「よくやったぞルーベルトとチョウチョよ!此度の件、この国の国王として誇りに思うぞ!いやはや、エイハブか………懐かしい名じゃ。確かあれは30年前のことだったか………ってオイ!!お前ら話が長そうだからってワシを無視して謁見の間から出て行こうとするな!!ってオイ!!ちょっと待てっ!ホントまて!!!なぁなんでそんなに無視するんじゃ?いいじゃないか、最近ワシ寂しいんじゃよ。ラウラは反抗期だし、フェリア微笑むだけだし!お前らは無視するし……ワシは国王じゃぞ………………っていうか、あいつら本当に最後まで無視しやがった!!!ワシあいつら嫌いじゃ!!!!!フン!!!!!!」
エリック王にポルトポルトで起きた出来事の報告を済ませた俺たちは、ヒューズさんのとこに女神の宝を持って行った。ちなみにチョウチョ……もといユエリアが渡した【女神の歯車】もヒューズさんが保管している。
「ふむ………なるほど。これがポルトポルトに遺された女神の宝の一つ【女神の碇】か。実に興味深いぞ!………zzz」
「る、ルーベルトさんっ!?ヒューズさんが立ったまま死んでます!」
「いや寝てるだけだろ。というか寝るならしっかり寝ろよ。立って寝るなんてこけたら危ないし、むしろ体力使うだけだろ」
「zzzzzz…」
「イネムリドラゴンより眠ってますね」
「眠りっつうか、コレもう気絶だろ。クルブルクの労働基準法ぶっ壊れてんじゃねぇの?この前も俺、事件解決したらポルトポルトに飛ばされたし」
「zzzzzzzzz………」
「まあまあルーベルトさん!オリビアさんたちに会えて、今度はポルトポルトに別荘がもてるかもしれないんですよ!」
「今思えばさ、別に別荘いらなくてね?だって俺引き篭もりだし」
「そういうところですよルーベルトさん」
「おだまり???」
「zzzzzzzzzzzz………はっ!………zzz」
「「いや寝るのかよ!(寝るんですか!)」」
コイツ本当に寝やがった!
クルブルクの最高研究者であり、王室お抱えの超エリート。
それがこのヒューズさん。なんか、ところどころ怪しい発言をするが、大体良いことしか言わないし、しない。雰囲気だけ見れば悪の科学者で、人造人間くらい作るんじゃねぇかとも思うが………しない。
裏切りそうで全く裏切らない。いい意味で俺らの期待を裏切ってくる。
それがこのマッドサイエンティスト、ヒューズさんだ。
「………ちなみにルーベルトさんはなんで唐突に語り出したんですか?」
「なんとなく」
「そうですか」
「………はっ!ワタシは気絶していたのか…!」
「そこのベッドで居眠りした方がいいんじゃないか?」
「そうですよ!睡眠は大切です!」
「ムムム………まさかチョウチョに睡眠の注意をされてしまうとは。いや、これは貴重な体験だ…!………でも、やはり眠いな。よし、3日ぶりに飲もうか!『エレクシール』を………」
「………は?なぁチョウチョ、ヒューズさん今なんて言った?」
「エレクシールを飲むだとか聞こえました………」
「エレクシールって伝説の薬だよな?」
「え、えぇ。飲めば体力とスタミナが全回復する秘薬です!このファンタジールにある中で最強の薬です!」
「で?それをコーヒーみたいなテンションで飲もうとしているヒューズさんは?」
「間違いなくマッドサイエンティストです。まさか飲み物でもマッドだったとは…!」
「つぅか飲み物の方が狂気に溢れてんだろ………」
「ゴクゴクゴクゴク………やはり美味い!これであと3日は動け………zzz」
「「ダメじゃねぇか(じゃないですか)」」
「………は!(もういいよその流れ)………まあそう堅いこと言うなルーベルト君。そうだ、君にもひとつあげるよ。いつも君はドクロ石調査において、最前線で活躍してくれているからね!」
そう言ってヒューズさんは机の引き出しからエレクシールを取り出して、俺にくれた。というか引き出しの中に100本くらいエレクシールが見えたんだけど…?
