ウマ娘耳かき小説   作:雨宮季弥99

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大抵の作品ではゴルシが攻めてマックイーンが受ける側であるタイプのものが多い印象があったので逆にしてみました。

ゴルマクは良いものです。


ゴルマク物

「さて、ゴールドシップさん。なぜこうなっているか、お分かりですか?」

 

 薄暗いマックイーンの部屋の中、ゴールドシップはロープでしっかりと椅子に縛り付けられている。そしてマックイーンはその正面から、彼女の事を据わった目で見ていた。

 

「わ、悪かったって! だってマックイーン、いつも減量に失敗してるから、あのケーキはこの世から消したほうが良いと思ってよ……」

 

「ええ、これが普通のケーキなら私も何も言いませんでしたわ。でも……あれはこの間のレース勝利達成の暁に必ず食べようと思っていた……特製品ですの」

 

「それも……当分は手に入らない特製品……ゴールドシップさん、貴女にはいつも振り回されてきましたが……今回という今回は許すことができません」

 

 正面から後ろに回り、ゴールドシップの耳元で囁くマックイーン。その言葉にゴールドシップは思わず背筋に冷たい物が走るのを感じた。

 

「マママ、マックイーン、わ、私が悪かった、悪かった!」

 

「もう、謝っても遅いのでしてよ。ゴールドシップさん、貴女には罰を受けてもらいます」

 

「な、何をする気だ! まさか、このまま拷問を!?」

 

 ゴールドシップの悲痛な叫びにマックイーンは首を横に振る。

 

「いいえ。いくら怒っているとはいえ、そのような事はしませんわ。貴女に与える罰は……これですのよ」

 

 そう言うと、マックイーンは部屋の大型ポットからお湯を風呂桶に注ぎ込む。

 

「い、いつの間にそんなの用意してたんだよ? てか、熱湯責めじゃねえか! しかも、ビデオまで用意してやがんのか!?」

 

 ゴールドシップの視線の先には、彼女を映すビデオカメラの存在があった。いつの間に用意されていたのか、縛られ、てんぱっている彼女は存在に気づかなかったのだ。

 

「静かにしてくださいまし。さぁ、準備はできましたわ」

 

 風呂桶に注がれたお湯にタオルを浸し、良く絞ったタオルを持ち、マックイーンはゴールドシップの正面に立った。

 

「さぁ、観念して……おとなしくしていなさい」

 

「や、やめろマックイーン! やめ……んぁ?」

 

 マックイーンは温めたタオルをゴールドシップの耳に蔽いかぶせると、そのままゴシゴシと、彼女の耳を優しく擦り始めた。

 

「やはり凝っていますわね。あちこちが凝っているから固くなっていて……やりがいがありますわね」

 

 耳全体を摩り、凝り固まっているところをぐいと力を入れて揉んでいく。最初は戸惑っていたゴールドシップであったが、凝りが揉み解され、滞っていて血流が循環していくにつれ、戸惑いよりも気持ち良さの方が勝っていた。

 

「ん……んぁ……な、なぁ……これ、どういう……」

 

「ふふ。ゴールドシップさん、貴女、凄い顔が蕩けてますわよ」

 

「へ……ぇ……?」

 

 顔を上げると、自分を見つめるマックイーンと目が合う。そして彼女の瞳に映る自身の姿はとてもだらしなく蕩け切っていて……それに気づいたゴールドシップは慌てて顔を逸らした。

 

「や、やめろマックイーン! 見るんじゃねえ!」

 

「駄目ですわよ、それでは罰になりませんもの」

 

 背けた顔の前に立ち、マックイーンは再び目を合わせる。それから再び視線を逸らそうとするゴールドシップだが、不意に力強く揉まれた耳からの心地よさに、思わず力が抜ける。

 

「な……何言ってやがんだ……」

 

「ですから、これが罰ですのよ。貴女のその蕩け切った顔、私の頭にも、ビデオにも残して、じっくり鑑賞してあげますわ」

 

