次の日
新メニュー兼アーミヤ絶賛の料理があるぞと聞いたのかロドスのオペレーターが一斉に店に押し寄せた…
「サマールEX程よい火加減で頼む!」
「かしこまりましたドクター様!エネルギーショックスタンバイ!!」
「ランセット2!このハンバーグは3番テーブルに!キャッスル3!このセットは5番テーブルに!」
「わかりました!」
「了解しました!」
「はぁはぁ…つ、疲れた」
日が沈み始め人もかなり少なくなって行った
夕飯は食堂で食べたいって人も多い
なおかつ任務は朝や昼、夕方が多く夜は少ないだから人も必然的に少なくなっていくという訳だ
「お疲れ様ですドクター様」
「本当、君たち3人がいなかった俺が過労死してたかもな…」
「ドクター様、私の医療サービスを受けますか?」
「いいや、そこまで深刻じゃないから気にしなくていいよ…」
正直、この来店数が毎日続くのであれば書類仕事よりも先に俺が過労死しそうだな
人数制限…あるいはバイト募集するか?
「じゃあ、3人とも今日はありがとうここからは俺一人で頑張れる」
「ドクター様大丈夫ですか?」
「あぁ大丈夫だ、3人にはお礼でクロージャと技術班にメンテナンスと新しいパーツを申請しておくからね」
「ありがとうございますドクター様!!これで私のエネルギーもより輝きを増すことでしょう!!」
「お、おうそうか…」
そして、3人は出ていった
「…マジで疲れた」
実際ヤバかった
念の為入れて置いた麦茶をグビっと飲む
「んっんっ…ぷはぁ!!疲れた後の1杯は良いな…」
店の店員がこんなに堂々と茶を飲んでいいのかねぇ…
すると
カランカランと扉が音を立てて
「失礼する」
「ん?チェンか」
凛々しい二本の角に綺麗な青髪と目を奪うほどの綺麗な美貌
龍門近衛局特別偵察隊隊長、チェン
龍門に住んでいる人はこの名を知らない人はいないだろう
彼女はヴィクトリア王立前衛学校を飛び抜けで優秀な成績を残し卒業した
…バグパイプから聞いた話だ
『チェンちゃんは入学当時から凄かったんだべー!最初は…』と約一時間くらいチェンの話を耳にたこができるくらい聞かされたので覚えている
しかも近衛局在職勤務中には龍門の違法行為、暴力犯罪、武装逃走犯の取り締まりに関わり沢山の成果をあげてきた
今は、ロドスの特別人員として訓練、支援、指示など幅広い所で活躍してもらっている
「こちらに来る事頻度は有難いことに高まっているが…まさかカフェの方に来るなんてな」
「来てはダメなのか?」
「いいやむしろ大歓迎だよ…それで?チェンもアーミヤ絶賛のハンバーグを食べに来たのか?」
「…」
すると黙った
「ん、どうした?」
「なぁドクター、メニュー少なくないか?」
「そりゃメニューがほぼ無いからな」
「…噂話、と言うよりかは先程アーミヤに会ってきたのだ」
「うん」
「何でも、お願いすればどんな物でも作ってくれると聞いたぞ」
「あー…何でもって言っても出来る限りのものはな」
「なら、私からオーダーさせてもらう」
龍門の隊長直々オーダーか
「今日と明日私は休暇を無理やり取らされてしまってな…どうせなら酒が飲みたい」
「つまり、ツマミといい酒が欲しいと?」
「ついでならドクターと共に飲みたい」
「俺?禁止されてるし無理だよ」
「何故だ?あまりドクターが酒を飲んでいる所は見たことが無いのだが…」
確かに俺はあまり飲まない、だがある1度を除いて
1度ブレイズとサシで飲んでいた時があってな…どうやらブレイズは俺をデロンデロンに酔わせて『お持ち帰り』をしようとしたらしいが、ブレイズが寝込んでいる時点で俺は少しも酔っていなかった
そう、全然
しかしそれなら尚更飲んでいいとなるが…ケルシーから『お前と飲みあった奴らの集団二日酔いなど見たくない』と止められた
飲んでも構わないが…せめて5人までとかにしろだと…
「そういえば共に飲むで思ったんだが…ホシグマやスワイヤーは?そこら辺と飲めばいいじゃないか」
「ホシグマは私の代わりに書類仕事を、お嬢様は仕事関係だ」
「お嬢様って…またスワイヤーに怒られるぞ」
「慣れた」
「慣れるな…はぁ、ツマミといい酒ね、ちょっとまってて」
さてとお酒のツマミとなるとアーミヤの時のような多すぎる量だとお酒が進みずらくなってしまう人もいる
なら小物関係で攻めよう
お酒かカクテル…いや、ここは龍門から頂いたお酒を使おう
名前は…『龍殺し』?
