エイプリルフールそれは一日だけ嘘をついてもいい日といわれている一年に一度だけの一大イベントである。トレセン学園では学生やトレーナー達による嘘をついていた。ただし、しゃれにならないような嘘がたくさん飛び交っていた。
ちょっとしたお遊びならともかく、嘘を誠にしようとしてくる者まで現れる始末であった。
サクラバクシンオーとバクトレの場合
「トレーナーさん!今日はいくらでも嘘をついてもいい日だそうです!なので嘘をつきましょう!」
「え、バクシンオー?そんなことを急に言われても・・・・・思いつかない」
「大丈夫です!いつものように私に嘘をつけばいいのです!」
「かひゅっ!」
「さぁ、トレーナーさん!いつものように短距離1200を3回走ったところで長距離を走ったことにならないのに走ったように、私を言いくるめてください!」
「ああ・・・かひゅっ!かひゅっ!・・はっ・・はっ・・はっ、かひゅっ!」
「ちょわっ!トレーナーさん!どうしたのですか!誰か!誰か来てください!」
あまりの罪悪感に呼吸困難に陥りその場で倒れエイプリルフールどころではなくなった。後にバクトレは1人トレーナー室で懺悔していた。
サイレンススズカの場合
「トレーナーさん」
「・・・ああ」
「肩が凝りそうです。やっぱり大きいと重いですね」
「・・・・・そうだね」
胸に何かしらのフルーツを詰め込み巨乳アピールをするサイレンススズカ、正直なんと言えばいいのか分からない、普段気にしているくせに飛んだブラックジョークを披露してくるあたりかなり気まずかった。目の前でアピールしているが動くたびに形が崩れあらぬところに膨らみが移動するので笑いをこらえるので精一杯でもある。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「何か言ってください」
「ぶふぉっ!」
流石にこらえきれなかった。途中から無言になりやっていることにあきれたのか飽きたのか、はたまた虚しくなったのか、スズカから切り出してきた。ちなみに使用したフルーツはこの後スペチャンが美味しく頂きました。
エイシンフラッシュとフラトレの場合
「トレーナーさんドイツに帰りましょう」
「え?」
「そろそろ向こうで挙式をあげるプランも考えなければいけません」
「フラッシュさん?」
「お腹の子供のことも考えて早めに準備しましょう」
「とんでもない嘘をぶっ込んでくるのやめて!」
愛おしそうにお腹をなでるエイシンフラッシュ、もしエイプリルフールでなければ事案にしか見えない案件でもあるが、子供の名前まで考え始めている始末なので、このままでは本当のことにされてしまい強制連行されてしまう。
「早くパパに会いたいですよね?」
「きつい嘘だな」
「嘘じゃありません!この子はあなたとピーーーしてできた子供です!」
「大きい声でそんなこと言わないで!」
「うう、あの夜あんなに愛し合ったじゃないですか!ピーーとかピーーとかピーーとかして私のことをあんなにピーーしてピーー」
「ストップ生々しいから!これ誰かに聞かれたら本当にしゃれにならな・・・・」
「・・・・しゃい☆」
「待ってくれー!」
「しゃいしゃーい!!」
まさかのスマートファルコンに聞かれてしまい、本人は顔を真っ赤にしながら意味の分からない言葉を発しながら全力でその場から逃げていった。絶望した表情のトレーナーはその場で天を仰ぎながら畜生と叫んだ。ちなみにだがフラッシュはにやついた笑みを浮かべていた。
トウカイテイオーの場合
「え、エイプリルフールだもんに、嘘だよね?」
「・・・・・・」
「なんで黙るの!信じないから!」
「なに、ちょっと一緒に行くだけだから、すぐ終わるから、先っちょだけだから」
「やだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだ!!!」
「はちみーやるから」
「やだー!」
「お前はスイープか」
エイプリルフールだから嘘をついていると思っていたテイオー、しかし予防接種を怠っていたので急遽行くことになったのだ。腐ってもウマ娘だ。パワーはとても強くあらゆるところにひっつき剥がすことが出来ない。
エイプリルフールだから嘘と言ってもいいのだが、残念なことに今日行かなくても別日に行くことになるので早めの方がいいだろうという判断であった。
「テイオー、もし受けたら出来る範囲で何でもしてやるから」
「・・・なんでも?」
「ああ」
「はちみー、堅め・濃いめ・蜂蜜マシマシグランデサイズでホイップとチョコチップトッピング買ってくれる?」
「なにその糖尿病まっしぐらの激甘そうなよくわからんやつ!」
「あと、マッサージとハグとナデナデとお泊まりと付き合ってくれる?」
「なんか急にしっとりしたな~」
かなえられない願いが一番最後に来たが、ギリギリそれ以外なら要求は呑めるが、呑んでいいものか悩む。はちみーはいいだろう。マッサージと撫で撫でもいい、温泉旅行も行ったし、泊まるのはギリギリだがなんとか、ただし最後はトレーナー人生が終わる。
「トレーナー?」
「・・・・・わかった最後以外はいいだろう」
「わーい、じゃあ早速病院に行こう!」
その日の注射は大人しく受けることはなかったが、抱きしめながら撫でている間にメジロの主治医に最速で打ってもらい、鼓膜が大ダメージを受けることになった。その後は訳の分からないはちみーで金が吹き飛び、泊まりに来たテイオーをマッサージするなど、のんびりとした時間を過ごした。
良かったことは襲われてウマぴょいされなかったことであった。翌日は元気に学園に登校し、何人かのトレーナーは死にかけていたり、姿が見えない者もいたり、仲間を見るような目で見てくる同僚もいた。おそらく喰われた者達だろう。面構えが違う。
エイプリルフールとは本当に恐ろしい日だ。
花粉症にとってこの時期を地獄だ~