ウマ娘耳かき小説   作:雨宮季弥99

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カレンチャンで耳かき、女トレーナー視点となります。

今回初めて女トレーナーで男トレーナーと違う会話文章で耳かきを書きましたが、なんとか書けるものですね。

もしかしたら今後の作品もこちらの形式になるかもしれません。


カレンチャン(地の文あり、女トレーナー視点)

「ふぅ……あー、疲れたぁ……」

 

 書類作成を終えて私は大きく伸びをする。カレンのレースもこないだ終わったし、これでしばらくは余裕ができる。んー、たまにはサウナにでも行って気持ち良くなろっかなぁ……なんてそんな事を思いながらボーッとしてると……。

 

「おねーちゃーん。居るー?」

 

「あれ? カレン、どうかしたの?」

 

 部屋の扉がノックされ、出てみるとそこにはカレンが居た。どうしたんだろう?

 

「お姉ちゃん、耳かき、させて欲しいなぁ。良いでしょ?」

 

 突然の言葉に私の脳裏にカレンに耳かきされた時の事が過り、それで思わず恥ずかしさも思い出して少しフリーズしちゃったけど……うん、大丈夫大丈夫。

 

「あ……あ、あー……耳かきかぁ……えーとね。カレン、耳かきぐらいなら自分でできるし、そんなカレンが熱心にやる必要はないのよ?」

 

「えー? カレン、別に嫌だとかって思ってないよ? カレンがしてあげたいからしてるんだから」

 

 くっ、上目遣いのカレンマジ天使。三女神様はどうしてこんな可愛いウマ娘を世に生み出したの? 私のチキンなハートじゃ刺激が強すぎる。直視できない。

 

「だからね、私にも大人としての矜持があるから。担当ウマ娘にホイホイ耳かきしてもらうっていうのはねぇ……」

 

「でも、気持ち良いでしょ? お姉ちゃんが痛がってるとか嫌がってるとかならカレンもやらないけど……気持ちいいんだよね?」

 

「そ……それはそれ! これはこれなの!」

 

 ダメ、カレンの可愛いの攻撃力が高すぎる。でもここで流されたらダメ、トレーナーと担当ウマ娘とは一定の距離を取らないとダメなの。大人として担当ウマ娘には絶対に負けない!

 

「もー、そんなに言うなら、他の人の意見聞いてみるから、ちょっと待っててね」

 

「意見? いったい誰に……!? ちょ、ちょっと待って!」

 

 カレンがこちらに見せてきたスマホには、笑顔を浮かべるカレンと、彼女の膝の上で目を閉じている私の姿があった。これ、いつの間に写真撮られたの!?

 

「これをウマスタに上げて皆から意見聞いてみるの。同性なんだし、問題ないよね♪」

 

「問題ありまくり! 大ありだから! 炎上しちゃうから!」

 

 同性だから問題ないなら苦労しないから! トレーナーと担当ウマ娘とが過剰に接しているってだけで発狂するファンが居るんだから! あー、片手で押さえられるのが悔しい!

 

「それじゃぁお姉ちゃん。耳かき……させてくれるよね?」

 

「……わかったから。それをネットに上げたりは絶対にしないでね……」

 

こんなものを上げて炎上だなんて真似はできやしないもの。後で何とか画像の消去もさせないと……。

 

「それじゃぁお姉ちゃん。早速やって行こっか♪」

 

 そう言ってカレンは部屋に入って、ベッドに座ってポンポンと膝を叩く。私も隣に座って、そのままカレンの膝の上に頭を置いた。

 

「あー……カレンの膝って……やっぱりすごい反発あるよね。なんていうかこう、筋肉みっちりって感じ」

 

 可愛いを体現しているカレンだけど、スプリンターとしてGIレースの勝利までしてる彼女の膝は非常に固い。明らかに筋肉でみっちりしてる。

 

「お姉ちゃーん。カレンをそう言う風にしたのは誰かなー? 酷い事を言うお姉ちゃんにはお仕置きだよ」

 

 ……うん、私もちょっと女の子に言うセリフじゃなかったなぁ。とは思うよ。思うけど、トレーナーとしては正直な感想なの。

 

「まずはー……ウェットティッシュでゴシゴシ……ゴシゴシ……あれれー? お姉ちゃんの耳たぶらへん、すっごいガサガサしてるよ?」

 

「う……そ、それは、昨日ちゃんと洗えてなかったからで……そ、そこは別に放っておいていいから」

 

 ひんやりしたティッシュで擦られていると、耳の後ろ側から明らかに垢が擦られる感覚がする。ポロポロって垢が取れてる。恥ずかしすぎて顔から火が出そう。

 

「ダメだよ、お姉ちゃん。こういうところもちゃんと洗わないと。ほら、カレンが擦ると……ポロポロって垢が落ちてるよ」

 

「ヤ……カレン、恥ずかし……本当に恥ずかしいから……」

 

