いやあ、キンウラとかファンサとかで書いてから気づいたんですけど、キングって地の文ありの小説書いてなかったんですねぇ……。
と言うわけで改めて書きましたが、やはり一流。どんどん新しいウマ娘が実装されていっていますが、やはりキングは一流だと思う今日この頃です。
私の名前はキングヘイロー、一流のウマ娘よ。私の世代は黄金世代なんて言われているし、実際スペシャルウィークさんを始め、私にヒケを取らないウマ娘は大勢いるわ。
でも、私は絶対に勝って見せる。それが一流のウマ娘だし、お母さまだって絶対に見返して見せるわ。
でも、私一人じゃ届かないのも事実……悔しいけど、私達ウマ娘が輝くには相応のトレーナーが必要になるの。でも大丈夫、私は私に相応しいトレーナーを見つけたもの。
勿論、他の娘達もそれぞれしっかりとしたトレーナーと契約をしているわ。でも、私は私のトレーナーを信じてる。彼となら絶対に一流のウマ娘に相応しい勝利を飾れると。
でも、一流のウマ娘たるもの、共に歩むトレーナーに何か返してあげないといけないもの。貰いっぱなしなんてキングとしての矜持が許さないわ。さて、何をしてあげようかしら……。
「……キング、さっきから俺を見てるけど、どうかしたか?」
「いえ、何もないわよ」
彼の部屋で彼を見ながら考えてると変に思われたわ。いけないいけない、考えに没頭してたわね。
「……そうそう、キング。俺、ちょっと午後から用事あるから、午後の予定は自主練にしてもらっていいか? メニューは組んでるから」
「あら? 何か予定でもあったかしら? それとも緊急で何かあったの?」
「ああ、ちょっと耳の中が痒くてね。指を突っ込んでも届かないし、自分で耳かきを入れるのは怖いから、耳鼻科で見てもらうつもりなんだ」
「そうなの……それじゃぁ、このキングが耳かきをしてあげるわ」
そうよ、これならトレーナーに無駄に出費をさせないし、自主練にもならないし、トレーナーに少しは返してあげられるじゃないの。
「え? いや、悪いよ。担当ウマ娘にそんな事させられないし、メニューはちゃんと組んでるから……」
「遠慮なんてするんじゃないわよ。トレーナーの面倒を見るのも一流のウマ娘と言うものよ。さぁ、早く来なさい……と言うか、この話の流れ、前にもやったじゃないの。なんで遠慮なんてするのよ」
まったく、このキングの耳かきじゃ不足だとでも言うのかしら? 良いわ、この一流のウマ娘が、しっかりと掃除してあげるんだから。
「えっと、耳かきと、ウェットティッシュと……用意できたわよ。ほら、こっちに来て、頭を乗せなさい。動くんじゃないわよ?」
「あ、ああ……お手柔らかに頼むよ」
「貴方の愛バを信用しなさいって」
トレーナーの頭をしっかりと抑えてと。まずは外側を拭かないと。
ゴシゴシゴシ……グリグリ……ギュッ……
ギュッギュッ……グリグリ……
「どう? 冷たくて気持ちいいんじゃなくて? 窪みもしっかりと擦ってあげるわ」
「あ、うん、頼むよ」
擦ってるとどんどん黄色い汚れが取れて行って……前にもちゃんとお風呂上りにタオルで拭くように言ったはずだけど、忘れてるのかしら。
「まったく、こんなんじゃぁ、定期的に掃除してあげるしかないわね。一流のウマ娘のトレーナーとして、相応しい身だしなみをしなくちゃダメよ」
「え、いや、凄いのはキングであって、俺はオマケみたいなもんだし」
「それは謙虚じゃなくて嫌味になるわよ」
トレーナーの頭を軽く叩いて、さて、そろそろ耳かきをしていこうかしら。
「えっと……んー……これかしら? ちょっと奥の方にあるから、深めに耳かきを入れるわよ」
「た、頼むぞ」
慎重に耳かきを差し込んで、耳垢に引っ掛けて……。
ガリッ……ガッ……ベリッ……
グイッ、ベリッ……ベリベリ……ズズズ……
「……キング、本当に大丈夫か? 痒いやら怖いやらで、色々と怖いんだが」
「大丈夫よ、愛バの事を信頼しなさいな……あ、取れそう」
ようやく剥がれてきたから、このまま力を入れて……あ……ん……そろそろ……取れたぁ。
「ふー、無事に取れたわよ。まったく、頑固な耳の汚れには困った物ね」
「あー……すっごいすっきりした。けっこう気になってたから、スッとしたよ」
ふふ、嬉しそうな顔をしてるじゃないの。もっとやってあげないといけないわね。
「えっと……ん? あら、これでお終いかしら? 見た所他に目立つ汚れはなさそうだし……今回はこれ以上やる必要はなさそうね」
「あ、そうなのか? まぁ、それならキングの手を煩わせなくて済んだか……って、頭を押さえてどうし……」
トレーナーが動く前にしっかり頭を押さえて、顔を近づけて……。
ふ~……ふ~……
ふ~……ふ~……
「うお……それは……予想外だ……」
「ふふ、一流のウマ娘は、こう言う所にも気を回せるようにならないといけないもの。ほら、反対側をやるから、体を動かすわよ」
トレーナーの体をひっくり返して、頭が落ちないように抑えてと……えーと、中はどうかしら?
「んーと……あ、こっちにも汚れはあるわね。こっちも掃除していくわよ」
「お、お手柔らかに頼むぞ」
ゴシゴシ……グリグリ……
グリッ……ギュッギュッ……
優しい手つきを意識してトレーナーの耳の外側をウェットティッシュで拭いていってと。
「……キングって本当優しいよな……」
「あら、今更わかったのかしら? 一流のウマ娘は一流の気遣いもできるものなのよ」
ふふ、ようやくわかったようね。
カリッ……ゴリゴリ……
ベリベリ……ゴッ……ガリ……
「あとちょっと……で……よいしょ……」
「お……これ……気持ちいい……おお……」
こっち側の耳垢はそこそこあるわねぇ。小さいのも掃除して、大きいのは固いからトレーナーに痛くないように気を付けて……ふふ、気持ちいい顔しちゃって、もう。
ふ~……ふ~……
ふ~……ふ~……
「あら、くすぐったい? でも身を捩ったらちゃんとできないじゃない。ほら、もう一度やるわよ」
「おあ……ちょ、キング、やめて……」
身を捩る彼の頭をしっかり抑え込んで息を吹きかける。……なんだか思ってたのと違う形になっちゃったわね。
「はい、これでお終いよ。それで、今回はお昼寝をするのかしら?」
「あ……はい、させてもらえると嬉しいです」
ふふ、仕方ないわね。前も痛くされたからお昼寝したいなんて言ってきたし、今回もそうだと思ったわ。さ、この一流のトモでしっかりとお休みなさい、トレーナー。