ウマ娘耳かき小説   作:雨宮季弥99

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ライアン×ドーベルで耳かきを書きました。

この二人、史実親子なんですけど、なんか作品見ない気がします。あってもブライト含めての三人とかな気もするし。

史実親子ですし、もっと作品増えないかなぁ、と思う今日この頃です。


ライアン×ドーベル

 メジロ家。それは日本ウマ娘の名家の一つであり、現在でも多数のメジロのウマ娘がトレセン学園に所属しており、数々のG1レースで勝利を重ねている。

 

 とは言え彼女達自身は一人のウマ娘であり、名家としては非常に庶民的な面も多いため、メジロのお嬢様だからと忌避されたり敬遠されたりする事もなく、一人の学生としてトレセン学園に溶け込んでいる。

 

 そんな中、ある部屋の前で一人のウマ娘が困った顔をしていた。

 

「おーい、ドーベル? 最近姿見てないけど大丈夫?」

 

 そう言って扉をノックしているのはメジロライアン。メジロを代表するウマ娘の一人であり、筋肉愛好家でもある。そして彼女がノックしている部屋に居るのは同じくメジロウマ娘の一人であるメジロドーベルである。彼女の同室であるタイキシャトルは現在遠征に出ているためこの部屋に居るのはドーベル一人である。

 

 暫くの間扉をノックするライアン。そんな中で彼女の耳は微かな声を聞き取った。

 

「ドーベル? ……開けるよ?」

 

 断りを入れてから扉を開けるライアン。カギのかかっていない扉はそのまま開き、ライアンは中に入る。

 

「ドーベル? ……ドーベル!?」

 

 ライアンが見たのは机に突っ伏したドーベルの姿であった。周囲には様々な物が散らばっている。

 

「あう……ライアン……」

 

「ドーベル!? 大丈夫!? 保健室に連れて行った方が良い?」

 

「うう……ライアン……」

 

 ライアンに応えようとした時にドーベルのお腹から盛大に腹の虫が鳴る。それを聞いたライアンは困ったような表情になる。

 

「えっと……取りあえず何か食べる? それと身なりも整えようか?」

 

「……うん」

 

 顔を赤くしながら頷くドーベル。それからライアンがドーベルの身だしなみを整え、食堂で一息つくまで食事を終えたドーベルはライアンと共に部屋に戻る。

 

「あー……」

 

「それで、ドーベル? これはいったいどういう状況なの?」

 

 椅子に座り、満足げにしているドーベルに厳しい視線を向けるライアン。その視線を受けてドーベルは顔を逸らす。

 

「その……今度のイベントで出す作品を作るのに熱中しちゃってて……」

 

「はぁ……ダメだよそう言う健康に悪い事は。もしトレーニングに影響が出たらどうするの? トレーナーさんにも怒られちゃうよ」

 

「ト、トレーナーを出すのは卑怯じゃないのライアン!」

 

 ライアンの言葉に怒るドーベルと、それに対してしっかりと怒るライアン。少しの間その応酬は続いたが、体力が回復しきっていないのか、ドーベルの方が折れた。

 

「……次からは注意するわよ」

 

「そうしてね、ドーベル。ほら、耳の方もまだボサボサだし、ちゃんとお手入れしないと」

 

 そう言ってライアンはブラシを持ってドーベルの耳の手入れをしていく。それに身を任せていたドーベルだが、暫くしてライアンの手が止まっているのに気づく。

 

「ライアン?」

 

「ドーベル、ちょっと耳かきもしておこうか。ちょっと汚れが多いかな」

 

「あ……うん」

 

 ライアンの少しマジなトーンの言葉にドーベルは素直に頷く。するとライアンはドーベルの引き出しから耳かきを取り出すとドーベルのベッドに腰掛け、ドーベルもおとなしくライアンの膝枕に頭を置く。

 

「……うん、まずはタオルで擦った方が良いかも。ちょっと待ってね」

 

 一度ドーベルの頭を下ろしたライアンは温めたタオルを準備すると、再びドーベルの頭を膝枕に乗せる。

 

 ゴシゴシゴシ……ゴシゴシゴシ……

 

 ゴシゴシゴシ……ゴシゴシゴシ……

 

 温めたタオルがドーベルの耳を包み、優しく拭きあげる。その温もりにドーベルは身を任せる。

 

