ウマ娘耳かき小説   作:雨宮季弥99

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タキデジで耳かき2回目を書きました。

普段は三人称視点ですが、今回は一人称視点のほうが圧倒的に書きやすかったので、試験的に一人称視点で書いてみました。

デジタルは全てのウマ娘が推しであり、特定のウマ娘を贔屓するタイプではないので、だからこそ繋がりのあるウマ娘によって堕とされる様子を見てみたいと思うのは私だけなのかはよくわからないと思う今日この頃です。


タキデジⅡ

 私の名前はアグネスデジタル。ウマ娘ちゃん全てが推しであり、全てのウマ娘ちゃんの為に生きていると言っても過言ではありません。

 

 でも、最近は一人……気になるウマ娘ちゃん……ウマ娘さんが居ます。それは、同室のタキオンさんです。

 

 同室であり、同じアグネスの名を冠すると言う事で親近感はありましたが。先日……先日、タキオンさんは私に耳かきをしてくれて……そして……そして……。

 

『少しぐらい私を特別に思ってくれても構わないだろ? 何、別に他のウマ娘達への想いを下げるわけじゃない。ほんのちょっと……私を特別視する。それだけで十分だ』

 

 はわわ、はわわー! お、思い出すと顔に血が集まりしゅぎてしまいますー! 落ち着いて、素数を数えるんです。落ち着くんだ……『素数』を数えて落ち着くんだ……『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……わたしに勇気を与えてくれる。

 

 ……ふぅ、落ち着きました。ともかく、まさかタキオンさんにそんな事を言われるなんて……デジたんは全てのウマ娘ちゃんが推しである以上、一人に特別な感情を抱くなんて許されません。でも……でも……。

 

 そんな事を頭の中でグルグルと考えながら私は部屋に戻ります。トレーナーしゃんから次のレース対策のメモを渡されていますし、これを元に勉強をしなくてはいけません。

 

「ただいま帰りましたー……あれ、タキオンさん?」

 

 私が部屋に戻ると、タキオンさんが彼女の机に突っ伏していました。横から覗き込んでみると机の上にはよくわからない数式が書かれた紙が散らばり、タキオンさんは穏やかに寝息を立てています。あー……寝落ちしたんですね。

 

「うへへ、タキオンしゃんの可愛らしい寝顔……たまりませんねー……っていけないいけない。このままじゃタキオンしゃんが風邪を引いてしまいますからベッドに運ばなければ」

 

 イエスウマ娘ちゃん、ノータッチを掲げる私ですが、このままだとタキオンさんの間接が固まっちゃいますし、体に良いわけではないのでタキオンさんを抱えて彼女のベッドに寝かせます。ん? んー……?

 

「これはまた……汚れてますねぇ」

 

 ふと目に入ったタキオンさんの耳はあちこちに汚れがありました。これは、ウマ娘としてはあまり放置するのは宜しくなさそう。それは看過できません!

 

「うう……そ、それでは失礼いたしましゅ……」

 

 心臓の高鳴りを感じながら、タキオンさんの頭を自分の膝枕に置く。はわわ……タキオンしゃんの寝息が……寝顔が……!

 

「は、いけないいけない。気をしっかり持たなければ……!」

 

タキオンさんに迷惑をかけてはいけません。さぁ、気をしっかり持ってやっていきますよ。

 

「まずは……ウェットティッシュでタキオンしゃんの耳をゴシゴシゴシ……」

 

 ゴシゴシ……ゴシゴシ……

 

 ギュッ……グリグリ……

 

 タキオンしゃんの耳、まずは外側の汚れをウェットティッシュでゴシゴシと擦って落としていきます。はぁぁぁ……柔らかいタキオンしゃんのお耳を触れるだけで……逝きそうになりましゅ……。

 

 いけないいけない。こんな状況で昇天してはタキオンしゃんに迷惑をかけます。頑張りましょう。

 

 ゴシゴシゴシ……ゴシゴシゴシ……

 

 クリクリ……グー……

 

 ふー、これで内側の掃除は大体終わりました。それでは乾いたタオルで水気を取って……反対側をしていきましょう。

 

 ゴシゴシゴシ……クリクリ……

 

 ギュッギュッ……ギューッ……

 

 反対側の耳も、ウェットティッシュで丁寧に拭いていき、汚れを大体取り終えると、次に乾いたタオルで水気を拭いていきます。

 

「ふぅ、大体水気も取れましたね。さて、と。それではタキオンしゃんのお耳をブラッシングしていきましょう」

 

 水気を取ったタキオンしゃんのお耳にブラシを当てて、ゴシゴシと耳の毛を整えていきます。見苦しい毛並みにならないように注意していきます。

 

「……はぁ~……タキオンしゃんのお耳をブラッシングできる日が来るとは思いませんでしたが……幸せれしゅ~……はっ、いけないいけない」

 

気を抜けば涎を垂らしそうになるのを抑えながらブラッシングを続けて……ふぅ、これで大丈夫です。

 

「さて。それでは後はタキオンさん起こさないようにして抜け出しましょう。ふぅ、デジたんは良い仕事をしましたよ」

 

「おや、耳かきまではしてくれないのかい?」

 

「あひゃあああああ!?」

 

 ブラッシングの出来に満足していると、不意に声がかけられ、思わず飛び上がってしまいました。あわわわわ、ま、まさか……!

