鎮守の森~元祖異世界時代劇~   作:仲村大輝

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ここからは完全に地理感がないと分からないことになってしまいました。
(このような場合どうすればいいんでしょうか?)


宝登山

宝登山神社は、長瀞にある秩父三社の一角をなす神社である。

長瀞は、一枚の岩で出来た河原である石畳を迎え、北は熊谷に伸び、南には秩父に荒川と沿って道が伸びている。

宝登山自体は、川と道の西側に鎮座している。

もっと西に向かうと天空の集落と呼ばれる日野沢村を抜けて吉田へ。

川向こうの東側は三つの峠が連なり、読者には懐かしい三沢、高篠、横瀬へと通じる。

詳しくはGoogleアースで検索してもらいたい。

さて、この宝登山神社の門前町にあたる石畳周辺に謎の集団が侵入して、10日が経った。

宝登山神社はすぐに応援を秩父神社に送ったすると、宝登山の真東にある荒川は南北に伸びている。しかし少し上流だと蛇行し、東西に流れているところがあるが、その東西に流れている宝登山に対し南側にある「美の山」にオオカミは秩父の神々と共に布陣していた。

オオカミは協調作戦を取り、一日に一度使者を送り、宝登山神社の開放を条件に、侵入者がなにを求めているのか探った。

しかし、

「あの侵入者は、自らを『異神・邪神』と名乗り、秩父から出ていくのであれば宝登山神社を開放すると言っています。」

「そんなこと認められるはずないだろう!」

神々の意見はもっともであった。

秩父を治めてきたのは自分たちである。それを自ら邪神であり、後から来たなんだか分からない連中に渡せるわけもなかった。

またある時は、

 「秩父に霊場を開き、我らの説法を義務付けるなら。」

 「神々は象徴となり、政治や文化に関与しないこと。」

 「昔話やいままでの政の内容を提出すること。」

「「明らかに、自分たちを悪者にする石敷ではないか!」」

神々の意見はもっともであった。

それとこんなのもあった。

「美の山の南側に、鉱山があるがそれをこちらに渡すなら考えてやる。と申しています。」

「…それがなくなれば、中央に献上もできなくなるぞ!」

「あの仏教と名乗るものたちめ!…どこまで我々を馬鹿にするんだ!」

幕で覆われた本陣の中にはオオカミが上座に座り、日御碕、禍津日(まがつひ)、稲荷そして、新人の天神が座っている。

日御碕は、好戦的であり、机に左足を引っ掛け、右腕を椅子の背もたれにおいて話を聞いている。

日「三峰神社からの応援は?」

天「要請して出立したと連絡はありました。」

最近現れた天神が両手を膝に置き、礼儀正しく対応した。

禍「ウッ…ゲッホ、ゲッホ…チュゥ…ハァ、全面戦争になったとしても、それなら大丈夫か?…」

ほっかむりをして、マスクで顔を隠している神様がむせて、竹で出来た水差しで水を飲むと象言った。

日:「一泡吹かせれば、逃げ帰るでしょう。そもそも我々は舐められているんです。」

稲:「断固として、やつらの言っていることはのめません。先制攻撃になったとしてもやるしかないでしょう。」

銀次さんの面のように口上まである狐の面を付けて、自分の尻尾を前に持ってきて撫でているのが、稲荷である。

天:「…先制攻撃するとしても三峰神社が来るのを待ったほうが。」

日:「三峰神社の動きが遅い以上、もっと面倒なことを言ってくるかもしれないぞ。」

禍:「しかし、それなら時間稼ぎになる。…」

日:「時間稼ぎとも取れるが、秩父の民に不安を煽ることになる。」

稲:「しかし、それでは…」

日 禍 稲 天「「「「ワーワー!ギャーギャー!」」」」

オ:「スクっ!」

日 禍 稲 天「「「「オオカミさま!」」」」

オ:「みんな落ち着いて。ここで仲間割れするのが一番危険だ。」

「「「「…はい。」」」」

オ:「もちろん、彼らの言っていることを飲めるわけはない。ただ、この事態を収束させなければならない。そうなれば戦闘もいたしかたない。」

日:「!…」ニヤリと笑った。

オ:「しかし、彼らと協調出来るのであればそれを尊重したい。」

天:「!!」パァっと顔が明るくなった。

オ:「今一度、彼らと話し合い、飲めない内容であれば、先制攻撃を仕掛ける。」

「「「「それしかないでしょう。」」」」

というわけで、全員立ち上がり、もう一度交渉に向かおうとしたところ、伝令が倒れながら、陣幕にもたれかかった。

「申し…上げ…ます…」

「どうした?」

「ほ…宝登山から…火の手が…」

「「「「「なに!?」」」」」

一同、反対側の宝登山が見渡せる天幕の反対側に出ると、どうだ!

宝登山から煙が上がっている。

「大変だ!戦闘になるならないに関わらず、人足を出して、宝登山の人を助けないと!」

「…禍津日、天神。即刻宝登山に向かってくれ。稲荷。君は、三峰神社がどこまで来ているか確認してくれ。そして、日御碕。陽動のために岩畳方面に向かって…」

まだ言い終わっていないのに、全員居なくなってしまった。

宝登山を見る。

「…いったい仏教とはなにがしたいものなんだ?」

「オオカミさま!」

別の伝令がやってきた。

「どうした?」

「御諏訪様が、秩父神社を出たと…」

「御諏訪が?…兵士はどうした?」

「人間を率いています。」

「人間を!?そんなんで戦えるわけがない!すぐに戻るよう伝えろ!」

「…それが、…私が出立したのは、諏訪城でして…」

「…逃げる訳がないってか。…よし、分かった。諏訪に伝令だ。『荒川を越えて長瀞に侵入するとどんな目にあうかは分からない。来たのを迎え撃て』と頼む。」

「御意!」

そう言って出て行った。

宝登山を見る。

ここからでは人や神、仏教がどうなっているか確認できない。

「…仏は、なにがしたいんだ?あれでは人の心がそれこそ神から離れるぞ。…うん?」

煙の周りを生えのような黒い鳥?いや人?が飛んでいるぞ?」

1000年の時を超えて、オオカミとハハソの物語が始まる。

ハハソのタイムアップまであと29日と半日




すっ飛ばしたのですが、妙見宮は仏教が入ってから秩父神社が改名したので、この過去編では秩父神社と書きます。
日御碕、禍津日、稲荷、天神は秩父神社の末社に祀られている神様ですので出陣してもらいました。
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