ウマ娘耳かき小説   作:雨宮季弥99

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ナリタタイシンで耳かき(地の文あり)を投稿しました。いやー、タイシン書くのすっごい久しぶりですね。口調が大丈夫かどうか心配です。

タイシンは意地っ張りでツンツンしてる中でときたま見せてくるデレもいいですが、時折マジでデレデレになってる姿も見てみたいと思う今日この頃です。解釈違いかもしれませんけどね。


ナリタタイシン(地の文あり)

私はナリタタイシン……一応、ハヤヒデやチケットと並んで世代の代表的なウマ娘って言われてはいる。一応、ね。

 

 正直、私をバカにしてきた連中を見返すにはまだまだやれる事があると思ってるけど……それでも、こうして見返す事ができたのはあいつのおかげだと思ってる……認めたくない、けど。

 

 ……でも、だから……うん、少しはあいつの為に何かやってやらないと。っては思ってるから周りに相談してみたら、耳かきでもしてあげたらどうだ? って言われたんだけど……。

 

 そりゃまぁ、やったことはあるから別に良いんだけど、ね。

 

「トレーナー、ちょっといい?」

 

「ん? どうしたタイシン。何かあったか?」

 

 トレーナー室に行くと、普段通りにあいつが仕事してた。普段通りって言っても、最近はなんか他のウマ娘からアドバイス求められたり、担当の居ないウマ娘への合同トレーニングを担当したりしてるみたいだけど……私のトレーナーなのに。

 

「あんた、最近疲れてるんじゃないの? 顔色悪いよ」

 

「え、そうかな? ……まぁ、中央のトレーナーはそれだけ厳しいって事なのはわかってるつもりだったけど……後で少し休んでおく方が良いかな。まぁ、この仕事がひと段落がしたら少し休憩しようかな」

 

 そう言ってまたパソコンに向かい合うトレーナー。ああ、もう。こいつってば。

 

「あんた、そう言ってまた仕事をやり続けるだけでしょ。素直に休みなよ」

 

「え、いや、一応仕事はちゃんとやらないといけないからな」

 

「あーもう、そう言ってズルズル仕事して気づけば寝る時間ってパターンでしょ! ほら、こっち来て!」

 

 私はトレーナーの手を掴むと無理やりにでも引っ張ってベッドに放り投げる。まったくもう、なんでこいつはこう……。

 

「いたた……タイシン、流石にちょっと痛いんだが」

 

「アンタが素直に休もうとしないからでしょ。ほら、おとなしくしててよ」

 

 私は体を起こそうとするトレーナーを抑えて隣に座って、頭を無理やり私の膝の上に乗せる。

 

「あの、タイシンさん? これはいったいどういうことですか?」

 

「いいから。ほら、耳かきしてあげるから、動かないでよね」

 

 不思議そうにするトレーナーに釘を刺してから、私は耳かきを手にして掃除を始める。あーもう、もっとこう、感じよくいけたらって思ってたのに。

 

 ……取りあえず気を取り直していかないと。まずは耳の外側を綿棒で擦っていかないと。

 

 ゴシゴシ……ゴシゴシ……

 

 ゴシゴシ……ゴシゴシ……

 

「なんか、前にやった時にも汚かった気がするんだけど。やっぱり汚いんだよね、トレーナーの耳」

 

「……あのー、そう言う言葉は心にグサッとくるので止めてくださいお願いします」

 

 ……ちょっと、言い過ぎたかな? でも、私のトレーナーなんだし……ちゃんと、手入れ位はして欲しいし……。

 

 って、そんな事より、外側は擦り終わったから、中をやっていかないと……うーんと……。

 

「うーん、なんか耳垢はそんなにないけど……これ、固くない? 突いてみてるけど、どう感じる?」

 

「うーん。突かれてる感じはするけど、痛いとかそう言うのはないよ」

 

 痛くはない、か。じゃぁ、ちょっと掃除してみようかな。

 

 ガリ……ガリ……

 

 ガリ……ベリ……

 

「あ、少し剥がれてきた。このまま剥がしていくから……こう、力を入れて……よし、取れた。血は出てないけど、大丈夫?」

 

「ああ、大丈夫だよ。うん、少し痛いぐらいだから」

 

 良かった、痛い思いはさせてなくて。こいつの耳垢、なんでこんな固いんだろう……まぁ、取れたから良いけど。後は梵天をしてかなきゃ。

 

 ゴシュゴシュ……コシュコシュ……

 

 クルクル……クルクル……

 

「はぁ~……梵天ってむず痒いけど気持ちいいなぁ」

 

「まあ、その気持ちはわかるけど……顔が緩みすぎじゃないの? 別に良いけど」

 

 なによ、気持ち良さそうな顔しちゃって……嬉しい……けどさ。

 

「じゃぁ、後はお約束、やってくから」

 

 ふ~……ふ~……

 

 ふ~……ふ~……

 

 トレーナーの耳に少し強めに息を吹きかけて……よし、これでこっち側の耳はお終い。

 

「あの、タイシンさん。ちょっと勢いが強いと思うんですが」

 

「何、文句あるの?」

 

「……ありません」

 

 やってもらってる立場なんだから贅沢言うな。思わず言いそうになったけど辛うじて抑えて……反対側、やっていかないと。よいしょっと。

 

「それじゃ、こっちもやっていくから。動かないでよね」

 

「ア、ハイ」

 

 トレーナーをお腹の方へ向かせてから。ヨシ、やっていくから。取り敢えず外を綿棒で擦って……。

 

 ゴシゴシゴシ……ゴシゴシ……

 

 グリグリ……ゴシゴシ……

 

「うっわ、こっちも黄色くなってるし」

 

「あの、そう言うのを正面から入れると心に来るんですよ、はい」

 

 心に来るって言うなら、ちゃんと手入れしてくれない?

 

 ゴリゴリ……ゴリゴリ……

 

 ガリガリ……ガリガリ……

 

「あんた、体質的に耳垢が固いタイプなの? 前にやったときもそうだったし」

 

「うーん、そう……なのかな? 自分じゃわからんから」

 

 まぁ、これは自覚するようなもんじゃないよね……私だけが知ってたらいいんだし。

 

 クルクル……クルクル……

 

 コシュコシュ……ススー……

 

「はぁ~……耳かきの後の梵天ってなんでこう気持ち良いんだろうな」

 

「そんなの知らないから」

 

 そんなに頬を緩めなくてもいいじゃん……またやりたくなっちゃうのに。

 

 ふ~……ふ~……

 

 ふ~……ふ~……

 

「はい、これでお終いね。少しは休憩できたでしょ?」

 

「うん、タイシンに耳かきしてもらえると、心が休まるよ」

 

 ……素面でそう言う事言わないで欲しいんだけど……。本当にさ。

 

「さて、それじゃぁ気分の切り替えもできたし、仕事の再開を……」

 

「は? あんな時間で休めてるわけないじゃん。ほら……昼寝していきなよ」

 

「え、マジ? 良いの? タイシンの方から言ってくれるなんて嬉しいな。じゃぁ、お言葉に甘えて」

 

 はやっ。あっさり寝始めたんだけど……まぁいいや。

 

「……お休みなさい、トレーナー」

 

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