 自分の担当ウマ娘にこんな事言われるのって私だけじゃない? 羞恥責めにも程があるんだけど。

 

「だって、カレンだって酷い事言われたんだよ。それならカレンもちょっとぐらい、言っても良いよね?」

 

「いや、本当やめて……謝るから、謝るから……本当に謝るから」

 

 もはや謝るからBOTと化した私はただそれだけを呟いている。恥ずかし……恥ずかしい……。

 

「しょうがないなー、お姉ちゃんは。それじゃぁ今回は許してあげるね。じゃぁ、そろそろ耳かき始めよっか」

 

 ようやく言葉責めを止めてくれたカレンはウェットティッシュを引っ込めて、耳かきが耳に当てられた。

 

「お姉ちゃんの耳の中は掃除のし甲斐がありそうだよ。カリカリカリ、カリカリカリ……んー、やってると、なんだか楽しくなってきちゃう♪」

 

「えーと。カレン、耳かきが楽しいなら、他の子にしてあげるのはどうかな? ほら、カレンなら友達も多いし、やってあげたらみんな喜ぶんじゃない?」

 

 正直ウマ娘のほうが耳は大きいし、敏感なウマ娘の耳は同じウマ娘が対応するのが一番良いし。カレンに耳かきしてもらいたいウマ娘って絶対居るでしょ。アヤベとか。

 

「むー。カレンはお姉ちゃんに耳かきしてあげるのが一番楽しいんだよ。言わせないでよ恥ずかしいなぁ」

 

 どこぞのネットスラングを言いながらカレンが私の頬をムニムニと指で突いてくる。柔らかく、白魚のようなカレンの指が、指がー!

 

「赤くなったお姉ちゃんの顔、可愛いなぁ♪ それじゃぁ、もーっと耳かきをしていくね。カリカリカリ……カリカリカリ……♪」

 

 耳元に近づけられたカレンの口から、カリカリとオノマトペが囁かれ、優しい吐息が耳を擽る。ああ、幸せ、幸せだけど……堕ちる、堕ちちゃうよぉ。

 

「おおお……カ、カレン……あんまり囁かれると……ちょっとぉ……」

 

「えー? ダメだよお姉ちゃん。掃除して綺麗になったお姉ちゃんの耳が一番に聞くのは、カレンの声なんだから」

 

 なんて可愛い事を言うんだこのウマ娘は。そんなの言われて堕ちない人間がいると思ってるの? いや、ダメダメ! 私はトレーナーだから! トレーナーなんだから!

 

「はい、これで大体の汚れは取れたよ。それじゃぁ次は、梵天でふわふわーってしてあげるね」

 

 あ、終わった。耳かきが終わって、次は耳の中に梵天が入ってきて、ふわふわの感触が耳の中を擦っていく。はぁ~……癒されちゃう……。

 

「ん……んん……ふぅ……」

 

「気持ちいい? それじゃぁ次は、保湿ローションでケアしていくね」

 

 梵天が引き抜かれ、ローションが耳の中に塗られていく。梵天でふわふわされて、敏感になった肌に塗られると、ちょっと冷たさがきちゃうかなぁ。

 

「ヌリヌリ……ヌリヌリ……えへへ、冷たくて気持ち良いでしょ?」

 

「んー……気持ち良いけど……あんまり耳の中にこういうの塗ったことないから、まだ慣れないかなぁ」

 

「それじゃぁ、今日からもーっと、慣れていってね♪」

 

 え、何それ? 今後も耳かきをしていく宣言ですか? それ、本当に堕ちちゃうんだけど!?

 

「はい、ローションもこれで塗り終わったよ……お約束の、ふ~……ふ~……」

 

「あひ……ひゃぁぁぁぁ……」

 

 口から出たらでない声が出てしまう。背筋に気持ち良いが走り抜け、これまでに感じた事のない気持ち良さに頭がおかしくなりそう。

 

「えへへ、お姉ちゃんのこうした可愛い姿、知ってるのがカレンだけって考えると楽しいなぁ♪」

 

「……私は恥ずかしくてそれどころじゃないよ……心臓が持たない……」

 

 もう耳かきが始まってから心臓がバクバクするばかりだ。気持ち良いけど、早く終わってほしい。

 

「えへへー、照れちゃうお姉ちゃん可愛いなぁ♪ それじゃぁ反対側もやっていこうね」

 

 そう宣言されてしまったので、私は体を起こして反対側を向こうと……あれ? なんか体の下に……うひゃあ!? いきなり視界が反転したと思うと目の前にカレンのお腹が広がってるんだけど、何!? なに!?

