今年の冬は珍しく雪が降り続け、かなりの量が積もった。雪が積もったことにより除雪の作業が大変ではあるがトレーニングに支障が出ないようにスタッフの皆さんが頑張ってくれている。そんな中悪いとは思っているが学生だけでなくトレーナーを含めたみんなが雪合戦や雪だるま作り、雪まつりのような雪で像を作り上げていた。
「名案!これよりトレセン雪まつりを行う!素晴らしい像を造った優勝者には賞金を出そう!」
実際はこんな感じで理事長の考えではあるが、せっかくの臨時ボーナスを手に入れるべく真剣に作り始めていた。
「とりあえずかまくらを作ろう!」
「こっちはゴーレムだ」
「ならこっちはスライムだ!」
「その程度か、俺は愛バを作るぞ!」
「「「なにーー!!!」」」
「盛り上がってるな~」
担当ウマ娘の雪象を作るために雪をかき集め必死に作っているトレーナー達、モデルになるウマ娘は恥ずかしそうにしていたが、一生懸命自分を作っているトレーナー達を温かい目で途中から見守っていた。時にはかわいさが違うなど、ボディーラインなど細かいこだわりで製作する者もおり、全体的に完成度が高くなっていった。
「おーい、玉二つ作ってくれ」
「「はーい」」
「先輩、何作ってるんですか?」
謎の大きな雪玉二つに、先輩トレーナーが作っている謎の突起物、先端の形といいもしやこれはとんでもないものをつくろうとしているのではないのか。
「なにって、ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲」
「すみません俺にはどうしても卑猥物にしか見えません」
「心が汚れてるからそう思うんだよ!」
「いやいや、絶対これ知らないって人多いですから」
どう見てもアレにしかみえない作品、すると後ろか大勢のトレーナーがやってきて感心したかのような声を上げる。完成度が高いなど、まさかこれで来るとはなど、なぜか全員がこれのことを知っていた。
「どうだ、見たことか」
「なんかすみません」
「早くお前も作ってこい」
少なくともアレは優勝しないだろうから見なかったことにする。何を作るかは考えていないのでとりあえず周りのトレーナーの完成品などを見て回る。
「マヤトレ、凄いの作ってるな」
「ああ、Fー35だ。しかもコックピットにも乗れるぞ」
「トレーナーちゃん!凄いよ本物みたいだよ!」
「おう、マヤが喜んでくれて何よりだ!優勝して一緒に遊びに行くぞ!」
「アイ・コピー!」
あれ優勝だろ。戦闘機作るトレーナーとかいないって、ハイレベルすぎるだろう。コックピットまで作れて乗れるって、子供の夢を体現したもんじゃないか。さてさて次はオペトレか。
「うーん、もうちょっとここの部分を変えたいな」
「オペトレ~どうだ?」
「おー傑、順調なんだが細かいところの調整がな~」
「やっぱりというかオペラ像か」
巨大なオペラオーの像、勝負服姿で作られているがどうにも納得いかないようで細かい微調整を行っている。特に体型にこだわっており、最新のデータから元に作り出しているがいまいち分からないらしい
「ふむ、やはり実物を見なければ」
「やぁ、トレーナー僕の素晴らさを体現した像はどうだい?」
「ああ、細かいところがいまいちでな、まだ完全じゃない。だからオペ、ちょっとトレーナー室で脱いでくれないか?」
「へ?」
「実際に細かい部分まで体型を含めてみないとオペラオーの全てを表現できない!」
「あ、ちょっと待って」
「待たない!行くぞ!」
顔を真っ赤にしながら連れて行かれるオペラオー、とんでもない誤解を引き起こしているだろうが、きっと張り手を喰らって帰ってくるだろう。担当の雪像か・・・悪くないな、ちょっと作ってみようかな
他のトレーナーのも見て回るとクリトレの像が凄かった。
「・・・・天使?」
「違うぞ、全ての母クリークだ!」
いろいろツッコミたいけど凄い完成度と大きさだ。大きさだけで縦も横も幅をかなり取っているが、何よりも慈愛に満ちた表情のクリーク。赤子をあやす姿で作られており、ガラガラでさえ神秘的に見える・・・・・ただなぜ母なんだ?