「や、やめろ……んぁぁ!」

 

 反論しようとするゴールドシップを黙らせるかのように、マックイーンの指が、ゴールドシップの敏感な耳の中を揉み解していく。

 

「まったく、普段からハチャメチャしてるから、レースや練習以外でも疲労が溜まってるんですわよ。ほらほら、こことか……」

 

 ゴールドシップの耳の内側を、丁寧に、力を込めてグッグッと擦り、垢を落としていくマックイーン。そして、こそぎ落し、手に付いた垢を自分のハンカチで拭いている様子に、ゴールドシップは更に顔が赤くなる。

 

「やめろよぉ……そんな……汚ねえだろ……やめてくれよぉ……マックイーンの指……汚れちまうだろ……」

 

「問答無用、ですわよ」

 

 ゴールドシップはイヤイヤと首を横に振るが、マックイーンは容赦なく耳のケアをしていく。やがて、ひと段落したのか、マックイーンは耳から手を離した。

 

「はぁ……はぁ……」

 

 手を離されてなお、息の荒いゴールドシップ。それも仕方ないのだろう、彼女はマックイーンに対して特別な感情を抱いている。そんな相手に自分の蕩けた顔を凝視され続けるのだ、普段は奇想天外な行動する彼女でも、この状況は耐えられるものではないのだろう。

 

「さぁ、次は肩揉みですわ。その前に、これも用意して……」

 

 そう言って、マックイーンはキャスター付きの大鏡をゴールドシップの前に置き、その隣にカメラも移動させた。そして、彼女の後ろに回ると、両肩を丹念に揉み始めた。

 

「んぁ……そ……こぉ……」

 

「肩もだいぶ凝ってますわね。石みたいにバキバキですわ」

 

 グイッ、グイッ。と、力を籠め、マックイーンが肩を揉む。特に僧帽筋や肩甲骨と言った重要な部分を重点的に、血やリンパの巡りを良くするように力を籠める。そして、彼女の指が動くたび、ゴールドシップの口から艶のある声が漏れ出ていた。

 

「ん……マ……やめ……てぇ……」

 

「ふふふ。ゴールドシップさん、鏡を見てくださいな、貴女の顔……とても蕩けて気持ちよさそうですわ」

 

 そう言われ、ゴールドシップは鏡を見た。そこには、だらしなく口の端から涎すら垂らしつつ惚けている自分の顔を、それを見つめるマックイーンの姿が映し出されていた。客観的に自分の状態を見せつけられたゴールドシップの羞恥心は一気に高まっていく。

 

「やめ……ほんと……ごめん……」

 

「許しませんわよゴールドシップさん、さぁ、もっとふにゃふにゃになるぐらいに解して差し上げますわ」

 

 謝る涙目になりながら謝るゴールドシップを許すことなく、マックイーンは丹念に、丁寧に、ゴールドシップの肩を解していく。ゴールドシップの肩を、マックイーンの手が揉み、叩き、凝りを解すたび、彼女は血流が良くなる事以上の熱を帯びていく。

 

「さぁ……肩も程よく凝りましたわね。次は……」

 

 肩揉みが終わるころにはぐったりと息も絶え絶えになっているゴールドシップ。だが、マックイーンは更に次の行動を起こす。ゴールドシップの縄を解くと、そのまま彼女を抱き上げ、ベッドに寝かせ、そのまま膝枕をする。

 

「それでは、次は耳かきをしますわ。動いたら危ないですから、動かないようにするのですよ」

 

 そう言うと、マックイーンはゴールドシップの耳を軽く摘まみつつ、穴の中へ耳かきを入れていく。既に表面はマッサージの際に垢を落としているので、残っているのは穴の中だけだ。

 

「ん……ぁ……もう……やめてぇ……」

 

「あら、まだ反省の姿勢が足りませんわね。それでは……」

 

