった如何にもヤンキーな風貌をした金髪の男性の方がこちらを睨む様に立っていました。

 

 

 

 

「俺のことはあのバカにでも聞け。」

 

しずく「あのバカって……?」

 

「いいから俺の話を聞けッ!」

 

しずく「ひっ…! い、嫌ですっ!せめて名乗って貰わなければ!知らない人の話は聞くなと教わってますし!」

 

「~~~っ! 映司の奴…余計なこと教えやがって。……アンクだ!これでいいか!」

 

しずく「は…はい…。」

 

アンク「…よし!それじゃあ早速だがなぁ……お前の力を貸せ。」

 

しずく「…………へ?」

 

 

 

 

 な、何を言ってるんですかこの人……。力……?一体なんのことでしょう……?

 

 

 

 

しずく「あの……力って何のことですか……?」

 

アンク「あ?時期にわかる。それよりとっとと手を出せ。」

 

しずく「手…手ぇ……?」

 

アンク「時間がねぇ。アイツもかなり危ない状態だからなぁ。」

 

しずく「アイツって……まさか、お兄様ですかッ!?お兄様と知り合いなのですかッ!?」

 

アンク「あーくそっ!うるせぇ!とっとと手を貸せ!!!」

 

しずく「ちょ、ちょっと……!」

 

 

 

 

 アンクと名乗った目の前の男性は、私の手を取ると強引に身を寄せてきた。

 

 

 

 

アンク「いいか!お前はただアイツのことを強く想えばいい!後はこっちでやる!」

 

しずく「どうして……貴方の言うことを聞かなければいけないのですか……!」

 

アンク「…あ?お前はアイツが死んでもいいのか?」

 

しずく「えっ…それは一体どういうことですかッ!?」

 

アンク「ギャーギャーうるさいやつだなぁ。お前が力を貸さなければあのバカは死ぬし、お前が力を貸せばアイツは無事……かもしれないってことだ」

 

しずく「かも……?」

 

アンク「それはアイツ次第ってことだ。」

 

しずく「お兄様……次第……」

 

アンク「…で?どうする?」

 

 

 

 

 この人のことは完全には信用できませんが、もし……この人の言う様に私がお兄様の力になれるなら……!

 

 

 

 

しずく「もし……本当に私がお兄様の助けになるのなら……やります!」

 

アンク「…はっ!最初からそう言え!」

 

しずく「貴方のことは信用出来ませんが。」

 

アンク「あぁんッ!」

 

 

 

 

 私の言葉にドスの効いた声で突っかかってきましたが、それをスルーして私は男性……アンクさんの手を握る。

 

 

 

 

しずく「……それで、どうすればいいんですか?」

 

アンク「…ちっ。お前…比奈に似てんなぁ。……まぁいいか。強く念じろ。今お前が助けたい奴を。力になりたい奴のことを。」

 

しずく「力になりたい……人……」

 

 

 

 

 そこで私は……目を閉じてお兄様を頭に思い浮かべた……。

 

 すると……私の手が温かくなっていくのを感じた。見てみると……私とアンクさんの手が赤と水色に光っていました。

 見てみると、アンクさんはいつの間にか先程私の目の前に浮いてた3つのメダルが握られていて、そのメダルが光り輝いていました。

 

 

 

 

しずく「これは……先程の……」

 

アンク「これでいい。後は任せろ。」

 

しずく「あ、あのっ……!」

 

アンク「あん?」

 

あいずく「お兄様を……お兄様をお願いします!」

 

 

 

 

 私の言葉にこの場から去ろうとしたアンクさんが立ち止まって少しだけ顔をこちらにむけると、先程までの仏頂面とは違い……少し口角を上げて素っ気ないながらも穏やかな口調で反応してくれました。

 

 

 

 

アンク「……あぁ。」

 

 

 

 

 それを最後に、私の意識はまた現実世界へと戻って行きました。

 

