ウマ娘耳かき小説   作:雨宮季弥99

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マンハッタンカフェで耳かき、女トレーナー視点を書きました。

そう言えばカフェと女トレーナー物ってあんまり見ない気がします。検索してもタキモル♀作品にカフェが登場する形のやつが大体かな?



マンハッタンカフェ(地の文あり、女トレーナー視点)

ある日のトレセン学園。今日のトレーニングを無事に終えた私とカフェはミーティングルームでのんびりと過ごしていた。常に気を張り続けるのは良くない、こうしたゆっくりとした時間も大切なものだよね。

 

 そして、カフェは楽しそうにコーヒーを淹れている。本当に彼女はコーヒーが大好きなんだな。とその表情を見ていると実感する。

 

「トレーナーさん……どうぞ」

 

「あ、うん、ありがとう……うん、美味しいよ」

 

 カフェから受け取ったコーヒーに口を付け、私はその旨さに満足な息を吐いた。私は元々はコーヒーなんてインスタントで取り敢えず飲むぐらいしかしてこなかったんだけど、彼女が私に合うように淹れてくれるコーヒーを飲むようになってからは自分でもブレンドする事が増えるようになった。

 

「トレーナーさん……今日はもう、予定はないんでしょうか?」

 

「ん? うん、そうだね……トレーニングをやりすぎても疲労を溜めるだけだし、今日はこれ以上は特に何もないよ」

 

 カフェの様子を見るにまだ余力はありそうだけど、無理をさせて体調を崩させちゃダメだからね……って、思ってると、なんか耳かきを手にしてるカフェが見えた。

 

「では……トレーナーさんの耳かきでもしましょうか。最近……耳のお掃除、されていませんよね。また痒くなるかもしれませんよ……」

 

「え? まぁ……確かにしてはないけど、別にいいよそんなの、別に耳かきなんてそんなに頻繁にするものでもないし」

 

 人間の耳は耳かきなんてそんなやるもんじゃないし、担当ウマ娘に毎回やってもらうって言うのも世間的によろしくないもんね。今回は断わっておこう。

 

「でも……トレーナーさんって自分の事にはズボラですよね。担当ウマ娘の体調を気にするなら……自分自身の体調も気を付けるべきではないでしょうか」

 

「んー、でも、前にもしてもらったしなぁ。流石に何かにつけてやってもらうのも悪いし、今度耳鼻科にでも行ってみ……わあああ!?」

 

 それでもまだ言ってくるカフェに断ろうとしたら突然の浮遊感……いや、本当に体が浮き上がってる!? み、身動きが取れない!

 

「では……準備ができましたので、こちらに来てください」

 

「いや、ちょ、これは私が動いてるんじゃ……きゃあああ!?」

 

 そのまま私の体は空を浮いたまま勝手にカフェの元に移動して、そのまま彼女の膝枕に頭を置かれる。ちょ、これってお友だちの仕業!?

 

「それでは、まずは耳の掃除を……今回は蒸しタオルをご用意しました」

 

 ゴシゴシ……ゴシゴシ……

 

 ゴシゴシ……ゴシゴシ……

 

 驚いている間にカフェに温かいタオルで擦られていくと、気持ち良くては~……と、おしぼりで顔を拭いた時のような気持ち良さを感じる。

 

「はー……温かくて気持ち良い……」

 

「はい……トレーナーさん、気持ち良さそうです。用意して良かった……」

 

 そんな事を言われると、これまでカフェの為に頑張ってきた事が報われたような錯覚を覚えて思わず頬が緩む……いや、カフェがレースに勝つことが一番報われる事なんだけどね。

 

「トレーナーさんの耳をゴシゴシゴシ……うん、この辺りにしておきましょう」

 

 痛みが出ない範疇で程よく耳が擦られ、温められた耳が空気に触れてヒンヤリとしている中で今度は綿棒が耳の表面を掃除し始めた。

 

 ゴシゴシゴシ……グリグリグリ……

 

 ゴシゴシ……ゴシゴシ……

 

 べっとりとした汚れが綿棒で絡めとられ、汚れた綿棒が捨てられていく。あー……こうしてみると本当に汚れてるんだなぁ、私の耳。

 

「それでは、ツボを指で押して行きましょう」

 

 グッグッ……ギュッギュッ……

 

 グリグリグリ……グリグリグリ……

 

 そう言うと、カフェは私の耳を包み、ギュッギュッ、グリグリと指圧してきた。ちょうどよい力加減で押してくれるのが嬉しい。

 

「ほぉ……ふー……はー……」

 

 暫くの間そうしていると、指が離れていき、カフェの体温が離れていくのが非常に名残惜しい。

 

「さぁ……それでは中の掃除をしていきます」

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 ベリベリ……ゾリゾリ……ズズズ……

 

 耳かきが耳の中を掻いていき、ベリッて音がすると耳垢が剥がれてそのままズズズって引きずられていく。それが痒みを伴ってくるので正直指を突っ込みたい。今すぐに指を突っ込んで掻きたい。

 

「おおああ、か、痒い……痒ぃぃぃぃ」

 

「少し……我慢してくださいね。まだ剥がれ切ってないですから……」

 

 途中で中途半端に剥がれた耳垢なんて本当に痒くて仕方がない。は、早く取って……お、お願い、このままじゃ……う、腕が動きそうで……って、う、動かない? ピクリともしない……まさか、お友だち? お友だちの仕業なの?