「はぁ……温かい」

 

「気持ちいい? じゃぁ、このまま耳の中の掃除をしていくよ」

 

 タオルで耳の外側を拭き終わると、ライアンは慎重に耳かきをドーベルの耳の中に差し込んでいく。

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 リズミカルな軽い音がドーベルの耳の中に響き、耳垢が掃除されていく。ドーベルに痛い思いをさせないように、それでいてあまり時間をかけないようにと、ライアンは耳かきとドーベルの表情に集中しながら耳かきを続けていく。

 

「ライアンそこ……ちょっと痒いんだけど」

 

「もうすぐ耳垢が剥がれるから、我慢してね。ほら、あとちょっとだから」

 

「んん……」

 

 ペリッと音を立てて耳垢が剥がれ、その感覚にドーベルは一瞬眉間に皺を寄せる。だが、そのまま耳垢が剥がされた部分が掻かれていくと、痒みが取れるにしたがってその眉間の皺も消えていく。

 

「後はここと……ここにもあるから、もうちょっと我慢してね」

 

「早くしてよ、ライアン」

 

 引き続き耳かきがドーベルの耳垢を掻きだしていく中、ドーベルは痒みによる苛立ちと、そこから解放されると言う繰り返しを味わい続ける。暫し続いたその流れだが、ライアンが最後の耳垢を剥がす事で終わりを迎えた。

 

「これで大きいのは全部取れたよ。後は梵天もするからね」

 

「わかったわよ」

 

 コシュコシュ……クルクル……

 

 ススー……ススー……

 

 白い梵天がドーベルの耳の中を擦り、耳かきで取れなかった細かい耳垢や埃と言った汚れを絡めとっていく。柔らかい羽毛で作られた梵天の優しい触感は耳かきで敏感になった耳の中を優しく擦っていく。

 

「んん……くすぐったぁい」

 

「ちょっと我慢してね。えーと……これぐらいかな」

 

 一通り梵天で掃除を終えたライアンは次の耳かきに取り掛かる。

 

 ゴシゴシゴシ……ゴシゴシゴシ……

 

 ゴシゴシゴシ……ゴシゴシゴシ……

 

「ドーベル、どこか痒い所とかない?」

 

「うん、大丈夫だよライアン」

 

 優しい手つきで耳が拭かれ、身を任せるドーベルは、そのままライアンの膝枕の上で安らかな表情を浮かべ。

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

「ん、ちょっとこれは固いかな。ドーベル、ちょっと我慢してね」

 

「子ども扱いしないでよ……あ、ちょっと痛いわよライアン」

 

 ライアンの心遣いに抵抗心を覚えるも、耳垢が剥がれる時の痛みに涙目になりながらライアンを睨むドーベルに苦笑を浮かべるライアン。

 

 ススー……ススー……

 

 クルクルクル……ススー……

 

「ライアン、ちょっとくすぐったいわよ」

 

「もうちょっとで終わるから、我慢してね」

 

 梵天のくすぐったさに悶えるドーベルを優しく諭すライアン。そして耳かきが終わると、ライアンはドーベルの体を起こそうとするが、その手をドーベルが掴んで止める。

 

「ライアン、お約束……やってよ」

 

「え? あはは、甘えん坊だなぁ、ドーベルは」

 

 ドーベルの言葉にライアンは彼女の耳に口を近づけ。

 

 ふ~……ふ~……

 

 ふ~……ふ~……

 

 片耳づつ順番に優しく吐息が吹きかけられ、ドーベルは背筋に軽い電流が走ったかのようなその感覚に身を任せる。

 

「……ふぁ……」

 

 吐息の吹きかけも終わり、次こそライアンがドーベルの体を起こそうとするが、その前にドーベルの口から欠伸が漏れた。

 

「……このままお昼寝もしよっか?」

 

「うん……」

 

 ライアンの言葉にドーベルは小さく頷くとそのまま目を閉じ、やがて小さく寝息を立てはじめる。

 

「まったく……ドーベルには困った物だよ」

 

 未だに片付いていないドーベルの机の周りに視線を向けて苦笑を浮かべつつ、ライアンは優しくドーベルの頭を撫でる。そのまま、彼女はドーベルが起きるまでの間、膝枕を続けるのだった。

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