ウマ常   作:バイク

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 朝ラーとは関係ないですがマレーシアの一部地域ではバクテーと呼ばれるモツ煮込みが朝食として食べられていたそうです。実際に食べてきましたが朝には食べられません。甘いソースをかけて食べると美味しいです。

 青唐辛子には醤油をたっぷりかけて、モツをほんの少しだけつけて食べるとピリ辛で美味しいですがつけすぎると口の中が死にます。


朝ラー

 

 

 朝ラー、それは朝からラーメンを食べること、中の人も昔ナルトを見ていたときにカップ麺を朝に食べたが半分も食べられませんでした。そんなことはさておき、一部の人は朝からラーメンを食べる人もいる。身体を使う人やただ好きな人と、様々ではあるが、朝に食べるラーメンは格別らしい。

 

 

 

「んで、ファインが食べたいと?」

 

 

 

「はい、流石に朝からラーメンは僕厳しいです」

 

 

 

「・・・・普通は無理だぞ」

 

 

 

 相談したいことがあると言われてファイトレと一緒にいるが、まさかの内容がラーメンであった。確かに朝ラーは厳しい、日本に来てラーメン大好きになったのはいいが、こちとらトレーナーは動くことが少ない、つまり太るって事だ。

 

 

 

「なんとかなりませんか?」

 

 

 

「なんとかって、料理は出来るけどラーメンは無理だよ」

 

 

 

「SP隊長もなんとかなりませんかって言ってるんですよ」

 

 

 

「・・・ええ~」

 

 

 

 ラーメン、あるにはあるがまだ無理だ。俺には今は無理だ。なので助っ人を呼ぶことにした。運良く日本にいればいい方、海外なら諦めて貰う。その時は朝ラーに行ってきて貰おう、ダイエットには付き合うから、とりあえずその場で電話をかける。何回かするとようやく電話に出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだよ、ずいぶんひさしぶりじゃねーか」

 

 

 

「ああ、すみません急に電話して」

 

 

 

「別にいいぜ~、ちょっとメシ作ってるとこだけど」

 

 

 

「海外ですか?」

 

 

 

「ニューヨークシティー、マンハッタンロイヤルホテルVIP専用レセプションホール」

 

 

 

「あ~、なるほど、だから英会話が聞こえてくるわけですね」

 

 

 

「そういうこと、んで要件は?」

 

 

 

「実はですね、今こっちにいるアイルランドの王族の少女が朝にラーメンを食べたいとのことで、もし日本にいたらあの時のラーメンを作って貰おうと思いまして」

 

 

 

「レシピ渡したろ、それで作れよ」

 

 

 

「すみません、まだ完全には作れなくて」

 

 

 

「ま、いいぜ。ちょうど息子にも会いに行く予定だったから」

 

 

 

「すみません、帰国されるときはお迎えに行かせて頂きます」

 

 

 

「んじゃ、また帰るとき連絡するは」

 

 

 

「はい、お疲れ様です。失礼します」

 

 

 

「どうでしたか?」

 

 

 

 なんとかなりそうだと言うことを伝えると安堵した表情をするファイトレ、けどいつ帰ってくるかはまだ未定なので、すまんが朝ラーは近いうちに行くかもしれない、そんときは付き合うさオグリが、それとも美味い朝ラーを食べさせることを条件にしばらく我慢させるか、なんとかしといてくれ。

 

 

 

 翌日なんとか朝ラーは我慢させることには成功したらしいが、凄い楽しみにしているらしく、まずかったらどうなるか怖いらしい、安心しろ、ゲテモノ以外は美味いから。そして数週間後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ偉い豪華な車じゃねーか」

 

 

 

「すみません、早く連れてきて欲しいとのことで」

 

 

 

「しかもSP付きか、こりゃあ普通じゃ味わえないな」

 

 

 

「才波様こちらにどうぞ」

 

 

 

「おう、ありがとよ」

 

 

 

 高級車のリムジンに乗りながら目的地であるトレセン学園に向かう。しばらくの間、談笑をしながら時間を潰す。ゲテモノでまずかった料理や美味かった料理、何点かレシピを教えてもらいながら、子供の話もする。

