ウマ娘耳かき小説   作:雨宮季弥99

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ナリタブライアンで耳かきを書きました。今回はブライアンがちょっと感情的になっているため、文章量が少なくなっていますが。

たまにはこんなのも良いんじゃないかと思う事にした今日この頃です。



追記

女トレーナ視点が露骨に閲覧回数少なくて凹む今日この頃。


ナリタブライアン

 おい、今日のトレーニング内容はどうした? さっさと練習をしたいんだ……なんだその顔は、顔色が悪いぞ。

 

 なに? この間のレースだと? ああ、確かにあのレースは私が負けた。それは悔しいが……それがどうした? 何? 負けたのは自分の責任だと?

 

 ふざけるな。あんたがどれだけ私の為に尽くしても、走るのは私だ。あのレースで負けたのは私自身の責任でもある。それを、何一人で自分のせいだと背負いこんでいるんだ?

 

 ……ええい、お前と言うやつは、どうやら私の言葉を聞く為の耳がおかしくなっているようだな。良いだろう、こっちにこい。貴様の耳の調整をしてやる。お前に拒否権はない。

 

 ほら、おとなしくしろ。何? 膝枕の意味だと? 言っただろう、お前の耳を聞こえるようにすると。耳掃除をしてやるから、おとなしくしていろ。怪我をしてもしらんぞ。

 

 ふむ……おい、なんだこの耳は。耳垢で奥が見えないぞ。これじゃぁ、私の言葉も碌に聞けてなくて当然だな。動くな、さっさと取り除いていくからな。

 

 外側……なんてやる必要もないな。ともかく中だ。

 

 ガリガリ……ガリガリ……ガリガリ……

 

 ベリッ……ベリッ……ズズズ……

 

 まったく、見てみろこの耳垢。変色してるし固いし、どれだけ放置していたんだ? 私の事を心配するより、自分自身も少しは気を使ってみろ。

 

 ……私のレースの事で頭が一杯だっただと? そう言えば許されると思ってるんじゃないだろうな?

 

 ガッ……ガッ……ゴリッ……

 

 ベリベリ……ズズズ……ガリッ……

 

 ……まったく、人間はどうして耳の手入れを怠るんだ? 私達からしたら信じられないぞ……おい、掃除が終わってないのに逃げようとするな。

 

 良く見てみろ、茶色く変色して、突いても崩れずに跳ね返してくる。余程放置してるから、指を突っ込んだりでもしたか? ……ああ、まだあるな。

 

 ガッ……ゴリッ……ズズッ……

 

 ガリガリガリ……ガリガリガリ……

 

 ……よし、やっと奥まで見えてきたぞ。はぁ……耳垢栓塞なんて実物を見るのは初めてだ。少しずつ取れる程度で良かったが、本気でマズイものは私でも手に負えないんだぞ。

 

 大物は大体取れたから、後は小さい欠片、汚れを掻き取っていく。まだ動くんじゃないぞ。

 

 カリカリカリ……サリサリサリ……

 

 ススス……コリコリコリ……

 

 ……なんで小さい物を掃除してるだけで普通に耳かきをするぐらいに出てくるんだ……お前、元々耳垢が溜まりやすいのか? なら猶更普段からやるべきだろうが。

 

 ……ふぅ、この辺りにしておこう。耳かきしかないんじゃぁこれ以上の事はできないからな。

 

 ふ~……ふ~……

 

 ふ~……ふ~……

 

 貴様、動くからちゃんとやりづらいだろうが。なに? 終わったんじゃないかって? 何を言っている、息までがワンセットじゃないか。

 

 ……おい待て。どこに行こうとしてる? 何? 今度こそ終わったと? 阿呆か貴様。片側だけで終わるわけがないだろうが。逃げるな、おとなしくしろ。

 

 ……まったく、簡単に持ち上げられて引っくりかえされたのが恥ずかしいだと? ウマ娘の筋力なら人間程度片手でも持てるぞ。いい加減おとなしくしろ。

 

 ……やはりこちらも耳垢が詰まっているな。さっさと掃除してやるから、いい加減逃げるのをやめろ。

 

 ガリガリガリ……ガリガリガリ……

 

 ゴリッ……ベリッ……ベリッ……

 

 まったく、私の事を気にするのは良いが、自分にも、もっと気を使ったらどうだ? 私のトレーナーのくせに自分の管理を疎かにされては……。

 

 ……おい、なんて言った? こないだのレースの負けの責任を取って別チームへの移籍……? 貴様、死にたいのか?

 

 ……次に同じことを言ってみろ。私は貴様を許さんぞ。良いか? 二度と言うな。

 

 ……さぁ、気を取り直して耳かきだが……ああ、貴様に説教している間にもう取り切ってしまったぞ。細かいのも全部だ。

 

 さて、それじゃぁ……ふ~……ふ~……ふ~……ふ~……ふぅ、これで耳かきはお終いだ。

 

 ……おい、お前はどうしてそう逃げようとする? まだ昼寝が残ってるだろうが? ……いい加減にしろ、子供かお前は。

 

 お前みたいな我儘なやつはこうして……どうだ、腹に押し付けられたら逃げようがないだろ。このまま寝るまで押し付けてやるからな。

 

 ……ん? ……しまった、呼吸ができなかったか……いや、今はできてるな。ならいいか。

 

 ……まったく、先に私に踏み込んだのは貴様だぞ。今更一回負けた程度で逃げようなどと……ん? 着信音……こいつのスマホか。メールの差出人……ああ、以前に私のスカウトに来たあのいけ好かないやつからか。

 

 ……なるほど、こいつが原因か。まったく余計な事を吹き込んでくれたようだな……次のレースでは大差で勝ってやる。もう二度と、貴様が逃げようなどと思わないようにな。

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