そして、見てみるとかすみさんが大粒の涙を流して私に抱き着いていました。

 

 

 

 

 

しずく「………はっ!ここは……現実世界?」

 

かすみ「あ!しず子!や゛っど起ぎだぁ!」

 

しずく「か…かすみさん?どうして泣いてるの?」

 

璃奈「しずくちゃん……覚えてないの?」

 

しずく「え……?」

 

侑「しずくちゃんの前にメダルが浮いたと思ったら急にしずくちゃん倒れるんだもん!びっくりしちゃったよ!」

 

愛「そんでしずくが起きるちょっと前に浮いてたメダルがてんてん達の方に飛んでったんだよ!」

 

エマ「体調は大丈夫?」

 

彼方「具合が悪かったら休んででいいからね?」

 

果林「そうよ……無理はいけないわ。」

 

しずく「皆さん、ありがとうございます。けど、大丈夫です!それより……」

 

せつ菜「……それより?」

 

しずく「いえ……」

 

 

 

 

 私はメダルが飛んで行った方向を見つめる。

 

 

 

 

 

 

アンクさん……後はお願いします!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――碧映視点―――

 

 

 

 

 漆黒のライオンとの戦いの最中……気を失っていた僕達だけど、カザリの方もダメージが大きかったらしく、漆黒のライオン形態が解除されイーラの姿に戻り、身体中から血を流し肩から息をしている感じに見える。

 

 

 

 

イーラ「…ぐッ…!」

 

陽哉「これだけやってライオン形態は解除出来てもまだ変身したままなのか……!」

 

天弥「くそっ…!もう変身出来るほど力残ってねぇ……!」

 

走介「どうする……?」

 

龍兎「どうするって言われてもな……対抗策がもうっ……」

 

 

 

 

 どうしよう……このままカザリが動ける様になれば確実に僕達は終わる……。そうなればこの世界は……いや、それどころかしずくたちが……!

 

 それだけは絶対あっちゃいけない……!何としてでもあの子達を守らないと……!

 

 

 

 

 僕がそう思っていると、何処からか声が聞こえた………

 

 

 とてもとても懐かしい……相棒の声が…………

 

 

 

 

アンク「たくっ。いつまでも世話の焼ける奴だなぁ……お前は!」

 

 

 

碧映「……ッ……!」

 

 

 

 

 その声に振り返ると、そこには赤と水色の2色の光に包まれた3枚のメダルが浮いていた。

 

 ………しかもその内の1つは……ヒビが入っている。

 

 

 

 

碧映「これって……」

 

紘輝「おい…そのメダルって確か……」

 

太陽「アンクのコアメダル……だったっけ……?」

 

碧映「う…うん……」

 

雷羽「これ…掴めばいいのか?」

 

勇真「もしそうならオーズさんが掴んだ方がいいですね」

 

 

 

 

 そして僕がそっとそのメダルを掴むと……僕の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

碧映「…えっと……ここは……?」

 

アンク「……よぉ。」

 

碧映「…ッ……! アン…ク……!」

 

アンク「顔は変わっても相変わらずお人よしそうな顔してんなぁ」

 

碧映「う、うるさいな……。ていうかここって……」

 

アンク「あぁ、ここはお前の精神世界。……で、俺がここに来た理由……わかってんな?」

 

碧映「ま、まぁ……何となく。タジャドルコンボを使えってことでしょ?」

 

アンク「それだけじゃ今のカザリには勝てねぇなぁ。アイツに勝つにはそれよりもっと強力な……メダルに残した俺の力を使う必要がある。」

 

 

 

 

 メダルに残した……アンクの力……?

 

 

 

 

碧映「そんな力……あったの……?」

 

アンク「まぁな。だが俺だけじゃ力を開放出来なくてなぁ。お前とあの女の力が必要だった。」

 

 

 

 

 あの女……?しずくのことかな……?

