ウマ娘耳かき小説   作:雨宮季弥99

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トランセンドで耳かき(地の文あり、女トレーナー、トラン視点)を書きました。

普段投稿している女トレーナー視点の作品のウマ娘側の視点となります。このタイプのは男女で明確に呼び方の変わるカレンチャン以来なので、戸惑われるかもしれませんが、女トレーナーに耳かきをするトランの視点となります。

トランの距離感は同性ならなお友達感覚でグイグイいけちゃうだろうし、やっぱり今のところトランにしかできない距離感だよなぁ。そう思う今日この頃です。


トランセンド(地の文あり、女トレーナー、トラン視点)

ウチの名前はトランセンド。これでもいちおーダートで活躍してるウマ娘だよん。

 

 正直レースの勝ち負け自体にはそんなに興味ないんだけどね。トレちゃんの部屋に出入りするのに未登録だとやっぱ問題あるし、レースを通じてドキドキを知りたいって事でこうしてレースを走るようになったけど。うん、やってて良かったと思うよ。

 

レースを走ってて、すっごいドキドキを味わったのもそうだけど、ウチが勝った事で嬉しそうにするトレちゃんを見てるとさ、すっごい胸がドキドキするんだよね。いやぁ……参った参った。

 

 同性だし、別に恋愛感情があるわけでもないんだけどね。やっぱ大切な人の喜ぶ顔は見たいじゃん? でも、トレちゃんはどう思ってるかなー。トレちゃんにとってウチはどれだけ特別な存在なんだろうな? ちょっと確認したいかも。

 

 と言うわけで、トレちゃんの様子を確認するためにもちょっと行動しますかね。

 

「トーレーちゃん。あーそーぼ」

 

「あ、トラン? 別に遊ぶのは良いけど……今日の課題は終わってるよね?」

 

「大丈夫大丈夫。ちゃんと終わらせてるよん。ほらほら、お邪魔するよー」

 

トレちゃんの脇を通って部屋の中に入らせてもらう。さーて、今日はどうしよっかな。

 

「トレちゃん、こないだのゲームのリベンジする? 負けたらもちろん、言う事聞いてもらう事になるけどね」

 

「む……よーし、負けっぱなしなのも嫌だし。今回は勝たせてもらうからね」

 

「お、乗り気じゃん。じゃ、やっていこっか」

 

 と言うわけでトレちゃんとゲームで勝負だ……まぁ、ウマ娘の動体視力や反射神経があれば、割とよゆーなんだけどね。特にウチのトレちゃん相手なら、そんなに気を入れる必要もないしね。

 

「はーい、ウチの勝ちね。なんで負けたかは明日までに考えてください」

 

「煽るのは止めてくださいお願いします……あー、くそー……で、今回はどんな罰ゲームなの?」

 

「んー……そうだねぇ。前回と同じで良いんじゃない? ほらトレちゃん、こっち来て来て」

 

 トレちゃんの腕を掴んでそのままベッドまで引っ張っていって、ウチの膝枕に頭を乗せさせる。んー……ちょっと軽めかな? 脳みそ空っぽとかじゃないよね? なわけないか。

 

「ねぇ、トラン。今更だけどこれって罰ゲームなの? いやまぁ、私にとってはやられると困る事ではあるんだけどさぁ」

 

「んー。まぁ、罰ゲームって銘打ってウチがやりたい事をしてるのは否定しないよん。でも別に誰かに見られるわけじゃないんだから良いでしょ?」

 

「いやまぁ、嫌じゃないけど……」

 

「ほらほら、女でもウジウジ言ってると嫌われちゃうぞ。前に一回やってるんだからさ」

 

 さてさて、トレちゃんの耳掃除、やってくよー。んー、前は最初に耳のマッサージしたけど、今回は。

 

「まずはウェットティッシュで外側の掃除していくよん。ゴシゴシ~、ゴシゴシ~……うっわ、汚れすぎじゃない?」

 

「急なマジトーンは心に来るのでやめてくださいお願いします」

 

 うーん、でもさぁ……ウェットティッシュ、真っ黄色になったんだけど。前回の綿棒の時も黄色くなったし、本当、人間って耳の手入れしないよねー。トレちゃん、女の子なのになんで耳の掃除は疎かにするんだろう? これ、ウチがこれからもちゃんとやってあげなきゃいけないじゃん。もー、仕方ないなー、トレちゃんは。

 

 ゴシゴシ……コシコシ……

 

 ギュッギュッ……ゴシゴシ……

 

 さてさて、二枚もウェットティッシュを使っちゃったけど、これで外側は綺麗になったねー。じゃぁ、このままマッサージしていくよん。

 

 モミモミ……モミモミ……

 

 グリグリ……グリグリ……

 

「あ~……トランの指がちょー気持ち良い……」

 

「えへへ~、そう言ってもらえると嬉しいな」

 

 うーん、トレちゃんに褒められるとウチも嬉しくなっちゃうなぁ。でもでも、今回はちょっとコリが少ない感じ? まぁ良い事なんだけどね。

 

「じゃぁ、中の掃除を開始しようか」

 

 カリカリカリ……ガリガリガリ……

 

