「そういえば理事長にもメシ作ったんだよな?」
「ええ、元々空港で出会ったときにちょっと話してそのままこっちに来ましたから」
「あ~フランスからの帰りの時か、それで何作ったん?」
「ふりかけご飯っす」
「あのふりかけ?のりたまとかのあのふりかけ?」
「あ~ただのふりかけじゃないっす化けるふりかけご飯っす」
遡ること数時間前空港にてたまたま出会った2人は昔話に花を咲かせつつ、もう一度料理が食べたい、生徒にも作って欲しいなど理事長のアプローチを受けていた創真
どうしようか悩んでいたところ時間は有限とのことそのままこちらまで連れてこられたらしい、なにやってんすか理事長
一度だけ合ったことがあるはずなのにお互いよく覚えていたと思ったが、あんな背の低い合法ロリの理事長はそう易々と忘れられないか
期間限定で滞在して貰うことになったらしいが改めて審査をすることになった。どうせ審査という名の早くお前のメシが食べたいって事だろう。
「それでは早速一品作って欲しいのだが、そうだな卵を使った料理を頼む!」
「お待ちを!理事長殿!」
一体どのような料理が出てくるのか楽しみに待つ。調理開始から役10分
眺めていてやっと肝心の卵に手を出したところ、完成形が全く見えてこない、ご飯を炊く土鍋の隣でずっと火にかけている大鍋の中身も一体何なのか見当が付かなかった。
「ちなみに何を作るのか聞いてもいいか?」
「ふりかけご飯っす」
「ふ、ふりかけご飯?」
「勿論普通のふりかけご飯じゃありません、化けるふりかけご飯っす」
化けるふりかけご飯それは一体どのような料理なのか想像が出来なかった。理事長という立場もあって数々の料理を食べてきた。しかしここでふりかけご飯
完成したふりかけご飯は見た目は普通、四角い器に詰められたふりかけだろう卵は一見普通にしか見えなかった。
「普通のにしか見えない」
「この品の本当の姿はこれからです」
よく見てみると卵の陰に何か、薄い金色で半透明の物体が敷き詰められていた。器に盛られたご飯にふりかけを創真は落とした。
ふりかけられた卵達がぞくぞくと乗っかっていく、その中で先ほどの半透明の物体がご飯の熱で溶けて卵が次々とコーティングされていった。
この匂いは鳥?じっくりと煮込まれた鶏肉のまろやかな匂いが立ち上ってくるこれが化けるふりかけご飯!
先ほどまでと打って変わって見栄えが違う、いったいどんな味がするのか理事長は喉を鳴らし期待に胸が高まった。
「おあがりよ!」
「これは煮凝り?」
「大正解!この四角いのは手羽先の煮凝りっす」
煮凝りとはゼラチン質の多い肉や魚の煮汁が冷えてゼリー状に凝固したもの
「手羽先を鰹だし・酒・薄口醤油で煮込んで手羽のゼラチン質と今見を抽出、その煮汁を冷やして固め細かく切る」
「そうか!あの大鍋で作っていたのは煮凝りだったのか!」
「熱々ご飯にふりかければ溶け出した手羽の煮汁が卵そぼろに「ぷるん」と絡みつく」
なるほど、言うなればこの煮凝りは鶏肉の旨味が溶けこんだ濃厚なスープ!!
とろりとした煮汁のコクと塩っ気がふわふわの卵そぼろの優しい甘さを引き立てている
そして噛む度にふわふわと とろとろが口の中をなで回していく、溶けた煮凝りが卵の美味しさを格段に跳ね上げている!これは今までに食べてきたどの料理にもなかった一品
「さて理事長いかがですか?」
「うむ問題ない合格!今日からでも早速生徒のためにも作って欲しい!」
「御粗末!」
「それにしても実に美味い!よくこのような要理を思いついたな」
「昔実家であった裏メニューです。後は入試の時に作ったくらいですかね」
「そうか!しばらくの間は食事が楽しみだ!」
「てな感じでした」
「そうか、それって作れるか?」
「いけますよ」
「それじゃあ化けるふりかけご飯一つ!」
「お待ちを!」
「しばらくは食事を楽しみに仕事を頑張るってのもいいかもしれないな」
「お待ち!化けるふりかけご飯、おあがりよ!」
漫画に色々全部書いてあるのが救い、そして食べたいふりかけご飯