 

 

 

 

碧映「俺としずくの力が必要だったってことは……鍵のこと?」

 

アンク「あぁ。女の方は貰ってきた。後はお前だけだ。」

 

碧映「後はお前だけって…どうすればいいんだよ?」

 

アンク「あ?お前はただ浮かんでるメダルを掴んで変身すればいい。」

 

碧映「え、それだけでいいの?何かこう……力を注ぐみたいなのは無いの?」

 

アンク「それはあの女がやった。どうせこの力を使うのはお前だ。今ここで力を込めるまでもないなぁ。」

 

碧映「そ、そっか……」

 

アンク「……わかってんだろうな映司ぃ!この力は今までのタジャドルみたな俺の力の一部を使う訳じゃねぇ!完全な俺の力だ!俺の力を使ってカザリに敗けてみろ……ただじゃおかないからなぁ!」

 

碧映「わ、わかってるよ……。それと、今の俺の名前は映司じゃなくて碧映だから!」

 

アンク「知るか!いいからとっととカザリの野郎を倒してこい!」

 

碧映「わかったって!まったく…そっちこそ相変わらずじゃないか……」

 

 

 

 

 本当に相変わらずだなぁコイツは……。でも、やっぱり安心する。

 

 ねぇアンク……もう一度……もう一度……お前とこうして話せる時が来るのかな?もしお前がこっちの世界で蘇ったら……しずくのこと、ちゃんと紹介させてよ…………

 

 

 

 

碧映「……ねぇ、アンク……また、会えるよな!」

 

 

 

 

 僕のその言葉に……アンクはいつもの調子で返すけど……その口元は……少しだけ緩んでいた。

 

 

 

 

アンク「はっ……さぁなぁ!」

 

 

 

 

 そう言うと、アンクの姿とこの空間が霞がかっていく。

 

あぁ……現実世界に戻るんだ……。

 

アンク……また必ず……会おう!絶対……絶対に諦めたりはしないから!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

碧映「………はっ!……」

 

陽哉「オーズ、大丈夫か?」

 

碧映「え?…あ、あぁ……うん。ちょっとさ……懐かしい奴に会って……」

 

太陽「懐かしい奴……?」

 

碧映「うん……。……さて!早くしないとアイツにどやされちゃうし!とっととやりますか!」

 

雷羽「やるって……何か策があるのか!?」

 

碧映「まぁ見てて!」

 

 

 

 

 そう言うと、僕は迷い無く宙に浮くメダルへ手を伸ばし……3つのメダルを手に取ると、その3つのメダルを見つめて一気にオーズドライバーに装填する。

 

 

 

 

碧映「アンク……しずく………行くよッ!!!!変身ッッ!!!!!」

 

 

 

アンク『タカッ!』

 

しずく『クジャクッ!』

 

碧映『コンドルッ!』

 

 

 

『タージャードル~~!』

 

 

オーズ[TCLBV(タジャドルコンボロストブレイズバージョン)]「……はあッッッ!!!!」

 

 

 

 

 アンクと僕としずくの力がこもったメダルをオースキャナーでスキャンすると、僕達3人の声が鳴り響き、僕の背中に巨大な6枚の翼が出現し、僕の身体を包み……再び翼が開かれると、右腕がアンクの腕に、右側の額に黄色のメッシュ、左側に水色のメッシュが入った普段のタジャドルコンボより、より一層生物身を帯びた真紅のオーズへと変身を遂げた。

 

 これがアンクの残してくれた二度と使うことの出来ない最後の力。その名も…………

 

 

 

 

 

 

“仮面ライダーオーズタジャドルコンボロストブレイズバージョン”

 

 

 

 

 

 

紘輝「す、すげぇ……」

 

龍兎「いつものタジャドルコンボと……違う……」

 

走介「何か……凄い力を感じるな……」

 

天弥「うおー!行っけー!オーズ!」

 