 

「こう、端っこの剥がれたところに耳かきを差し込んで……ベリベリ……と。はい、取れましたよ」

 

 私が動けない間に耳垢が剥がれ、ティッシュの上に捨てられる。ようやく痒みが収まった私は安堵の息を吐いた。

 

「はー……痒かった……なんか体抑えられてたんだけど? もしかしてお友だちが押えてた?」

 

「あ……お友だちが押さえてたみたいですね……トレーナーさんの耳の中に集中してたので……私は見ていませんでしたが」

 

 そんな事を言われて慌てて周りを見渡してみるけど、私はお友だちの姿を見ることができないから普段通りの室内しか見えない。

 

「まぁ……うん、変に動いたら邪魔になるから仕方ないけど……」

 

「はい……それは否定できませんので……あ、耳垢は大体取れたので、反対側をしていきま……なんですか? その視線は」

 

 耳かきが終わったと聞いて思わずカフェに視線を向ける。やってもらっていてあれなんだけど、やっぱり耳掻きは最後にあれをしてもらわないと。

 

「……では、その……失礼して……」

 

 そう言うとカフェが顔を近づけてきて、耳掃除をされたばかりの耳にカフェの静かな息遣いが聞こえてきて、少しこそばゆい。

 

「ふ~……ふ~……」

 

息を吹きかけられ、背筋がゾクッとする。敏感な耳の中をカフェの細い吐息が通っていくのはとても気持ち良い。でも、カフェも相当恥ずかしがってるよね……。

 

「……ねぇカフェ。催促しておいて何なんだけど、そんなに恥ずかしいなら別に耳かき自体やらなくてもいいけどね?」

 

「いえ……それはそれ、これはこれですから……」

 

 そう言ってくれるのは嬉しいし、やってくれるのも嬉しいからこれ以上は何も言わないけど……まぁ、本当に嫌ならやらないだろうし、お友だちが阻止してくるだろうから大丈夫かな。

 

「さぁ……反対側、していきましょうか。よっと……」

 

 カフェが私の上半身を持ち上げると同時に足の方を多分お友だちが持ち上げて、そのまま引っくりかえされてカフェの腹のほうに顔を向ける形になった。

 

「ちょっと……怖いんだよねぇ。お友だちに捕まれるのって、何も見えないからいきなり浮遊して不安になっちゃう」

 

「それは……慣れてください。そっちのほうが安全にトレーナーさんを引っくり返せますから」

 

 うんまぁね。そりゃぁウマ娘の筋力なら私一人引っくりかえすのはワケないんだけど、やっぱりバランスがね。一人より二人のほうがバランス的に安定するからね。

 

「先程と同じように……トレーナーさんのお耳を蒸しタオルでゴシゴシゴシ……」

 

 ゴシゴシゴシ……ゴシゴシゴシ……

 

 グリグリ……ギュッギュッ……

 

 んー……さっきと同じように耳の外を温かいタオルでゴシゴシと擦られると、湿ってベットリとした耳の粉を綿棒で絡めとられていって、それが終わってからカフェの指でツボをギュッギュッと押されて耳が熱くなっていって……。

 

「は~~ぁ……カフェの指って、温かいなぁ……気持ち良いなぁ……」

 

「……突然恥ずかしい事……言わないで欲しいです」

 

 横目に見えるカフェの頬が赤く染まっているのを見るともうちょっと言いたくなるけど、言いすぎてお友だちから何かされるのも怖いからこれ以上は抑えておこう。

 

「さぁ、耳の中の掃除をしていきますから……おとなしくしていてください」

 

「ん、了解」

 

 恥ずかしさを振り切るためか、カフェは話を打ち切り耳かきを手にして掃除を始めた。

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 小さい耳垢が取られた後にグイッと耳の穴が広げられ、カフェの顔が近づいてくるのが気配でわかる。そしてカフェの呼吸が耳に良く聞こえてくるのがくすぐったくてむず痒い。

 

「ガリガリガリ……ガリガリガリ……」

 

「はぅぅ……カ、カフェの声がくすぐったい……」

 

「……我慢……してください」

 

 我慢したいんだけど、カフェの声って元々小さいから、耳掃除で敏感になった耳の中にはちょうどこそばゆく感じるんだ。これはこれでゾクッとするんだよねぇ。

 

「カリカリカリ……ベリッ……あ、これで大体終わりました」

 

「え? は、早くないですかね?」

 

「その……そんなに汚れてませんでしたから」

 

 先にやった方の耳かきに比べると明らかに早くて、思わず本当に終わりなのかと聞き返すけど、カフェもちょっと困った顔をしてた。どうもカフェからしても相当予想外だったみたい。

 

「それでは……行きますね。ふ~……ふ~……」

 

 困惑している間にカフェの顔が耳に近づいてきて、息を吹きかけてきた。

 

「さぁ……これで掃除はお終いです……お疲れ様でした」

 

「ん……あー……耳の中が思ったよりもスッキリしたぁ。要らないと思ってたけど、やっぱりやったほうがいいのか」

 

 こっち側の耳が思った以上に早かったのが驚きだったけど、それでも十分気持ち良くて大きな息を吐いた。は~……気持ち良かった

 

「では……トレーナーさん、このままお昼寝してください……ほら、お友だちもそうだそうだって言ってますから」

 

「お友だちは何を言っているんですかね……? いやまぁ、抑えられてるから逃げられないし……このまま休ませてもらうけど」

 

 お友だちがどういう事を言ってるのかはわからないが、体が抑えられて逃げられないのは確実だし、私は全て諦めて眠気に全てを委ねる。は~……こんな姿、世間様には見せられないよな……。

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