河童は不思議な生活がしたい   作:東風ますけ

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第25話「いってきます!」

 

 

俺たちは今ポルトポルトの宿屋にいる。

 

「今夜はもう遅い!明日、またあの灯台で会おう!アタシが迎えに行くまで待っていてくれ。フフフ……一応、VIP用の部屋を部屋を用意しておいた!ルーベルト!チョウチョ!おやすみ!」

 

と我らが海賊姫のお言葉だ。

 

「………にしても、お前………」

 

「………むにゃぁ………」

 

チョウチョは人間状態、つまり美少女となって1人でベットを2つ使っていやがる。ちなみにもう朝11時だ。

 

「おーい、起きろユエリア!」

 

「むにゃぁ…むにゃぁ」

 

ダメだコイツ………。

 

………というかこの状況結構マズくないか?

 

もしもオリビアが来たら────!

 

「おはようルーベルト!着替えで手間取ってな!遅くなって…す……ま………な…………」

 

誰だお前と言いたくなるようなお姫様がいた。ドレスを着たオリビアはまるでお人形さんだ。

 

そんなオリビアのギラギラと活力に満ちた瞳が、ドロドロとした濁った瞳に………。

 

「ち、ちがう!?違うんだオリビア!!」

 

「………………一体この少女は何者だ?」

 

「………うぅ………お母様に会いたい………………」

 

「!?」

 

「る、ルーベルト。見損なったぞ…!まさか誘拐するヤツだったなんて……!」

 

「!?」

 

もうマガジンマークのバーゲンセールだよ俺。

 

「おい、起きろ」

 

「いたっ!?」

 

ユエリアのプリティ(笑)なお尻をソフトビンタする。

 

「あるぇ?オリビアしゃん……どうしているんですかぁ?」

 

「その喋り方!そのふにゃふにゃ感!まさか──!」

 

「チョウチョだよ。本名はユエリア。かみさまと女神ステラの娘だ」

 

「( ゚д゚)」

 

オリビアがものすごい顔でこっち見て来た。うん、ごめん。

 

「ユエリア、顔洗ってこい」

 

「ふぁ〜い〜」

 

眠い目を擦りながら(朝11時)ユエリアは洗面所へと向かっていった。

 

「………そうか!夢か!(現実逃避)」

 

「ところがどっこい!夢じゃありません!現実です…!」

 

「わあああああああああああああああああああ!!!!!」

 

「耳いてぇよ。悪かったって。正体隠してて」

 

「本当だよ!?アタシがどんだけびっくりしてるかわかるか!?」

 

俺は初見で見破っていたからな。

 

「わからん」

 

「この分からず屋!」

 

胸ぐらを掴まれた。やめろ、お気に入りの白タンクトップなんだ。伸ばさないでくれ。

 

「………とりあえず、待たせたな。チョウチョ………いや、ユエリアが支度できたら出発だ」

 

「了解。頼んでいた手紙は出来たか?」

 

「ああ。便箋を何十枚もムダにしてしまったがな…」

 

「お疲れ様。エリックのヤツもきっと喜んでくれるさ。なんせ、『お嬢様』からのお手紙だからな!今まではむさ苦しいおっちゃんからの手紙だったし」

 

「父さんは確かに高齢だがむさ苦しいおっちゃんとはなんだ!?」

 

「わりぃ、わりぃ」

 

「そういうルーベルトはどうなんだ!お前はアタシとおんなじくらいだろ?」

 

「俺15歳」

 

「アタシは19歳………え?そんなに年下だったのか…?」

 

「やーいショタコン」

 

「さっきから五月蝿いぞルーベルト。権力で首飛ばすぞ?」

 

「すいません出来心だったんです許してくださいなんでもしますだからリッチをよこせだとかは勘弁してください僕は今チョウチョにムダ遣いされてギリギリの生活をしているんですだから本当にすみませんでした」

 

「お、おう。そうか、ルーベルト。その………ごめんな?」

 

「おう、反省しろよ」

 

また胸ぐらを掴まれた。

 

そして、3分後。

 

「おはようございますルーベルトさん!オリビアさん!今日もいい朝ですね!」

 

「「昼だよ」」

 

もう昼だった。

 

まあ、いいか。

 

「ルーベルト、ユエリア。じゃあ灯台へ行くぞ?」

 

「「おー!」」

 

俺たちは意気揚々と返事をした!