 ゴリゴリ……ゴリゴリ……ベリッ

 

「うーん……私って耳の中もそんなに汚れてるの?」

 

「まあねー。こんだけ耳垢が取れてるのは汚れてるって言わざるを得ないかな? やっぱ人間って耳のお手入れしなさすぎじゃない?」

 

 カリカリって掻いていって、ゴリゴリって削っていって、ベリッって剥がしていって……と。

 

「掻けば掻く程汚れが出て……某お菓子のCMのノリで言ってあげようか?」

 

「いや、いいです。遠慮しておきます」

 

 そんなこんな話しながら掃除していると~~……お、これで大体終わったかな。

 

「よしよし、大きいのは大体取れたから。梵天使ってこっか」

 

「ふー、やっと終わったぁ……」

 

 あれ、トレちゃん耳垢の方に目が行ってるし。これで少しは自覚してくれたかな? 女の人はやっぱり身だしなみに気を使わないとね。

 

 クルクル……クルクル……

 

 コシュコシュ……ススー……

 

 梵天をクルクル回していると……おおー、取れる取れる。白い梵天が粉で黄色くなっちゃったよ、後で洗わないとね。

 

「どうよトレちゃん。気持ち良いっしょ」

 

「うん。耳かきの後は特に気持ち良いなー梵天って」

 

 あ~、口角が上がってるトレちゃんからしか補給されない栄養素~、なんてバカな事言ってないでっと。

 

 ふ~……ふ~……

 

 ふ~……ふ~……

 

「ねぇトラン? いくら同性でもやっぱりこう、距離感と言う物を考えた方が良いと私は思うのよ……」

 

「大丈夫大丈夫。バレなきゃいいんだよバレなきゃ」

 

 実際、鍵かけてる部屋の中を誰が覗きに来るのって話だしね。いやまぁ、いきなり扉ぶち破られる可能性は否定しないけど。さぁ、反対側やっていくよん。

 

「おっこいしょーっと。さぁ反対側をやっていくよん」

 

「う、うん。でもね? トラン。やっぱこの体勢はどうかと思うんですよ私。せめて体を反対側に……」

 

「ヘーキヘーキ。ウチはトレちゃんにお腹見られても問題ないよん。ほら、やっていくからおとなしくしててね」

 

 トレちゃんの頭を押さえてと。やっていきますかね。

 

 サリサリ……コスコス……

 

 スリスリ……ズリリ……

 

「こっちも黄色く染まるねぇ。白一色だから染まりやすいのはそうなんだけど、やっぱ汚れてるって事だよねー」

 

「あんまりマジマジと言わないでください、心に来ます」

 

 心に来るなら、ちゃんと掃除して欲しいなー。なんて思いつつ、このままのほうがトレちゃんの耳掃除の口実にもなるよねー。ってもちょっと思っちゃう。やっぱさ、大切な人には綺麗でいてもらいたくない?

 

 モミモミ……モミモミ……

 

 グッグッ……グリグリ……

 

「耳のマッサージで血流促進。体の疲れをとっていくよん」

 

「あ~……確かに……めっちゃ気持ち良いです……」

 

 あ~、トロけたトレちゃんの顔からしか得られない栄養素~。なんて事言ってないでと。

 

 カリカリカリ……ガリガリガリ……

 

 ゴリゴリ……ゴリゴリ……

 

「トレちゃんの耳垢をこうしてガリガリと削って削って……ほいっと」

 

「ウッ……ふぅ……」

 

 よしよし、順調に取れてるね。と言うか、こっち側そんなに耳垢なくない? 楽だけど、ちょっと物足りないかなー。

 

 クルクル……ススー……

 

 ススー……コシュコシュ……

 

「はぁ~……ふぅ~……」

 

「あはは、気持ち良さそうだね、トレちゃん」

 

 こっちは耳垢取る時と違って耳を傷める心配もないからね。こっちもやりやすいよ。

 

 ふー……ふ~……

 

 ふ~……ふ~……

 

「おわ……ゾクッてした……」

 

「本当? じゃぁ、もうちょっとしちゃおっかな、動かないでねん」

 

 もっかいトレちゃんの耳に息を吹きかけて……あ~、背筋がビクンしてるトレちゃんの反応が面白いと、ついやっちゃうなぁ。

 

「それじゃ、耳掃除はこれで終わりだよん。後はお昼寝だねー、逃がさないからね」

 

「えーと。それじゃぁ体の位置変えるから……流石に変えさせてくれるよね?」

 

「え~、このままの姿勢でもいいじゃん。ダメなん?」

 

「流石にね。ちょっと貴女のお腹に顔埋めることになったの思い出すと恥ずかしさのほうが勝つんですよ。言わせないでよ恥ずかしい」

 

 そう言うと、トレちゃんは体を入れ替えて、外側を向いたまま目を閉じちゃった。ありゃりゃ、前がやりすぎたかな?

 

(ま、いいか。そのうち自然にウチのお腹の方を向かせるようにしちゃうからね)

 

 目を閉じたトレちゃんの頭を撫でながら、ウチは今後の事を考えて……ちょっとご機嫌になってた。

 

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