ウマ娘耳かき小説   作:雨宮季弥99

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オリウマ×デジタルで耳かきを書きました。今回の作品はリース様(https://x.com/aaabaaab222)リクエストとなります。

久しぶりにオリウマ作者様からの自作オリウマの耳かき小説のリクエストです。これはこれで普段の作品とは違うものがあるので、勉強になりますね。もしイラストにしろ小説にしろ、オリウマ娘で耳かきを書いて欲しいと言うかたがいらっしゃったら、リクエストを頂ければ幸いです。


オリウマ娘×アグネスデジタルⅡ

 夏。近年の温暖化等の影響によるものか、年々その厚さを増している季節。だが、同時に多くのウマ娘達がその暑さに負けずにレースする姿を見ることができる季節でもある。

 

 そんな暑さの中、一人のウマ娘がトレセン学園の中を歩いていた。名前はアグネスデジタル。勇者の異名を持ち、芝、ダートを問わずG1レースを勝利している特異なウマ娘である。

 

 そんな彼女だが、全てのウマ娘が推しである。と宣言しており、その行動は正にオタク。尊みを感じて尊死する事も日常茶飯事である。

 

 そんな良くも悪くも学園内で有名である彼女だが、今の彼女は自身の担当トレーナーを探していた。

 

「うーん、マツリさん、どこに行ったのでしょうか? スマホにも出てくれませんし……」

 

 学園の中を歩き回り、自分の担当トレーナーを探すデジタル。他のウマ娘に聞いて回ったりしていると、やがてマツリらしき姿を遠目から見つけることができた。

 

「あ、マツリさ……」

 

 デジタルが近づき声をかけようとするが、誰かと話しているのに気づき、物陰に隠れる。

 

(な、なんで私、隠れちゃったんだろう?)

 

 そう思いながらもデジタルは物陰からマツリの様子を伺う。相手はデジタルが見た事のなく少し幼い感じがする事から、恐らくは新入生であろう。マツリの方から積極的に話をしているようで、最後にはマツリが名刺を渡して会話は終了していた。

 

(あのウマ娘ちゃん、マツリさんのお眼鏡にかかるほどの逸材……? でも、確かに見た感じ、なんていうかこう……何かありますね)

 

 具体的に何がとは言えない。だが、確実に何かある。これまで数多のウマ娘を見てきたデジタルにはそれがはっきりとわかった。わかったのだが……。

 

(なんでしょう……胸がモヤモヤする……)

 

 上手くは言えない。だが、マツリが彼女を勧誘しているときの顔。あの顔が自分に向けられていない、なぜかその事にモヤモヤするデジタルであった。そして、それは消える事がなく。

 

「デジタルさん、集中できてないですよ」

 

「あひゃ、すすす、すみましぇん!」

 

 トレーニングの最中に指摘され、慌てて謝るデジタル。そこからトレーニングが再開されるも、やはり集中力を欠いているのか、成果は芳しくなかった。

 

「うーん、デジタルさん。今日は集中できていませんね」

 

「ごご、ごめんなさい」

 

 ウマ娘さん……いや、担当トレーナーであるマツリさんに迷惑をかけてしまった。その思いがデジタルを責める。

 

「……デジタルさん、これからお時間、ありますか?」

 

「え? は、はい。今日は大丈夫ですが……その……もしかして……」

 

 マツリの言葉にデジタルの中で嫌な予感が大きくなる。契約解除……まではなくても、温厚な彼女の事を怒らせてしまったのではないか? その疑念が彼女の中で膨らむ。

 

「ふふ、怒ってるわけじゃないですよ。では、少しトレーナー室に来てもらえますか?」

 

「わ、わかりました……」

 

 マツリに促され、共にトレーナー室へ向かうデジタル。そして、トレーナー室に到着すると、仮眠用ベッドに座るように促された。

 

「では、少し失礼しますね」

 

「はええええ!?」

 

 ベッドに座ったデジタルの膝の上に、マツリが頭を乗せる。自らのトレーナー。それも、ウマ娘であるマツリに膝枕をしているこの状態に、デジタルは尊死しそうになるも、辛うじて意識を保つ。

 

「あわあわあわあわ! マ、マツリしゃん!? ななな、なんで……」

 

「少し疲れまして。デジタルさん、もしよければ耳かきもしてもらえますか?」

 

「アイエエエエ!? 耳かき!? 耳かきなんで!?」

 

 突然のお願いに困惑を通り越しパニックになるデジタル。だが、マツリが笑顔で促すと、震える手で耳かきを手にした。

 

「で、では……失礼しましゅ……」

 

 震える手でマツリの耳を摘まむデジタル。そして、そのまま外側の掃除を始めていく。

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 カリカリカリ……ゴシゴシゴシ……

 

 マツリの耳を耳かきが擦り、汚れを掻きとっていき、毛に絡まった汚れをウェットティッシュで拭きとっていく。

 

「ふぅ……気持ち良いですよ、デジタルさん」

 

「あああ……ありがとうございましゅ……」

 

 穏やかな表情で礼を言うマツリに、動揺を隠せないデジタル。それでも、しっかりと耳かきを持って耳の中の掃除を開始する。

 

 カリカリカリ……ガリガリガリ……

 

 ベリベリ……ベリベリ……

 

 手を震えさせないよう、慎重に。耳かきを動かし、汚れを搔き集めていく。

 

「アッ……」

 

「マ、マツリしゃん!? 大丈夫ですか!?」

 

「あ、いえ、ちょっと耳垢が剥がれる時が痛かっただけですから。そんなに気にしないでください」

 

「アワワワワ……き、気を付けましゅ……」

 