 

■■■■■■■■■

 

「ガハハハハハ!コイツがポルトポルトに遺された『女神の宝』だ!」

 

そう言ってエイハブさんは【女神の(いかり)】を俺たちに渡して来た。

 

「そしてこれがポルトポルトからの親書だ」

 

オリビアが何十回も書き直した封筒を受け取る。

 

「最後にコレがポルトポルトからの今回の礼金です!ルーベルトさん、チョウチョさん!防衛戦と、復旧作業!ありがとうございました!」

 

最後にアンディから特大の銀貨袋をもらった。中には最低でも100000リッチは入っているだろう。

 

「ガハハハハハ!困っている人が居たら助けるのは当然ですよ!ガハハハハハ、笑いが止まらないぜ!」

 

「ルーベルトさんルーベルトさん、エイハブさんの口調が感染(うつ)ってますよ」

 

「「ハハハハハハ!!」」

 

「ガハハハハハ!」

 

アンディとオリビアはまだガハガハ笑わないみたいだ。『まだ』な♪

 

「じゃあ最後にルーベルトとチョウチョに寄って欲しいところがあるんだ。着いて来てくれるか?」

 

「「勿論!!」」

 

灯台から歩いて1分もしないうちにその場所には着いた。

 

「ここは………お墓ですか?」

 

「あぁ、母さん。『エリーゼ・クラップ』の墓だ」

 

「俺たちと一緒に祈りたかったのか?」

 

「それも勿論あるけどさ………1番の目的は………………………ルーベルト、チョウチョ、アンディ、父さん。そして天国の母さん!よーく見ていてくれ!アタシは、アタシはっ──!」

 

オリビアはドレスを破いた!そして中にはいつもの海賊服が──!

 

そしてポケットにねじ込まれていた船長帽をそっと取り出して──!

 

「アタシは『海賊王』になる!!!!!」

 

帽子を深く被って、ニヒルな笑みを浮かべた!

 

「ルーベルト、チョウチョ。アタシはお前たち2人のおかげでここまで来れた。本当にありがとう!ポルトポルトは、『河童と光るチョウチョ』を語り継いでいくことを約束しよう!!困った時はいつでも言ってくれ!必ずや力になろう!!!」

 

「あぁ!ありがとうな!」

「ありがとうございますオリビアさん!」

 

「さて、じゃあ最後にみんなで母さんに挨拶をしてこの旅を終えようか!この『7つの頭の大冒険』にピリオドを撃とう!そしてコレから始まる新たな旅路に!みんなで母さんにお出かけの挨拶だ!それじゃあいくぞ?せーのっ!!」

 

「「「「「いってきます!」」」」」

 

辛いこともあるかもしれない。

 

苦しいこともあるかもしれない。

 

でも、だけども。

 

『仲間』がいる限り──!

 

河童とチョウチョ(おれたち)の旅はまだまだ続く!!!

ポルトポルト編で好きだったキャラは?

  • ルーベルト(河童)
  • チョウチョ(ユエリア)
  • エイハブ(海賊王)
  • アンディ(元締め代行)
  • オリビア(元締め兼海賊)
  • バルト(チンピラ海賊)
  • ルチアーノ(転職考え中(解決済み))
  • ハーベスとジュエル(大農園)
  • ハンニバル(兵士長)
  • チュリオス(聖剣探し中)
  • ファボ(迷子の扱いキグルミ)
  • グレン(りゅうごろし)
  • アンディの側近4人(モブ)
  • エリーゼ(天国)
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