 

「タ、タ、タ、タキオンしゃん!? 起きてたんですか!?」

 

「君が私に膝枕をした時には……ね。それよりも声の音量を下げてくれたまえ。流石に耳が痛くなる」

 

「す、すみましぇ~ん……」

 

 いけないいけない。こんな大声で騒いで推しに迷惑をかけてはいけません。スーハースーハーヒッヒッフー……ふぅ、落ち着きました。

 

「そ……それで、タキオンしゃん? 先程は何と?」

 

「いやなに、折角ここまでしてくれたんだ。このまま耳の中も掃除してくれないかな? いやぁ、最近は研究やスカーレット君への栄養剤を用意したりで時間が無くてねぇ。デジタル君なら信頼して耳かきをお願いできるし、ダメかな?」

 

「そ、そんな、私なんかが恐れ多い……でも、タキオンしゃんのお願いなら……頑張ります!」

 

 うう、できればすぐにでもどきたいのですが……タキオンしゃんにお願いされたなら、やらないわけにはいかないのでしゅ。

 

「耳かきなら枕元にあるのを使ってくれて構わないよ」

 

「あ、はい、そうさせてもらいます」

 

 言われた通り枕元にある耳かきを手にして、再度タキオンしゃんの耳を摘まんで、中を覗きます。んー……ん-……。

 

「んーと。そんなに汚れてはなさそうですし、耳かきだけでパパッと終わらせそうですね」

 

「では、それで頼むよデジタル君」

 

「は、はい! お任せください!」

 

 ふぅ、タキオンさんのお耳の中を覗いて……浅い部分にある物から順番に、カリカリと掻いていきます。

 

 カリカリカリ……ペリペリ……

 

 ペリッ……ズズ……

 

「ん……ん……♡」

 

 はわわわわ……タ、タキオンしゃんの艶のある声がデジたんの耳を通って脳内を犯して……ああ、ダメです。こんなのがバレたらデジたんに失望されるかもしれません。無心、無心で耳かきをするのです。

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 ……とは言え、本当にあんまり汚れてないんですよね。小さいのがいくつか見えるぐらいですし、正直このまま放置しててもその内自然に出てくる範疇だと思います。

 

「カリカリカリ……カリカリカリ……」

 

「ん……♡ いやいや、耳元で囁かれるとやはりくすぐったいね」

 

「あわわ、すみましぇん……!」

 

「いやいや、構わないよ。こういうのは私も好きなんだ」

 

 むしろ、タキオンしゃんに私の理性がいつまで持つかが勝負です。ががが、頑張りましゅよー!

 

心の中を無心にして、ひたすらタキオンしゃんの耳の掃除に集中して……時折聞こえる甘い吐息や艶のある声。そして可愛く眉間に皺を寄せるタキオンしゃんの顔に意識を取られないように注意して……注意してえええええ!

 

「……ふぅ……これでお終いです」

 

 やがて両耳の耳垢を無事にとり終えて、私はやり切った満足感に満ち満ちています。さぁ、今度こそタキオンしゃんにどいてもらって……。

 

「おや、耳かきは息の吹きかけまでがお約束じゃないかい? そこまで頼むよ」

 

「はぅッ……わ、わかりました……」

 

 う、正直もう心臓が持ちそうにないのれしゅが……ドキドキしながらタキオンしゃんの耳に顔を近づけて……。

 

「ふ~……ふ、ふ~……」

 

 顔を近づけた事でよりタキオンしゃんの事を感じてしまって……あ、も……もうダメ……れ……しゅ。

 

 

 

「……おやおや、気を失ってしまったようだね」

 

 息の吹きかけから反応のないデジタル君を見上げてみると、そこにはやり切った笑顔で燃え尽きているデジタル君が居た。後ろに倒れ込んだりしなかったのはまぁ褒めてあげようか。

 

「やれやれ……まぁ、ここまで良く持った方と言うべきかな? 普段の君ならもっと早くに尊死……だったかな? そうなってるだろうね」

 

 体を起こし、デジタル君をベッドに横にして上からタオルケットをかける。スヤスヤと寝息を立てているデジタル君の寝顔をしばし見つめてみる。

 

「……デジタル君、君は気づいているのかな? 昔の君ならとっくに尊死しているのに、私に対しては他のウマ娘より長く持っているのだということを」

 

 そして、彼女の耳元に口を近づけ、囁いてみた。

 

「デジタル君……君にとって私は他のウマ娘より少しは特別な存在になったのかな?」

 

 まぁ、寝ているから返事はない。仕方がないから、後で起きた時にでも聞いてみようか。さぁ、デジタル君はどんな反応をしてくれるかな?

 

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