円卓の獅子がゆくトレセン生活   作:uahfuw

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シーズン2に入るまでレオくんあんま走んなそう。


第11話

ある日のトレーニング。スペ先輩は皐月賞に向けて頑張っている。...というのに...

 

「...うーん...」

 

「...」

 

なんで俺は芝の上で将棋を指しているのだろうか。

 

元はといえば、トレーナーが原因だった。

 

『ゴルシとトレーニングしてみろ。追い込み型同士勉強になるだろ。』

 

戦いという大雑把な括りで考えれば、これもトレーニングとしては有効...なのか?

 

それにしてもゴールドシップの奴、滅茶苦茶強い。本当によく分からん奴だ。

 

さっきから王手をかけ続けているのだが、仕留めることが出来ない。

 

「くっ...これならっ!」

 

「...」

 

クッソ、またかわされた!持ち駒ももう無い。焦りすぎたか...

 

次の手で王手をかけることは出来ないな。少し詰める程度で...

 

「王手。」

 

今度はゴールドシップの王手。逃げるしかない。

 

「王手。」

 

だが逃げた先に金を置かれてしまう。...詰みか。

 

「...負けました。お前強くないか?」

 

「そりゃゴルシちゃんだからな。」

 

「なんだよそれ。」

 

この謎の説得力は何なんだろう。まぁゴールドシップだし...で全部片付いてしまいそうだ。

 

同じ追い込み型でもこいつは参考にならないかもしれない。

 

 

 

 

 

「...スゥー...」

 

「...ああっ崩れた!」

 

 

 

「...フンッ!」

 

「16連射...だと...!?いただきます...うま。」

 

 

「フンッ!」

 

「(ゴキン!)...っつう...」

 

 

 

 

 

皐月賞の前日。ここまで皆で辛いトレーニングを乗り越えてきた。

 

トランプタワーは難しいし、スイカは美味かったし、拳で丸太に挑んだ時は砕けるかと思ったぜ。

 

G1レースは勝負服を着て戦う。今日、スペ先輩の勝負服が届いた。

 

...あんな服着て走りにくいと思うだろうが、そこは特注品。ベストの力を発揮できるよう作られている。かがくのちからってすげー!

 

「さぁ早く着替えるんだ。」

 

「お前は出てけよ。」

 

「ほら来い!」

 

俺はトレーナーの腕を引き、外に出た。

 

 

 

数分後。

 

「わぁぁぁ...」

 

「おぉ~いいねぇ~!」

 

「...」

 

「...レオ?どうしました?」

                     

かわええええええええええ!!!!!!!!!奇跡的相性(マリアージュ)!!

 

「...すごく...似合ってます...(あああああかわああああ!!!!)」

 

ダメだ...堪えるんだラウンドレオン!もしこんな場でにやけでもしたら...

 

『レオくん...気持ち悪いです...』

 

『そんな目でスぺちゃんを見ないで。』

 

『アンタ、ホンットキモイわ!』

 

『お前マジでキモイな!』

 

『一人で宇宙行かすぞテメェ。』

 

『レオ...俺と一緒に出頭しよう。』

 

『レオキモイよ~。』

 

『あら?何故こんな卑しい獣がここにいるのかしら。すぐに駆除してもらわないと。』

 

耐えられないィィィ!!普通な方を見て落ち着かないと!

 

「...?あのレオ?そんなに見つめないでくださいまし///」

 

(いや完全に睨まれてねぇかそれ!?)

 

心の中でツッコミを入れているウオッカ。だがレオの知るところではない。

 

「すごく嬉しいです!...あっ...」

 

「どうしたの?」

 

「あ、いえ、何でもありません!あははは...」

 

...?どうしたんだ?

