「さて、タキオン弁明があるなら聞くが、返答次第では今すぐお前を燃やす」
「それは脅迫を超えて死刑宣告だろう!」
縛られて吊されているタキオン、ちょっとした若返りの薬を開発しこっそり食堂のウォーターサーバーに混入させた。その結果高校生くらいまで若返り、今こうやって吊されている。
「いやいや、少しはうらやむものじゃないのか?」
「そんな歳でもねーよ」
「・・・効果は今日までだ。明日には元に戻ってるから早く降ろしてくれ」
「そうかとりあえずそのまま放置するから」
「ほどいておくれよ!このままでは何も出来ない!モルモット君も本当のモルモット君になってしまったし!」
「そこのケージの中でからから回してるのがタキトレだと!」
悲しいことに本当のモルモットになってしまい人としての全てを失ってしまっている。けれど何故だろう彼の周りには複数の食材が置かれている。
「ああ、あの姿でも料理は作れるんだよ」
「それなんてレ○ー?」
ネズミがモルモットに変わっただけ、あの姿でレストランを開けるのではないのかと考えてしまう。それからタキオンを放置してトレーナー室に帰る途中同じ被害を受けている者を見た。
「セイトレか」
「傑、どうしよう」
「明日には元に戻るから」
「そうじゃなくって、セイちゃんが」
「あ~姿が少し変わってたら困惑するか」
それを言い出したらウチのチームもそうなのだが今日だけの辛抱、説明したら理解してくれるはず。それよりも他の被害者がどれだけいるのかが気になる。
手遅れになる前に急いで混入されている機械を止めなければいけない、すぐさま食堂に向かうがそこはすでに手遅れになってしまっていた。若返りは人によるのか幼児から高校生レベルまで幅広く多くのトレーナーが被害を受けていた。
「遅かったか、それにしてもトレーナーばっかりでウマ娘は問題なさそうだな」
「大変なことになったね、でも少し楽しめそうじゃない?」
「一瞬で幼児になったクリトレを連れ去ったクリークの光景を見てそれを言えるのが凄いな」
「・・・・・大人か子供の違いだから」
どこかしらから断末魔のような声が聞こえてくる。普段からでちゅね遊びをしているトレーナーだ、奴がそこまでの悲鳴を上げるとは一体どのようなことが起こっているのか想像もしたくない。
彼は帰るべき場所に帰っただけだ。そう、母の元に返っただけだ。悲鳴の数が増えていっているが気にしない。悲鳴とは別に歓喜の声も聞こえるが何故喜んでいるのか分からない
「失われた青春!あの若かりし頃!」
「勉強ばかりで異性とろくに関わることの出来なかったあの時代!」
「彼女もいなければ親しい異性もいなかった」
「リア充を怨んだことしかなかった」
「もう一度、もう一度!やり直せる!」
「あ~そういうことね」
よかったねタキオン、実験の結果が幸せの出来る結果で、その代わり一部悲鳴が増えていくけどきっとみんな喜んでいるさ
若返っても君たちは大人だからね?まさか担当となにかしらよからぬ事をする気かな?そんなことすれば緑の悪魔、破壊者、タヅリーがギガンティックオメガ放ってくるよ、岩盤めり込みコースだよ
ほら~担当も混乱してるよ、トレーナーが若返ってるから誰って宇宙猫状態、何人か惚れそうな勢いで顔を真っ赤にしてる娘もいるよ
「どーするよこれほっとくか?」
「そのほうがいいかも、とりあえずセイちゃんに会ってくるね」
「セイちゃん逃げてー!超逃げてー!1000メートル57秒4くらいで逃げてー!」
その姿で会いに行こうとするな、普段から横になる猫娘だぞ、二度と戻ってこれなくなるぞ男性観破壊するつもりか!普段は年離れた優しいイケメントレーナーが、歳が近い優しいイケメントレーナーだぞ!
それで普段通り対応したらもうセイちゃんは帰ってこれなくなるぞ!行くな!行くんじゃない!待てセイトレー!!!!
・・・・・・行ってしまった。きっとセイちゃんは男性観を破壊されトレーナー以外は異性として見られないだろう。卒業してそれから結婚コースだな、多くの男の子はウマ娘に性癖を破壊されるケースは多い
まずは脳破壊からの性癖だ。初恋ハンターコパノリッキーがそーだ、彼女は数々の子供を惚れさせてきた。毎年よく届くファンレターの一部がラブレターだ。叶わぬ恋を知ってしまった子は大人になりトレーナーになる事もある。
負の連鎖が始まる。このトレセンで多くの思春期のウマ娘の男性観と性癖がきっと壊される。今年も寿退社と育休が増えるかな~修羅場も増えるな~
でもほとんどのトレーナーは自分から手を出すことはない、一部例外はいるだろうがなんせあの緑の悪魔、緑の巨神兵が存在するからである。
さて俺も現実逃避しよ
トレーナー室に行くとそこには小さなゴルシがいた。
「なんで?」
「食堂の水飲んでコロ○ロコミック読んでたらこの姿に」
「・・・・ウマ娘には効かないはずじゃ」
「あ~なんかアポ○キシン?っていう薬を黒の○○から貰って~」
「おーけい、それ以上はいけない踏み込んだら最後帰ってこれなくなる」
「でもよ~外見てみろよ」
「外?」
恐る恐る外を見るとそこには一頭の四足歩行の生物がいた。その生物の顔の独特な流星のような白い線、もしかしなくても、もしかしなくても
「それテイオー」
「よりによって一番触れたら駄目な奴きたーーーー!!!!」
「とりあえずほら、勝負服にヘルメットに鞭に鐙も用意してるぜ」
「黙れゴルシ、頼むからこれ以上はアウトだから触れては行けない領域に来てるから」
「ふじりんご用意してるし世話は任せた」
「あ、おいどこに行くんだ!」
「ゲート試験」
「帰ってこーい!!頼むから!」
「忘れてた、あの水飲んだウマ娘みんなそんな感じになってるから」
「あ、終わった」
学園内から聞こえる動物の叫び声、まるでヒヒーンと鳴いているような、四足歩行の生物は学園内のターフを楽しそうに走っている、そしてトレーナーを背中に乗せてフルゲートでレースを始めるのだった。
外にさえ出なければ問題は無く、問題はこの姿が今日一日続くことであった。翌朝記憶が無いのか何をしていたのか、何故あの姿になっていたのかは覚えていないらしい
「なんでフルゲートでレース始めるんだ?」
「知らん、けど何故か背中に乗ってゴールしなければいけない気がするんだ」
「若返りは効果無いはずじゃ」
「・・・・・・若返ったよ、別の生物に」