メイドブルボンを書いてから意外と書きたい欲が生まれたおかげでフラワー、タンホイザで連続で書けて良かったです(小並感)
ブルボン×タンホイザ、少しぐらい他の人も書いて欲しい今日この頃。
「むっふっふっー。今日は楽しい文化祭~♪」
文化祭で賑わうトレセン学園。その中を一人のウマ娘が鼻歌を歌いながら歩いていた。彼女の名はマチカネタンホイザ。チームカノープスの一員である自称普通のウマ娘である。
なお、中央のレースに一勝する時点で上澄みと称される世界において重賞ウマ娘のどこが普通なのかとツッコミを入れられる事もあるが、何分彼女の周りにG1ウマ娘がわんさかと居るため、それが彼女の自己肯定感を下げる要因になっているのだろう。
普段はチームのメンバーや付き合いのあるウマ娘と行動している彼女だが、今は一人で文化祭を満喫していた。そして、彼女が向かう先の教室の一つにメイド喫茶と書かれた看板がある。
「ん? どんなんだろ? ここって確かブルボンさんのクラスだよね」
知り合いのウマ娘が居ると言う事に好奇心を刺激され、中を覗くタンホイザ。そこではクラスのウマ娘達がメイド服を着ながら接客を行っているのが見えるが、その中で一人、異質なウマ娘が居た。
「両耳の耳かき、完了しました。気分はどうですか? お嬢様」
「き……気持ち良かった……です」
教室の一角にていくつかの椅子が並べられ、その一つに座って、残りの椅子で横になるウマ娘に耳かきをしていたのは、タンホイザの知り合い事、二冠ウマ娘のミホノブルボンである。メイド服を着ている彼女であるが、なぜかメイド喫茶で耳かきをしている。
「えーと……あれってどういう事?」
喫茶店と言う場所に不釣り合いな光景に首を傾げるタンホイザ。そうしている間にも耳かきを終えたウマ娘は頬を染めながらブルボンにお礼を言って教室を去っていく。
「ミッションコンプリート。次のミッションを……おや? タンホイザさん?」
教室の入り口で首を傾げているタンホイザに気づいたブルボンが近づいて声をかけるとタンホイザが尋ねる。
「あの、ブルボンさん。なんで耳かきをしてたんですか?」
「サービスの一環です。こちらがメニュー表となります」
そう言ってブルボンが手渡したメニュー表に目を通すと、通常の飲食にメイド喫茶特有のサービスが並ぶ中、確かに耳かきが書かれていた。
「むーん……独創的なサービスですねぇ」
「私もそう思いますが意外と好評でして……今の時点でも何人かのお嬢様がこちらのサービスを利用されています」
その言葉にタンホイザは先ほどのウマ娘を思い出す。頬を赤く染めながらも、気持ち良さを隠せず頬が緩み、口角が僅かに上がっていたその姿。そして自分自身も以前ブルボンに耳かきをしてもらった事も。
「……あの、ブルボンさん。このサービスって誰にしてもらうのかを指定する事はできるんですか?」
「はい。混んでいない場合にはすぐに。混んでいるときには時間に制限がかかってしまいますが、指名そのものはできますよ」
「じゃぁ……私、ブルボンさんでお願いしたいです!」
突然の宣告にブルボンは少々面食らった様子を見せるが、軽く咳ばらいをすると、タンホイザに向けてカーテシーを行う。
「畏まりましたお嬢様。それでは、奉仕作業、耳かきを開始します」
そう言うと、ブルボンはタンホイザから料金を受け取ると、先ほど他のウマ娘に耳かきをしていた場所へタンホイザの手を取っていき、彼女を椅子に寝かせると、自分の膝枕の上に頭を乗せる。
「では、ご奉仕を開始します、お嬢様。どうぞ体の力を抜いて、リラックスしてお楽しみください」
「よ、よろしくお願いします」
まず、ブルボンは横に用意されているおしぼりでタンホイザの耳を拭いていく。
ゴシゴシゴシ……ゴシゴシゴシ……
ゴシゴシゴシ……ゴシゴシゴシ……
「ひゃうっちょっと冷たいです……」
「すみません、温かい物を用意できる設備がないもので……止めますか?」
「……このままお願いします」
最初その冷たさに驚いたタンホイザだが、ブルボンの提案に首を横に振る。それを了承したブルボンはそのままタンホイザの耳を拭いていく。
「耳の拭き掃除、完了しました。次に耳掃除へと移行します」
おしぼりを戻し、次に耳かきを手にしたブルボンは、そのままタンホイザの耳を軽く引っ張り耳掃除を開始する。