 

「それじゃぁお姉ちゃん、こっち側の耳かきやっていくね」

 

「待って待って待って、この体勢だとカレンの腹を見ちゃうから、反対方向で……」

 

「ダーメ。文句なんて言わないで、このまま耳かきしちゃっていくよー」

 

 逃げようとした私の頭をカレンがしっかりと抑え込んできた。ヤバ、カレンの匂いが……カレンの良い匂いが頭の中に入ってきちゃう。

 

「ウェットティッシュで、外側裏側をゴソゴソゴソ♪ あー、ティッシュが黄色くなっちゃった。こっちも掃除できてないねー、お姉ちゃん」

 

 ウェットティッシュを目の前に持ってこられると、そこには汚がこびりついたウェットティッシュがあった。うう、恥ずかしい……。

 

「だから、恥ずかしいからあんまり言わないで……次からは注意するから」

 

「次からは~~……は、やらない人の常套句だよ?」

 

「やめてカレン。その正論は私に効く」

 

 思わず真顔になってしまったと思う。いや、本当にね……? 正論だよ? 正論だけど、正論だけで人間が動けるなら苦労しないの。

 

「穴の中をカリカリカリ……カリカリカリ……小さいの~♪ 大きいの~♪ ぜ~んぶカリカリ取っちゃうねー♪」

 

「あふ……あっ……あっ……あっ……」

 

 そんな真顔も持たず、カレンの耳かきが耳垢をカリカリと掃除していくと、顔が崩れ、羞恥と気持ち良さでぐにゃぐにゃになってしまう。

 

「耳垢が取れたら、梵天でコシュコシュー♪ シュッコシュコ♪ 細かい汚れも絡めとっちゃえー」

 

「ひゃうううう……やっぱり梵天はこう、ゾクゾクってしちゃうなぁ……」

 

 耳垢が取れて敏感肌の耳の中を梵天がクシュクシュにしていく。はぅああああ……頭がおかしくなっちゃう。

 

「最後にローションでぬるぬる~♪ ねちょねちょ~♪」

 

「ぬぐぅ……耳の中がぬちゃぬちゃになると……これはこれで気持ち良い……」

 

 ちょっと慣れてきたのか、ぬちゃぬちゃが塗られるというのもちょっと悪くないような、そんな気がしてくる。

 

「ふ~……ふ~……はーい、これで耳かきお終いだよ、お姉ちゃん」

 

「ふぅ……ふぅ……や、やっと終わった……じゃ、じゃぁ、私はこれで……」

 

 耐えれた。耐えたよ私! さぁ、これでお終いだから急いで逃げないと! 逃亡の構えヨシ! ……って、頭抑えられてる? なんで?

 

「あれれ~、どこに行こうと言うのかね? 耳かきは終わったけど、お約束はまだだよ、お姉ちゃん♪」

 

「いや、ちょ……ま、待って、本当に待ってカレン。も、もう流石に限界が……」

 

 このままじゃ理性崩壊まで一歩手前である。おかしくなる前に逃げないと……逃げないといけないのに……!

 

「限界なの? それじゃぁ、なおさらお昼寝して、体力回復しないといけないよねー」

 

 ああ、逃げようとしたら余計に密着させられる! カレンのお腹に顔が埋められる! あ、固い筋肉のお腹……じゃなくて!

 

「ムグッ……! カ、カレンッ! この体勢はまずい! マズいから!」

 

「それじゃぁ、もう逃げないかな? 逃げるつもりならずーっと押し付けちゃうよ」

 

「わかった、わかったから……! お願い、放して……!」

 

 このまま埋もれたままじゃ余計に理性崩壊しちゃう。仕方がない、押してダメなら引いてみる。カレンの提案を受け入れて、少しでもこの状況を改善しないと!

 

 あ、なんとか押えてた手を離してくれた。ふぅ……顔をお腹から離して、目を閉じて必死に寝れるように頑張ろう。寝ないといつまでも終わらない。

 

「お姉ちゃん♪ 今日はお姉ちゃんが寝るまで……カレンがずっと囁いてあげるからね♪ カレンの生ASMRをタップリ堪能してね♪」

 

 ひうんっ!? み、耳!? ダメダメダメダメ! 視界を失くしてなんとか耐えようと思ったのに耳まで攻撃されるのはダメー!

 

「大好きだよ、お姉ちゃん♪ 大好き……大好き……大好きなお姉ちゃん、お昼寝しよう♪ カレン、一緒にお昼寝したいな♪」

 

「やめ……カレン、本当、マジで止めて……脳みそがおかしくなる……! 頭がカレンで埋まっちゃう……!」

 

「おかしくなってもいいよ♪ カレンがずっと一緒だから。一緒にお昼寝しよう♪ 今はぜーんぶ忘れて、カレンだけ感じて欲しいな♪ 大好き、大好き、大好きなお姉ちゃん♪」

 

「ひゃああああああっ」

 

 情けない悲鳴を上げる私を可愛がるカレン。なんとか必死に抵抗したらやめてくれたけど、ああ、もう、なんか色々疲れた……これなら、なんとか寝れそう……。

 

「……大好きなお姉ちゃん、カレンはずーっと、お姉ちゃんの愛バだからね♪」

 

 ……なんだか、そんな言葉が聞こえた気がした。気のせいだよね? きっと……。


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