 マックイーンは体を屈め、ゴールドシップの耳に口を近づける。そして。

 

「カリカリカリ……カリカリカリ……ふふ、ゴールドシップさんの耳垢を、こうしてカリカリカリ」

 

 耳元で細く、だが確実に届く大きさで囁かれるマックイーンの言葉。それを聞いたゴールドシップは、耳に走る快感に思わず仰け反りそうになる。

 

「ふふ、可愛いわねゴールドシップさん、普段の破天荒ぶりが嘘みたい。ほら、カリカリカリ……カリカリカリ……ペリペリ……ペリッペリッ♡」

 

「ひゃぁ……もう……やめてくれよぉ……頼む……よぉ……」

 

 垢が落とされ、敏感になっている耳。ただでさえウマ娘の耳は敏感なのが更に敏感になっている状態で、更に相手は好きな相手。逃げたい、恥ずかしい、という気持ち以上に、このままでいたいという気持ちも生まれていた。

 

「あらあら、奥の方にも耳垢がありますわね。ここもカリカリカリ……ガリッガリッ……ペリッ♡ ペリッ♡ ようやく取れてきましたわね」

 

「んっ……んん……マック……♡」

 

 もはやゴールドシップの口から出る制止の言葉にすら、甘く蕩けている。それを感じたマックイーンは優しく笑みを浮かべ、ゴールドシップの頭を撫でた。

 

「ふふふ、もう蕩け切ってきましたわね。さぁ、もっと続けますわよ、カリカリカリ♡」

 

 その宣言通り、マックイーンはゴールドシップの両耳の耳かきを続けていく。耳垢が取れていくたびにゴールドシップの背筋に快感が走り、体がビクビクと震え、そして。

 

「ふ~……ふ~……」

 

「ひゃう!?」

 

 耳かき終わりの息の吹きかけに、ゴールドシップの体が一段と大きく震える。それを見たマックイーンはゴールドシップの頭を撫でながら言葉を発した。

 

「さぁ、耳かきも終わりましたし、次に行きますわよ」

 

「も……もう……勘弁して……」

 

 ゴールドシップが片手を上げてマックイーンに懇願する。だが、マックイーンは伸ばされたゴールドシップの手に手四つ……別の言い方では恋人繋ぎでがっしりと掴んだ。

 

「あらあら、自分からマッサージして欲しい場所を出してくださるとは、ゴールドシップさんも観念したようですね。では、まずはこちらの手と腕をマッサージしましょうか」

 

「そん……な……やめ……」

 

 しっかりと繋がれ、マックイーンの体温を感じる事に胸が高鳴りつつも、彼女の言葉に絶望すら浮かべるゴールドシップ。それを見下ろすマックイーンは、ゴールドシップの瞳に映る彼女の顔は、トテモトテモ、良い笑顔を浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「よー、スカーレット、ウオッカ、遊ぼうぜー」

 

「おう、良いぜ。何して遊ぶ?」

 

「こら、トレーニングがあるでしょうが。遊ぶのは後よ、ゴールドシップも、トレーニングあるでしょ」

 

 チームスピカの部室で三人が騒いでいると、部室の扉が開かれ、マックイーンが入ってきた。

 

「あら、騒がしいけど、何かあったのかしら?」

 

「んぐっ!?」

 

 マックイーンに気づいたゴールドシップが後ろを向き……そして、みるみる顔を真っ赤に染めたと思うと、スロースターターであるはずなのに、逃げウマ娘もかくやといわんばかりの初速で持って部室から走りだしていった。

 

「んぁ……? どうしたんだよ一体?」

 

「何なのよ……。マックイーンさん、何かあったんですか?」

 

「別に、何もありませんわよ。まぁ、しばらくはあの調子かもしれませんわ」

 

 二人の視線を受けたマックイーンは微笑みを浮かべ、ゴールドシップの走り去った方向を見る。二人は彼女のその態度に首を傾げるばかりであった。

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