オラリオに最悪の呪詛師がいるのは間違っているだろうか? 作:五月雨@ノン
「さて!夏油君の歓迎会も終わったところだし、
「
夏油はあまり気が進まなかった。何故なら
夏油は誰かの下に下るという選択肢は持っていない。彼の中には最強の
それに自分の性分では誰かの指示に従うのは合わない
(普通なら私は拒むだろうね)
けれど今の夏油は一刻も早く
(それに、
グッと勇気を振り絞るように拳を握り締める。覚悟はもう出来ている。夏油には五条悟に勝る感性、センス、そして戦闘経験がない。なら、迷う必要なんてない
「宜しく頼むよ」
「まっかせろい!じゃ、ちょっと服を脱いで、はだけさせてくれないかな?」
夏油はボタンを外し、スルリと服を脱いだ。夏油の背中へと回ったヘスティアは感嘆の息を呑んだ
(なんて、鍛えられた肉体なんだ....無駄なところが全くとしてない。正に完璧という他ない程だよ)
「?まだかい?」
「ご、ごめん!さ、今から刻むよ!」
ヘスティアは気を取り直して、夏油の背中へと指を滑らせて
(わ、凄い量のスキルだ....普通ならこんな量は有り得ないよ。君はどんな人生を送ってきたんだい....?夏油君)
スキルとはその人物の人生を表していると言っても過言ではない。もし、農業を得意とする人物なら農業に関連するスキル、剣が得意なら剣に関連するスキルを
だが、夏油は一般的とは程遠いスキルの量が多かった。それは夏油の人生が並大抵ではないことを物語っている
(感傷はここまでにしよう、今は夏油君のステイタス方が先だ)
ヘスティアは夏油のステイタスを読み取る
夏油傑
Lv. 6
力:G244
耐久:A849
器用:S907
敏捷:C601
魔力: 0
呪力:SS1174
耐異常:G
格闘:C
《魔法術式》
【呪霊操術】
・自らが有する呪霊を思いのままに操ることが可能。
・呪霊は魔石を喰らうことによって力を増す。
・魔力の代わりに呪力を消費することによって発動可能。
《スキル》
【格闘】
・特定の技術を使用可能になる。
・力のステータスが上がり難くなる。
【呪力変換】
・魔力を含む物を口から摂取する時にのみ発動。
・魔力を呪力へと変換する。
・魔法などには適応されない。
【
・
・五条悟以外の敵と相対する時に、実力に応じたステータスが上がる。
【
・早熟する。
・最強を目指し続けるかぎり、効果持続。
・
【我が大義の為に】
・
・
【呪力】
・魔力を宿せない代わりに使用可能。
・自らの身に纏うことによって、該当箇所の能力を一時的に上昇させる。
「れ、レベル6だってぇ!?しかも、レアスキル複数持ちだなんて、君はどれだけ規格外なんだい!?」
「規格外、か...」
(あまり、実感が湧かないな...まぁ、
「レベル6とは、どれ程なんだい?」
「レベル6と言ったら、第一冒険者に含まれる超エリートで、オラリオ最強の一角に入れるよ!」
(一角?最強ではなく、
夏油は衝撃を受けた。前の世界では乙骨憂太に敗北した夏油だが、それでもこの世界では自分という存在は一番の存在だと信じて疑わなかった
だが、自分は最強の一角に過ぎなかった。こんなこと、夏油は認められる筈無かった
(オラリオで最強の一角だと?駄目だ、そんなものでは本当の
「ヘスティア、オラリオで一番強い者、又は強かった者を教えてくれないかな?」
ガシリとヘスティアの肩を掴み、夏油はそう言った
「うぇっ!?いきなりだねぇ....今のオラリオ最強はオッタルて言ってね、フレイヤファミリアのレベル7さ」
(オッタル....まず私が超えるべきなのは君か)
「他にも過去には、ゼウスファミリアでレベル8や、9の冒険者がいたと聞いてるよ」
(な...オッタルの他にも私を超える者がいたのか!?)
夏油が無意識に抱いていた、慢心とも言える余裕が無惨にボロボロと崩れ去っていく。自分がこの世界で負ける者などいる訳は無いという根拠のない自信が無くなっていく
あるのは自分がまだ、
けれど―――――――
(どれだけ道が遠くても、私は最強の領域へと至ってみせるとも。それが今の私の成すべきことだ)
自らに刻むように、消えぬようにと血が流れる程に掌を握った
「しかしなぁ、君のステータスは冒険者では無かった身としては規格外も良いところだよ....これがバレたら面倒なことになるからバレないようにしておくよ....」
ヘスティアは少し憂鬱そうに溜息を吐いた
「.....すまないね」
夏油はそんなヘスティアを見て、申し訳ない気持ちになり少し目を伏せ、謝罪を口にする
「い、いや!夏油君は別に悪くないよ!」
「そう言って貰えると助かるよ」
クスリと夏油がそう言い笑うと、微妙な雰囲気が霧散し、先程と同じような明るい雰囲気へと戻っていく
「さて!
「そうだね、もう辺りも暗いね」
夏油が肯定したような言葉を零すと、ヘスティアは夏油の手を引っ張り、寝室へと案内する
「此処が寝室さ!さ、夏油君は此処で寝るといいよ!」
「君はどうするんだい?」
寝室にはベットは1つしかなく、そのベットも夏油がギリギリ入る位だった
「僕はさっきのソファーで眠るから大丈夫さ」
ヘスティアがそう言うと夏油は顔を少し顰めた
「私は良いから、君がベットを使ってくれ」
「え!僕は良いよ!夏油君が使っておくれよ!」
ヘスティアの雰囲気から譲らないことを察知したのか夏油は眉を下げる
「ヘスティア、私は君が胸を張って自慢出来るような人になりたい。だがら、ここは私の為だと思ってベットで眠ってくれないか?」
夏油の言いたいことを理解したのか、ヘスティアは少し顔を赤らめながら寝室の中へと足を進める
「夏油君は意地悪だね、そんなこと言われたら行かざるをえないじゃないか」
「おや、今更気付いたのかい?」
フッと二人は同時に笑みを浮かべた
「おやすみ、夏油君」
「あぁ、いい夢をヘスティア」
バタンとヘスティアが扉を閉めた後、夏油は一人になる
(ヘスティアには悪いが、少し試したいこともあるし、ダンジョンへと潜るとしようか)
夏油は嘘を吐いたなら神であるヘスティアにバレていただろう。だが、夏油は一言も寝るだなんて口にはしていない
口にしたのはヘスティアの外は暗いという言葉に対しての肯定の言葉のみ
(全く、自分のことながら悪知恵が働くものだ)
夏油はそう思いながらも足音を立てないようにしながら、そっとホームから出ていく
(魔石を与えることによって強化可能、そして呪力変換の定義もハッキリしておきたい)
「はぁ、
しかし、夏油の心には曇りなどない。やるべきことはもう決まっているのだから
「さぁ、ここから駆け上がろうか
夏油は五条悟の瞳に似た、眩い星空を見上げながらそう呟き、ダンジョンへと足を進めた
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