 

 

 

 

 

「最後に、一番人気が登場です!8枠18番、スペシャルウィーク!」

 

皐月賞当日。チームメンバーが見守る中、遂にスペ先輩の登場。

 

でもやっぱり様子がおかしい。何やら腰の辺りを抑えている様だが。

 

「...何してんだぁ?」

 

「...!お前も気づいたか。」

 

隣にいたウオッカに小声で話しかける。

 

「おう...スペ先輩、どうしたんだろうな?」

 

「分からねぇ...どこかを痛めているわけではなさそうだが...」

 

スペ先輩の様子を不審に思っている間に、ゲートインが完了したようだ。

 

三冠達成の一つ目、皐月賞が今スタートする。

 

スペ先輩は弥生賞の時と同様、後方につけている。

 

「弥生賞と同じ様な展開だな。」

 

「またあの時の追い込みが見れるのかなぁ!」

 

...何だか嫌な予感がする。...あれ、セイウンスカイは,,,?

 

最終コーナー、ここでスペ先輩が仕掛ける...と同時に脚を溜めていたセイウンスカイが仕掛けた。

 

スペ先輩も負けじと追いすがるも差が縮まらない。何でだ...?

 

セイウンスカイが強くなっているのだろうが、それはスペ先輩も同じ事...

 

そしてセイウンスカイが粘り切り、スペ先輩は3着という結果になってしまった。

 

 

 

 

 

夜。マックイーンと共に寮への道を歩いていた。

 

「スペシャルウィークさんに何か言わなくて良かったのですか?慕っておられるのに。」

 

マックイーンが俺に問う。

 

「...言うことなんかねぇよ。お前は負けたら俺に慰めてほしいか?」

 

「...他の方だったらNOなのですが...」

 

なんだよ締まらねぇなぁ。

 

「それに...敗北を知らない奴に何を言われても説得力なんかねぇ。お前はよく知ってると思ってたが。」

 

「...そうでしたわね。でも、貴方に敗北を味わわせるのは私の役目です。」

 

「じゃあ、それまで負けないよう頑張るわ。」

 

次は日本ダービー。スペ先輩...頑張ってくれ...

 

 

 

 

 

数日後の夕方、皆で外をランニングしていた。まだ体力には余裕がある。朝練の成果が出てるな。

 

「よーし、そこの公園で休憩!」

 

みんな結構疲れてんな。少し優越感がある。

 

「アンタ息上がってんじゃないの?」

 

「お前こそ汗すごいけど?」

 

「はぁ!?」

 

喧嘩できる気力があんなら大丈夫だな。...水道で水飲んでこよ。

 

「(ゴク..ゴク..)...ふぅ。」

 

運動後の冷水ってなんでこんなに美味いんだろ。

 

「ねぇねぇレオ!トレーナーがたい焼き奢ってくれるって!早くいこっ!」

 

「マジか!?よっしゃ行くぜ!」

 

皆はたい焼きは何味派かな?俺は粒あんこしあんの二刀流だ。

 

メンバーがたい焼き屋の前に集まっている。

 

「オレ、ウィンナーマヨ!」

 

「たい焼きと言えば白あんでしょ!」

 

「ボクはね、カスタード!」

 

「私はマロンクリームでお願いします。」

 

「粒あんこしあん一つずつ。」

 

「おっちゃん、このシークレットって何?」

 

「お嬢ちゃん、それは秘密だよ。」

 

「おっちゃん、シークレット10個。」

 

めっちゃ頼むじゃんお前。でもシークレットも気になるなぁ。

 

「私はこしあん一つ。スペちゃんは?」

 

「...私は大丈夫です。」

 

あの大食いのスペ先輩が...遠慮...だと...!?ありえないッ!何かの間違いだッ!

