オラリオに最悪の呪詛師がいるのは間違っているだろうか?   作:五月雨@ノン

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今回も勢いで書きました。今回もキャラ崩壊気味です





決別

 

 

 夏油は廃墟の床へと崩れ落ちるように座り込んでいた

 

「私は、私は....」

 

脳がまるで自分の物ではないかのように考えが纏まらず、グルグルと同じ思考を何度も繰り返す

 

それでもと思考をし続けるが、自分が納得出来る答えなんて一つも出てきてはくれなかった

 

「私は、私は....!」

 

私は神が嫌いだ

 

その人をまるで家畜のように見下すその傲慢さが、自らの思い通りにならないと怒り狂うその幼稚さが、人を弄びそれ嘲笑う醜悪さが、何より呪術師(私達)を傷付けるその罪深さが嫌いだ

 

(なのに、私は何故あの神を嫌いになれない!?)

 

「何故、何故だ...」

 

いくら自分に問い掛けても答えは返ってこない

 

「クソッ....!」

 

ドゴン!と床を殴る。ミシミシと木製の床は軋み、夏油が殴った部分はポッカリと穴が空いていたが、そんなことを気にする余裕など今の夏油には無かった

 

ひたすらに答えが出ない思考を飽きもせずし続け、唸る夏油の姿は普段の飄々とした姿は似ても似つかなかった。今の夏油の姿は知っている者からすれば信じられない程に焦燥に染まっていた

 

 あの神から伝わる温もりが何故こんなにも安堵させるのか、あの神を見ているとどうして天内理子を思い出してしまうのか

 

(違う、理子ちゃんは神のような醜悪な存在じゃない...!)

 

ガシガシと頭を掻く

 

 

(····一度、気分を落ち着かせよう)

 

辺りが暗くなっていることに気がつき、夏油はチラリと外を見る

 

「夜、か」

 

外は夜の帳が落ちかけており、所々暗くなっていた

 

「一応、食料は調達しておいた方がいいか....」

 

私はその場から立ち上がり、ギシリと床軋ませながら扉へと近づいていく

 

キィと虚しい音を立て扉を開き、私は外へと出た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「成果、無しか....」

 

ハァと溜め息をつく

 

「金を稼ごうにも、な」

 

(私にはこの世界での経歴が無い....そんなが私が働くことはほぼ不可能と言っても過言ではない)

 

「もし、このまま食料手に入らなければ.....」

 

(最悪の場合、盗みをしなければならないな....)

 

 

 

 

 

 

「は、離してくれよ!」

 

あの女神の声が聞こえた

 

「何処だ....?」

 

キョロキョロ辺りを見回すと、あの女神が複数人の男達に路地裏へと連れてかれていた

 

(何か、トラブルでも起こしたのか....?)

 

「.....行ってみるか」

 

ソッと足音を殺しながら、男達が入っていった路地裏へと近づく

 

 

「離して、離してくれよ!」

 

「暴れるな!」

 

言い争う声が段々と聞こえてくる

 

 

(ここか....)

 

気配を殺し、その路地裏を覗き込んでみる

 

 

(なっ!?)

 

 

そこには男達に手足を拘束され、服をビリビリ破かれたヘスティアがそこにいた。

 先程まで夏油相手に見せていた神としての気丈な姿はそこにはなく、ただ非力な女性としてのヘスティアがそこにいた

 

「やめて!やめてくれよ···」

 

「へへへ、泣いたって誰も助けに来ねぇよ」

 

「兄貴そろそろヤっちゃいましょうよ?」

 

「おう、そうだなぁ」

 

そう言うと、男達は神がヘスティア身に着けているスカートへと手を伸ばす

 

「お願いだから、やめてくれよぉ····」

 

ヘスティアが泣きながらそう懇願するが、男達がその要望を聞いてくれる訳もなく、男達はそれを一蹴し、スカートへと手を掛けて一気にガバッとそれをずり下ろした

 

その瞬間、ヘスティアが悲痛な叫びを反射的に上げようとするが、男達はそれを予想していたのか、手で口を抑え、それを阻止する

 

「ッ!ムゥゥゥ!?」

 

「色気のない下着ですね、兄貴」

 

「まぁ、それでも良いさ。下着より中身が大切なんだからなぁ」

 

「確かに!」

 

 ハハハと男達の下衆な笑い声が路地裏に響いた

 

「さて、そろそろ御開帳といきますかぁ」

 

 そう言い、男の仲間達がヘスティアの体を更に抑える

 

「ンーン!?ムゥゥ!!」

 

ヘスティアが身を捩ろうとするが、体を抑えられていた為、それは失敗に終わる

 

男がヘスティアの下着へと手を伸ばす

 

「ムー!?ンムゥー!!」

 

ヘスティアの目が更に見開かれ、その顔は恐怖に塗り潰される

 

 

(....私には関係の無いことだ)

 

夏油はその場から立ち去ろうとするが、まるで体と脳が切り離されたように地面に足は貼り付けられ、その場から一歩も動き出すことはなかった

 

(私には、関係の無い、ことなんだ....だから、動け、動けよ!)

 

それでも体は動かない

 

(クソッ!何なんだこれは!何故私は動こうとしないんだ!?)

 

夏油は再度ヘスティアの方を見ると、男の手はヘスティアの下着へと手を掛けていた。ズキリとした痛みが胸に広がった

 

(何なんだこの痛みは!?何なんだこの気持ちは!!相手は神だぞ!?)

 

視界がグニャリと捻じ曲がり、まるで押さえ付けられているかのように、息は荒くなる

 

(私は一体何がしたいんだ!?)

 

 

 

『傑はさ、色々考えすぎなんだよ』

 

ふと、脳内に柔らかな声が響いた

 

『時には自分の気持ち()に素直になっても良いんじゃねーの?』

 

(さと、る)

 

それは夏油の唯一の親友にて、嘗ての片割れ五条悟の声であった

 

『傑は傑のやりたいことをやっても良いんだよ』

 

(私は、私は....!)

 

ニコリと笑う彼女の顔が、天内理子と重なったような気がした

 

(私は彼女を助けたい.....!)

 

『なら行けよ、傑』

 

先程よりも声は弾み、ニッコリと優しげに笑う五条悟の姿を幻想した

 

(あぁ、行ってくるよ悟)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「随分、盛っているようだね。まるで発情期の犬のようだ」

 

 背に月光を背負い、男達を嘲笑する男がいた

 

「誰だテメェ!」

 

 男達がその男を激しく睨み付けると、クツクツと男は

堪らないとばかりに嗤った

 

 

「さぁ、誰だろうね」

 

 そこにはニヒルな笑みを浮かべてる、誰しもが知っている正真正銘の“夏油傑”がそこに立っていた

 

 









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