ウマ娘耳かき小説   作:雨宮季弥99

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エアグルーヴで耳かきを書きました。今回は着物バージョンです。

エアグルーヴに口であれこれ言われながらもお世話されて、知らぬ間に家族とも仲良くされていて、ふとした瞬間に女の顔をされたりしたらたまらないと思いません? 私は思います。

さて、皆様明けましておめでとうございます。本年の抱負はウマ娘耳かき小説を200作品目まで投稿する事です。それまで皆様がこれまでのように作品を読んでくれて、リクエストを出してくれてとして頂ければ幸いです。


エアグルーヴ(着物)

 明けましておめでとう、トレーナー。今年も宜しく頼むぞ。

 

 ……なんだ? そのすっとんきょうな顔は。そんなに私の着物姿が珍しいのか?

 

 ……そうやって褒められると悪い気はしないな。どうだ? これでも自分で着付けをしてみたんだ。会長達には既に見てもらっているが……異性では貴様が初めて見てるんだぞ。

 

 ……バ、バカな事を言うな。そう言う恥ずかしい事は、もっとこう……場と雰囲気を弁えてだな……って違う、そうじゃない。トレーナー、今日は予定はないのだろう? ほら、この間話していたおせち料理だ。持ってきたから一緒に食べるぞ。

 

 母から色々と教わって作ってきたからな……ほら、食べてみろ。黒豆が好きだと聞いたぞ……ああ、以前トレーナーのお母さんから聞いたからな。何時にだって? 以前レースで応援に来られていただろう。その時に色々と教わったぞ。ほら、濃いめの味付けが好きなんだろ?

 

 ……ほら、口を開けろ……恥ずかしい? さっきから箸が進んでいないではないか。ほら、あーん……どうだ? 美味しい? ふふ、作った甲斐があるな、その言葉を聞けるなら。

 

 ほら、まだあるぞ。……ふふ、美味そうに食べてくれるのを見るのは楽しいものだ。

 

 ……お粗末様。さて、と、この後の予定は? ああ、初詣か。そうだな、一緒に行きたいが……この時間ではまだまだ混んでいるだろう。少し間を置いて行こう。それまでは……そうだな、重箱を片付けてくるから待っていてくれるか? ああ、すぐに終わらせてくる。

 

 終わったぞ、後は……ああ、そうだ、年末は何かと忙しかったからな、トレーナーも耳の手入れが疎かになっているんじゃないか? ほら、見せてみろ。

 

 ふむ……やはり疎かにしていたな。去年は私も忙しかったから貴様の耳の掃除等までは手が回らなかったからな……ちょうどいい、このまま掃除をしてしまうぞ。

 

 ほら、いい加減慣れただろう、今更無駄な抵抗なんてするんじゃない。ほら、頭を置いて……そう、この角度が一番見やすいからな。

 

 なんだ? 着物の感触が気持ち良い? ふふ、そうだろう。家で大切に保管していた着物だからな。上質な生地を使っているんだぞ。ほら、体の力を抜いて、私に任せておけ。

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 今は耳かきしかないからな、簡単にしかできないが……まぁ、今度また念入りに掃除を行おう。

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 うーん……少々粉っぽいせいか、搔き集めても注意しなければ零してしまうな。そこまでやるつもりはなかったが……。

 

 グリグリ……グリグリ……

 

 ギュッギュッ……ギュッ……

 

 ツボを押して……グリグリと……ここも……

 

 ああ、今日は本当に軽く掃除するだけのつもりだったからな。これなら先にやっておくほうが良かったか。

 

 グリグリ……モミモミ……

 

 ギュッ……モミモミ……

 

 耳たぶを揉まれると気持ち良い? ああ、ここにもツボがあるからな……何? 私の指の感触が気持ち良い? ……そう言う事を素面で言うな、タワケ。

 

 モミモミ……モミモミ……

 

 モミモミ……モミモミ……

 

 ……そろそろ、汗もかいてきたか。耳かきを再開するぞ。

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 コリッ……ゴリゴリ……ベリッ……

 

 ふふ、こうして耳かきをしていると、トレーナーが年上だというのを忘れそうになるな。ああ、悪い意味じゃないぞ、そう言った顔を見せてくれるという事は……私の事をそれだけ気を許せる相手として見てくれているという事だろ?

 

 何分この話し方に性格だ、慕ってくれる後輩は多いが、心を許せる相手と言うのはやはりそう多くは居ないものでな。ああ、勿論同級生でもちゃんと居るからな。

 

 さて……そんな事を話している間に……大体取れたようだな。今日はこの辺りにしておこう、それでは……。

 

 ふ~……ふ~……

 

 ふ~……ふ~……

 

 ……うん、これでこちら側は終わったぞ。……おい、何を寝ようとしている。何? 腹が膨れたから余計に眠い? ええい、まだ片方残っているんだ、まだ寝るんじゃないぞ。

 

 よっと……ほら、引っ繰り返された事で少しは目が覚めたか? こちら側をやっていくからな。

 

 モミモミモミ……グリグリグリ……

 

 モミモミモミ……モミモミモミ……

 

 モミモミ……グリグリグリ、グリグリグリ。

 

 まったく、まだ目が覚めてないとはな。後は耳の掃除だけなんだ、もう少し我慢しろ。

 

 カリカリカリ……ガリガリガリ……

 

 ベリベリべり……ゴリゴリゴリ……

 

 ふむ……こちらもそこそこ汚れているが……やはり念入りにやるには耳かきだけでは足りないな。今度ちゃんとした掃除をやるから、それまで待っていてくれ。

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 ん? なんだ? ……っておい、いつの間に寝ているんだ貴様は……あー、もう。

 

 ……仕方ないな、完全に寝ているのを起こすのも忍びない……初詣も昼から行くことにするか。

 

 ……ふふ、そんなに無防備な顔を見せてきて……そんなに私の膝枕は気持ち良いのか? 担当ウマ娘にそんな顔を見せるとは、本当にタワケだな……私が居ないとダメだな。

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