タキトレの場合
「トリックオアトリート!」
「おいおいモルモット君、普通私がそれを・・・・え?」
タキオンの足下でうねうねと動く巨大なナメクジがいた。粘液をまき散らしながら気味の悪い見た目の生物が近づいてくる。
「タキオン、いたずらかお菓子を」
「うわああああああああ」
全力でその場から逃げるタキオン、残されたタキトレは困惑していたがすぐに元の人の姿に戻ってタキオンを追いかけた。実験の過程からちょっとしたナメクジに変身できるようになったタキトレ
その姿は雨の日によく見る生物とうりふたつ、しかしその生き物からは特別な何かが感じられる。唯一の弱点である塩は効かないだろう。問題は身体から出る粘液の成分はよく分からない。
ビワトレの場合
「トリックオアトリート」
「ああ、トレー・・・なんだその格好は」
「バナナ」
巨大なバナナの着ぐるみで登場したビワトレ、カン○ムス○イルを流しながら徐々に近づいてくるビワトレを見て、初めは困惑していたが、徐々に来たのか笑いを堪えきれないビワハヤヒデ、おまけにどこからかバナナを取り出し差し出してくる物なので、ハヤヒデは腹筋が崩壊した。
その日以降バナナを見るたびにあの光景を思い出し、中々バナナを食べることが出来なくなっていた。それに味を占めたのか一房バナナの格好や学内にいる野良猫にバナナの着ぐるみを着させ突撃させていた。
バナナの姿をしたトレーナー、その姿はどう見てもバナナそのもの、しかし踊りを加えることでバナナを食べるたびにその姿を思い出すだろう。ただしやり過ぎは注意すべきだ。冷たい目で見られることになる。
例えハピハピ曲を流そうとも、限界が来てしまえば拳が出るだろう。
タイトレの場合
「タイシン、トリックオアトリート!」
「うるさ・・・なんで上裸?」
「ナリタタイシン、どんな男がタイプだ!」
「は?」
持ち前の筋肉を生かした姿、どこかのアニメキャラを連想させる台詞と言い、不快感が襲ってくる。決めポーズからすでにムカつく、蹴りたい衝動に駆られるが無視するのが一番だろう。
黙っているとトレーナーが勝手に諦めて帰るだろう。そう考えていたがハキハキと話しかけてくる。やれ能力や、タイプやら、高速ポエム詠唱など、興味ないことから気になることまで勝手に話し出す。
「うるさ」
「タイシン!」
「なに?」
「お菓子は?」
「ないから!」
その場で崩れ落ちるトレーナー、どれだけお菓子が欲しかったのか、それともこのイベントを楽しんでいたのか分からないが、相手にするのがめんどくさいため、適当に仕方なくこの後相手した。
タイトレ、彼に掛かれば愛バに対する思いなどを全てポエムとして表すことが出来るだろう。彼の脳内CPUに掛かれば0.01秒ほどでポエムを思い浮かべることが出来る。どれだけ長文になろうが、高速詠唱で噛まずに言い切ることが出来る。
密かな最近の楽しみはポエマーを増やすことであり、新人トレーナーは彼に指示を受け担当に劇物並のポエムを書くことが出来るようになる。着実に仲間を増やしトレセンではちょっとしたポエムブームが起きている。
担当ウマ娘達は、一部掛かる者もいれば、あまりに恥ずかしさでショートする者もいる。ある意味ポエムの教祖として密かに君臨している。
カフェトレの場合
「カフェ、トリックオアトリート」
「はい、コーヒーに合うチョコレートです」
「ありがとう」
「いつもの入れますね」
手慣れた手つきで豆を挽きカップに注ぎ呑めるまでスムーズに進める。マンハッタンカフェもトレーナーも2人で過ごすこの時間が何よりも好きで、大切にしている。時々タキオンが薬を入れるときがあるがその時はお友達がアッパーカットからの書類焼却を行っている。
「今日も美味しい、流石カフェ」
「ふふ、ありがとうございます」
早速貰ったチョコを食べながらコーヒーを飲む、チョコの甘さとコーヒーの苦みがいい感じになり、最高である。
「トレーナーさん」
「ん?」
「トリックオアトリート」
「あ・・・・・・」
「・・・・いたずらですね」
お菓子を持っていないことが仇となり、チョコレートより甘い時間を過ごすことになる。手に持つブラックコーヒーですら甘く、無糖なのに口に含むと甘い、きっと恐らく口の中で砂糖が精製されている。
京都競馬場でアレがデビュー、そしてライスネイチャもデビュー、しっかり馬券は記念に買った。