「それはクリークがママだからだ」
「すまん日本語で頼む」
「いつものクリークの優しさを表現したんだ!ちゃんと中にも入れるぞ!」
「そうか、入り口は?」
「ああ、この脚の間のこ「おいこらちょっと待て」なんだ?」
「アウトだろ、どう考えてもアウトだろ」
「何がだ、皆の故郷じゃないか」
「担当でそんなもの作るなこのバカ!」
「おいおい、これだから思春期は、赤ちゃんは皆ここから産ま「おらあああああ」ればふぁっつ!」
「もう一度生まれ直してこい」
お望み通り産まれる場所にたたき込んだ。絶対にあれだけは真似してはいけないお手本があった。あんなの作られたらクリークもたまったもんじゃないだろ、ほらみろ、顔を真っ赤にしてうつむいてるじゃないか・・・あ、いいこいいこしてる。良かったんだ?
早速作るにしても誰をモチーフにして作るかが悩む。祭りだからキタチャン?それとも雪つながりでスペチャン?悩むな~いっそのことゴルシでも作るか?悩むな~
「おい」
「ん?ああエアグルーヴか」
「貴様は何を作ってるんだ」
「まだ何も、思いつかない」
「ほう、ならばしっかりとしたものを作るんだな」
「・・・・しっかりね~」
しっかりしたものか、思いつかないが具体性があると作れると思う。しっかりしたもの、それって何でもいいのかな?うーん・・・・・・決めた。
そこからはスムーズに制作する。衣装一つ一つの細かい装飾を再現するべく削ったりしていく、順調に作りながら何名かのトレーナーはやるなと声をかけてくるがここまで来たら負けるつもりはない
そして発表の時間がやってきたので各作品を改めてみんなで見て回る。
「これは!」
「ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲です」
「卑猥!きゃっか!」
「くそう!」
「これはスーパークリークか」
「はい、どうですか」
「非常に良く出来ている」
「ありがとうございます」
順番に見ながら凄い作品がいくつかあった。巨大なマーチャン雪像、オペラオー雪像、なぜかオペトレノ顔は紅葉のマークがついていた。大体察するがな、Fー35は評価がかなり高かった。完成度が本物と変わらないのでウマスタにウマ娘達が乗せていた。
巨大なマグロにニンジン、各担当のウマ娘達、できが酷いところは怒られていたな、そして自分の番が回ってきた。
「これは・・・花嫁か?」
「ブライダルの時のエアグルーヴですね、勝負服とは少し違うのは完全に花嫁衣装に替えたからです」
「よく見ると上は勝負服だな」
「やるな~、しかもベール付きか」
「まるで結婚寸前だな」
「先輩凄いですね、愛が伝わってきます」
よせやい、しっかりしたものを作っただけさ、なぜか温かい目で、にやついた表情で見られるがこれは高評価だろう。するとエアグルーヴがやってきて見て固まる。後輩ウマ娘からは黄色い悲鳴が上がるが一体どこか駄目だったか。
「どうだ、エアグルーヴ!」
「た・・たわけ」
「ん?」
「これは一体どういうつもりだ」
「そうだな、しっかりしたものって言われたから思いついたのがエアグルーヴで、そこから勝負服をイメージしたけどブライダルの時を思い出してそこからはエアグルーヴの魅力を最大限に引き出せるように調整したんだよ」
顔を真っ赤にしながら睨みつけてくる、恥ずかしいのかそれともお怒りなのか分からないが、結構な自信作ではあることを伝えるとそうかといいその場を去った。
「これは優勝だろ」
「そうだな」
「ここまで愛がないと将来の姿は思いつけないな」
「いやー寒いのにお二人は熱々ですね」
「優勝!」
なぜか優勝したがこれで臨時ボーナスを手に入れられた。後日その優勝賞金でエアグルーヴとご飯を食べに行くのだが、周りからの視線が妙に生暖かった。原因はウマッターに今回の雪像が投稿されたからである。それを知るのは家に帰ってからであった。
銀魂ネタを入れましたが、雪祭りとスノーボードどちらを書くか迷いました。さすがにブレーキはまずいかと思い自制しました。