「あ、もうこんな時間」
食堂の営業時間が終わり数時間、走るのに夢中になりすぎてかなりの時間が経っているのに気がついたサイレンススズカ、今日は自主トレだったので思う存分走れると思いその結果夕飯を食べそびれてしまった。
お腹から可愛らしい音が泣く度恥ずかしくなるが食堂ではもうご飯が食べられない、寮に帰れば何かしらあると思うが食べられるものがあるのかわからない
「スペちゃんからにんじんでも分けて貰おうかしら」
「ま~たこんな時間まで走ってたか先頭民族」
「トレーナーさんなんですか?先頭民族って」
「そんなことよりメシ食ってないだろ」
「はい」
三度お腹から音が鳴る聞かれるのが恥ずかしいためお腹を隠すように手で隠し背中を丸める。可愛らしい姿ではあるが食べずにこのまま寝るのは育ち盛りの学生にとってはかなり苦である。
仕方ないまだ食堂にはいるはずだから何か余り物で作って貰うか、俺は作るのめんどくさいしちょうど俺も腹減ったし
「食堂行くぞスズカ~」
「え、もうやってないんじゃあ」
「1人まだいるだろうからなんか作って貰う」
食堂へ向けて歩き出す2人ぱっと見電気は付いていないように見えるが厨房の方だけは電気が付いていた。案の定1人で新作メニューの開発かウマ娘が食べやすい料理の開発でもしているのだろう。
「おーい創真!なんか作ってくれ」
「あれ?なんでここに?」
「ウチの担当がメシ食わず走ってたから、あと残業」
「でもあんま食材残ってないですよ、使える材料は決まってますし夕飯みたいになんでもは出せ無いっす」
「そんなこだわりはないから出せそうな料理ってあるか?」
「ん~…………あっ!あれがあった」
何か思いついたようだ。少々お待ちをとのことなので2人でテーブルに座って料理が出来るのを待つ。ちょっと無茶ぶりだったと思い申し訳ない気持ちにはなるがスズカのコンディションに関わることでもあるため頼むしかなかった。
美味いメシ屋でもって思ったけどこいつのほうがいっぱい食ってたな、なんか珍しい食材でも差し入れするかゴルシが持って帰ってきそうだし変や奴とか、ダイオウイカって食えるんかな?
「できやした!」
「まさかハンバーグが出てくるとは」
肉厚でジューシーそうなハンバーグ、使える材料は限られていたと言っていたはずなのに想像以上に豪華なものが出てきた。
「凄く美味しそう」
「まさか肉が残ってたのか」
「いや違いますこれは鯖の缶詰を使った鯖バーグです」
「嘘でしょ!これ鯖なんですか!」
玉葱に卵にパン粉……そして汁を軽く切った鯖をほぐし混ぜて塩・コショウを加え焼き上げればふわふわ鯖バーグが出来るんだ!
さらにサバ缶の残り汁にポン酢を合わせ水溶き片栗粉でとろみをつけると……さっぱり風味のお手軽ソースに!
なるほどそんな調理方法があるとは恐れ入った。しかし鯖缶は生臭くて食べられない場合もあるが味の方は
「美味しい!」
旨い!肉を使っていると言われたら信じてしまいそうな肉厚感!かつふわりとした見事な焼き上がり!
ならこちらのスープはいかほど!
「美味い!スープの味は出汁の質によって決まると言っていい、この香しい風味、上質な出汁がひかれている証拠だ!」
「本当に美味しいでも一体どうやって?」
「これですスルメ」
「スルメで出汁をとったのか!」
乾物であるスルメは旨味成分の塊!熱湯にしばらく浸して塩で味を調えればしっかりと舌出しが利いた味わい深いスープが完成する!
「あり合わせ鯖バーグ定食っす!」
とても安らぐ味、まるで心も体も温められている様、鯖とイカ海の幸同士が織りなすこの美しい塩の風味がとても~
「落ち着けスズカ!戻ってこい飲み込まれるな!」
一体どのような想像と状況にいるのか知らないが目を瞑りながらこちらに迫ってくるスズカ、さながらキスを迫っているようにも見える。
「はっ!私ったら一体何を!」
「あ~ふみ緒さんにテストされて同じの出したときのことを思い出すな、こっちの方が全然いいけど」
しっかりと完食しお腹がいっぱいになったのか満足げな表情でお腹を触るスズカ、頼むから次はしっかり時間に間に合うように切り上げて欲しいと願う。
「ありがとうございます美味しかったです」
「御粗末!」
「悪いな、今度珍しい食材でも差し入れしに持ってくる」
「大丈夫っす!腹減ってるならいつでも喰わせてあげます、それと珍しい食材待ってます!」
「おう、ゲテモノに合う奴も用意しておこう」
「ほほう、それはそれは」
「へへへ、作ったら呼んでくれよ」
「了解っす」
何故か次に呼ばれたときに食べるものがとてつもなく怖くなってきたサイレンススズカであった。
このキャラで見たいとかあったらお願いします
日付設定して予約投稿って便利だな~