 

 

 

「あいつまだ結婚してないんだよ」

 

 

 

「結構長い付き合いのはずなんですけどね」

 

 

 

「まだ一言もうまいって言わせてないからだってよ、気持ちは分かるがこっちは店譲って引退したいんだよ」

 

 

 

「まだ引退するほどでもないでしょう、現役じゃないですか」

 

 

 

「そうだけどあのじいさん引退して今隠居生活だろ、俺ものんびりしたいね」

 

 

 

「先生はそうですけど、そのわりには海外飛びまくっているじゃないですか」

 

 

 

「だって呼ばれるんだよ、なら行くしかないじゃんか」

 

 

 

「お話中申し訳ありません、目的地に到着します」

 

 

 

 話しているうちに結構時間経っていたようだ。トレセン学園に到着すると入り口にファインモーションとファイトレが待っていた。なぜか青い顔をした状態でいるのが気になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わー、初めましてファインモーションと申します」

 

 

 

「初めまして、才波城一郎と言います。気軽に才波とでも呼んでください」

 

 

 

「才波ってもしかして料理界で有名な才波様ですか!」

 

 

 

「へ~知ってたか」

 

 

 

「ところでなんでお前そんな顔青いの?」

 

 

 

「・・・・場合によってはアイルランド行きだそうです」

 

 

 

「・・・・・良かったな逆玉だな」

 

 

 

「・・・・平民に王族とは身分が、それ以前に命が・・・・せめてSP隊長とかなら」

 

 

 

「お前今の聞かれたら不敬罪じゃね?てかなに?SP隊長が好みなの?」

 

 

 

「いえ、二択ならって話です。ラーメン食べに行くならってのもありますが」

 

 

 

 二択なら別にSP隊長じゃなくてもいいのではと思ったが、面白くなりそうなのでこのまま黙っておくことにした。今日は疲れを癒やして貰うために休んで貰おうと思ったが、早速ラーメンを作るらしい。

 

 

 

 厨房にお邪魔して、手際よく準備を進めている。俺たちはのんびりとできあがるまでの間テーブルで待っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、トレーナーは私かSP隊長どっちがいいの?」

 

 

 

(聞かれてたな)

 

 

 

「ど、どういう意味かな?」

 

 

 

「さっき話してたこと聞こえていたんだけど、SP隊長と行くのが好みなんでしょ?愛バはほったらかしなの?」

 

 

 

「え・・あ・・・いや」

 

 

 

「私とラーメン行くの嫌なの?」

 

 

 

「あ、ラ・・ラーメンね、もちろんファインと行くのが一番楽しいけど、健康管理もトレーナーの仕事だし、ファインのことを聞くならSP隊長の方が本人に聞けないことも聞けるからってかな」

 

 

 

(凄い早口な言い訳だな、面白いけど)

 

 

 

「おーいもうそろそろできるぞ~」

 

 

 

「あれ?早いですね」

 

 

 

「材料はあらかじめ準備しておいたからな、調理するだけの準備を来る前にしておいたんだよ」

 

 

 

「いやー助かるぜ、ついでにゲテモノ作ってもいいか?」

 

 

 

「今回は流石に勘弁してください」

 

 

 

 もしそんなことしたらどうなることやら、確実に1人日本から消えることは確定だ。ニュースで取り上げられるだろうな~、国際結婚担当ウマ娘とトレーナーのことで、俺には関係ないけどトレーナーが減るのは勘弁だ。

 

 

 

 目の前にコトリと置かれるラーメン見た目は魚介ドロドロスープ系のこってりラーメン、濃厚そうなスープだが意外とくどくなくてまろやかなにおいである。早速全員で頂くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、この麺・・・柚が練り込んである」

 

 

 

「この匂い、スープは豆乳と焦がし味噌を合わせたものだね、でもなんでこんなに深いコクが・・?」

 

 

 

「よく気がついたな、味も濃くてきめ細かい粘りがある「海老芋」をすりおろして加えてある。そうすることでクリーミーなコクが生まれるんだ」

 

 

 

