人は緊急な事態が起ったとき冷静に対処できる者とそうでないものに分かれる。それが一刻を争うときなどがそうである。
また普段から大丈夫だろうと何も考えいつものようにすると思わぬ落とし穴に出会うことがある。それがたまたま今日だったと言うこともある。
1人のトレーナーはいつものようにトイレで用を足していた。しかしいつもならあるはずのものが今日はたまたまなかった。
カランと音が鳴り、ほぼないに等しい紙を握っていた。
「か か か 紙が!」
「トレーナーさん?返事がないデース。先行ってますよ~?」
「ま、待ってくれエル!エルさん!紙が!神が俺を見放した!俺はまだここにいるぞ!紙がないんだ!エル!」
どれだけ叫びドアを叩くも虚しく返事は帰ってこない、完全において行かれてしまった。最悪だ。まだケツも拭いていないのに、そもそも拭くものがないどうすれば!
こんなもん例えるならホワイトベースにケツ撃たれまくるガルマ?いやしかしまだ個室は3つある。その3つの個室全てのトイレットペーパーが切れているなど天文学的数値に等しい!
ここでとるべき最善手は助けを呼ぶこと、大きな声で助けを呼ぶことにした。
「助けてくださーい!紙が紙が切れてしまって身動きが取れないんです!誰か!」
「神も仏もねーよ」
「え?嘘でしょ!今ないって言いましたか?・・・・ってちょっと待てお前傑かこんなとこでなにしてんだ」
「なにってここにいるならすることは一つだろ」
「おい、どうすんだ大の大人2人がケツ丸出しで身動き取れないってか!」
「大人しく助けが来るのを待つか」
「冗談じゃねー!そんなことしてたらケツカピカピになるは!」
別の個室に紙がないか確認するためケツ丸出しでよじ登る隣の個室を見下ろすと、小さな誰かが恐怖に震えながらこちらを見てきた。
「か、紙をくださ~~~~~い!!!!」
「ぎゃああああああああああ!!!!!」
「どうした?化け物でもいたか?」
「よ、妖怪がいた!」
「妖怪だ?」
「なんかちっこいヨーダみたいな」
「そいつは妖怪便所荒らしだな」
「べ、便所荒らし?」
「紙がなくってケツを拭けなくなって取り残された哀れな末路だ」
「いえ、僕です。ニシノフラワーのトレーナーです」
「なんだ、ニシトレ君か!」
「まじかよ!というかこのままじゃあ俺たち全員便所荒らしになってしまうぞ!」
「そうだよ、だから早くどっか行って紙貰ってこい」
「ケツ丸出しで行けって言うのかよ!」
「全部脱いだ方がいいな、ビックフットですけど何か?的な感じで自然な感じで行ってこい」
「ふざけんなお前が行け!どうせ今までデトックスしかしてなかったんだ少しは役に立て!」
「どうせお前アレだろ?他人のバトルを横で解説するヤムチャみてーなことしか普段からしてねーだろ」
「しつれーなこと言うな!天津飯くらいは役に立ってました!」
「天さんもヤムチャも似たよーなもんだろ」
「なに~!」
「トレーナー遅いデース」
「トレーナーさん大丈夫でしょうか?」
「暇だべ~」
トレーナーがなかなか帰ってこないのでのんびりと待つ3人、片や鳥と遊ぶ者、片や花を愛でながら到着を待つ者、片や暇そうに空を見上げる者、3人はトレーナーを待ち続けた。
「おいどうすんだよ紙がないとこのままじゃあ俺たち終わりだぞ」
「どーするもなにも紙を探すしかないだろ」
「残りの個室にあるといいですが」
「なかったら大人3人ケツにうんこつけながら一日を過ごすのか」
「それだけは嫌だ!ウマ娘の嗅覚なめるなよ!ケツにうんこついてたら一発でわかるだろ、想像してみろ軽蔑される眼差しを!」
「ぐふっ」
「に、ニシトレ君!なんてことを言うんだエルトレ!ニシトレ君がケツにうんこつけたことがフラワーにバレて軽蔑の眼差しをされることを想像してしまったじゃないか!」
「仕方ないだろ!こういう状況だ、解決策を見つけ出さないと一生汚物を見るような目と扱いを受けるぞ!」
「うんこだけにってか?上手くねーぞゴリラ」
「フラワーはきっと大丈夫」
「おい、やべーよ早くしないとフラトレ君がどんどん危なくなっていくよ闇落ちしていくよ」
「大丈夫だ!きっとフラワーちゃんも温かい目で見てくれるはず!」
「そうですねきっと温かい目でその場では見てくれますよ、そしてスーパークリークに相談とかして赤ちゃんのようにお世話されていくんですよ」
「ニシトレ君!!そんなことはないきっと大丈夫だ!」
「フラワー」
「おい、どうすんだよ早くなんとかしないとニシトレ君が不味いことになるぞ!」
「3人とも何やってるんですか」
この聞き慣れた声扉の向こう側にいる人はまさか!グラトレ!なんという幸運グラトレにトイレットペーパーを持ってきてもらえれば全て解決するではないか!
「ここのトイレは普段あまり使われていないのもあって補充が不十分なんですよ」
「そうかなら話は早いな紙がなくて身動きが取れないんだトイレットペーパーを!紙を持ってきてくれないか!」
「最近エコの観点からトイレットペーパーの芯がないタイプを採用しているんですよ、今日はグラスも含めた模擬レース、前の賭けをした晩ご飯の奢りは堅そうですね。袋のネズミというわけですか、どう調理して差し上げましょうか」
圧倒的優位な立場のグラトレ、身動きが取れない状況下の中で賭けの話を持ち出してくる分このまま取り残されてしまえば晩飯を奢ることは確定してしまう。しかし助けを求めることが出来る相手は扉の向こう側にいるグラトレただ1人
こうなってしまえば実質不戦勝、奢ることを確定にしてトイレットペーパーを持ってきて貰うしかない、大の大人がケツ丸出しで身動きが取れない以上このまま担当を放置するわけにもいかない、仕方ないと財布から金が減るのを覚悟した。
「あの~ビックフットですけど、あれティッシュとか持ってませんか?」
「なにやってるんですかニシトレ君」
全裸で扉を開けてグラトレに姿を現したニシトレ、少しの間なんとも言えない時間が合ったがそのまま無言で扉を閉め鍵をかけた。
「あの、全然通じてないんですけど」
「バカだろ本当にやるか?バカだろ?」
「あの~ニシトレ君?なんというか僕としてはかなり驚いているんですが、君も閉じ込められていたのですか?それなら早くトイレットペーパーをもって!!」
言い切る前に何か焦ったのか素早く開いている個室に入ると同時に朝食べた卵が悪かったのか、腹痛の原因を思い出しグラトレもトイレにこもる羽目になった。その結果大人四人が出られない極限の状態になってしまった。
大人3人、飛び級でトレーナーになった大人扱いのトレーナー1人、計4人ケツにう○こがついたまま拭けずに個室のトイレに閉じ込められている。紙がない以上取るべき行動はただ一つ両手を天に向け雨乞いをするかのごとく大声で叫んだ。
「「「「誰かー!紙くださーい!!!」」」」
全員守護霊紙ナイツになるのかな?