オラリオに最悪の呪詛師がいるのは間違っているだろうか? 作:五月雨@ノン
また勢いで書きました
「一体何処なんだここは....?」
夏油傑は目の前の光景に自らの目を疑った
(こんな所、見たことも聞いたことも無い....それに獣人やエルフだと?そんな空想状の生物が存在しているなんて信じ難い。ということは呪術師の術式又は呪物によるものなのか?いや、それこそあり得ない。あの場には私と悟しかいなかった。もし、いたとしても悟なら絶対に気付く筈だ.....兎も角)
「情報が足りなすぎる....情報を取り敢えず集めなければいけないな」
チラリと自分の服装を覗き見る。いつも通り修行僧の様な袈裟服を身に纏っている夏油は客観的に見て完全に危ない人そのものであった
それに自分が袈裟服を着用していることを少し恨みつつ、どう行動するか思考する
(この服装で情報を収集するのは流石に怪しすぎる.....何か別の服でもあれば良いのだが)
夏油は取り敢えず何かないかと周りの廃墟らしき所を何軒か漁り回っていく。
その姿は着用している服や夏油から滲み出る胡散臭さ
を含め、今の夏油は間違いなく関わってはいけない危険人物そのものだった
夏油が小さめの小屋の扉に手を掛け、中へ入ると夏油の瞳にある物が映り、夏油は息を飲んだ
「これは....」
真っ黒の制服と白いシャツ、そしてボンタンよのような形をした黒いズボン。
呪術高専の制服がそこにあった
「何故、こんな所に....」
周囲を警戒し、当たりを見回してみるが、呪力の残穢は勿論、人の気配一つすら感じることは無かった。
夏油は警戒体勢を取り敢えず解き、何故こんな所に嘗ての制服があるのか頭を回す
(偶然....?いや、それにしてもこんな所に綺麗なままで置いてあるのは不自然すぎる。だが、これしか見たところ無さそうだ)
「背に腹は変えられないか....」
夏油は再度廃墟の中に入り、胡散臭い袈裟服から全身真っ黒である呪術高専の制服へと着替える
「これをまた着ることになんてね」
慣れた手つきで制服へと着替えていく
『制服ってダルくね?』
『確かにそうだが....ルールはルールだから仕方ないさ』
パサリ
『うぇ~制服にアイス溢しちまった』
『あ、そんなに乱暴に拭いてはシミになってしまうかもしれないからやめなさい』
『お前は俺の母ちゃんか???』
シュルシュル
『硝子も一緒にスイーツ食べ放題に行かね?』
『お前等クズと一緒に行くと周りがうるさいから却下』
『私もパス』
『お前!裏切ったな!?』
『裏切るもなにも元々行くなんて一言も言ってないじゃないか』
シュル
『お前と俺二人で最強だ!!』
『あぁ、私達二人で最強だ』
「フッ、私が感傷に浸るなんてな....私らしくないな、もうそろそろ歳かな?」
私は今上手く笑えているだろうか?いや、きっと見るに堪えない歪な笑みを浮かべている違いない。
忌々しいと侮蔑するには眩しすぎたその記憶を、手を伸ばすには余りにも遠すぎたその
「自らの手で、捨てた筈なのにな」
パチンとその感傷を吹き飛ばすように両頬を叩く
「感傷に浸るのは終いだ。情報収集をしよう」
私は先程見た大都市へと向けてもう一度足を進めた
「成る程、ありがとうございます」
私はニコリと愛想笑いを浮かべる。そうすると犬耳を生やした若い女性は顔を赤くし、別に大丈夫だという旨を夏油に伝える。
ごもごと何か言いたげに口を動かしチラチラと此方の様子を伺っている女性の様子に少し嫌な予感を感じた夏油はこの場から離れることを選ぶ
「では失礼します」
夏油は面倒なことになる前にその女性の下を去った
(大抵のことは分かった....先ず俄に信じ難いことだかここは私の住んでいた世界とは別物のようだ。ここの名前は迷宮都市オラリオで様々な神が未知を求めて多く集まった都市。そして、この世界には魔法やらステータスなる物が存在すること。更にこの世界には呪霊が存在しないということ、変わりにモンスターという怪物がダンジョンに潜むということ)
夏油は余りの情報量の多さにズキズキと頭が痛み始めるが、優秀なその頭脳をフル回転させ、凄まじい速さで情報の処理を進める
十分程経った後に、夏油は情報の処理を終える
「それしても呪霊が存在しないとは、ね」
夏油が目指した
この世界には呪術師は夏油一人しか存在せず、いたとしてもそれは夏油が元々住んでいた世界の呪術師とは全くの別物だろう
そんな確信が夏油には確かにあった
(私は
夏油は路地裏の壁に寄りかかり、頭を抱える
(私は一体どうすれば良いんだ.....
もういっそのこと自害でもしてしまおうか?そんな考えが頭に浮かび上がんだ次の瞬間
「ヘイ!そこの君!!何か困っているなら助けてあげようかい?」
女性の声が響いた
夏油はその声がした方向に顔を向けるとそこにはウェイトレスの服を着た黒髪のツインテールの小さい女の子がこちらを見ていた。
背丈は子供のそれであり、声も何処か幼さを感じる
だが、気配は決して子供など生易しいものでは無かった
(この気配は....)
「君は....」
「僕の名前はヘスティア!これでも一応神様なんだぜ!」
世界に絶望した夏油の目の前に
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