勇真「何だか……あの姿からはオーズさんの他に2つの力を感じます……!」

 

オーズ[TCLBV]「見ててアンク…しずく……!2人から託されたこの力で、絶対に勝ってみせるから!!!!」

 

 

 

 

 そして僕は、6枚の翼を広げて飛翔し、カザリの元まで飛んで行った。

 

 

 

 

オーズ[TCLBV]「カザリッ!」

 

イーラ「…ッ……!何だいその姿……。それじゃあまるでアイツじゃないか……!」

 

オーズ[TCLBV]「決着を付けようカザリ。僕達の因縁に!」

 

イーラ「死してなお……僕の邪魔をし続けるのか……アァァァンクゥゥゥゥゥゥゥゥッッッッッ!!!!!!!」

 

 

 

 

 僕の姿を見たカザリは怒りのままに叫び、全身に黒い光を纏い、さっきの漆黒のライオンの頭部を模した光に包まれると、僕の方に向かってきた。

 そして僕も、必殺技を発動させて真紅の炎を身に纏い、全身が赤く、羽根の先端が黄色く、目元から水色のラインが身体に伸びた6枚の翼を持った巨大な紅蓮の鳥になってカザリの方に突っ込んでいく。

 

 

 

 

オーズ[TCLBV]「はあああああああああッッッッッ!!!!!!」

 

イーラ「あああああああああッッッッッ!!!!!」

 

 

 

 

 2つの絶大な技がぶつかりあい、辺り一面に巨大な波紋が流れる。

 

 初めは拮抗していた互いの技。だけど、僕とカザリでは圧倒的に違うものがある。

 

 

 

 それは、向こうはたった一人に対して、こっちはもっとも信頼している2人と力を合わせていること。

 これは絶対に埋めることが出来ない違い。

 

 そしてそれが、勝敗を決する決め手になる。僕は、僕の後ろに現れたアンクとしずくの幻影と共に一気に押し込んでいく!

 

 

 

 

オーズ[TCLBV]「あああああぁぁぁぁぁぁぁッッッッッ!!!!!!」

 

アンク『はあああああああッッッッ!!!!』

 

しずく『やああああぁぁぁぁッッッッ!!!!』

 

イーラ「ぐっ…がっ……あああああぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!?!?!?」

 

 

 

 

 拮抗していた力は徐々に僕が勝って行き、遂にカザリを捕らえて岩壁に叩きつけた。

 

 カザリを岩壁に叩きつけた後、空中で技が解けたと同時にロストブレイズの力も解除され、元のタジャドルの姿に戻り、ホバリングしたまま土煙が舞う岩壁を見る。

 

 そこから1分くらい経ったかな?土煙が徐々に晴れて行き、中の様子が分かる様になってきた。

 

 

 

 

カザリ「ぐっ…がはっ…ごほっ……!」

 

 

 

 

 岩壁の中にいたカザリは身体中から血を垂れ流し、変身も解除されていた。……というか、カザリの腰から憤怒ドライバーが無くなっていた。

 多分、さっきの攻撃で破壊されたのかな……?

 

 

 

 

カザリ「僕は……まだ、ここで終わるわけにはいかないっ……!」

 

 

 

 

 そう言うと、カザリはこの場から逃走を図ろうとした。

 

 そしてそれを見た僕は……静かにオースキャナーをオーズドライバーに滑らせる。

 

 

 

 

オーズ[タジャドル]「逃がす訳にはいかない。アイツと約束したしね……。それに、言ったはずだよカザリ…………」

 

『スキャニングチャージ!』

 

オーズ[タジャドル]「決着を付けるって!!!!!」

 

カザリ「ッ……!い、嫌だ!僕はこんなところで終わる器じゃない!今度こそ……僕はッ……!」

 

オーズ[タジャドル]「はあぁぁぁ………ていやああああぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!!!」

 

