ポケモン不思議のダンジョン ~似て非なる世界との境界線~   作:いねっしー

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まさかのバトル!
しかもこんなに時間を使う羽目になるとは……
ちなみに、ブースターと街に来たときは、ポカブは全く戦っていません。


初めてのバトル!

おいおいおいおい、俺はどうすりゃ良いんだ?

 

道のど真ん中でにらみ合うドサイドンとポッチャマを遠巻きに眺める。

 

「お前、確かギルドのガキじゃねえか」

 

ドサイドンはポッチャマを眺め、そう吐き捨てる。

 

「わ、分かってるなら、さっさとどっかに行って。弱い者いじめは見逃せないわ!」

 

ポッチャマも虚勢を張りながら、吐き捨てる。

 

「っは、ギルドに入って強者ぶるとはな! 俺は他人に指図されんのが大っ嫌いなんだよ! 頭の出けえ丸顔のガキに言われる筋はねえ!」

 

うわー……あからさまに咬ませ犬のセリフ。だとしても、ポッチャマ、それは勝てないだろ。

 

「頭のでかい丸顔?」

 

ポッチャマは先ほどまでの怯えは完全に消え去り、ものすごい形相になる。

 

……怖! ポッチャマ顔怖い!

 

「あなた、絶対に許さないわ!」

 

ポッチャマはドサイドンのやっていることというよりも、明らかに悪口に対して怒っていた。

 

「な、なんだと……ち、調子に乗るなよ」

 

烈火のごとき表情のポッチャマに臆したのか、ドサイドンは少し口ごもる。

 

これ、もしかしなくても、ポッチャマ、ドサイドンに勝てたりして……

 

「ドリルくちばし!」

 

ポッチャマの叫びが響くとともにその瞬間、ポッチャマのくちばしには超高振動で回転する衝撃波が生まれる。

その衝撃波は、くちばしの周りの空気を切り裂き、耳障りな音を立てる。

 

「す、凄い……これ、ポッチャマ倒せるんじゃ……」

 

「やああああああああ!」

 

「な、なんだその技! なんて音だ、や、やめろ! それを俺に近づけるな! そんなの当たったら、怪我じゃ済まねえ!」

ドサイドンはポッチャマのドリルくちばしから目を逸らして懇願する。

 

「私は丸顔じゃなーい!」

 

……絶対丸顔だと思うけどね! まあいいか、とにかく、これなら俺の出番はないか。

 

「やめろー、反省した! やめーろ! 止めてくれー! やめろ! やめ……ん?」

 

ドサイドンはいつまで経っても来ないドリルくちばしに違和感を覚え、ポッチャマを見る。

 

そう、いつまで経っても、ポッチャマのドリルくちばしが炸裂することはなかったのだ。

何故ならば……

 

「う、あ……うぐ……」

 

ポッチャマは千鳥足になって、その場でふらついていたからだった。

 

「……何してんの? ポッチャマ」

 

つい口をついて言葉が出る。

 

「ドリルくちばしに……酔った……うえええええええ」

 

「自分の技で酔うってなにそれ!」

 

その場で倒れこんで、ドリルくちばしをとき、胃の内容物を外に出しているポッチャマに思いっきりツッコミを入れる。

 

「ガキが、驚かせやがって」

 

ドサイドンは自信を取り戻したのか、自身の右手に力を籠める。

 

あークソ! 助けないとマズイ! これがこの世界での初戦闘か……でもなんか行ける気がする!

 

ポカブは地面をけって、力を籠めるドサイドンに走り寄る。

 

技はもちろん、炎の最上位物理技! 大丈夫行ける、ブースターがやってたのを思い出せ!

 

「アームハンマー!」

ドサイドンの拳がポッチャマに振り下ろされる直前――

 

「フレアドライブ!」

 

ポカブの体を深紅の炎が包み込み、そのままドサイドンに炸裂……

 

「あ、炎消えた」

 

しなかった。

 

「ぎゃああああああ!」

背中に酷い打撲恩を感じながら、一気に吹き飛ばされる。

 

見えなくても何となくはわかっていたが、結果的にポカブがポッチャマをかばってアームハンマーを受けた形になっていた。

 

「ポカブ!」

 

まだ酸っぱいにおいが残る口で、ポカブの元へ駆け寄ってくる。

 

「私のために……技を受けるなんて……」

 

「はあ、一応……大丈夫だ」

いやまあ、かばった訳ではないんだけどね。まあ、そう言うか。技を失敗したはダサいしね。

 

「いい気概だな、だがな、気概だけじゃ勝てないんだよ!」

 

ドサイドンも地面をけり、ポカブ達に駆け寄る。

 

「ポカブ、ごめん、私のせいで」

あきらめムードのポッチャマは、うなだれて謝る。

 

「いや安心しろ、大丈夫だ」

しかしポカブは、自信ありげに笑いかける。

 

幸いにも今ので、何となく技を出す感覚はつかんだ。それに感覚的にわかる! 今の俺が出せる技は!

 

「アームハンマー!」

 

眼前に迫ったドサイドンのアームハンマーに対して、ポカブが持ちうる中で最強の炎技をお見舞いする。

 

「燃え尽きろー! ひのこ!」

 

2度目の衝撃だった。

今度は家の壁まで飛ばされて、全身を強打し、地面に落ちる。

 

「ポカブー!」

 

そしてまた、酸っぱい口で名前を呼ばれる。

 

――レベル7かよーーー! ばりくそ初期技じゃねえか! 御三家最初のバトルで連打する技じゃねえかよ!

でも今ので、やっと今俺が使える技が確信に変わった! 使える技は、ひのこ、たいあたり、しっぽをふるだ!

 

「いや勝てねーよ!」

 

体を思いっきり起こして、叫ぶ。

 

「ごめんねポカブ……私がばかなことしたせいで、こんな頭に!」

 

お前それほんとに謝ってんのか?

 

でもまだ、やり用ならあるんじゃないのか? これこそまさに、元人間の思考力を生かす時だろ。

 

「なあ、ポッチャマ……お前、あのドリルくちばし当てたら、ドサイドン倒せると思うか?」

 

隣に座り込むポッチャマに、声を掛ける。

 

「まあ、多分……でも、すごい近づいてから発動しないと、当たらないよ?」

 

「いや、十分だ。少しの間だけだが、動きを止める方法を思いついた」

ポカブはそう言って、にやりと笑った。

 




バトルシーンは短い方が良いんですかね?
その内人生初の投票システム使ってみたいと思ってます!
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