カリカリカリ……カリカリカリ……
カリカリカリ……カリカリカリ……
耳の中を軽快な動きで耳かきが動き、乾いた音がタンホイザの耳の中に響いていく。
「カリカリカリ……お嬢様、痒いところはございませんか?」
「だ、大丈夫です……けど、なんだか恥ずかしいなぁ……」
普段されないお嬢様と言う呼ばれ方。そして、周囲からの視線。それらがタンホイザの顔に熱を帯びさせる。
「もし気になるようでしたら、目隠しでもしますか?」
「あ、いや。余計に恥ずかしくなるから、このままでお願いします」
「了解しました。では、耳かきを継続します。カリカリカリ……カリカリカリ……」
オノマトペを囁くブルボン。耳かきの為に顔を近づけているため、オノマトペに合わせたと息がタンホイザの耳を擽る。そして、耳垢が剥がされる音が同時に耳の中に響き渡る。
「カリカリカリ……ペリペリペリ……ペリペリペリ……ん、これで大体取り終わりました、お嬢様」
程なくして掃除が終わり、最後に剥がされた耳垢を乗せた耳かきが引き抜かれ、ティッシュの上に耳垢が捨てられる。
「ありゃ、もう終わりですか?」
「はい、今日は特に汚れてはいないようです。良い事ですね。では、細かい汚れを取っていきますね」
耳かきを反転させ、梵天をタンホイザの耳の中に入れるブルボン。そのまま、細かい汚れを絡めとっていく。
クルクル……クルクル……
コシュコシュ……コシュコシュ……
柔らかい音と共に回転したり上下に動いたりして梵天は耳の汚れを絡めとる。そして、引き抜かれた後にブルボンが顔を近づけ。
ふ~……ふ~……
ふ~……ふ~……
敏感になった耳の中に優しく吐息が吹き込まれ、タンホイザは背筋に快感が走り、体を僅かに震わせる。
「はぅ……うう……ゾクッてしました」
「片耳の耳掃除、完了しました。それではもう片方の耳掃除の開始します」
ゴシゴシゴシ……ゴシゴシゴシ……
ゴシゴシゴシ……ゴシゴシゴシ……
残る耳におしぼりが擦られていき、外の汚れを拭い取っていく。
「あう……なんか、おしぼりは冷たいけど、ブルボンさんの指が温かいのが気持ちいい……」
「基礎体温の違いと判断します。タンホイザさんと比べると、私は筋肉量が多いようですね」
カリカリカリ……カリカリカリ……
カリカリカリ……カリカリカリ……
おしぼりで拭かれた後の耳を、耳かきが耳垢を掻きだしていく。
「あ……そこそこ……あー……気持ちいい……痒いのが掻かれると最高……」
「この辺りが痒みの原因のようですね。では、この周囲をカリカリカリ……カリカリカリ……」
「はぅ……ブルボンさんの声も最高……」
クルクルクル……コシュコシュコシュ……
ススー……ススー……
耳垢が掻きだされた後の細かい汚れや粉を梵天で絡めとっていく。
「むーん……あ、ちょっとくすぐったいけど……気持ちいいなぁ」
「ふふ、気持ち良さそうな顔をしているお嬢様を見ていると、こちらも嬉しくなってしまいます」
ふ~……ふ~……
ふ~……ふ~……
耳掃除を終えた耳に優しく息が吹きかけられ、再びタンホイザの体を震わせる。
「あー…………」
「声になっていませんね、お嬢様」
気持ち良さのあまり語彙力が消え去ったタンホイザの頭を優しく撫でるブルボン。そして暫くの間放心した後、気を取り直したタンホイザは体を起こす。
「あー……やっぱりブルボンさんの耳かきって気持ちいいなー。えへへ、私、病みつきになっちゃうかも」
「申し訳ありません、次の方もいらっしゃるようですし、耳かきはやりすぎると耳が余計に悪くなりますから」
「あ、大丈夫です、大丈夫ですよ」
申し訳なさそうに頭を下げるブルボンに慌てるタンホイザ。しかし、顔を上げたブルボンはそっとタンホイザの耳に顔を近づける。
「プライベートの時で良ければ、またやってもいいですよ」
「ひゃっ……あ、そ、それは……またお願い……しちゃおうかなぁ……」
そこまで話した時に次の耳かき希望者が来たことでタンホイザはブルボンと別れて教室から出て歩いていく。しかし、先ほどのブルボンの言葉が頭の中で回っているタンホイザは。
「……えへへ、またお願い、しちゃおっかなー」
その顔に笑みを浮かべ、頬をうっすらと赤く染めながら歩いているのだった。