カザリ「あっ…がああああああああッッッ!!!!!」

 

 

 

 

 展開したコンドルレッグで急降下し、カザリの身体を貫いた。そしてカザリは、身体が爆散し、完全消滅した。

 

 

 

 

オーズ[タジャドル]「はぁ…はぁ…。約束は果たしたよ……アンク……」

 

 

 

 

 そして、全ての気力を使い果たした僕は、体力の限界を迎えてそのまま倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――Not anyone視点―――

 

 

 仮面ライダー達とカザリの戦いを少し離れた位置で見ていた仮面ライダーグラトニーこと速水公平。

 

 その手には、先程までカザリの腰に装着されていた憤怒ドライバーが握られていた。

 

 そして、そんな彼は自身の主である暗輝颯馬へと電話をかけていた。

 

 

 

 

グラトニー「…えぇ。無事、憤怒ドライバーの回収しました。……はい、これより帰還します。」

 

 

 

 

 報告を終えた彼は電話を切ってこの場を去ろうとする。

 

 ……が、その前に消滅したカザリに視線を移して一言だけ呟いた。

 

 

 

 

グラトニー「……ふん、所詮貴様は首輪に繋がれたペットだったな。」

 

 

 

 

 それだけ呟き、自身が形成した闇の中へ消えて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――陽哉視点―――

 

 

 

 カザリとの戦いの後、力を使い果たして倒れたオーズを運んでニジガクに戻って来た俺達は、保健室でオーズをしずくちゃんに任せて同好会の部室で一息ついていた。

 

 

 

 

走介「それにしても、今回は過去一ギリギリだったな。」

 

太陽「確かに。正直オーズがあそこで特別なタジャドルになってなかったら今頃全滅してたかも……」

 

侑「映像で見てたけど、本当にハラハラしたよ……」

 

陽哉「悪い侑。まさかカザリがあんな強大な力を手にしてたとは……」

 

龍兎「失念してたな。他の連中もあんな感じだと考えて気を引き締めないとな……」

 

紘輝「だな!そんでとっととこの戦いを終わらせねぇとな!」

 

彼方「でも~。今はとりあえずゆっくりしよ~?」

 

果林「それもそうね。根を詰めすぎちゃ、いいパフォーマンスが出来ないわ。」

 

 

 

 

 俺達が各々今日のことやこの先について話している中、少し離れたところにいたゼロワンが焦った様子で大声を張り上げた。

 

 ゼロワンが観ているのは……スマホのメッセージアプリだった。誰かと話してるのか……?

 

 

 

 

雷羽「なっ、マジかッ!!!!」

 

かすみ「うわっ、びっくりした!?どうしたの雷羽!」

 

雷羽「……いや、今知り合いから連絡が来たんだけど……。なぁ璃奈?そのパソコンってテレビ機能あったっけ?」

 

璃奈「…?あるよ?」

 

雷羽「ならちょっと付けてくれ!」

 

璃奈「う、うん…。」

 

 

 

 

 そう言ってゼロワンは璃奈ちゃんにお願いしてパソコンのテレビ機能を起動してもらっていた。

 俺達は不思議そうにパソコンの周りに集まると、すでに起動したテレビ画面からはあるニュースが読み上げられていた。

 

 

 

 

『速報です。本日正午、日本の2柱であるオハラグループの株が暗輝コーポレーションによって全て買収され、新たに暗輝コーポレーション社長、暗輝颯馬氏がオハラグループの会長になることが株主総会で決定しました。』

 

 

 

エマ「オハラグループって確か……」

 

せつ菜「えぇ。現在、日本を代表する大企業です。雷羽さんの会社の飛瀬グループとは肩を並べるご関係だったかと」

 

走介「確か西の小原、東の飛瀬……だったっけ?」

 

彼方「そんな凄い会社を買収したってこと~?それって凄くない~?」

 

果林「暗輝コーポレーションって言ったら最近凄く名前を聞くわよね?」

 