 

 

 

 

「ダイエットぉ?」

 

「はい...皐月賞、勝負服のホック止まらなくて...」

 

...あぁ、あの怪しい挙動はそれだったのか。それよりもたい焼き美味いよ~。

 

「知ってたけどさぁ...ピー㎏増えたんだろ?」

 

「な...なんで知ってるんですか!?」

 

あの野郎、タブーを犯したな。教育が必要か。脚力をフルに活かしトレーナーとの距離を詰める。

 

「そんなの見りゃ分かるだろ。」

 

「普通は分かりません!」

 

「テンメッ!」

 

素早くトレーナーのシャツを掴み、背負い投げの態勢に入る。

 

「女性の体重を口に出すのはヤメロォォォ!!!」

 

「アァァァァァ!!!!!」」

 

怒りを込めて地面に叩きつける。

 

「...ふぅ...正義執行。」

 

さて、たい焼きが冷めちまう。早く食わねぇと。

 

「ねぇレオ!シェアしない?」

 

「いいぞ。...ほれ。」

 

「あっ...」

 

テイオーのカスタードと俺のこしあんを一口分交換する。...カスタードもいいな。

 

「マックイーンのもちょうだい!」

 

「え、えぇ...」

 

「...俺もいいか?」

 

「えぇ!?」

 

マロンクリーム美味しそうなのに...粒あんこしあんでは交換に値しないと?

 

「くっ...お前あんこダメだったっけ?」

 

「いえ、とんでもないです!是非シェアしましょう!」

 

「やったぜ。ほい。」

 

さっきと同じ様にたい焼きをマックイーンに差し出す。対するマックイーンも。

 

...何だか小さい頃を思い出す。よく駄菓子屋でアイスをシェアしていたものだ。

 

「...めっちゃ美味いなそれ。今度来たらそれにするわ。」

 

「...///」(私の食べかけの所から..)

 

こしあんを食べ終わり、粒あんに手を出そうとした時。トレーナーがスペ先輩の脚を懲りずに触っているのを見た。

 

6人で一斉にアイコンタクトを取る。皆、考えることは同じの様だ。

 

「「「「「「こぉぉらぁぁ!!!」」」」」」

 

6人分のキックがトレーナーに向けて放たれる。吹っ飛べ下衆が。

 

「スペ先輩、ダイエットなら私たちも手伝います!」

 

「本当?」

 

「たまにはオレ達にも手伝わせてくださいよ!」

 

うーん...男にダイエットしてるところはあんま見られたくないよなぁ...でも手伝いたいなぁ...

 

「皆...ありがとう!」

 

せめてメニュー考案は頑張ろう。

 

「そういえば、シークレットって何だったの?」

 

「一口ちょうだい!」

 

「ん。...からし。」

 

「ピエェェェ!!!」

 

「テイオー!?水、水飲んで来い!」

 

悪意が詰まってんなぁ...

 

こうして、スペ先輩のダイエットが始まった...

 

 

 

 

「やはりダイエットをするなら、素直に運動するのが一番ですわ。」

 

「やっ!はぁっ!」

 

「たぁっ!せあっ!」

 

「やっぱりそうですよね...あのぅ...」

 

「私、心を鬼にさせていただきますわ!」

 

「うおぉ!九頭龍閃!」

 

「はあぁ!アバンストラッシュ!」

 

「...さっきから何をやっていますの!?」

 

「「ん?」」

 

スペ先輩のダイエットとして俺とマックイーンとウオッカが提案したのは、筋トレだった。

 

そこで始めようとしたところまでは良かったのだが...ウオッカが何故か竹刀を持っていてな。

 

男子たるもの、傘を剣に見立てた事は当然あった。竹刀を見て興奮しないはずが無い。

 

だからついチャンバラごっこに熱くなってしまった。いやぁ、めっちゃ楽しいです。逆手持ちは基本だよなぁ!?

 

「それではまず腹筋100回からいきましょう。」

 

「はいぃ!」

 

「この技とかさぁ...」

 

「うんうん...」

 

 

 

「次、背筋100回!」

 

「はいぃ!」

 

「この次の動きなんだけど...」

 

「ほぉ...」

 

 

 

「腕立て伏せ100回!」

 

「もう許してぇぇ!」

 

「この構えが...」

 

「いやいやこっちの方が...」

 

「...没収です!」

 

「「えー」」

 

流石に遊び過ぎたのか、俺のキーブレードとウオッカの日輪刀は没収されてしまった。

 

 




小学生の頃は下校中にランドセルの鍵の開けっこをしてました。
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