 夢中で食べ進めると体がぽかぽかしてきた。ラー油とすりおろしの生姜・ニンニクの効果、豆乳のまろやかさによってその刺激は和らげられやさしく躯を温めてくれる。相変わらず発想が凄い、量を少しでも多くしたりするとウマ娘にはニンニクなどで駄目なときがある。ここが真似するのが難しい。

 

 

 

「トッピングも個性的ですね、これは?」

 

 

 

「レンコンにニンジンと蕪、牛蒡、そしてテンペだ」

 

 

 

「テンペってなーに?」

 

 

 

 薄切りのレンコンと牛蒡はカリッと色よく揚げ、ニンジンと蕪は炭火で軽く焦げ目がつくまで焼き上げて岩塩で味付け、素材の甘みを引き出す。フランス料理の付け合わせのようにひとつひとつの材料に適した調理で味に奥行き作っている。

 

 

 

 テンペとはインドネシア発祥の大豆を原料とする発酵食品で現地では400年以上前から親しまれてきた伝統食でもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっさりとしているのに凄いボリューム感!厚切りチャーシューみたい!」

 

 

 

「食感は肉に似ているからベジタリアンやマクロビアンが好んで食べる物なんだ。今回は醤油と酒で香ばしく照り焼きにしてみた・・・って傑なら作れるからまた作って貰え」

 

 

 

「ダイエット期間中のオグリとスペにはよく作ってますからね」

 

 

 

「あとは精進出汁、昆布と椎茸の合わせ出汁」

 

 

 

 昔海外を旅していた時、宗教上のアレで数週間肉や魚を断たなきゃいけないって嘆いている坊さんと出会って、その人に喰わす品を試行錯誤したことがこのラーメンの土台になったと説明する。

 

 

 

 昆布と椎茸の旨味成分は合わせて使うことで相乗効果を発揮する。つまり肉も魚も一切使わずここまでの深い味わいを作り上げていた。

 

 

 

 

 

 勢いよくすすりながらスープまで飲み干す。一滴も残さないように、完食したことを確認すると圧倒的な満足感がやってくる。満足したのかニコニコとしているファイン、アイルランド送りはなくなりそうだな。

 

 

 

 しかし場所が場所なだけに匂いがするのでバレたらきっと大変なことになりそう。おかわりを欲しそうにするファインはもう一杯作って貰い美味しそうに食べる。その間に何か嫌な物が見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それはまさか」

 

 

 

「おう、蛇をぶつ切りにして煮込んだ料理だ」

 

 

 

「・・・・誰が食べるんですか」

 

 

 

「そりゃあ俺とお前だろ」

 

 

 

「最後の最後にこれは勘弁してくださいよ」

 

 

 

 無理矢理口に放り込まれて咀嚼する。分厚くねっとりとして、味も匂いも酷い、ゴムをかんでいるような食感で正直食えた物ではない、これならまだ焼いただけの方がまだマシである。口直しにもう一杯こちらも作って貰い口の中をリセットする。

 

 

 

「今日はありがとうございました。とても美味しかったです」

 

 

 

「それはよかった」

 

 

 

「また新しいラーメンがあれば作ってください、それか美味しいラーメン屋があれば教えてください」

 

 

 

「あ~ラーメンならきっと俺の一人息子が知ってると思うぞ」

 

 

 

「本当ですか!」

 

 

 

「ま、機会があれば会えるさ、俺はこれから会いに行ってくるから」

 

 

 

「送りますよ」

 

 

 

「じゃあ頼むは」

 

 

 

 帰りもリムジンで目的地まで送り、また機会があればトレセン学園に来てくれると言うのでその時は楽しみにしていると言い別れた。ラーメンのことを話したのか、帰ってきてからオグリとスペに作ってくれとせがまれ、腕がしばらく上がらなくなるくらい作らされ、徐々にあのラーメンの味を再現できるようにはなった。

 

 

 

 余談ではあるが、しばらく朝ラーにあのラーメンをファインが食べるようになり、しばらくの間ファイトレの体からラーメンの香りがした。

 

 




このラーメンちゃんとレシピがあったんですけど、作ったことがないんですよね、作ったことある人っていますか?食戟のソーマって漫画なんですけど
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