んー。トレーナーさん、おはよう、今日はどしたの?
ええ? 耳の中が変だから耳かきしてくれ? いやいや、ちゃんと耳鼻科行きなさいよ、ネイチャさん素人だから見てもわからないよー。
……もう、仕方ないなぁ。ほら、ここに頭置いて置いて。
さーてさて、どうなのかなーっと……うーん、見づらい……うーんと……。
……そんなに溜まってはないんだけど、どっか変な所に耳垢が引っかかってるとか? やっぱお医者さん……はいはい、わかりましたよもう、トレーナーさん、甘えん坊過ぎじゃない?
えーと、耳かき耳かき……あったあった。じゃ、パパッと片付けちゃいましょうか。……いやいや、ゆっくりやる必要はないって。
さーてと……ん-……まずは外側……うわー、耳かきで掻いたら粉だらけじゃん。先に粉取らないと駄目だねー。
ザリザリ……ザリザリ……
うん、こんなもんでしょ。まぁ外側はそこまで念入りにしなくてもいいかな。さて、中も掃除していきますか。
ガリガリ……カリカリ……メヂッ
メヂヂッ……ガリガリ……ベリッ、ベリッ……
よしよし、耳垢はトレーナーさんと違って手がかからないね。え、自分も手間がかからない? どの口が言ってるんだか。手間がかからないならネイチャさんに耳かきを頼まないでしょ。
ザリザリ……スーッ……ペリッ
ベリベリ……カリカリ……
はい、これで大体取れたと思うよ。じゃぁ、次は梵天で残った粉を取っていくよー。
ガサガサ……ガサガサ……
ガザゴゾ……ザザ……ガサガサ……
んー? くすぐったい? だよねー、柔らかくてくすぐったいと思うけど……我慢してね、すぐに終わるから。
はい、梵天も終わり、それじゃ最後はお約束行くよ。
ふ~……ふ~……
ふ~……ふ~……
お約束もお終い、これで完了だね。え、手馴れてるって? まあねー、昔から年下の子とか、店のお客さんにしたりしてたんだ。だから慣れたもんだよ。
……いやいや、なにふくれっ面してるのさ。え、子供はともかく大人にしてたのが不満だって? あのさー、別にいやらしいことしてるんじゃないんですよー、トレーナーさん?
……いやぁ、今日から別の人に耳かきは禁止って……大人げないよトレーナーさん。……だからぁ、大人げなくてもいいんですー。じゃなくてさ。
そもそも、そんな縛りしちゃったら私達の子供にはどうす……あ、な、なんでもない! なんでもないから!
ほら! さっさと耳かき終わらせるから! 反対向いて! 早く!
はぁ~……ん? 何を慌ててるって? あー……いや、聞こえてなかったんなら別にいいよ、うん、気にしないで。
さぁ、こっちやってくよー、んー……でもなぁ、そんな汚れてもないんだよねー。外側も、ちょっと掻いても粉が出ないし。
まぁ、小さいのだけでも取っていっておくから。物欲しそうにこっち見ないでよ。
カリカリカリ……ペリッ……カリカリ……
ザリザリ……ズズズ……カリカリ……
うん、小さいのはやっぱり取れやすいかな。でもたまにめっちゃ取りづらいのもあるんだよねー。そう言うのは結構苦労するんだよ。
ガリガリ……ペリペリ……ズズズ……
メヂッ、メヂッ……ガリガリ……
はいっと、こんなもんでしょ。え、早すぎる? あのねトレーナーさん、耳かきはやりすぎたら余計に耳に悪いの、やりすぎ注意なんだから、文句言わないの。
ほらほら、梵天しちゃうから、おとなしくしといてね。
ガザガザ……ゴシゴシ……ザシュッ
ザッシュザッシュ……ガザガザ……
ん、これでお終いねトレーナーさん。じゃぁ最後は……。
ふ~……ふ~……
ふ~……ふ~……
はい、これでお終い。ちょ、お終いだって、もうやることはないからさっさと起きた起きた。
えー、このまま寝る? ちょっとぉ、それは流石に……こら! 腰に抱き着くな! お腹に顔埋めるな! そのままグリグリ押し付けてくるなー!
はいはい、わかりましたよ。もう寝ちゃっていいから。はぁ? 子守歌? ……はいはい、わかりましたよもう。
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……ようやく寝てくれた。もう、勝手なんだよねトレーナーさん。
……子供もこんなんになるのかなぁ。いやいや、私の子でもあるはずだから……もすこし真面な性格になるはず……なるはずよね。ね、トレーナーさん。