チェンに出すのもあれだが…今はこれしかない
さぁ今回は『カツオ山芋の龍門風タルタル』、『ちくわときゅうりはさみ』…そして龍殺し
これでいこう
まずジェイからお裾分けで頂いたカツオの刺身を粗めの角切りに
そして、パフューマーとバグパイプそしてエンカクから頂いた山芋を使う
てか貰ってばっかりだな
山芋はビニール袋に入れて棒で叩いて砕く
いい感じに砕けたらビニール袋から取り出し、先程のカツオをジェイから貰った秘伝の味噌を使う
『大将。もし良かったらこれ貰ってくれませんかぁ』
『ジェイこれは?』
『秘伝の味噌です』
『秘伝の味噌ぉ!?そんな大切な物を貰っていいのか?』
『いつも大将にはお世話になっているんで、その気持ちというわけで』
『ジェイありがとうな!』
『あぁ、あとその味噌はチェンさんとホシグマさんは特に喜びやす』
『わかった、恩に着るよ!』
カツオと山芋、そしてジェイの秘伝の味噌を混ぜ合わせる
そして皿に盛り合わせ刻んだみょうが、青しそを添える
最後に皿の隣に海苔を1枚
あとはちくわときゅうりはさみ
って言ってもかなり楽な事だ
ふたつに切ったちくわの中にきゅうりを入れるだけ
だがこれが意外と美味かったりするらしい
あとは龍殺しを和風グラスに注いだら…
「完成!」
「チェン出来たぞー」
「ん…ん?」
「何だ?」
「やはりドクターは噂通りの腕だな、アンケートにドクターの料理が食べたいと書いて正解だった」
「そう…チェンも書いてたのか!?」
「まぁ酒の場でブレイズが自慢げに話していたのでな」
「そうか…まぁ頂いてくれ」
「では頂きます」
チェンが箸を握りカツオを1口
「ふむ…なかなか美味いな、龍殺しと合う」
「一口で龍殺しって分かるチェンがすげぇよ」
「あと何故海苔が着いているんだ?」
「あぁカツオに海苔をくるんで食べてみて」
「んっ…とても美味い酒が進む」
「お気に召したそうでなにより」
「ちくわときゅうりの奴も良いな…すぐに出来て酒と合う、今度ホシグマに作ってやるか」
「部下思いな隊長だな」
「それはドクターもだろう、オペレーターの為とはいえカフェまで開く上司聞いたことも見たことも無いぞ」
「確かにそうだな…」
最初はこんな何気ない会話をしていた
『最初は』…な
「おい!どくたーきいているのか!!」
「はいはい…聞いてる聞いてる」
「んっんっ…はいわいっかいだばかもの!!」
「はい…」
ホシグマから聞いた、チェンは酒は強いが飲ませすぎるとヤバいって…まさかここまでとはな
「そういえばどくたー、きょうはますくをつけていないのだなー」
「クロージャにつけるなって言われたしな」
「かっこいいぞー」
「…」
何なんだ…チェンがチェンじゃない!(?)
何だこのだらけ具合、チェンって酒を飲むといつもこうなのか!?
「それもそうだ!どくたーはかんじょうをもっとおもてにだせぇー!!」
「ちょ、ちょっと痛い痛い!」
とチェンの頭がグリグリと俺の胸あたりに押し付けられる
「わ、割と出しているぞ?」
「うそだ!!わたしがいつもたくさんあぴーるしているのに!!なにひとつはんのうしていないしゃないか!!」
今度は立ち上がって肩を揺らす
アピールしてたの!?いつ!?
「もっとこう…きすだとかだきしめるとかいろいろあるだろう!!」
「それはダメなやつじゃねぇか!?てかいい加減酔い覚ませ!」
「よってない!!*龍門スラング*」
「スラングをいうんじゃねぇ!?」
と言いながら龍殺しを飲む
…誰か助けて
「ドクターまだやっている…か」
「ホ、ホシグマァ!!」
助け舟が来た!
「頼むホシグマ助けてくれ!」
「あれほど飲ませるなと…はぁ、チェン隊長ドクターから離れてください」
「いやだ!!」
「痛い痛い!!」
チェンに思いっきり抱きしめられて背骨あたりからあまり鳴ってはいけない音が聞こえる
「…ドクター、今までありがとうございました」
「諦めないで!?」
「ここまで酔っている隊長は初めて見ました…」
「え、いつもこうじゃないのか?」
「多分、いつもと状況が違うからでしょう」
「店がか?」
「ドクターが居るからでしょう」
俺?何で?
「…分かっていなさそうですね、はぁ」
「何故ため息?」
「いえ、何故2人ともここまで朴念仁なのかと」
「それは良いからチェンを引っ張ってくれ!」
「わかりました」
そしてホシグマはチェンを俺から引き剥がしてくれた
「むぅ…もうすこしどくたーのにおいがかぎたかった」
「嗅ぐな!!いつものチェンと違うから反応に困る!!」
「これは…明日の反応が楽しみですねドクター」
「はぁ…」
俺からしたら憂鬱だよ…
結局チェンは飲み過ぎで寝込み、ホシグマが『明日は私が来る、店空けとけよ』と予約され次の日チェンの顔を見た瞬間回し蹴りを食らった…
今回のメニューの名前は『龍の逆鱗』で決まった
この話を書いていて気になっていたのですが…番外編は必要ですか?
アンケートを取りますので欲しい方、欲しくない方は投票をお願いします
誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください
番外編は必要か、不必要か
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いる
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いらない