トレーナー、何を耳に指を突っ込んでいる。汚いぞ。
なに? 耳が無性に痒いだと? 貴様、まさか病気ではあるまいな? 少し見せてみろ。
……なんだこれは、耳垢だらけではないか。大方、碌に手入れもせずにいるんだろ。まったく情けない、それでも私のトレーナーなのか。
仕方あるまい、私が耳かきをしよう。おい逃げるな、こんな耳のままで私のトレーナーを続けようなど言語道断だ、観念しろ。
……まったく、ウマ娘から逃げれるわけがないだろうに本気で逃げようとして……その根性を仕事に活かせないのかまったく。
ほら、おとなしくしろ。耳垢を取るだけでは気が済まん、他の手入れもするぞ。
なに? この体勢はマズイ? 誰にも見られなければ問題はない。良いから大人しくしていろ。
まずは、耳の周りからだ。貴様、風呂に入った後にこの辺を拭いていないだろう、汚れが溜まっているぞ。まずはここをウェットティッシュで拭いていく。……一枚目で随分汚れが取れたな、あともう一枚で丁寧に……よし、こんなものか。
次に耳の外側だ。まったく、ここも粉が多いな。綿棒で取っていって……真っ黄色になったぞ、ここも風呂上りにはちゃんと拭かないからこうなるんだぞ。
ガサガサ……ガサガサ……
ザリザリ……ザリザリ……
よし、外側は粗方取り終えたぞ。さぁ、耳の中だ。
……まったく、改めて見るとやはり汚いな。大きい耳垢がそこかしこにあるぞ。では、始めるから大人しくしているんだぞ。
ガリガリガリ……ガリガリ……
カリカリ……ペリペリペリ……
大きい物が手間がかかるな、ヘタに剥がせば痛みが酷く……おい、動くな、危ないだろう。なに? むず痒くて仕方がないだと? 我慢しろ、我慢ができないなら私のスカートでも掴んでいるんだ……そうそう、それで我慢しているんだぞ。
ペリペリ……カリカリ……ガリガリ……
カリカリカリ……ペリペリ……
薄い物は容易に取れるんだがな、小さいものでも固い物は中々……手間がかかるな、痛くないかトレーナー? 痛かったらちゃんと言うんだぞ。
ガリガリガリ……ガリガリ……
ガッガッ……ペリペリ……ザザザ
よし、なんとか取れていってるな、大きい物はそこそこ頑固ではあるが……我慢してくれよトレーナー。
メヂッ……ガリガリ……メヂヂ……
メリッ……メリッ……ザリッ
ふぅ、大きい物もようやく取れたか。後は……周りの残った物を取っていって……よしよし、これで取り終えたな。では、後は保湿処置だけだ。
なんだと、そんなものは要らないだと? 馬鹿な事を言うな、保湿処置をしなければ耳の中が荒れたままではないか、それではまた耳垢ができてしまうぞ。おとなしく身を委ねろ。
保湿用のローションだ、冷たいが動くんじゃないぞ
ヒヤッ……ヌリヌリ……ヌリヌリ……
ペタッ……ヌリヌリ……ヌリヌリ……
よし、こんなもので大丈夫だろう。しばらくは違和感が残るだろうが、我慢するんだぞ。
さぁ、反対側だ。……おい、何を逃げようとしている? 何? 反対は別にいいだと? バ鹿者、ここまでやって反対側を見ない理由があるか。さぁ、さっさと反対側を向け。こら、逃げるな。
まったく、なぜ逃げようとするか……ふむ、こちらも……あるな。早速始めるぞ。
外側は特に粉はないな。なに? さっき爪で取ってただと? そんな汚い事をするんじゃない。手はもう洗ってる? そう言う問題ではない。
……取り合えず外側は大丈夫そうだな、中は……ふむ、こっちにも中々に溜まっているか。では、さっそく取り掛かろう。
メヂッ……メヂッ……バリバリ……
カリカリ……ペリッ……ガッガッ……
まったく……乾いて砕けやすいのならまだ取りやすいのだが……しっかりと引っ付いているな。手間取ると負担をかけることになるが……
我慢しろよトレーナー。剥がれてきてるからな。
ガリガリガリ……メヂメヂ……ガッガッ……
ベリベリ……カリカリ……メヂヂ……
ふぅ、でかいのは取れたぞ。まったく、手間取ってしまったか。後は大きいのはない、手早く済ませるか。
カリカリ……ザリザリ……よしよし、小さいのも取れたし……これ以上やったら痛そうだな、やりすぎはよくないし、この辺りにしておこうか。
では最後はもう一度ローションを塗る。
ペタッ……ヌリヌリ……グチュ……グチュ……
グチュ……ヌリヌリ……ヒヤリ……
ふぅ、これで全部終わりだ。さ、もう起きても良いぞトレーナー……おい、なぜ私のスカートを掴んでいる?
なに? 眠いからこのまま寝させろ? 貴様、調子に乗るんじゃ……はぁ、もういい。
まったく、私の膝のどこが良いのか……。なに、柔らかくて気持ちいいだと? 貴様、訴えられたいのか?
……ああ、もういい。このままおとなしく寝ていろ。私も今日は休養にする。どうせ貴様も仕事で疲れているんだろう? 一眠りするのには付き合ってやる。
……はぁ、いつの間に寝ているんだこいつは。私のトレーナーならもっとちゃんとして欲しい物だ……まったく。
……そんな奴にわざわざトレーニングを潰してまで付き合うとはな、私も、こいつに染められてしまったか。