 そうしたやり取りが行われながらも、耳かきは進んでいき、さしたる汚れもない為か、程なくして耳の中の汚れも全て取り終えた。

 

「で、では、この辺りで終わりにして……」

 

「あれ? デジタルさん。まだあれが終わってないじゃないですか?」

 

「ア、ハ、ハイ……」

 

 マツリに促され、デジタルは顔を真っ赤にしながらも、慎重にマツリの耳を摘まみ。

 

 ふ~……ふ~……

 

 ふ~……ふ~……

 

 吐息がマツリの耳の中へ送り込まれ、優しい刺激に、彼女の耳はピクッと反応する。

 

「あわわ……だ、大丈夫れしゅか?」

 

「あ、はい、大丈夫ですよ。では、反対側も宜しくお願いしますね」

 

「あうううう……」

 

 耳かきの終わりを宣言しようとした矢先、先手を打たれたデジタルは、顔を赤く染めながらも、耳かきを続けていく。

 

 カリカリカリ……サリサリサリ……

 

 カリカリカリ……カリカリカリ……

 

 外側の汚れを取っていき、毛に絡まった者はウェットティッシュで拭きとられていく。

 

「あ、そこ……そこ、痒いんですよ。もうちょっちお願いします」

 

「はひゃああああい」

 

 マツリにおねだりされ、デジタルの口からは奇声が漏れながら、耳かきを続けていく。

 

 ガリガリガリ……ゴリゴリゴリ……

 

 ベリベリ……ベリベリ……

 

「うーん……自分で改めてみると、けっこう汚れてますね。これは、今後もデジタルさんに耳かきをお願いしたほうが宜しいでしょうか」

 

「ひゃあああ、マ、マツリしゃんの耳かきを、これからも……」

 

「あ、尊死しないでください、デジタルさん。デジタルさん!」

 

 途中で尊死しそうになるデジタルをなんとか呼び戻し。

 

 ふ~……ふ~……

 

 ふ~……ふ~……

 

「ふふ、こうして耳に息を吹きかけられるのって、癖になりますね。デジタルさんもそう思いませんか?」

 

「お、思いましゅ……」

 

 最後の域の吹きかけを終えるが、リラックスした様子でデジタルの膝の上から動こうとしない。

 

「あの……、マツリしゃん? その……あの……これは一体?」

 

「ふふ。だって、デジタルさんに何かあったんですから。これなら逃げられませんよ?」

 

 そう言うと、マツリは手を伸ばし、デジタルの頬を撫でる。

 

「あひゃああああああ!? マママ、マツリしゃんの手がああああ!」

 

「デジタルさん。何があったのか、教えて貰えますか?」

 

「いいいい、言いましゅううううう!」

 

 日々の中でマツリに慣れてきたデジタルであったが、流石に今回は刺激が強すぎたのか、奇声を上げ、あっさりと白状する事となった。

 

「その……マツリしゃんが、先日、ウマ娘ちゃんを楽しそうに話をしていて……その、勧誘してるんだとしたら、やっぱり、あの子に付きっ切りになるのかな……とか、思ってしまったんでしゅ。うう、ウマ娘しゃんを独占しようなんて、そんな事を私が考えてしまうなんて……」

 

「あらあら……そんなに深く考え込むなんて、デジタルさんらしいですね。でも、それだけ私を大切に想ってくださってるなら、悪い気はしませんよ。大丈夫ですから」

 

 落ち込むデジタルの頭に手を伸ばし、優しく撫でるマツリ。

 

「でも、毎回だとちょっと困りますね。私もトレーナーですから、新しい子の担当もしないといけませんし。まぁ、あの子には断られてしまいましたけど」

 

「ふぇ? マツリしゃんが断られたんですか? その……あまり想像ができないような……」

 

 デジタルがそう言うのも無理はないだろう。そもそも人間とウマ娘は見た目が似ててもその差は大きい。それゆえ、種族の違いを考える必要のないウマ娘のトレーナーは基本的に人気が出やすい。それが、芝もダートも走れ、両方でG1出走まで果たしているマツリともなれば、知名度もあって、誘われて断るウマ娘等早々居ないだろう。

 

「ええ。なんでも、もう担当してもらうトレーナーは決めてるそうで……新入生でこんなことを言うなんて凄いと思いますけど……でも、トレーナーをしてる人ならすぐにわかると思います。あの娘……きっと、凄い走りをして、日本ウマ娘の歴史に名を残す事をしまうよ。それこそ、秋の天皇賞三連覇とかしそうです」

 

「マ、マツリしゃんにそこまで言わせるなんて……なんて名前のウマ娘ちゃんなんですか?」

 

「はい、彼女の名前は……」

 

 

 

 

 その頃、トレセン学園の練習用ターフを一人の栗毛のウマ娘が走り、それを女性トレーナーがタイムを計っていた。

 

「ふぅ、どうでしたか?」

 

「凄いですよ! このタイム……メイクデビューもまだなのに、こんなタイムを出せるなんて」

 

 タイムを確認したトレーナーが興奮した様子でウマ娘にタオルを渡す。渡されたタオルで汗を拭いているウマ娘を見て、トレーナーは尋ねた。

 

「でも、本当に私と担当契約をしてよかったんですか? その……私、まだ誰かを担当した事なんてないですし……」

 

 不安そうな彼女を安心させるかのように、ウマ娘は笑みを浮かべて答えた。

 

「大丈夫ですよ。きっと、貴女なら私にとって最高のトレーナーになると思います。だから、自信を持ってください、松岡トレーナー」

 




秋天三連覇しそうな、栗毛色で、松岡トレーナーを信じているウマ娘……いったい、なにボーイなんだ?
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