勇真「うん。なんでも、社長さんが凄いとか……」

 

璃奈「暗輝コーポレーション社長の暗輝颯馬さんは会社経営の他に、地域ボランティアにも積極的に参加してるらしい。」

 

龍兎「しかも自分の会社の社員以外にも傘下の会社の社員…ボランティアで関わった地域の人達やその他色んな人にも凄い人柄良く接してるらしいな」

 

紘輝「まさに非の打ちどころがねぇってやつか……」

 

 

 

 

 ニュースを観ながら俺達は何処か他人事の様に話をする。そんな中、ゼロワンだけが絶句しながら自身のスマホの画面に目を落としながらぽつりと呟いた。

 

 

 

 

雷羽「……鞠莉姉ぇ……」

 

陽哉「ゼロワン…オハラグループの社長さんと知り合いなのか?」

 

雷羽「え?あぁ……まぁな。小さい頃からの知り合いでさ。……俺にとっては姉みたいな存在の人なんだ……」

 

侑「そうなんだ……。じゃあキツイよね、このニュース。切ろうか?」

 

雷羽「いえ、大丈夫です…。」

 

 

 

 

 そこからゼロワンは少し悲しむ様に、懐かしむ様に話し始めた。

 

 

 

 

雷羽「オハラグループはさ……家みたいに社員を第一に考える会社でさ。鞠莉姉ぇのお爺

さんの代から続いてるんだ。」

 

龍兎「そんな会社なら社員との絆も固かったんじゃないのか?」

 

雷羽「お爺さんもおじさんも……経営者としてはとても高い能力を持ってた。もちろん経営不振になんてなるはずが無い程に……。」

 

彼方「なら、その鞠莉さんって人は違ったの~?」

 

走介「おい彼方!」

 

雷羽「いいよドライブ。……経営者には、2つのタイプがあるんだ。」

 

せつ菜「2つのタイプ……?」

 

雷羽「1つは経営者としての器がすでに出来てる先天的なタイプともう1つは周りの人間と力を合わせて徐々に経営者としての器を完成させていく後天的なタイプ。俺の親父や鞠莉姉ぇのお父さんとお爺さんは前者。鞠莉姉ぇは後者。」

 

愛「じゃあ、オハラグループを買収した暗輝颯馬って人は……」

 

雷羽「多分……いや、確実に前者のタイプですね。だからこそ暗輝颯馬は気付いていた……鞠莉姉ぇが後者のタイプであることを。そして……このタイミングが狙い目だということを。」

 

侑「このタイミングが狙い目って……買収するのを狙ってたってこと?」

 

雷羽「多分ですけどね。後天的なタイプは先天的なタイプよりも人と人との絆がより強固になりやすい。だからこそ、器が完成すれば誰も手が出せない程の強力な器になるし、今回の様に多数決で敗けることなんてあり得ない。外部の社長からしたらとても厄介な才能なんですよ。……けど、鞠莉姉ぇの経営者としての器が完成する前に、手を打たれてしまった……」

 

陽哉「じゃあ……その鞠莉さんは打つ手なしってことなのか……?」

 

雷羽「あぁ……」

 

 

 

 

 まさか、ゼロワンの知り合いがそんなことになるなんて……。どうも、最近周りで色々なことが動き始めている気がする……。歩夢のことも気がかりだし…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歩夢…………

 

 

 

 

 

 




えー、いかがだったでしょうか?割と長くなって作者自身驚いてます。


アンクはちゃんとアンクっぽく出しているかとても不安です……。

そして碧映君なんですけど、アンクの前では普段の映司の時の口調に戻ってます!(出来てますかね?)


そして!ロストブレイズバージョン!出しました!最終回の方じゃなくてS・I・Cの方で出しました!
ちなみにエタニティは出ません~ごめんなさい~!


次回のタイトルは決まってません!!!!!!
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