ウマ娘耳かき小説   作:雨宮季弥99

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桐生院葵で耳かきを書きました。

いやぁ、サポートキャラで耳かきを書くのも随分久しぶりです。最初の頃にはずっと彼女と一緒だったのですが、今では随分とキャラが増えました。

今後、彼女が再び脚光を浴びる日は来るのでしょうか? 個人的には来てほしいと思う今日この頃です。


桐生院葵(地の文あり)

 私の名前は桐生院葵。ミークのトレーナーを勤めています。

 

 実家はトレーナー業の名家として名が知られていますが私自身はまだまだ未熟。それでも、私はミークと共に頑張っていきたいと思います。

 

 それと、彼も私にとっては重要なモチベーションです。同じ新人トレーナーですが、彼も、彼の担当しているウマ娘も、新人とは思えないポテンシャルでグングンと成長していますから、私達も負けていられません。

 

 と言うわけで、彼とは日頃から交流を重ねています。彼と同じように、私も日々の中でトレーニング内容を思いつけるようにならなければならないですし、その為にも、彼との交流の中で何かを見つけなければいけません。

 

「……と言うわけでして……今後のトレーニングをどうしようかなと」

 

「そうですね。最近では海外レースへの進出も進んでいますし……」

 

 今日も、彼を誘って今後のレースの事や、トレセン学園の現状などを話し合っていく。やはり、こうして他の方と交流を交えていると、本の知識からでは得られない意見を聞く事ができて、実に有意義だ。

 

「……ふぅ、そろそろ一息つきましょうか。もうこんな時間ですし」

 

「え? ……あ、本当ですね。貴方と話していると時間を忘れてしまいますね」

 

 彼に指摘され、時計を見ると既に1時間以上話し込んでしまっていた。

 

「では、少し飲み物を入れてきますね。何を飲みますか?」

 

「あっと……では、コーヒーをお願いします」

 

 コーヒーをリクエストされたので、自分の分と彼のコーヒーとを用意する。そして彼の元に戻ると、眉間に皺を寄せて耳の中に指を入れている彼が居た。

 

「お待たせしました。耳、どうかしましたか?」

 

「あ、失礼……いえ、耳の中がどうも痒くて……指も届かないのでどうももどかしくて」

 

 ああ、なるほど。確かにそれはもどかしい……それに、よく見れば彼の顔も少しばかり疲労の色が見えますし……これは、普段のお礼も兼ねて、またあれをしてあげましょう。

 

「では、私が耳かきしてあげますね。ほら、貴方の顔色もあまり良くないですし、前にやってあげたときもぐっすりとお休みして回復してましたし、日頃のお礼も兼ねて」

 

「え? いやまぁ、確かに前にもしてもらいましたが、流石に同僚に何回もそんな事を……」

 

「大丈夫ですよ、ほら、遠慮なんてしないでください」

 

 彼の手を取って引っ張ると、軽くよろけたので、そのまま彼を支えながらソファーへ連れて行く。軽いなぁ、ちゃんと食べてないのかな?

 

「あのー……桐生院さんのパワーってなんでそんな強いんですか?」

 

「え? いえ別に、私は特に強くなんてないですよ」

 

「強くなかったら成人男性一人を軽々と支えるなんてできないと思うんですがそれは」

 

 ちょっと何を言ってるのかよくわからないけど、取り敢えず彼をソファーに寝かせ、私の膝枕の上に頭を乗せる。

 

「さぁ、このまま耳かきをしていきますね。ちょうどミークにやってあげようと用意してた耳かきがありますから」

 

「ア、ハイ」

 

 えっと、耳の様子は、と。あら、けっこう溜まってる。前にやった時にはけっこう固い印象もあったし、ここは掃除よりも先にマッサージですね。

 

「まずはマッサージで汗を掻いてもらって、ふやけた耳垢の掃除をしていきますね」

 

 モミモミ……グリグリ……

 

 グッグッ……ギューッ……

 

 耳のツボを中心にしっかりと指圧していくと、耳が熱を帯びていき、うっすらと汗が浮き上がってくる。

 

「あの、桐生院さん、異性の耳に簡単に触るのは良くないと思うんですが」

 

「気にしないでください、私達の仲じゃないですか。うん、これぐらいですね」

 

 やりすぎては耳を傷める可能性があるので程々の所でマッサージを終える。耳の中は……うん、こっちも汗が浮き上がってるから、少しはふやけてるかな?

 

「さぁ、掃除をしていきますよ」

 

「わ、わかりました」

 

 しっかりと彼の頭を押さえて……なんだか痛そうなそぶりをされたので少し力を弱めて、耳の中を覗き込む。別に力を入れてないはずなんですが……。

 

 ベリベリ……ズリズリ……

 

 グジョ……ジョジョジョ……

 

 汗を吸ったおかげで、湿って剥がれやすくなった耳垢を掃除していく。あ、でも、湿ってる分、取り切れなかった欠片が引っ付いちゃってる。

 

「おおおお……か、痒い……」

 

「欠片も掃除していきますから、もうちょっと我慢してください」

 

 ザリザリ……カリカリ……

 

 グジュ……ジュジュジュ……

 

「よっと、ほっと……あ、これで大体取れたかな? 痒みの方はどうですか?」

 

「う……ん、かなりスッキリしたかな。もう痒くないし、不快感もないよ」

 

 スッキリしたからか、口調が砕けているのが少し可愛くて、思わず笑ってしまいそうになります。

 

「ふふ、気持ち良かったんですね。それじゃぁ、後はお約束もしておきましょう」

 

 ふ~……ふ~……

 

 ふ~……ふ~……

 

「おおお……はぁ……」

 

「うふふ、気持ち良かったですか?」

 

 最後にお約束の息の吹きかけをすると、彼は気持ち良さそうに体を震わせてくれました。さて、それでは反対側もしないと。

 

「では、反対側もしていきますね。あ、体は入れ替えてくださいね」

 

「え、あ、はい」

 

 そのまま私のお腹の方を向こうとするのを牽制すると、彼はおとなしく体を入れ替えてくれました。まぁ……はい、流石にお腹の方を向かれるのは恥ずかしいです。

 

「さぁ、こちら側の掃除を始めますね」

 

 グリグリ……グリグリ……

 

 ギュッギュッ……モミモミ……

 

「ツボはこの辺りだから……グッグッグッ……と、指圧したら……どうですか?」

 

「おおお……すっごい、気持ちいい……耳が軽くなるような気がする……」

 

 ふふ、気持ち良さそうにしてくれると、嬉しいですね。さて、程よくマッサージをしたので次は。

 

 ガリガリ……グジュジュ……

 

 ジュコッ……ズズズ……

 

「おっ……おおお……塊が綺麗に取れましたよ」

 

「あー……すっごい……解放感が半端ない……」

 

 これだけ大きい塊が取れたら、スッキリした時の気持ち良さも凄そうですね。まぁ……自分の耳の中にこんな塊があるのは遠慮したいですけど。

 

 ふ~……ふ~……

 

 ふ~……ふ~……

 

「はい、これでお終いです」

 

「ふー……スッキリしたぁ……」

 

 最後の吐息で耳かきを終了させると、彼は立ち上がって、軽く体を伸ばしながらも気持ち良さそうな表情を浮かべる。

 

「もし耳に違和感があったり、お疲れだったりしたら言ってくださいね。またこうして耳かきをしてあげますから」

 

「いや、流石に異性の同僚にこうしてもらうのはやっぱり世間体と言うのが……」

 

「大丈夫です。バレなければ問題ではないですから」

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