「ヒューズさんはどうしてこんなにたくさんエレクシールを持っているんですか?」
「ム。良い質問だなチョウチョ君!実はな、ワタシはエリック王から頂く給料を全てエレクシールにして渡してもらっているんだ。ワタシの給料が月給で100万リッチくらいだからな(100万リッチ!?!?)………それを全てエレクシールに変えてもらっている。たしか一月につき、50本かな」
「100万リッチ!?!?100万リッチ!?!?ひゃっ、ひゃっ100万リッチ!?!?100万リッチ!?!?ひゃっ、ひゃっ100万リッチ!?!?」
「ヒューズさん、あまりの衝撃でルーベルトさん壊れちゃいました」
「フム。どれ、縦に2回横に3回、ガンガンガン………よし、チョウチョ君。ルーベルト君は治ったぞ」
「あれ?俺は一体今まで何を…?」
「すごいですヒューズさん!さすがこの国1番の科学者ですね!ひらめきがすごいです!」
「あぁ、今のワタシならピカラットをほとんど失わずにクリアできるだろう」
「何の話ですか?」
「いや、なんでもないさ。ちなみにだが、ワタシは科学者であると同時に発明家でもある。この国の9割の発明は全てワタシによるものだ。残りの1割は何だと思う?チョウチョ君」
「えーっと。うぅーんと。…………わからないです!」
「フフフ、正解は………(ヤークさんだろ?)………ホウ!よくわかったなルーベルト君。ではそんなルーベルト君に質問だ。ヤーク君の発明は主に何だと思う?」
「「爆弾(です)」」
「フハハハハハ!素晴らしい!素晴らしいぞ2人とも!いやはやさすがドクロ石をぶち壊す蛮族2人組だ!」
「「!?」」
ものすごく不服なんだがその表現。
「フハハハハハ………zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz」
「寝たな」
「寝ましたね」
もういいや。放置しとくか。
「じゃあなヒューズさん」
「しっかり休んでくださいね?」
「zzz………はっ!………あ、ああ、またなルーベルト君チョウチョ君」
俺たちはクルブルク城を後にして、大通りに来た。チョウチョと初めて会った場所だ。
「懐かしいな、ここで俺たち出会ったんだよなぁ!」
「もう1ヶ月前くらいですねぇ……もうちょっと後に正体明かすつもりだったんですけど」
「まぁまぁ。………そういえば、前ポルトポルトにマグロを食いに行ったときに会った、ニンジャとサムライにまだ会ってないよな?こっちに来るって言ってたけど」
「そういえば言ってましたね!ハヤテさんとスイランさんでしたっけ?」
「あいつら東の島出身だろ?俺のルーツを辿る本は全部東の島から出土されたからな。あいつら初見で俺のことを『河童』って呼んでたし、なんか知ってそうだよな〜?」
「ルーベルトさんの身体の秘密に近づけそうですね!」
「あいつらクルブルクのどこにいるんだろうな?」
「東の島には『武者修行』と言う言葉があるそうです!なんでも己と向き合う地獄の鍛錬だとか…!」
「ほぅ!そいつはすごいな!いやぁ、サムライとニンジャだからな!きっと山とかで修行してるんだろうな〜!ストイックでかっこいいn(ハヤテ殿!このアップルパイ美味しいでござる!)(いやいやスイラン殿!こちらのりんごジュースの方が酸味が効いてて美味しいでござるよ!)」
………。
チョウチョが俺の肩に触角を添えてきた。慰めてくれてるんだな。ありがとよ…。
「………なんか疲れたな。長旅だったからかな?もう帰ろうぜ!」
「えぇ、そうしましょう!私たちは何もみていません!」
「………聞いてはいるけどな」
「しーっ!言っちゃダメですルーベルトさん!」
とりあえず俺たちはもう寝ようと思う。
昼だけど、こうなったら明日の朝まで寝ようと思う。
「あーあ、………朝起きたらなんか面白れぇこと起きねぇかなぁ」
「ルーベルトさん、それってフラグですか?」
「さぁな?」
眠れ泥のように(フラグ)